きこえるかしら:子供が歌うのは難しそうな「赤毛のアン」OP

気づけば春分の日ですね。土曜日に祝日というのは非常に締まらないのですが、春分や秋分は天文学的現象なので勝手にずらすわけにはいきませんね。せめてぼたもちでも食べて雰囲気を感じましょう。

札幌も雪解けが進みまして、豊平川の土手もだいぶ露出してきました。今日は思い切って降りてみたのですが、さすがに河川敷はまだ雪が多くて歩きにくいことこの上ないので土手上に戻ってしまいました。雪の上を歩くための冬用スニーカーだろうと言われればそのとおりなのですが、土手上の歩道は地面を歩けるとなると、楽な方をついつい選んでしまいますね。

キン肉アタルがキン肉王家の心得として「おだやかな道とイバラの道の二通りの道があるとすればイバラの道を進め」と言っていました。姿勢は立派で見習いたいところですが…キン肉族でも王家でもないから許してちょんまげ(古い!)。

さてギャルゲーの土曜日ですが、本日はひとまずお休みして、なつアニソンを紹介したいと思います。今日は「赤毛のアン」のOP「きこえるかしら」です。「赤毛のアン」については既に紹介済みなので今回は省略します。面白いからぜひ見て下さいとだけ言っておきましょう。

「きこえるかしら」は作詞岸田衿子、作曲三善晃、歌大和田りつこです。岸田衿子は詩人・童話作家で、父は劇作家の岸田国士、妹は女優の岸田今日子です。元夫は詩人の谷川俊太郎や田村隆一で、従弟には俳優の岸田森がいるという、まさに芸能一族ですね。

20代から一貫して幼児向けの絵本、またその翻訳や詩作等を中心とした活動を行ったほか、「アルプスの少女ハイジ」「フランダースの犬」等、世界名作劇場のアニメーション主題歌の作詞も手掛けました。2011年4月7日、82歳で亡くなっています。

三善晃は現代音楽の作曲家で、普段は前衛的な作品を書いていましたが、「赤毛のアン」での作品は、「きこえるかしら」をはじめとして、空想力豊かなアンに相応しいロマンチックな曲を書いています。しかし子供向けの単純な音楽に終わることはなく、フランス近代音楽を思わせる色彩的な和声、時として歌唱よりも雄弁な管弦楽法、豊かな雰囲気を醸し出すピアノとハープ等、卓越した手法を用いています。

アニメ本編の音楽(劇伴)は、当時桐朋学園大学の学長であり多忙で体調を崩しがちだったため、弟子筋にあたる毛利蔵人を制作者に推薦しました。2013年10月4日、80歳で亡くなっています。毛利蔵人も将来を嘱望されていましたが、胃癌により1997年1月13日に46才の若さで亡くなっています。

大和田りつこは童謡歌手、声楽家、声優で、1972年にNHKのこども番組に「歌のおねえさん」としてデビューし、NHKの「たのしいきょうしつ」「ワンツー・どん」「できるかな」や、TBSに「ワンツー・ジャンプ!」などに出演しています。

きこえるかしら
ひずめの音
ゆるやかな丘をぬって
かけてくる馬車
むかえにくるの
むかえにくるのね
誰かが わたしを
つれてゆくのね
白い花の道へ
風のふるさとへ
つれていくのね
つれていくのね

きこえるかしら
ひずめの音
こもれびの中をぬけて
かけてくる馬車
むかえにきたの
むかえにきたのね
誰かが わたしを
つれてゆくのね
もえる雲の下へ
なみだつ みずうみへ
つれてゆくのね
つれてゆくのね

いかにもアン・シャーリーらしい乙女チックな空想ですね。この時代(原作でいえば第一巻の頃)だとアンを迎えに来る「誰か」はギルバートという訳ではなく、まだ知らない王子様的な人を空想しているのかも知れません。

それにしても現代音楽の大家・三善晃の作品だけに結構歌いにくそうな曲ですね。子供が一緒に歌うのは難しいかも知れません。

それでは聴いてみて下さい。まずは本編アニメを用いたフルバージョン。アンは大きくなると結構美人になりますが、ちっちゃい頃の方が面白いですね。一家に一人いると家が明るくなりそう。
こちらはテレビOP版です。アンが想像の翼ならぬ想像の馬車に乗って駆けていきます。むかえにくるとかつれていくとか言っているわりに自発的に動いている気がしないでもないですな。
キャラクターショーの司会のお姉さん、イベントMC、声優などをしている愛甲ミカという人がライブで歌っています。
カスタムメイド3Dで制作されたアンが歌に合わせて踊ります。アンがちょっとグラマーすぐる。やせっぽちだったアンが良く成長したなあと思うべきなのか(笑)。
初音ミクが歌っています。
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