人類は衰退しました:“シュール可愛い”理想の滅亡?

えー…またまた私事で大変恐縮なんですが…
本日、FC2ブログの日記ジャンルのランキングが約78万人中2606位、うち会社員・OL部門で61390人中482位となっておりました。この前の土曜日、7月21日に今後の目標は500位以内と言っていたんですが…3日後に達成させていただくこととなりました。こんな僻地に訪れていただきまして本当にありがとうございます!
次の目標は…会社員・OL部門で300位というということにさせて頂こうかと思います。上位0.5%…これは私ごときではそうそう到達しえない数字だと思いますが、夢を見させて下さい。あとはこの前も言いましたが、コメントをいただければ大変嬉しゅうございます。コメントしようにも昔のエロゲーなんか持ち出されてはどうしようもないだろうと思った方々、私が悪うございました。「そんな古いネタ知らんわーい」といったツッコミでも結構ですので、構って頂ければ幸いです。
それでは本日の記事です。今日は「ニャル子さん」でも紹介しようと思っていたのですが、一旦後回しとして、今日明日で現在放映中の深夜アニメを紹介したいと思います。夏はぱっとしないなあと思っていたのですが、認識不足でした。大いに反省。

今日はまず「人類は衰退しました」を取り上げます。これは田中ロミオのライトノベルを原作としており、原作は2007年から刊行されているようですが、私はついぞ存じませんでした。
舞台は現在の人類が文明的にも人数的にも衰退してから数世紀が経った世界で、人類は既にゆるやかに滅亡に向かうことを自覚している「旧人類」となっており、新たな世界の主人として「妖精さん」と呼ばれる新人類が繁栄しつつあります。この「妖精さん」と交流するのが、旧人類の主人公である「わたし」です。
え~このアニメの、というかきっと小説もなんでしょうけど、大きな特徴は、固有名詞が出てこないということです。主人公の女の子の一人称「わたし」の本名は不明です。やりにくいのでここではマイちゃんと仮称しておきます。ええ「わたし」だからです。え?それならアイちゃんでもいいだろう?

ですが、ここは「中の人」である中原麻衣ともかけているということでご了承願います。

で、マイちゃんは「クスノキの里」という集落で国連の調停官という役職に就いています。調停官というのは、旧人類と新人類である「妖精さん」のインターフェースの役割を果たしているようです。ちなみにマイちゃんのおじいさん(氏名不詳。マイちゃんは「おじいちゃん」と呼び、集落の人々は「先生」と呼ぶ)が「クスノキの里」の調停事務所長を勤めています。

新人類と旧人類…SFだと世界の覇権を巡って激しく争いそうな両者ですが、この物語ではそういうことは一切ありません。旧人類は緩やかな滅亡の道を自覚しており、「妖精さん」たちは「一緒に居ったらいいに~」というスタンスなので、極めて穏やかな関係です。人類滅亡ものはSFの定番ですが、これほど平和な人類滅亡譚は私はこれまでに見たことがないです。半村良の「黄金伝説」がやや近いでしょうか?

とはいっても、旧人類には計り知れないのが新人類の行動であって、何の事件も起きないと言うことはありません。特に「妖精さん」は好奇心旺盛で、旧人類の活動に興味津々みたいなので。そこで「妖精さん」が原因とみられる事件を調査して穏便に収束させるのが調停官の仕事のようです。
ということで、現在4話まで放映したところなのですが、2話で1エピソードを構成という形のようです。1~2話では旧人類の食料など物資不足を憂える声を聞いた「妖精さん」が「妖精社」を立ち上げて食料などを配布する(というか勝手に店においていく)中、「加工済みチキン」が世界の覇権を狙って反乱を起こすという話。3~4話は過去の文明の遺産であるコピー機やMOを発見したことで巻き起こるBL同人誌(本作では「同類誌」と言ってました)ブームと、これに触発された「妖精さん」による漫画制作(生きている人間を使って漫画の連載を進めていく)をめぐる騒動が描かれています。どちらも極めてシュールで、センス・オブ・ワンダーという意味では紛れもないSFです。

モノローグも含めて大半しゃべっているのはマイちゃんですが、「中の人」中原麻衣が旧人類の種としての衰退から来るているかのごとき脱力感を醸し出しながら演じています。中原さんは数多の主役ヒロインを演じてきた人で、ヒロイン役には定評があるので安心して聞いてられますし、マイちゃん自身もちょっとアンニュイ感があるものの、とても可愛いです。OPのダンスは「衰退ダンス」とか言われているようですが、みんなで踊れそうですね。

マイちゃんについては「黒い」とか言われているようですが、私は全然そうは思いません。むしろこれくらいのつぶやきは当然でしょう。特に3~4話ではかつての同級生「Y」(CVは沢城みゆき)が婦女子の親玉となって活躍するのですが、芸達者な二人の掛け合いは素晴らしい出来映えでした。しかし現在の漫画界を風刺するかのような内容を、類縁ともいうべきアニメ界がやってしまって大丈夫なんでしょうかね?もちろん原作にあるからやらないわけにはいかないのでしょうけど。ネットでは特定の漫画家を揶揄しているとの声も。心当たりのある漫画家もいたりして(笑)。

あと「助手さん」という文字通りマイちゃんの助手が登場しますが、一切しゃべらない(マイちゃんが代弁する)ので「中の人」はいまぜん。「妖精さん」は4~5人の声優さんが演じています(おそらくその他のガヤ的登場人物も演じているとみられます)が、こちらも固有名詞が一切ないので、いつも同じ「妖精さん」なのか、毎回全然違う「妖精さん」なのかさっぱりわかりません。

こういうまったりとした終末を迎えるのなら、「日本は衰退しました」でもいいかなあなんて思ったりもしてしまいますが、生憎日本の周辺には「妖精さん」は居らず、それどころか……おっと危ない危ない、当ブログはノンポリ路線でした。
とにかく“シュール可愛い”「人類は衰退しました」ワールド、未見の方はぜひ一度お試しあれ。

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