ときめきメモリアル2:シリーズ最高傑作?(その1)

「ときめきメモリアル2」は1999年11月発売のPS用恋愛シミュレーションゲームです。ギャルゲーとしては空前のメガヒットを飛ばした「ときめきメモリアル」の正統続編となります。
舞台はきらめき高校を離れ、新たにひびきの市になるひびきの高校となっています。きらめき高校には、、「卒業式の日に、校庭の外れにある伝説の樹の下での女の子からの告白で生まれたカップルは永遠に幸せになる」という伝説がありましたが、ひびきの高校には「卒業式の日に告白の時に校庭にそびえ立つ時計塔の頂上にある伝説の鐘の音に祝福されたカップルは永遠に幸せになる」という伝説があります。そりゃどこの学校にも怪談話の一つ位はあるでしょうが、「伝説」なんて大げさなものはそうそうあるもんじゃありません。どれだけ長い歴史があるのでしょうか。
それはともかく、小学校低学年で一度ひびきの市を離れた主人公は、7年ぶりに戻ってきてひびきの高校に入学し、女の子を魅了するべく各種能力を高めつつ、色んな女の子と知りあってデート島倉千代子な日々を送りつつ、陥落させる女の子を物色するわけです。
2作目ということで、1作目の「戦訓」を生かしたボリュームアップと各種改良が行われています。それと引き換えになんとCD5枚組!今ならDVD一枚に収まるのでしょうが、この入れ替えが面倒だったなあというのが真っ先に思い浮かぶ印象です。今ならゲーム・アーカイブからPSPにダウンロードが可能ですが、あの小さいメモリースティックに収まってしまいます。科学の進歩は地道に進んでいるんですね。
主人公はまた幼馴染。しかし、前回のメインヒロイン藤崎詩織の後継者たる本作のメインヒロイン陽ノ下(ひのもと)光は、だいぶ傾向が変わりました。
藤崎詩織は、一言でいえば
①幼馴染
②容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能
③自分に見合う高スペックの男しか相手にしない(ツンデレだが、大部分の男にはツンのみ)
という人でしたが、陽ノ下光は①は継承(ただし7年ぶりの再会)しているものの、②③は継承していません。

前作のラスボス…もとい、メインヒロインの詩織さん。
つまり、光は7年ぶりの再会にも関わらず最初から好意的で、スポーツは得意ですが勉強は必ずしも得意ではなく、可愛いけど美人とまでは…というキャラとなっています。

昭和ムード満点のきらめき高校の制服にくらべ、ぐっと平成らしくなったひびきの高校の制服。光の着こなしもさまになってますね。
私は勝手に「藤崎詩織三分割説」と唱えています。藤崎詩織は極めて高スペックながら、人気という点では他のキャラをぶっちぎるには至りませんでした。最初から優しくフレンドリーな虹野さんには肉薄されました。そこで、虹野沙紀要素を取り入れつつ、高スペック性とかツンデレ属性は他のキャラに振ったのではないかと思うのです。
高スペックは、初の攻略対象教師キャラ・麻生華澄(彼女は「近所の綺麗なお姉さん」という幼馴染属性も共有しています)、ツンデレ属性は光の親友水無月琴子(ただし幼馴染ではない)が継承し、三人合わせて藤崎詩織になるという三位一体説!トリニティ!今考えたとはとても思えない!

引っ越し前に遊園地に行ったときの記念写真。華澄おねーちゃんはすでに美人で当時から主人公の憧れ。がんばれ光!でもちょっと勝ち目ない(笑)
まあそういう訳で、7年ぶりの再会にも関わらず光は最初から好意的で、笑顔で接してくれます。どうやら彼女はずっと主人公を想っていたらしいです。もうね、主人公はともかく、私だったら、こんな可愛い娘がこれだけ好意的なら、もうこの人でいいじゃんかと思います。実際、ファーストプレイでは光から告白されました。光は本当にいい娘です。しかーし、何度やっても光でいいやとさえ思っていたのですが、やはりいろいろ出てくる他のキャラも攻略しなきゃな…と思いなおしたとたん、惚れっぽい光は恐るべき敵に変化するのです。
彼女は回避不能の絶対知り合ってしまうキャラでありながら、非常に好意度が高いので、他のキャラと仲良くしていると、たちまち傷心度を高めてしまい、「爆弾」を育ててしまうのです。これが爆発すると全女性キャラの好感度にダメージを与えるため、デートで彼女の心を宥めなければならないのですが、それでさらに光の好感度が上がってしまうと、卒業式の告白はやっぱり光から受けるということになってしまいます。本当に個人的には生涯光一筋でもいいんですけどね…

ま、メインヒロインながら難易度の下がった光はともかく、詩織の属性の一部を担う他の二人はどうかというと、麻生華澄は藤崎詩織以上の攻略困難な「絶壁」となっています。主人公2年生時の秋に教育実習にやって来て再会し、3年生時に新任教師として主人公の担任になるのですが、攻略期間がたった一年しかない上に、詩織ばりに高スペックを必要としてくる上、教師として生徒の彼氏を奪うことはできないと思っているのか、主人公に対して好意度の高いキャラがいると身を引いてしまうという鬼ぶりです。まあ先生と生徒は難しくて当然ですよね。得に美人女教師とだとなあ…。男子高校生の夢ともいえるシチュエーションですが、そもそも美人教師がなかなかいない(笑)。

綺麗なお姉さんは好きですか?もちろんですとも!
最後の一人、水無月琴子は、黙っていれば楚々とした美人に見えますが、とにかく主人公に対してつっけんどんに接してきます。初期の詩織なんてこれに比べれば全然ましです。そして付き合っていると時折繰り出すDV!茶道部所属で冬にはどてらを着こんでいるオヤジぶりなどのせいで、ときメモ2のキャラでも屈指の不人気キャラとなってしまいました。

ギャラクティカ・マグナムを放つ琴子。まるで般若(笑)な、なにをするだァーッ!許さん!
正直私も嫌いでしたが、光と親友という関係上、主人公を好きになると、光との友情と主人公への愛情の狭間で苦しむ様子を見せるので、こころゆくまで苦悩さたいがゆえに彼女を誘惑したりして…題して「ドSプレイ」。でも苦しみぬいたあげく光を裏切って(?)主人公を選択してしまう琴子(笑)。逆に光が可哀相になってしまいます。

逆に琴子を励ます光。ホントいい娘。
その2に続きます。
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