網走遠征記(その2):能取湖と能取岬

こんばんは……一時期は終息していた携帯メアドへのワンクリック詐欺メールですが、ここへ来て大復活で一晩で百件以上来たりしています。みんな迷惑メールフォルダーに直行しているのでメール受信通知も鳴らないのですが、登録していないけど詐欺やスパムではないメールも混ざってしまっているかも知れません。メアドを変えないといかんのかも知れません。全く迷惑このうえありません。拒否リストに登録しても、毎回微妙にメアドが異なっていて効果がありませんし。

さて愚痴はこのへんにして網走遠征記の続きとまいりましょう。実は網走、今回が初めてではないのです。9年位前に訪れたことがあったのです。泊まりはせず、釧網線から石北本線への乗り換えの間のわずかな時間しか滞在しませんでしたが、その際にはモヨロ貝塚に行ったのでした。

ここは縄文人ともアイヌとも異なる、オホーツク人の遺跡で、北海道のオホーツク海沿岸や樺太の南半分で栄えたオホーツク文化の担い手でした。魚介類の漁猟のほか、アザラシ、オットセイ、アシカなどの海獣狩猟を行っていたのが特徴で、捕鯨も行っていたようです。アイヌの熊の崇拝もオホーツク文化が起源ではないかとの説もあります。網走をはじめ、オホーツク沿岸地方では好んで「オホーツク」の名称を使っていますね。我々観光客もそのエキゾチックな響きに魅了されるわけですが。

今回は能取湖に行ってみました。実はサロマ湖に行きたかったのですが、タクシーの運転手さんに「行って帰って3万円を超える」と言われたので今回は断念。いずれ必ず…。

「能取」とはアイヌ語の「ノッ・オロ」(岬のところ)に由来しますが、これは本来能取岬のことを指していたようです。能取岬に近い湖ということで能取湖になりました。

オホーツク海に通じる海跡湖で、かつては海水流入部の湖口が季節的に開閉する汽水湖でしたが、1973(昭和48)年に護岸工事が行われて湖口が固定されたため、現在は完全な海水湖となっています。

この能取湖にはアッケシソウ(サンゴ草)の群生地があり、毎年9月頃になると一面が赤色で埋め尽くされるということで、上の画像のような光景を期待して行ったのですが……

かつて日本最大とされる群落があった卯原内(うばらない)地区を訪れたのですが、ここでは塩湿地をトラクターを用いて耕起し、他の塩生植物を抑制させる事によって国内最大級のアッケシソウ群落を維持し、毎年秋には20万人が訪れる観光名所でしたが、2010(平成22)年に外部から土砂を取り入れたところ、湿地の乾燥化が進み、砂地の広場となってしまって生育数が激減してしまい、2012年には壊滅寸前の状況に陥ったそうです。

現在はやや改善されたようですが…やはりぱっとしませんね。色はもうちょっと秋が深まる鮮やかになるらしいですが、ドズル兄さんの名言「戦いは数だよ兄貴!」がここでもあてはまって、「アッケシソウは数だよ兄貴!」なのです。アッケシソウに限らず紅葉はある程度数がないと見栄えがしませんからね。

それでも一応観光客は来てはいましたし、観光バスも止まっていましたが…。某中国みたいに草を赤く塗ったりはしないで復活の努力をしていただきたいものです。

そうえいば能取湖、当然漁業権が設定されていますが、一部湖岸は潮干狩りに開放されているそうです。当然お金を取られない以上アサリの補給もされないので、早く行かないとなくなってしまうそうですが。

続いて「能取」の語源になった能取岬へ。宗谷岬、納沙布岬、襟裳岬、知床岬…北海道には有名な岬がたくさんある中、能取岬はさほど有名とはいえないかも知れません。私も来るまではよく知りませんでした。

しかし、かつて「美岬」とも呼ばれていただけあって美しい岬です。周囲は馬や牛の放牧された牧場が広がっています。私が行った時に牛ばかりいて馬の姿がありませんでしたが。タクシーの運転手さんによれば今年は牧草の生育があまりよろしくないからではないかということですが、馬は別の場所で元気にしているんでしょうかね?

能取岬灯台はハ角形で面白い姿をしています。江戸時代のオランダ式灯台のイメージを保っているとか。通常無人だそうで、運転手さんによれば「海の日」だけ公開されているそうです。ま、灯台は外見ですよ外見。

能取岬は標高40m程度の海食崖の上にあり、オホーツク海だけでなく能取湖や遠く知床連山まで見渡すことができます。まさに絶景。おまけに人が少ないという。冬になると流氷が着岸し、高台からは流氷を遠くまで見渡せ、流氷の名所となっているそうです。

東を見ると知床半島、知床連山が綺麗に見えます。

西側はサロマに向かうオホーツク沿岸が。

ちょっと横にそれると謎のモニュメントが。「オホーツクの塔」という名で、水産日本の発展を祈願したものだそうです。漁師(?)の上には鮭らしいお魚の姿が。

普段写真を撮るのがあまり好きではないのですが、今回は結構頑張って写真を撮ってみました。あまり綺麗でないのはスマホの性能と言うよりは私の腕のなさが原因でしょう。次回、宿泊ホテル。もう、もう根室のGホテルのような幽霊ホテルはいやぁーー!
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