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記憶に残る一言(その168):少女アリスのセリフ(真・女神転生)

鳥山明自画像

 漫画「ドラゴンボール」や「Dr.スランプ」、そしてゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズのキャラクター&モンスターデザインなどで世界的に知られる鳥山明氏が1日に亡くなっていたことが報じられました。享年68歳…とても早い死に感じます。追悼コメントを発表している野沢雅子は87歳にしてなお現役だというのに。文化勲章、人間国宝、国民栄誉賞をなぜ受賞していないのだといいたくなるほどの功績を残した偉大な漫画家だったと思います。

真・女神転生

 本日は「記憶に残る一言」ですが、アトラスのRPG「真・女神転生」よりアリスのセリフを紹介したいと思います。私はドラクエ、FF、そしてメガテンこと女神転生が日本3大RPGシリーズだと思っているのですが、一番ダークで奥深さを感じていたのがメガテンシリーズでした。敵である悪魔を仲間(仲魔と呼ぶ)にしたり、仲間にした悪魔を「邪教の館」で合体させて新たな悪魔を作るという背徳感は類を見ないものでした。初期はナムコから発売されていたんですよね。

旧約女神転生

 「真・女神転生」は1992(平成4)年10月にスーパーファミコンから発売された「真」シリーズの第一弾です。本作の登場後、ファミコン版の「女神転生」「女神転生Ⅱ」は「旧約・女神転生」としてリメイクされていたので、「真」シリーズは「新約・女神転生」ということか。30年以上を経てナンバリング作品は5本しか出ていませんが、外伝ものや派生作品(デビルサマナーシリーズ、ペルソナシリーズなど)が多岐に渉って展開されています。

大破壊

 199X年の近未来の東京(もうとっくに過ぎてしまいましたが、「北斗の拳」もそうですが、世紀末というのは何が起きてもおかしくない時代と見なされていましたね)で出没し始める悪魔達。やがて巻き起こる大破壊と、その後の世界に流布する救世主(メシア)の出現を信じるメシア教と悪魔との共生を考えるガイア教。そんな中で主人公はどのような生き方を選択していくのか?…という展開でした。

真メガテンのアリス

 アリスは大破壊後のロッポンギにいる金髪の幼い少女で、イメージは「不思議の国のアリス」のアリスそのもの。「赤おじさん」こと赤伯爵、「黒おじさん」こと黒男爵の庇護の下、平穏に暮らしています。アリスは大破壊で幼くして死んでしまったのですが、赤伯爵と黒男爵が屍鬼として蘇らせたのです。彼らの正体は、赤伯爵=魔王ベリアル、黒男爵=堕天使ネビロス。

赤伯爵と黒男爵
ロッポンギの支配者

 二人はアリスの幸せを願っており、過剰に甘やかしています。赤伯爵はロッポンギに結界を張って守り、黒男爵はアリスの肉体維持のため、生者から生体エネルギーを奪っています。そのためロッポンギの住民はゾンビばかり。二人の寵愛により、アリスは無邪気で愛らしくも、自由奔放でワガママな性格な少女となっています。

ヒランヤ

 ロッポンギでアリスと出会った主人公は、ヒランヤを買ってきて欲しいと頼まれます。作中ではHPとMPをランダム回復する六芒星形のアイテムで、価格は600マッカ。マッカは円と同額のような印象でした。しかしヒランヤ。若い人達は知らないでしょうが、80年代にブームになったオカルトグッズですね。ニッポン放送でやっていた「三宅裕司のヤングパラダイス」というラジオ番組が火付け役だったような。

しんでくれる?

 で、ヒランヤを買ってきてアリスに渡すと、お願いを聞いてくれたことを喜んだアリスは友達になってくれるようお願いをするのですが、そのお願いの仕方が…
“ねぇねぇ も一つお願いがあるのー あのねー…お兄ちゃん
 死んでくれる?”これが本日の記憶に残る一言です。

しんでくれないの

 友達に死ねとは何事かと思いますが、アリスにとってみれば、周囲にいるのはゾンビばかりなので、死んでゾンビになることは、アリスの友達としてずっとそばにいてくれるということと同義なのです。アリスにとってみればロッポンギで一緒に平和に暮らしましょうという素晴らしい提案をしているつもりだったという。ここでドラクエばりに『はい』『いいえ』という選択肢が登場するのですが、どちらを選んでも主人公は死ぬという選択はとらないため、アリスは泣きだしてしまいます。すると赤伯爵は、彼女のお願いを叶えるために魔王ベリアルという正体を現して主人公に襲いかかってくることに。

魔王ベリアル
堕天使ネビロス

 その後は紆余曲折はありますが、主人公一行により赤伯爵ベリアルは封印され、黒男爵ネビロスは消滅することに。アリスもベリアルの封印により消滅してしまいます。

いろんな悪魔

 無邪気で愛らしい少女がいきなり「死んでくれる?」と言うこのイベントは、私のみならず多くのプレイヤーに衝撃を与えたと思われます。そしてインパクトを残したアリスはその後のシリーズでも再登場することに。なお、本シリーズでは「法の神」と呼ばれる唯一神以外は、神も悪魔もその他の魔物もまとめて「悪魔」と呼ばれますが、必ずしも邪悪な存在ではなく、「悪」という言葉が持っていたもう一つの意味、すなわち「強い」と、「唯一神ではない、人間とは異なる存在」という意味合いで「魔」を使っているのではないかと思います。

大種族表

 メガテンシリーズでは多種多様な悪魔が登場し、彼らは大種族、種族に分類され、属性が設定されています。大種族とは「鬼族」「神族」「獣族」といったおおまかな分類で、種族は例えば「鬼族」の中で分類される戦いを好む「闘鬼」、怒りの原理で行動する「妖鬼」、破壊を好む「邪鬼」などです。例えば本作に登場するシュテンドウジは大種族「鬼族」、種族「妖鬼」となっています。

属性表

 もう一つの属性は、縦軸と横軸があり、性格を象徴する縦軸は建設的で前向きなライト(LIGHT)、邪悪で破滅的な(Dark)、その中間のニュートラル(Neutral)となっています。光と闇というRPGではお馴染みのものですね。もう一つの思想を象徴する横軸こそが本シリーズのオリジナルで、法と秩序を重んじるロウ(Law)、自由と混沌を重んじるカオス(Chaos)、どちらにも属さないニュートラル(Neutral)があります。通常のゲームだと光と闇の対決という展開になりがちですが、本作ではそれよりもむしろ横軸であるロウであるかカオスであるかが決定的な対立点となっています。

中庸エンド

 人間は縦軸では常にニュートラルで変わりませんが、横軸は行動によりロウになったりカオスになったりします。本作では偏りのない中庸こそがベストエンドのような終わり方をしましたが、次作では中庸は中途半端とされたりして、作品ごとに変わっているのも面白いですね。なお悪魔達もライトかダークかよりもロウかカオスかで対立しており、主人公がロウになるとカオスの悪魔は仲間にならなくなり、逆にカオスになるとロウの悪魔が仲間にならなくなります。仲間をスカウトしやすいという意味でも中庸が一番良かった気が。

セラフ ガブリエル

 唯一神はさておき、じゃあミカエルとかガブリエルといった大天使はどうなるのかといえば、あくまで本作では、という話ですが、大種族は「飛天族」、種族は「セラフ」、属性はライト-ロウとなっています。ちなみに唯一神はライト-ロウの究極の位置に存在するので、彼らがそこに限りなく近い位置にいるのも当然といえば当然。

魔王ベルゼバブ

 真逆の存在であるベルゼバブなどの魔王はカオス-ダークで、まさしく対極的な位置にいますが、一般に悪魔の代名詞となっている堕天使は大種族はセラフとおなじ「飛天族」となっています。属性はカオス-ニュートラルでダークではないという。

怖いアリス

 メガテンシリーズの属性の話は非常に面白いのですが、長くなってしまうのでこの辺で。「真・女神転生Ⅱ」以降登場するアリスは大種族「人」、種族「魔人」となっています。「魔人」は上記ライトとダーク、ロウとカオスといった属性軸に属していない特殊な存在で、正体不明の存在とされる隠し種族とされています。後に「真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE マニアクス」において、「万人に等しく凶事と死を撒き散らすもの」とする明確な定義付けがなされました。

萌系アリス

 可憐な姿のアリスに「万人に等しく凶事と死を撒き散らすもの」とはあんまりな、と思ってしまいますが…。後の作品では味方、あるいは仲間にすることが可能となり、「真・女神転生」でのエピソードにちなんでベリアルとネビロスの特殊合体によって生み出せるようになったりしています。

ペルソナ4の死んでくれる

 「ペルソナ3」や「ペルソナ4」においては、「死んでくれる?」は魔人アリスの専用攻撃スキルとしなり、槍を構えたトランプの兵隊が上空から落下してきて、敵全体に超高確率で闇属性(呪殺)の即死効果を与えるという強力無比な性能を持っていました。この性質は後の作品でも同様に扱われることに。 

ストレンジジャーニーのアリス

 私が最後にプレイした本シリーズの「真・女神転生 STRANGE JOURNEY」では、超絶強化した魔人アリスだけを連れて歩いたりしました。傍目にはいたいけな少女を連れ回す不審者なのですが、このアリスが強かった。超高確率の呪殺スキル「死んでくれる?」を持っているのは当然として、呪殺系が効かない敵用に万能属性最強の攻撃魔法「メギドラオン」、デバフの嵐を喰らわせる「ランダマイザ」、味方全体のHPを全回復し、全ての状態異常を治療する「メシアライザー」、そして戦闘終了後にHP・MPを全回復する「勝利の雄叫び」を持っているという。

真・女神転生Ⅳの屍鬼アリス

 なおアリスは「真・女神転生Ⅳ」では種族が「魔人」から「屍鬼」に変更されました。「真・女神転生」では死者を蘇らせたゾンビだったので、原点回帰とも言えますが…「真・女神転生」だと「屍鬼」は大種族「邪霊」で悪魔に魂を乗っ取られた動く屍とされており、仲間には死人の怨念が実体化した魔物である「幽鬼」や、存在の希薄な邪霊「悪霊」がいます。あれほど強かったアリスがただの屍鬼というのはなあ…

真・女神転生Ⅴの魔人アリス

 最新作「真・女神転生Ⅴ」では再び種族「魔人」に。やはりアリスは屍鬼なんてちんけな枠には収まりきれませんよ。きっと同じように思ったプレイヤーが多かったのでしょう。

可愛いアリス
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