ママトト~a record of war~:純愛と外道の双方を強いられるギャルゲー

昨夜は雨が降ったせいか今日は結構蒸し暑いですね。明日はもっと暑いらしいです。立夏から一ヶ月を経ていよいよ夏本番に入ろうとしているんでしょうか。

ギャルゲーの土曜日、本日はアリスソフトの「ママトト -a record of war-」です。1999年7月に発売された18禁シミュレーションRPGです。2003年9月に廉価版が発売され、私はそっちのほうでプレイしました。

全20章からなる章クリアタイプで、様々なミッションをクリアーする中でし仲間を増やしていきます。ミッションクリアー後は、女の子と関係を深めるアドベンチャーモードとなっていますが、純愛モードと外道モードの二つがあることが大きな特徴です。純愛一辺倒でもいけるのに、あえて外道モードを追加する、これがアダルトゲームメーカーとしてのアリスソフトの矜恃なのでしょう。

昔々、戦争での城攻めの際の損害の大きさをなんとか出来ないかと考えた王がいました。彼の驚天動地のアイディアとは、城を以って城を制する!

つまり城ごと移動して、敵の城に城を横付けして攻め入るという海戦での白兵戦のような手法で、彼は瞬く間に大陸を手中に収めました。それから数百年、かの王の国も既になく、残っているのは、移動要塞を用いて戦闘を続ける数々の国家でした。

ママトトは、小型の移動要塞1基が全てという、国土を持たない国で、20年ほど前に突然出現しました。豪腕無双の王であるカカロと、智の将軍。そして一騎当千の武将達が少数精鋭で戦果をあげ、大陸中を駆けまわってりその存在を世間に知らしめましたが、数え切れないほどの戦いを繰り返した結果、国土を持たないママトトは徐々にその力を弱め、現在は国民の数もたった数十人になってしまっています。

現在のその窮地を救おうとするのはカカロの息子であり、現ママトトの将軍を務めるナナス。魔法工学により魔法生物兵[キッズ]を誕生させる事に成功し、追い詰められた土壇場で兵力増強の手段を手に入れることに成功したママトトは、心機一転、念願の大陸制覇に乗り出すのでした…

戦闘は画面右から左に進撃する敵を、可能な限り殲滅するというミッションが基本です。突破した敵はママトトの心臓部を攻撃し、心臓部のHPがゼロになるとママトトの敗北となってしまいます。もちろんストーリーに応じた様々なミッションもあります。戦闘が終了すると仲間が増えたりし、内政モードで軍備関係を増強させた後、アドベンチャーモードとなり、女の子とのイベントを行います。

主人公のナナス

若干18歳ながら将軍を務めるママトトの王子です。智将としてその名を大陸に知らしめていますが、本人は戦闘が苦手なので参加しません。将軍というよりは軍師ですね。本作の主人公であり、アドベンチャーでは純愛モードを担当し、好みの女の子と関係を深めていきます。
カカロ

ナナスの父のママトト王です。数年前々では軍の戦闘に立って戦い、一番の戦果を挙げる豪傑でしたが、現在では見る影もありません。60歳。

しかーし、それは仮初めの姿。アドベンチャーでは外道モードを担当し、女の子を好き勝手にして暴れまくります。本性は残虐非道なド外道です。「ママトト」というタイトルが決まる前は、仮題が「外道親父」だったそうで、そういう意味ではカカロこそが真の主人公と言えるのかも知れません。カカロモードなどでその本性を少しずつ見せますが、その本領が発揮されるのは、彼が凄まじい力を手にするシナリオ終盤になってからです。ラスボスとして立ちはだかりますが、無茶苦茶強いです。

次に女性キャラを。武将としての戦います。男性キャラは使える使えないは別として、紹介しても面白くないので全省略(笑)。
アーヴィ・アルフォリア

ナナスの双子の妹でママトトの王女です。双子なので当然18歳。ママトトでは貴重な魔法使いで、ナナスと共に戦場を乗り越えていく過程で、兄に対して妹以上の感情を寄せている事に気が付き、悩み始めます。容姿は、あまり兄とは似ていません。

いくら可愛くても妹はやばいと思うでしょう?ママトトの世界でも近親相姦はタブー中のタブーなんですが、実は秘密が……。なお、カカロの実の娘ですが、カカロは外道なのでその辺は全く遠慮がなく、隙あらば手籠めにしようと目論んでいるのでした。流石外道親父。
ミュラ

アーヴィとナナスの乳母の娘で、子供の頃から戦場に出ている女丈夫です。剣の腕は確かな24歳。二人のよき理解者ですが、そのせいかミュラとのエンディングは、ハッピーエンディングとは呼べない切ないものになっています。
ライセン(通り名)

国から国を渡り歩く傭兵で、かつては娼婦でした。年齢不詳で名前も通り名です。あるものを探しています。可憐な感じでありながら、内面は結構冷めています。攻撃は斧をぶんまわすというやたらにワイルドかつパワフルなものです。
ココナ・ホワイト

ある国の武将の娘で、跡継ぎの息子が欲しかった父に、武人として教育を受けた棒術使いの16歳です。ずっと胸に秘めた夢があります。使いづらいと各方面から大評判ですが、レベルを上げるとかなりいい感じになるようです。普通の女の子っぽいかわいらしさが魅力です。
シェンナ・ギリシアム

いつ誰から生まれてきたのか自分も知らない、戦場の中で育った格闘家です。力が欲しい為、人も近寄らぬ深い渓谷から「赤き死神の要塞」を発見し、ボスとなっています。言葉使いが良くないせいか、女性キャラとしては不人気という噂。
ラミカ・クィンシー

ナナスの幼馴染の姫君で、屈託のない、明るい18歳。料理が天才的に上手です。ナナスへの想いを公言してはばからないお転婆娘で、アーヴィの立場を脅かしていたりして。
ナルツガイス(通り名)

ある国境を一人で守る正体不明の魔女で、「残酷無比の戦いの女神」とも言われている19歳です。敵として登場し、とてつもない強さを見せます。味方になると能力は激減しますが、それでも頼りになります。本当の名前はエイベルです。
勢久山 奈菜璃(せいきゅうざん・ななり)

ママトトをライバルとし、ママトト以上の移動速度を誇る「奈菜璃要塞」のボスです。金品目的で妙ちくりんな部下を従え、度々ママトトを急襲してきます。味方になるまでドジな敵キャラとして笑いをもたらしてくれます。薙刀を使う15歳。
のぞみ

非戦闘キャラです。本名はパイローラ姫ですが、カカロの専属部下であるタモッチに拉致され、カカロの命令により眼鏡をかけ、名前を変えさせられました。それ以後はカカロのメイド兼性奴隷にされています。のぞみは「大悪司」にも武田のぞみとして同じ顔のキャラが登場していました。のぞみはドMで奴隷気質で男達の欲望の餌食にされるキャラとしてアリスソフトの各種ゲームに登場しているようですね。

なお、外道なんか嫌だ、俺は純愛に生きるという人にとっては、ママトトはやっかいなゲームです。というのは、アドベンチャーパートはナナスとカカロが女性キャラクターと話をすることで進められるのですが、どちらか片方のみ進めていても、話が進展しなくなってしまうからです。

つまり全てのキャラクターを攻略するには、ナナスとカカロが同時にイベントを進めなければならないのです。ナナスモードは純愛シーン中心で、カカロモードはハードな外道シーンが中心なので、純愛シーン中心のナナスモードを進めようとすれば、必然的にカカロの外道シーンを見なければならなくなる場合があるのです。

まあ逆に言えば外道モードだけが見たくても、純愛シーンを見なければならないということですが、キャラクターによっては、カカロモードとナナスモードが互いにほとんど影響を及ぼさない場合もあります。

古いゲームなので今さら言っても仕方ないですが、純愛外道両方あるのはサービスがいいというべきなのでしょうが、純愛だけとか外道だけとか両方OKとか選択可能だとなお良かったでしょうね。ゲーム性自体は決して上級者向きというわけではないのですが、外道モードが強制されるという部分で18禁ゲーム初心者にはやや敷居が高いかも知れません。

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