華麗なる少女マンガの世界(その1):大きかったり小さかったり

冷えると思ったらこの秋一番の冷え込みでした。昨日は木枯らし一号が吹いたとか。技の一号、力の二号…何を言っているのか訳が分からないよとキュゥべえになっちゃった人は、そのまま流して下さって結構です。

昔少女漫画は憧れの対象でした。姉妹がいないせいで、滅多にお目に掛かる機会がなかったし、稀に見た時の絵の美しさにはほとほと感心したものでした。初めて和牛ステーキを食べたアメリカ人レポーターが「我々が今まで食べていたのはサンダルの底だった」と言ったという話がありますが、少女漫画の繊細な絵や美しい背景を見ると、少年漫画がひたすらがさつに見え、「我々が今まで読んでいたのはガキの落書きだった」と言いたくなったものでした。

ところで、「まどか」さんから、少女漫画には案外お馬鹿なシーンが多いという話を聞いて、そんな馬鹿なと思いながらちょっと調べてみたところ……すごく…多いです…。ということで、頭のおかしい少女漫画シーンを紹介していきましょう。多すぎてとても一回では収まりませんと言いつつ、シリーズ化を企図するユースフであった。

まずはこれ。新條まゆという人の「覇王♥愛人」(全9巻)という漫画の一コマです。これは非常に有名で様々なコラやパロディが作られていますが、この人実は「世界一腕の立つ殺し屋」なんだそうです。

続きはこうなっています。少女漫画といえば衣装や髪型には凝りまくる反面、武器や機械は非常にいいかげんという傾向があって、この辺り男女の関心を向ける対象の違いが判って興味深いのですが、この作者は比較的ちゃんと武器を描いている方だと思います。ちょっと小さい気がするけど。

私から指摘するのもなんなんで、プロの突っ込みを掲載しておきます。容赦ないなあ。まあスコープがないのに照準が出ているとか、狙っている場所が急に変わっていたりとかは演出で済ませてもいいかとは思うのですが、座視できないのは銃の構え方です。銃床を肩に乗せちゃっています。これの構えは銃ではなく…

そう、バズーカならそれでいいのですが、小銃はいかんでしょう。G先生、正しい構え方を見せてあげて下さい。

おお、さすが世界が認める超一流スナイパー。自称「世界一腕の立つ殺し屋」とは迫力が違います。もっと判りやすいアングルでもお願いします。

そう、銃床は肩に。これが正しい狙撃姿勢というものです。このG先生にしても狙撃に使用している銃に関して色々言われているわけですが、これは作者のさいとうたかおがモデルガンメーカー社員だったイラストレーターの上田信に「新連載の主役である殺し屋に持たせる銃は何がいいか?」と尋ね、最新の軍用銃だったM16を勧められたのだそうですが、M16は軍用小口径アサルトライフルで、遠距離の狙撃に適した銃ではありません。作中では、狙撃銃としてM16が決して最適ではないことはゴルゴ13も承知の上ですが、ゴルゴはフリーランスの狙撃手で、単純に狙撃をこなせばよいという訳ではなく、任務中に敵との銃撃戦に入ることも頻繁にあるため、1丁の銃で狙撃と銃撃戦の両局面に対応できるM16は最適の選択になるという解釈がなされています。

ちなみに作者さん、凄まじい突っ込みに辟易するどころか、わざわざモデルガンを買って構えてみて、「こっちの方が撃ちやすい」と反論しています。いい根性ですね(笑)。しかしスコープがすっかりお留守ですぜ。
「軍事板常見問題&良スレ回収機構」によれば、この構え方は,近接戦闘において索敵しながら移動する状況においては正しいのだそうです。あながち間違いでもなかったのか!しかし、近接時においての射撃姿勢の中でも,即時発砲が必要な状況に限られるのだそうで、「ちょろいもんだぜスタイル」での遠距離狙撃は普通はやりませんと突っ込まれています。尋ねる方も尋ねる方ですが、答える方も答える方ですね。

一件にこんなに長くやってらた身体が持たないので、今後は簡潔に。やはり新條まゆ大先生の「ザクロの実を暴いて」より。イケメン徳田貴弘のカッコイイ登場シーンのはずですが、手がありえないほど長いです。これはやはり、あの「ゴムゴムの実」を食べてしまったということでいいのでしょうか?

長すぎる繋がりではこれも。以下作者作品名ともに不詳(知っている人教えて下さい)ですが、指が異様に長いです。しかも人差し指から小指までほぼ同じ長さ。エイリアン?

次は目がでかいシーン。少女漫画は全体的に目が大きくてお星様キラキラなんですが、そこに尋常サイズのコンタクトレンズを描くからこういうことに。瞳孔しかカバーできんですぞ。

輪を掛けてでかい目。風が強いとほこりが入りまくりで大変でしょう。瞳孔が口より大きいって…

こちらも負けずに大きな目。タイトルが「いじめ」になってますが、その大きすぎる目のせいでなければいいのですが。人間離れしているとか言われてませんか。

一方こちらは頭が小さすぎる男達。身体の大きさを強調したかったのかも知れませんが、いくらなんでも。ものすごい巨体か、あるいは脳容積に重大な危惧を感じるほどの小顔に見えてしまいます。
まだまだあるのでまた今度やらせていただきます。
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