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マリア様がみてる(その1):お嬢様達の秘密の花園

コバルト文庫 マリア様がみてる
 
 マリア様の庭に集う乙女たちが
 今日も天使のような無垢な笑顔で、
 背の高い門をくぐり抜けていく
 汚れを知らない心身を包むのは、深い色の制服
 スカートのブリーツは乱さないように
 白いセーラーカラーは翻らせないように
 ゆっくりと歩くのがここでのたしなみ
 私立リリアン女学園
 ここは乙女の園
 (OPのナレーションより)

マリア様がみてる

 「マリア様がみてる」は今野緒雪の同名の少女小説を原作としています。原作は1998年の刊行から現在も継続中で、38巻という大河小説になっていますが、時間的には1年半程度しか経過していません。まるで「ドカベン」のような。

 原作もぜひ読んでみたいのですが、恥ずかしくて買ったり借りたりできそうにないので、こっそり見たアニメ版に限って感想を綴りたいと思います。アニメも第三期(OVA)途中までしか見ていないのですが。

リリアン女学園校章

 アニメ第一期は深夜アニメとして放映されていました。じゃあ色々と表現が過激に…とも思われるかも知れませんが、実際には深夜にやる必然性がない程度の表現でした。なにしろ少女小説が原作ですし。しかし、見ていると非常に「気持ちいい」んですね。普通の女子校がこうだとは全く思いませんが、名門「お嬢様学校」で育ちがいい子ばかりなので基本悪い子はいないし、「ごきげんよう」という挨拶とか、相手を「~様」と呼び合うとか、全然縁が無い世界だけに非常に憧れます。女に生まれていたら是非こういう学校に入りたいし、娘がいたらぜひ入れたいです。でも入学金とか学費は極めて高いんでしょうね。

 舞台は東京・武蔵野の丘の上にあるという「私立リリアン女学園高等部」です。この学校は幼稚舎(幼稚園)から大学までの一貫教育を行うカトリック系のミッションスクールで、明治34年(1901年)に華族の令嬢を対象として創立されたという設定で、現在も名家の令嬢を多数受け入れる「お嬢様学校」です。そこにシビれる!あこがれるゥ!モデルとなったのは武蔵野女子学院という噂もありますが、どうなんでしょうか?

 幼稚舎から大学まではエスカレーター式に進学できますが、中学や高校からの外部入学もあります。「リリアン」の名称はは百合のような女性(花言葉は威厳・純潔・無垢な女性)にとの願いから名付けられたとみられます。白百合が聖母マリアの花とされる(有名な「受胎告知」のシーンで天使ガブリエルが百合の花を持ってますね)こともあり、生徒会は「山百合会」という名称になっています。

受胎告知

 この学校にはスールという特有の慣習があり、学園生活を規律正しく円滑に過ごすために、指導者役になる上級生が下級生と「姉妹」になる約束を結びます。必ず1対1であることから、「スール関係にある」ということは「特別に親しい」とみなされます。通常、上級生が下級生にロザリオを授ける事でスール関係が成立します。故に在学中に姉を一人、妹を一人持つことができる訳ですが、全員がスール関係を結んでいるわけではなく、姉を持たない、妹を持たない、また両方持たない生徒もいます。

 それと面白いのは、3年生になると妹に妹ができる場合がありますが、その場合、妹の妹を「孫」と呼び、自身を「おばあちゃん」と呼称するようになります。これはあくまで自称なので、他人から「おばあちゃん」と呼ばれたら激怒するんでしょうね。しかし、姉の姉が祖母になるというのは血統的に極めて不可思議な現象ですね。民明書房あたりが解説してくれないでしょうか。

紅薔薇ファミリー
紅薔薇ファミリー。左から「紅薔薇さま」蓉子、祐巳、祥子

 かつて「聖闘士星矢」というマンガあり、アニメ化されたのですが、黄金聖闘士の水瓶座(アクエリアス)のカミュの弟子に白鳥座(キグナス)の氷河という青銅聖闘士がいました。しかしアニメではその師弟関係が描かれる前にクリスタル・セイントという氷河の師匠を登場させてしまったため、カミュは氷河にとって「師匠の師匠」ということになってしまいました。そこで氷河の有名な迷言「我が師の師は、我が師も同然」が出る訳ですが、七面倒くさいいいぶりではあるものの、理にかなってはいます。このロジックを採用すると、マリみてでは「我が姉の姉は、我が姉も同然」となる訳ですが、なぜか「我が姉の姉は、我が祖母も同然」になってしまうというマリみてミステリー、誰かミスター・スポックも納得するくらい論理的に説明してもらえないでしょうかね(笑)。

 そういえば少女小説なので読みにくいという話をしましたが、「マリみて」を刊行しているコバルト文庫はターゲットとしている読者層は当然女性ですが、「マリみて」に限っては読者の8割以上は男性であるとか。みんな覗きたいんですね、秘密の花園を。

黄薔薇ファミリー
色々と騒ぎを作る黄薔薇ファミリー。左から「黄薔薇さま」江利子、令、由乃

 で、アニメ版第一期ですが、主人公福沢祐巳と小笠原祥子の運命の出会いとスールになって「山百合会」に入ってからの波乱の日々が描かれています。まあ波乱といっても外界から隔離された温室のようなお嬢様学校のこと、「コップの中の嵐」みたいなものなんですが、子供の頃の悩みが今となってはお笑いぐさであっても、当時は真剣に苦悩していたように、彼女達も彼女達の年相応に問題に真剣に苦悩し、涙しているのです。それは微笑ましくはあっても嘲笑うべきものではありません。

 主人公の祐巳は庶民派の代表のように描かれていますが、お父さんは設計事務所の所長だそうで、弟も名門男子校の花寺学院高校に通っているところからみて、年収2~3千万円は下らないでしょう。庶民的なのはあくまでリリアンの中で相対的にということです。なにしろ祥子は財閥の令嬢だったりするので。ちなみにリリアンと花寺は地理的も近く、名門同士で色々と交流があります。

白薔薇ファミリー
一番人気ともいわれる白薔薇ファミリー。左から志摩子、「白薔薇さま」聖

 この学校、生徒会に当たる「山百合会」には生徒会長とか副会長とか書記といった役職はなく、3人が同等の立場で業務を分担しています。その3人を「薔薇さま」といい、全校生徒の憧れの的となっているのですが、リリアン女学園で山百合会なのになぜここでいきなり薔薇が出てくるのか、またもや怪奇現象発生です。また山百合会の建物も「薔薇の館」という通称で呼ばれていて…百合と薔薇を混ぜるのはいかがなものでしょうか。

 あまり品のない話ですが、一般に「百合」は女性同士のレズビアン的関係を指す隠語であるのに対し、「薔薇」は男同士の…「薔薇族」なんて雑誌もありますし(見たことはないですが)。そういう意味では百合一本で押して欲しいところなのですが、まあそうなってしまっているものはもうどうしようもないですね。諦めて先に進みます。

 3人の「薔薇さま」は、紅・白・黄に別れていて、それぞれ「紅薔薇さま」(ロサ・キネンシス)、「白薔薇さま」(ロサ・ギガンティア)、「黄薔薇さま」(ロサ・フェティダ)と呼ばれています。それぞれ薔薇の品種のようです。彼女らの間に特別な序列はないようですが、もちろん3人だけでは生徒会は機能し難いので、それぞれのスールが一緒に働いています。この「妹」たちは「薔薇のつぼみ」(アン・ブゥトン」と呼ばれていて、例えば小笠原祥子はロサ・キネンシスの妹なので、「ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン」となります。その妹となった祐巳は、「薔薇のつぼみの妹」となり、「ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン・プティ・スール」となります。冒頭、山百合会メンバー達はみんなこのカタカナ名称で呼び合っていたので、初めて訪れた祐巳はかなり面食らっていました(当たり前ですが)が、通常はお互い名前で呼び合っているので、これは祐巳をビビらせるために故意にやっていたんだろうと思います。

 山百合会は生徒会、つまりは生徒による投票で選ばれるので、「薔薇のつぼみ」といえど選挙の洗礼を受けなければなりません。しかし実際には「薔薇のつぼみ」がそのまま「薔薇さま」に順当に繰り上がっていくのが慣例になっているようです。この辺りは流石にお嬢様学校、選択がコンサバなんですね。つまり、主人公の祐巳は祥子の妹になった時点で、「紅薔薇さま」内々定というわけです。

 「マリみて」は次回予告がとても面白いです。中の人達、えらくノリノリですが、全然次回予告になっていません。ニコニコ動画で恐縮ですが

http://www.nicovideo.jp/watch/sm3776465
 
 OPの「Pastel Pure」も綺麗な曲です。第二期では歌詞がついてAli Projectが歌っていましたが、あのダークさはどこに行った?というほどのピュアぶりで歌っていていいです。

インストゥルメンタル版
http://www.youtube.com/watch?v=lQDPVyRE5bM

歌唱版
http://www.youtube.com/watch?v=eP-KqpT5emU

 明日も「マリみて」を続行します。
マリみて版プリマヴェーラ
ボッティチェッリのプリマヴェーラ
ボッティチェッリのプリマヴェーラを模した「マリみて」キャラ達

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