コミック版秒速5センチメートル(その6):映像版第3話「秒速5センチメートル」相当部分を読む③
こんばんは。今週はまざまざと風邪の恐怖というヤツを味わいました。だいたい一冬に一回位は風邪を引くんですが、これはこの冬2回目で、しかもマツコ・デラックスが背後から覆い被さるという非常に悪質なタイプだったので往生しました。今日の夕方はようやくマツコの襲来がなかったのでやれやれと思いましたが、ここで油断してまたマツコが出てくると嫌なので、もうしばらく注意することにします。みなさんも風邪にはくれぐれもご注意を。
さて、そういう訳で早めに帰ってきたので、一部に楽しみにしておられる人もいるというコミック版「秒速5センチメートル」の精読を今日もやってみましょう。前回ちょっと思わせぶりなラストにしてしまいましたし。さあ。それではある種の人々には正視に耐えない第9話「END THEME_3」の扉絵をどうぞ。





……聞こえる聞こえる。全世界100万人の秒速ファンの悲鳴が。はい、言い訳は何もありません。明里のウエディングドレス姿です。なんなんでしょうか、このNTR感は。最初から我々のものであった時などないというのに。明里、前を見つめる君は今どんな表情をしているのか?そしてその視線の先には誰がいるのか!?

いつまでも扉絵から先に進まないわけにもきません。ページをめくるとストーリーが再開されます。水野さんの部屋。荷造りをしている水野さんの携帯に着信が。どうやら貴樹からのようです。おや?段ボールに詰めているのは男物のグッズのようです。
やってきた貴樹。迎える水野さん。どちらも無表情。水野さんの無表情の方が怖いです。貴樹を部屋に上げながら送ろうとした荷物をせっかくだから持って行ってと言います。「理紗…」と言いかける貴樹を手で制します。「ごめんの言い合いはもうやめよう。ごめん以外で言いたいことって何?」今日の水野さんはいつになくクールです。先手・貴樹八段の言い訳ターンスタート。
「子供の頃すごく好きな人がいた。遠く離れてしまって、それでも想いは続くと信じていたけど、結局手紙ではその距離は埋められなかった。彼女に本当に言いたいことは何一つ言えなかった。」
「……誰にも話したくない記憶だった。でも、そうやって不可侵の感情なんて作ったから、今まで何人も傷つけてきたんだ。」
「岩舟を発つとき…彼女と別れるとき、強くなりたいって思った。彼女を守れるぐらいに。遠く離れてもその気持ちを無くさないぐらいに。それがオレにとっての…生きる指針だった。」
「実際はそんな清潔な願いは現実に負けて薄れていったんだけど、強い後悔と、もっと速く、もっと真っ直ぐにと、ここは自分の居場所じゃない、こんな自分は自分として認めない、そんな切迫感だけが残ってしまった。そんなのは彼女にとっても、あの頃の自分にとっても、裏切りだ。」
そこまでの自己分析ができていてなぜ…とも思いますが、おそらく漠然とは感じていたことが、前回の岩舟行によってようやくはっきりと自覚されたんでしょうね。さあ後手、水野名人のターンです。
「過去の束縛が、優しくて責任感が強い人なのに、本当はすごく弱くて、うまくいかなくなると自分は関係ないって逃げていっちゃう、今の貴樹くんを形作ったのかな。」
うおおッ!!思いも掛けない鋭い舌鋒。水野さんも言うときは言いますね。もうすっかり貴樹との別離で踏ん切りがついてしまったんでしょうね。でもそんな今の貴樹が大好きだったと言う水野さん。花苗も、大学時代の彼女A・Bもおそらく同様なんでしょう。どうして女性はダメンズに惹かれるのか。そしてとどめの一言。
「私たちはもう終わっているんだよね。今の私は…幸せを願うことはできても、幸せにはしてあげられない」そっと貴樹を抱く水野さん。いつかまた全然違う形で出会って、新しい何かが始まったらいいな。約束じゃなくて、そう願ってもいいかな?」

くぅ~優しいなあ水野さん。手を取り合う二人。「理紗…ありがとう。」ほどけていく手と手……
場面はいきなり変わって岩舟。小さな和室に女性が座っています。モノローグ。「昨日、夢をみた」

明里登場!!もうこのセリフでわかってしまいますね。幻や回想ではない現実の明里は2巻で初登場です。「昔のもの」と書かれた箱の中から手紙を発見します。宛先は「遠野貴樹さま」。はっとした表情の明里。列車を見送る少女時代の自分の後ろ姿が目に浮かび、微笑みを浮かべます。
実際の岩舟駅ホーム。東京に帰る明里を両親が見送ります。「お正月までいればいいのに…」というお母さん。ここまで来てそんなこと言うなよオカン(笑)。「来月また会うじゃない」と明るく答える明里。田舎っぽい両親に対して明里は垢抜けています。「時間があったらまた帰るから、ね?」とどちらが親だか。「祐一くんによろしくな」ポツリとお父さん。
明里の結婚相手が「祐一」と決まった瞬間です。「School Days」では“誠氏ね”がお約束ですが、「秒速」では明里ファンから「祐一氏ね」と連呼されることが法則化されてしまいました。全国の祐一さん、ごめんなさい。でも運命と思って諦めて下さい。
両毛線車内。一人ボックスシートに座る明里の目の前にあの日の貴樹の幻が。辛そうな表情の貴樹に「心細かったよね?もう帰ったかと思ってる?帰ってほしいと思ってるかな…優しかったもんね。」と優しい言葉を掛ける明里。
「でも私、何時間だって待っていられたんだよ。絶対来るって思ってたし。あなたのこと本当に…」
ここで明里のモノローグを中断する無粋なメール着信が。画面には「祐一さん」の文字が。明里の表情が変わっちゃいました。この目は恋する乙女…!さあ、みなさんご一緒に。「祐一氏ね!!」
携帯の上に添える明里の両手。左手薬指にはエンゲージリングが。そして改めてモノローグ再開。
「私はちゃんと、思い出にできたよね?ただ、ただ、あなたの幸福だけを祈れるぐらいに」
さて場面がまたも切り替わって職場の貴樹。送別会を開くという同僚の誘いを固辞しています。対立していたリーダーがポツリト一言。「遠野…いろいろ悪かったな」。予想外の一言に驚いた表情の貴樹。「…とんでもないです」。肩をぽんとたたいて去って行くリーダー。
またもや場面転換。雪模様の東京の夜。白い息を吐きながら携帯を掛けている明里。嬉しそうな表情です。相手は当然「祐一さん」でしょう。そして「渡せなかった手紙」内容の一部がモノローグとなって読者の目に。
「お元気ですか?今日がこんな大雪になるなんて、約束した日には思ってもみませんでした。電車も遅れているようです。だから私は、貴樹くんを待っている間にこれを書くことにします。」
モノローグの背景では「祐一さん」と無事に会って二人して去って行く後ろ姿(涙)。そして多分その近場を一人歩く貴樹の姿が(血涙)。
「…私はこれからは、一人でもちゃんとやっていけるようにしなくてはいけません。そうしなければならないんです。私も貴樹くんも。そうですよね?」
……しかしこのモノローグ、読者たる我々はともかく、劇中の貴樹には届くべくもないのでは?
ふと夜空を見上げる貴樹。降りしきる雪を見て、胸の中で「…綺麗だな」とつぶやきます。「何かをみて綺麗だと思うなんていつぶりだろう?」携帯を開いて、留守電のメッセージを再生します。再生されるのは岩舟に置き去りにされた時の水野さんのメッセージ。一度聞いただけで聞き直すことも消去することもできなかったそのメッセージを最後まで聞いて、消去します。
「いったいどれだけの美しいものや、輝くような気持ち、現実に溢れるそれらを、感じてこなかったんだろう」
雪空を見上げる貴樹の回想に現れる水野さんの笑顔。大学時代の彼女B。そして手を振る笑顔の花苗。貴樹の目に涙が浮かびます。
一方明里は祐一さんと歩いています。目を閉じる明里。「渡せなかった手紙」の内容プレイ再開。
「私は貴樹くんのことが好きです。初めて会ったときから、貴樹くんは強くて優しい男の子でした。私のことを貴樹くんはいつも守ってくれました。貴樹くんがこの先どんなに遠くにいってしまっても、私はずっと、絶対に好きです。どうかどうか、それを覚えていてください。」
そのモノローグとともに、坂道を下る小学生の明里や、振り向く「雪の一夜」の明里の笑顔が。溢れ出る貴樹の涙。俯く貴樹の頬を伝い落ちていきます。なんと、貴樹の心に明里の手紙は届いているというのでしょうか?
東京の夜に降り続ける雪。そして岩舟の桜の古木にも雪が…。
……ここで第9話は終わりなのですが、さあここでもういちど扉絵を見て下さい。

辛いでしょうが逃げちゃ駄目だ!

この明里の右手に注目して下さい。少し拡大してみましょう。

さあ、この右手の下にあるもの。これは明らかに「遠野貴樹さま」宛ての、あの「渡せなかった手紙」です。つまり明里は、ヴァージンロードに赴くその直前まで、貴樹への思いを胸に秘め続け、そして最後の最後の瞬間に、貴樹への想いを断ち切って、手紙を置いて嫁いで行ったと解釈するべきではないでしょうか。
さすがにこれを持ったまま結婚式に向かったのでは「祐一さん」への精神的な裏切りになってしまうでしょうしね。個人的には「祐一さん」なんてどうなろうが構わないのですが、明里には後ろめたい想いを抱き続けて欲しくはないので。私もどんな形であれ明里の幸福だけを祈っているぞ!愛されずとも愛している。これが無償の愛ってものですよね。
あとは2話を残すだけ。実質次回が映像版第3話のラストになります。それではまた次回お会いしましょう。

さて、そういう訳で早めに帰ってきたので、一部に楽しみにしておられる人もいるというコミック版「秒速5センチメートル」の精読を今日もやってみましょう。前回ちょっと思わせぶりなラストにしてしまいましたし。さあ。それではある種の人々には正視に耐えない第9話「END THEME_3」の扉絵をどうぞ。





……聞こえる聞こえる。全世界100万人の秒速ファンの悲鳴が。はい、言い訳は何もありません。明里のウエディングドレス姿です。なんなんでしょうか、このNTR感は。最初から我々のものであった時などないというのに。明里、前を見つめる君は今どんな表情をしているのか?そしてその視線の先には誰がいるのか!?

いつまでも扉絵から先に進まないわけにもきません。ページをめくるとストーリーが再開されます。水野さんの部屋。荷造りをしている水野さんの携帯に着信が。どうやら貴樹からのようです。おや?段ボールに詰めているのは男物のグッズのようです。
やってきた貴樹。迎える水野さん。どちらも無表情。水野さんの無表情の方が怖いです。貴樹を部屋に上げながら送ろうとした荷物をせっかくだから持って行ってと言います。「理紗…」と言いかける貴樹を手で制します。「ごめんの言い合いはもうやめよう。ごめん以外で言いたいことって何?」今日の水野さんはいつになくクールです。先手・貴樹八段の言い訳ターンスタート。
「子供の頃すごく好きな人がいた。遠く離れてしまって、それでも想いは続くと信じていたけど、結局手紙ではその距離は埋められなかった。彼女に本当に言いたいことは何一つ言えなかった。」
「……誰にも話したくない記憶だった。でも、そうやって不可侵の感情なんて作ったから、今まで何人も傷つけてきたんだ。」
「岩舟を発つとき…彼女と別れるとき、強くなりたいって思った。彼女を守れるぐらいに。遠く離れてもその気持ちを無くさないぐらいに。それがオレにとっての…生きる指針だった。」
「実際はそんな清潔な願いは現実に負けて薄れていったんだけど、強い後悔と、もっと速く、もっと真っ直ぐにと、ここは自分の居場所じゃない、こんな自分は自分として認めない、そんな切迫感だけが残ってしまった。そんなのは彼女にとっても、あの頃の自分にとっても、裏切りだ。」
そこまでの自己分析ができていてなぜ…とも思いますが、おそらく漠然とは感じていたことが、前回の岩舟行によってようやくはっきりと自覚されたんでしょうね。さあ後手、水野名人のターンです。
「過去の束縛が、優しくて責任感が強い人なのに、本当はすごく弱くて、うまくいかなくなると自分は関係ないって逃げていっちゃう、今の貴樹くんを形作ったのかな。」
うおおッ!!思いも掛けない鋭い舌鋒。水野さんも言うときは言いますね。もうすっかり貴樹との別離で踏ん切りがついてしまったんでしょうね。でもそんな今の貴樹が大好きだったと言う水野さん。花苗も、大学時代の彼女A・Bもおそらく同様なんでしょう。どうして女性はダメンズに惹かれるのか。そしてとどめの一言。
「私たちはもう終わっているんだよね。今の私は…幸せを願うことはできても、幸せにはしてあげられない」そっと貴樹を抱く水野さん。いつかまた全然違う形で出会って、新しい何かが始まったらいいな。約束じゃなくて、そう願ってもいいかな?」

くぅ~優しいなあ水野さん。手を取り合う二人。「理紗…ありがとう。」ほどけていく手と手……
場面はいきなり変わって岩舟。小さな和室に女性が座っています。モノローグ。「昨日、夢をみた」

明里登場!!もうこのセリフでわかってしまいますね。幻や回想ではない現実の明里は2巻で初登場です。「昔のもの」と書かれた箱の中から手紙を発見します。宛先は「遠野貴樹さま」。はっとした表情の明里。列車を見送る少女時代の自分の後ろ姿が目に浮かび、微笑みを浮かべます。
実際の岩舟駅ホーム。東京に帰る明里を両親が見送ります。「お正月までいればいいのに…」というお母さん。ここまで来てそんなこと言うなよオカン(笑)。「来月また会うじゃない」と明るく答える明里。田舎っぽい両親に対して明里は垢抜けています。「時間があったらまた帰るから、ね?」とどちらが親だか。「祐一くんによろしくな」ポツリとお父さん。
明里の結婚相手が「祐一」と決まった瞬間です。「School Days」では“誠氏ね”がお約束ですが、「秒速」では明里ファンから「祐一氏ね」と連呼されることが法則化されてしまいました。全国の祐一さん、ごめんなさい。でも運命と思って諦めて下さい。
両毛線車内。一人ボックスシートに座る明里の目の前にあの日の貴樹の幻が。辛そうな表情の貴樹に「心細かったよね?もう帰ったかと思ってる?帰ってほしいと思ってるかな…優しかったもんね。」と優しい言葉を掛ける明里。
「でも私、何時間だって待っていられたんだよ。絶対来るって思ってたし。あなたのこと本当に…」
ここで明里のモノローグを中断する無粋なメール着信が。画面には「祐一さん」の文字が。明里の表情が変わっちゃいました。この目は恋する乙女…!さあ、みなさんご一緒に。「祐一氏ね!!」
携帯の上に添える明里の両手。左手薬指にはエンゲージリングが。そして改めてモノローグ再開。
「私はちゃんと、思い出にできたよね?ただ、ただ、あなたの幸福だけを祈れるぐらいに」
さて場面がまたも切り替わって職場の貴樹。送別会を開くという同僚の誘いを固辞しています。対立していたリーダーがポツリト一言。「遠野…いろいろ悪かったな」。予想外の一言に驚いた表情の貴樹。「…とんでもないです」。肩をぽんとたたいて去って行くリーダー。
またもや場面転換。雪模様の東京の夜。白い息を吐きながら携帯を掛けている明里。嬉しそうな表情です。相手は当然「祐一さん」でしょう。そして「渡せなかった手紙」内容の一部がモノローグとなって読者の目に。
「お元気ですか?今日がこんな大雪になるなんて、約束した日には思ってもみませんでした。電車も遅れているようです。だから私は、貴樹くんを待っている間にこれを書くことにします。」
モノローグの背景では「祐一さん」と無事に会って二人して去って行く後ろ姿(涙)。そして多分その近場を一人歩く貴樹の姿が(血涙)。
「…私はこれからは、一人でもちゃんとやっていけるようにしなくてはいけません。そうしなければならないんです。私も貴樹くんも。そうですよね?」
……しかしこのモノローグ、読者たる我々はともかく、劇中の貴樹には届くべくもないのでは?
ふと夜空を見上げる貴樹。降りしきる雪を見て、胸の中で「…綺麗だな」とつぶやきます。「何かをみて綺麗だと思うなんていつぶりだろう?」携帯を開いて、留守電のメッセージを再生します。再生されるのは岩舟に置き去りにされた時の水野さんのメッセージ。一度聞いただけで聞き直すことも消去することもできなかったそのメッセージを最後まで聞いて、消去します。
「いったいどれだけの美しいものや、輝くような気持ち、現実に溢れるそれらを、感じてこなかったんだろう」
雪空を見上げる貴樹の回想に現れる水野さんの笑顔。大学時代の彼女B。そして手を振る笑顔の花苗。貴樹の目に涙が浮かびます。
一方明里は祐一さんと歩いています。目を閉じる明里。「渡せなかった手紙」の内容プレイ再開。
「私は貴樹くんのことが好きです。初めて会ったときから、貴樹くんは強くて優しい男の子でした。私のことを貴樹くんはいつも守ってくれました。貴樹くんがこの先どんなに遠くにいってしまっても、私はずっと、絶対に好きです。どうかどうか、それを覚えていてください。」
そのモノローグとともに、坂道を下る小学生の明里や、振り向く「雪の一夜」の明里の笑顔が。溢れ出る貴樹の涙。俯く貴樹の頬を伝い落ちていきます。なんと、貴樹の心に明里の手紙は届いているというのでしょうか?
東京の夜に降り続ける雪。そして岩舟の桜の古木にも雪が…。
……ここで第9話は終わりなのですが、さあここでもういちど扉絵を見て下さい。

辛いでしょうが逃げちゃ駄目だ!

この明里の右手に注目して下さい。少し拡大してみましょう。

さあ、この右手の下にあるもの。これは明らかに「遠野貴樹さま」宛ての、あの「渡せなかった手紙」です。つまり明里は、ヴァージンロードに赴くその直前まで、貴樹への思いを胸に秘め続け、そして最後の最後の瞬間に、貴樹への想いを断ち切って、手紙を置いて嫁いで行ったと解釈するべきではないでしょうか。
さすがにこれを持ったまま結婚式に向かったのでは「祐一さん」への精神的な裏切りになってしまうでしょうしね。個人的には「祐一さん」なんてどうなろうが構わないのですが、明里には後ろめたい想いを抱き続けて欲しくはないので。私もどんな形であれ明里の幸福だけを祈っているぞ!愛されずとも愛している。これが無償の愛ってものですよね。
あとは2話を残すだけ。実質次回が映像版第3話のラストになります。それではまた次回お会いしましょう。

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