秋季アニメ序盤の感想(その2):“万人向け”でない作品2題

こんばんは。日曜に降ると予報されていた雨が今日にずれ込み、昨日と一転して寒い一日となりました。寒いといってもまだ夏用スーツ着ていますが何か。北海道では、明日は場所によっては雪になるらしいですが、札幌は雨のようですね。最高気温6度の予報ですが、それでも夏用スーツ。

「たとえ250キロの男がフライング・ボディプレスを仕掛けてきてもプロレスラーはよけないッッ。相手の技は全て受けきるッ」

「覚悟の量が違うんだよ。相手がどんな殺人技をしかけてきても俺たちゃ瞬時に覚悟をキメる!!そのダメージに負けないだけの量の覚悟をな。その量を見誤ると天国行きだ」

こういう猪狩完至の気持ちで行きたいと思います。そんなに偉そうな話ではないですけどね。しかしこのときの猪狩は格好良かったですね。まさに“アントキの猪木”。

さて本日は秋季アニメ序盤の感想の2回目です。本日は見る人を選ぶであろう曲者アニメを2本紹介。まずは「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」です。

「Fate/stay night」は2006年に2クール放映され、原作(同名のPCゲーム)のセイバールートを中心に全ルートを折衷した内容でした。

2011年から2012年にかけて放映された「Fate/Zero」は「魔法少女まどか☆マギカ」の脚本などで有名な虚淵玄著作のライトノベルが原作で、「Fate/stay night」の10年前の「第四次聖杯戦争」を描いた作品でした。

「Fate/Zero」は「Fate/stay night」の本編においては、過去の出来事として断片的に語られていた出来事を詳細に描いてみせたわけですが、作品の出来が良かっただけに、過去の話を後から作ったという点でやはり順番が逆だなあと思っていました。ランサーとかバーサーカーのサーバントは明らかに「Fate/stay night」の方が強力だったし、キャスターも「Fate/Zero」のは本来そんな力ないだろうというキャラでしたから。ライダーとアーチャーは無茶苦茶強かったけど。

「Fate/Zero」からスムーズに繋がる「Fate/stay night」が必要だろうというファンの声が届いたものか、今回凛ルートともいうべき “Unlimited Blade Works”が製作されることになったのですね。実は劇場版として2010年1月にも公開されているんんですが、旧作「Fate/stay night」と劇場版Unlimited Blade Worksはスタジオディーンが制作しているのに対し、本作は「Fate/Zero」と同じufotableということで、親和性は非常に高いのだろうと思います。

第0話と第1話は2週連続1時間SP放送という、TVアニメ史上初の放送形態をとり、現在第3話まで視聴しています。

やはり「Fate/Zero」からの流れで、間桐桜が出てくるとそれだけで痛ましい気持ちになってしまったり、第3話で大活躍したイリヤスフィール(愛称イリヤ)を見ると、ママンのアイリスフィール(愛称アイリ)に似て美人さんだなあと思ったり、感慨もひとしお。

桜はまだ“ムシブロ”に入ってたりするんでしょうかね。蒸し風呂ならいいけど蟲風呂だもんなあ。あと私はアイリが好きだった(あのルックスに大原さやかの声なんて反則ですぜ、ダンナ)ので、無条件でイリヤを応援してしまいます。凛と士郎を殺ってよし!まあそうはならないことは判ってるんですが。

実は旧作「Fate/stay night」、主人公の衛宮士郎があまりにもうざい性格なので終盤見るのをやめてしまったんですよね。今回もうざいのかなあ、だったらいやだなあと思っていたのですが、リアル明里パパから「士郎は「Fate Zero」が描いた第四次聖杯戦争によってあのような(ある意味)異常性格者になっているのであり、彼が歪みを直せるかが作品のテーマの一つでもある」と諭されたのと、やはり「Fate Zero」を見たこともあって、今回はそれほどうざく感じなくなりました。

というか、養父である衛宮切嗣の方が嫌な野郎ですよね、絶対。というか虚淵作品のせいか、「Fate Zero」登場キャラは嫌なやつらが多かったですね。「Fate/stay night」の方がマスター、サーバント共にまともな感じがします。

で、さっきは殺されてもいいと暴言を吐いてしまいましたが、遠坂凛はやはりいいですね(どの口でいうか)。美少女なのにかなりお人好しだし。言峰綺礼がパパンを殺したことや、アーチャーの正体を知ったときに彼女がどういう反応をするのかが楽しみです。

「Fate/Zero」ではマスターである衛宮切嗣と決定的に相性が悪かったセイバーですが、士郎とは相性がいいですね。息子といっても養子だからかな。しかし「衛宮」という姓を聞いただけでむかつかなかったのか。同じくイリヤのアインツベルンという姓を聞いて、相性の良かったアイリを思い出したりしないのか。イリヤサイドについてしまったら実に面白い展開になるのですが。「Fate Zero」同様、2クールを半分に分けて1クールずつ分割放映するらしいので、今回1stシーズンのみで、2ndシーズンは2015年4月からになるようです。

続いて「ガールフレンド(仮)」。「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」が濃い設定から中二病的資質がないと視聴が辛いような気がするのに対し、こちらはスマホのゲームをやっているかいないかで全然感想が違う作品ではないかと思われます。

というか、はっきり言ってゲームをしていない人は置き去りにしているような。「このキャラの性格はもうみんな知ってるよね?」といわんばかりに説明的な描写をオミットしていきなりストーリー展開をおっ始めています。まあ確かに私は知っているからいいのですが。

現在3話まで視聴。1話と2話はガルフレのメインヒロイン格である椎名心美が主役でしたが、3話は村上文緒と望月エレナの友情(と言うか百合?)物語りでした。1話2話はガルフレプレイヤーとしては微笑ましいお話でしたが、3話はちょっといい話で、まるで「マリみて」のよう。何だよエレナ、お前ただの女の子好きじゃなかったんだなと思わせてくれる話でした。もうお前らつきあっちゃえよという展開でした。

今は心美に浮気(?)しているエレナを、本妻・文緒はどう思っているのでしょうか。もっとも文緒もクロエとなんか良い感じだし、いいのかな別に。

ちなみに現在の聖櫻学園ではスカートやブレザーの襟もとが、3年生=赤、2年生=青、1年生=緑となっていますが、1年生だった文緒やエレナが赤いスカートだったので、学年が変わっても持ち越していることが判明しました。まあ合理的で当然といえば当然ですが。ちなみに私も中高と体育のジャージが赤(臙脂?)でした。

椎名心実、櫻井明音、村上文緒、クロエ・ルメール、望月エレナというメインキャストは毎回出てくるようですが、この作品は脇役も豪華声優を揃えていて、「女性声優のオールスター大感謝祭」と呼ばれているとか。これだけいて男性声優ゼロというのも凄いなオイ、と思ったのですが実は心美のパパンが登場していました。今のところこの人だけだぞ、男キャラは。ちなみに心美パパンもママンもゲームには登場しないのですが、ママンの声は冬馬由美でした。こんなとこまで豪華!

心美はやたらに素直で反抗的的気配ゼロですが、どうしてこれで属性クールなのかと小一時間問い詰めたい。まあ文緒も一見クールっぽいだけで全然クールじゃないから目くじらたてても仕方ないのですが。文緒役の名塚佳織はさすがうまいなあ、こういう役。デートのお誘いをするとカレンダーに○をつける文緒ママンにも登場して欲しかったですなあ。声は能登麻美子ないし大原さやか希望。

基本的に美少女ばかり登場するこの作品ですが、実は1~2人「え?」というキャラもいるのです。アニメには多分でてこないんじゃなかと思いますが。ええ、お察しのとおり「一色愛瑠」と「山田はな」です。「姫島木乃子」もルックス的にヤバイ気がするのですが、この人は当初からなにげに人気キャラだからなあ。CVはミズハスですし、次回主役らしいです。

エレナの中の人・原田ひとみは女の子好きで有名な人ですが、中の人がキャラの性格を作っているような状態ですね。収録スタジオに女性声優ばかりというのはこの人にとってパラダイスでは。

それからすっかり復活した丹下桜演じるクロエ・ルメールがまた凄いイントネーションでしゃべりまくっています。エレナをたしなめられるのはクロエだけだし、文緒とはボケと突っ込みの優しい漫才を繰り広げたり。そうそう、ゲームでは、かつて心美がクロエの友達だといい出し、お前クロエと接点ないじゃんかと突っ込まれていましたが、アニメではちゃんと親しくなる接点が描かれていましたよ。気にしていたのかな、スタッフも。

ということで、万人向けではありませんが、好きな人は楽しめる2作品でした。風町陽歌(CV早見沙織)はOPでメインボーカル状態で歌っていますが、本編にも早く出てきて欲しいですな。

ちなみにゲームではアニメのサイドストーリーが見られ、本編に出てこないキャラが活躍したりしています。そうか、あの騒ぎの背後ではこんなことが。80人からいるだけあって、流石キャラには困ってませんな。

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