中国美女列伝(その18):甄姫~三国志人妻NTRは哀しい末路に

白露
 
 昨日今日と夏が戻ってきたような暑さでしたが、流石に夜になるとだいぶ様子が違うようです。日が暮れるのもすっかり速くなって、秋の気配が感じられるような。

甄姫その1
 
 さて金曜恒例中国美女列伝は前回の黄月英に続いて三国志シリーズ第二弾です。今日は甄姫(しんき)を紹介しましょう。

甄姫その2

 甄姫は甄氏とか文昭皇后甄氏と表記した方が正しいのかと思われますが、私がこの人を知ったのはKOEIの「真・三國無双」シリーズでであり、ゲームでの表記が甄姫だったせいで圧倒的にこちらになじみがあるので、ここでは甄姫でいかせていただきます。

甄姫その3

 甄姫(182-221年)は、魏の初代皇帝曹丕(文帝)の妻です。諡号は文昭皇后と言います。河南省南部の上蔡県の県令だった甄逸(しんいつ)の娘です。甄氏は代々2千石の高官の家柄だそうです。甄逸の三男五女の末女にあたり、他の兄弟姉妹は名前が判明しているのですが、甄姫だけはなぜか名は残されていません。一説に名を「洛」とする事があります(つまり「甄洛」)が、これは創作である可能性が高いと見られます。

甄姫その4

 皇后ってまあ偉いじゃないと言いたいところですが、実は彼女初婚ではないのです。初めは何と曹丕の父である曹操と天下を争った河北の名族・袁紹の次男・袁煕の妻だったのです。袁紹と曹操は200年に有名な官渡の戦いを繰り広げます。官渡の戦いは、赤壁の戦い・夷陵の戦いと共に「三国志」において時代の流れを決定付ける重要な戦いと見做されています。曹操はこれに勝利したことで河北全域を支配する圧倒的な勢力へとのし上がって行くのです。

甄姫その5

 官渡の戦いに勝利した曹操は、204年に袁紹の本拠である冀州を攻め落としますが、その際、曹丕は真っ先に袁紹の屋敷に乗り込み、そこで甄姫を見て一目惚れして妻にしたそうです。人妻略奪ということで、思いっきりNTRな訳ですが、まあこの時代に限らず古代戦乱時には良くあることだったと言わざるを得ないでしょう。

甄姫その6

 この頃夫であった袁煕は幽州刺史に任じられて単身赴任しており、甄姫は屋敷に残って姑を世話していたそうです。出来た妻じゃないですか。嫁姑問題とかはどうなっていたんでしょうかね。

甄姫その7
 
 英雄色を好むと言いますが、どうも曹操も甄姫には目を付けていたようで、冀州攻略の際、曹操は袁紹の屋敷に門番を置き「誰も入れないように。」と命じていたそうです。しかし曹丕はお構いなしに乗り込んで、甄姫を袁紹の妻の劉氏と共に発見したそうです。この際、曹丕は甄姫はもとより劉氏も丁重に扱ったらしく、曹操が曹丕を罰しようとした際、劉氏がとりなしたのだそうです。息子の妻を略奪されているというのに…でも戦争の敗者の一族としてはどうしようもなかったのでしょう。

曹丕と甄姫

 甄姫は曹丕との間に息子・曹叡(二代皇帝・明帝)と娘・東郷公主(早世)を産みました。甄姫は聡明で良く夫を助けたそうで、贅沢を戒めるなど慎ましやかな性格で曹丕の寵愛を一身に受けたそうです。また周囲の人間を良く助けたそうで、そのため周囲の信望も厚かったそうです。曹丕は漢の最後の皇帝であるが献帝に禅譲を迫って皇帝(文帝)となったため、ここに甄姫は皇后となり、文昭皇后と呼ばれました。

甄姫その8

 しかし、哀しいことに年と共に曹丕からの寵愛は次第に薄れていき、郭貴嬪(後の郭皇后)など他の女性に移っていきました。更に山陽公になった献帝の二人の娘たちまで入内させたため、これを嘆き悲しんだ甄姫は曹丕に恨み言を述べたそうです。これが曹丕の逆鱗に触れ、221年に死を賜ることとなりました。人妻を父と争って略奪までしておいて…心変わりって怖いですね。

甄姫その9

 一説には甄姫の賜死は甄姫の後に皇后となった郭貴妃の差し金とする説があります。郭貴妃は曹丕が体調を崩した時、「体調が優れないのは甄皇后が呪いをかけているからだ。」と讒言し、激怒した曹丕は甄姫に死を命じたというのです。郭貴妃は亡くなった甄皇后の遺体の髪を掻き乱し、口に糠を詰め、棺桶にも入れずに葬ったとか。本当なら何と恐ろしい。ただ、この説は信憑性に欠けるようです。

甄姫その10

 「魏書周宣伝」によると、曹丕は青い気が地から立ち昇って天まで繋がるという夢を見て、この夢について周宣に尋ねたところ、「天下のどこかで高貴な身分の女性が、冤罪のために死ぬことになるでしょう」と答えたのだそうです。この時曹丕は甄姫に死を賜う璽書を届けさせていたのですが、これを聞いて後悔し、使者を戻そうとしましたが、間に合わなかったそうです。

甄姫その11

 なお甄姫の息子である曹叡は魏の二代皇帝となるわけですが、彼には大きな謎があります。正史「三国志」に彼の生年が記載されていないのです。

甄姫その12

 時の支配者が正しいと認めた史書である正史に皇帝の生年が記載されていないということは、重大な記述漏れと言わざるをえません。なぜ生年が記載されなかったのでしょうか。その理由は、「曹叡の出自」にあると推測されます。

甄姫その13

 曹叡は生年不明ながら没年と享年は判明してます。239年に亡くなり、享年は34歳説と36歳説がありますが、現状「三国志」の明帝紀に記された36歳説が有力とされています。この36歳説を採用すれば、曹叡は204年生まれという事になりますが、この年は曹操が冀州を攻め落とした年に該当します。

甄姫その14

 つまり、曹丕が甄姫を娶った年と曹叡の生年が同年である可能性があるのです。とすると曹叡は曹丕の子ではなく、袁熙の子であるという可能性があるということです。それすなわち曹操の宿敵だった袁紹の孫と言うわけで…

甄姫その15

 曹叡は曹丕と袁煕、どちらの子か判らぬまま生まれてしまったものの、どちらの子か判らぬ以上、簡単に殺すことも出来ないという厄介な立場だったのかも知れません。曹丕が曹叡を冷遇し、曹操がなかなか後継者を指名しなかった理由もここにあるのではないかという説もあります。このため、「皇帝の生年を記載しない」という、正史なのに苦し紛れの書き方がなされたという見方があるわけです。

甄姫その16

 また曹丕が甄姫を手に入れた際、既に曹叡は出生済みで、甄姫の連れ子として曹丕の養子となったという説もあるようで、それなら承知の上なんだからちゃんと可愛がれよと文句の一つもつけたくなりますね。

甄姫その18

 しかしまあ実際最初はそのつもりだったとしても、他の貴妃から実子が生まれてくれば心は変わっていくものなのかも知れませんね。

甄姫その19

 ただし「三国志」明帝紀に記載された享年は誤りであり、享年は34歳だという解釈もあり、「三国志」の注釈者である裴松之なんかはこの34歳説を主張しています。この場合は曹叡の父は曹丕で全く問題ないということになり、曹丕が曹叡を冷遇したのは単なる相性的な問題と言うことになるかと思われます。

甄姫その20

 血が繋がっていても相性という問題はありでしょうから、ましてや血が繋がっていなかったとしたら…。しかし、仮に曹叡が甄姫の連れ子であったとしたら、帝位につけること自体がそもそもおかしい気がします(だっていくら寵愛する甄姫の子とはいっても、宿敵袁紹の孫だと判っていたら、ねえ)。やはり曹丕の子であったという解釈が自然な気がしますが……

真・三國無双の甄姫

 完全なフィクションである「真・三國無双」においては、鉄笛を武器に「お退きなさい!」と言いながらキックや往復ビンタで敵兵を叩きのめしており、まさにドSの女王様の風格があって人気がありました。

住友優子

 CVは住友優子で、1997年頃に超長寿番組「笑っていいとも!」の1コーナーだった「素晴らしいラブレターの世界」に出演し、視聴者投稿のラブレターの朗読を担当していました。どんな真剣で真面目な内容のラブレターでも、変態チックに必要以上にセクシーに読みあげていて視聴者にインパクトを与えていました。

レイチェル

 やはり1997年作品の「ラングリッサーⅣ」ではレイチェルという主人公の妹(ただし血はつながっていない)を演じていましたが、兄であるランディウスとそれ以外の人(弟リッキー含む)では口調が全く違っており、スタッフにもネタにされていたそうです。例:「な~に?お兄ちゃん」(語尾にハートマークが付きそうに甘く)「何?リッキー」(わりとつっけんどんに)

甄姫その17

 次回は曹丕のパパン・曹操が溺れてしまったという未亡人・鄒氏を紹介します。……画像、あるかなあ?最後にリアル甄姫をどうぞ。

リアル甄姫その1
リアル甄姫その2
リアル甄姫その3

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