2023年夏季アニメ序盤の感想(その2):ダークギャザリング/SYNDUALITY Noir/Helck/自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う

梅雨が明けたら一気に猛暑到来。我が仙台でも連日34℃を連発。今日のウォーキングは猛暑対策万全で出撃しました。半袖半ズボン、冷感タオル、増槽。あ、増槽というのは私が勝手に言っているだけですが、麦茶とかスポーツドリンクなんかを持って出ることです。本日はGREEN DA・KA・RA600ml。途中で自販機で買ってもいいのですが、スーパーで買うと一番安いもので。かつて一番暑さを感じた大阪時代は、増槽を持って出た上で途中で2回も自販機で買いましたからね。ああいう経験があるので暑いと言っても東北ならまだまだ大丈夫。

さて夏季アニメ序盤の感想の2回目となります。春季から一転して12本も見ているのでちゃっちゃと進めていかねばなりません。まずは「ダークギャザリング」。3話まで視聴しました。近藤憲一がジャンプスクエアで連載中の漫画が原作のサスペンスホラーです。霊媒体質でかつて霊障を受けたことがトラウマとなって引きこもり状態になった幻燈河螢多朗(もう名前からしてただじゃ済まなそう)は、大学入学を契機に社会復帰を目指しますが、家庭教師を始めたところ、生徒は同じく霊媒体質の寶月夜宵でした、霊媒体質といっても霊を引き寄せる螢多朗とは逆に霊から避けられる夜宵。その理由は…


「見える子ちゃん」の四谷みこは霊が見えるだけで戦うとか祓うとかは全然出来ず、見えてないふりをしてやりすごす苦労が描かれていましたが、螢多朗もみこちゃんに近いタイプで、霊を引き寄せるけど対抗手段がありません。一方夜宵は小学生ながら悪霊を捕縛する力(これがダークギャザリング)を持ち、悪霊を集めて手駒にし、さらに悪霊を捕縛するということを繰り返しています。事故死したママンの霊がもの凄い悪霊に連れ去られてしまったので、ママンを取り戻すことが夜宵の目標です。


怖いの大嫌いな螢多朗、じゃあ夜宵の家庭教師なんか辞めればいいようなものですが、夜宵は螢多朗の幼なじみの寶月詠子(CVはなざーさん)の従姉妹であり、同居人でもあるのでした。この詠子こそかつて螢多朗の霊障に巻き込まれてしまった被害者なので、螢多朗も強くは出られないという。螢多朗の霊障は右手に現われていますが、詠子の霊障は左手に現われている模様。一見普通の女子大生ですが、たまにガラッと雰囲気が変わることがあるので、あれが霊障のせいなのか。


螢多朗が引き寄せた悪霊を夜宵が捕縛するほか、夜宵は螢多朗の霊障解呪も目指すということで、どうやらギブアンドテイクの関係が成立したということで序盤が終わり、これから本格的に悪霊とのバトルが始まりそうです。今まで悪霊退治というと、いわゆる「孔雀王」とか「寺生れのTさん」的に、法力か何かで「破ぁ!!」と滅殺するのが常套手段でしたが、夜宵は悪霊で悪霊を倒すという、毒をもって毒を制すというか蠱毒的な手法を取っているのが大きな相違点ですね。デーモン族の力でデーモン族と戦うデビルマンみたいだ。


ネットではキングギドラのフィギュアが付喪神化して悪霊やら妖怪やらをバッタバッタとなぎ倒すという「グドラさま」や、守護霊が無茶苦茶強いゴルゴ13似のマタギだという「ゴルゴまたぎ」といった話があって、とっても面白いのですが、死と転生を繰り返す六道輪廻と、悪霊がいつまでもはびこったり先祖が守護霊になるというのは矛盾するように思えるのですが、その辺りは一体どうなっているんでしょうかね。ま、お盆とかお彼岸もそうですが、日本古来の民間伝承と仏教を無理やり共存させようとすると色々無理が出てくるような。ともあれ、かつてオカルト大好き少年だった私は結構面白く見ています。


続いて「SYNDUALITY Noir」。3話まで視聴しましたバンダイナムコが展開するメディアミックス作品のアニメ版です。Noirはヒロインであるノワールから来ています。未曾有の大災厄が起きた後の2242年、人類の脅威「エンダーズ」と戦い、エネルギー資源「AO結晶」を採掘する冒険者「ドリフター」が活躍する時代を描いています。



ヒロインのノワールはメイガスと呼ばれるAI搭載ヒューマノイドで、“人類の隣人”として開発され、人間と変わらない外見を持っています。ドリフターはメイガスのマスターとなることでクレイドルコフィンと呼ばれるロボットを一緒に操縦し、エンダーズとの戦闘やAO結晶の採掘を行うので、メイガスを持って初めて一人前のドリフターということになりますね。このあたり、「ファイブスター物語」の騎士とファティマに似ています。


ノワールがドリフター見習いだった主人公カナタが発見したメイガスで過去の記憶を失っており、メイガスらしからぬポンコツぶりを随所に見せますが、クレイドルコフィンでの戦闘では高い能力を発揮するので、なにかしら謎を秘めているのでしょう。エストのシーク・モードであるバーシャみたいな…?



設定の作り込みとか専門用語の多さとかありますが、あまり気にせず見られる作品です。メイガスはファティマみたいに美少女が多いですが、男性型というよりおっさん型のメイガスもいるのでヴァリエーションの多彩さはファティマ以上かも。どうせなら美少女型メイガスがいいですが、おっさん型の方が邪な感情なしで仕事に専念できたりして。

お次はリザーバーから昇格した「Helck」。3話まで視聴しました。七尾ナナキが小学館のウェブコミック配信サイト「裏サンデー」で連載していた漫画が原作です。原作は既に完結しており、2クール放映するそうなのできっとラストまでやってくれることでしょう。

魔界のある国で勇者によって魔王が倒されたため、新魔王を選出する競技会を開催したところ、敵であるはずの人間の勇者ヘルクが参加。競技会責任者の帝国四天王ヴァミリオは激怒してあれやこれやと妨害するもののヘルクは決勝に進出。別の国の魔王ウルムの城が陥落したとの知らせが入り、ヴァミリオはヘルクを含む決勝に残った選手たちと共にウルム城奪還に向かいます。「人間を滅ぼそう」と笑顔で語るヘルク。果たしてその言葉は本心なのか?


魔界には魔王が複数いるということで「転スラ」みたいな感じがありますが、多分いくつかの魔王国の上に魔帝国みたいなのがあるのでしょう。ヴァミリオはそこの四天王なので並の魔王より強い模様。「運営スタッフのアン」と偽名を使っていますが、その強さから一部にはバレバレ。一児の母となったCV小松未可子のツッコミが冴えまくっています。

ヘルクのCVは小西克幸。魔族にやたらフレンドリーで戦闘レベルではヴァミリオすら圧倒していますが、調査によると人間の国では「弟殺し」として賞金首になっており、最悪の大犯罪者呼ばわりをされているとか。それが本当なら人間を見限って魔族に付いても不思議はありませんが、真相はいかに。

この作品では魔界は魔族でも住みづらい場所で、人間界は魔族でも快適らしいので、それなら魔族が人間界に侵攻するのは必然という気もします。しかし人間界に放った間者によると快適な人間界にはなぜか人気がないらしく、何かが起きていることは明白。魔族に加担しようとするヘルクともども、そういった謎を解明していく物語なのでしょうか。


ヘルク以外の決勝進出者が結構へっぽこ揃いなので、誰が新魔王になっても駄目駄目な気がしますが、「ウマ娘」でグラスワンダーを演じる前田玲奈がCVを務める「不死身のヒュラ」が一番ましかな。得意武器は長刀にして欲しかった(笑)。当然ながらグラスちゃんとは全然違う声色と演技をしており、声優って凄いなと改めて思ったり。またヘルク役の小西克幸は「サマータイムレンダ」のラスボス・シデを演じており、強者感がパナいですね。

最後に「自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う」。3話まで視聴しました。異世界転生ものもすっかり当たり前になり、蜘蛛だのスライムだの剣だの、人外の存在として転生することも珍しくなくなりましたが、なんと自動販売機に転生という。ええ、もちろんタイトルの長さからしてもバリバリの「なろう」系ですとも。


自動販売機マニア(いるんだそんな人)が交通事故の際、自動販売機を助けようとしてその下敷きになって死亡。すると異世界で自動販売機になっていたという、どこからツッコんでいいのかわからない設定。また、これまでの人外転生は、剣などの無生物であっても自ら移動したり戦闘したりが可能でしたが、今回は自動販売機なので移動できず、声も録音済みの限られた言葉しか話せないというヘレン・ケラー状態。


しかし、そんな過酷な条件で?と思いきや、異世界の硬貨が使用できたり、販売する商品を変えたりすることは自在にでき、しかも販売する商品の内容によっては自動販売機の形態自体が大幅に変化したりします。形態変化によってコンドームすらも販売可能ですが、あの販売機はしゃべらないのでは?


怪力ハンター少女ラッミス(CV本土楓)に拾われて移動が可能となり、ある程度のコミュニケーションも出来るようになり、投入された硬貨をポイントに変換して魔力の維持や商品補充、自販機の機能拡張、新しいスキルを習得できるというあたりはやたら大味というかいい加減な設定ですが、「なろう」系だからと言ってしまえばそれまで。「ゆで」だからに並ぶ無敵キーワードですな。

こんな設定でどうやって物語を展開するんだという怖いもの見たさというか野次馬根性で視聴している感がありますが、自動販売機という異形の存在にあんまり驚かない異世界人も結構凄い。いわゆるメントスコーラで敵を撃退するというシーンがありましたが、影も形もなかったものなのに、それをすぐに理解するあたりかなりヤバいぞ異世界人(笑)。


あとメントスコーラで撃退される魔族も相当にヤバい(違う意味で)。さらに入手した硬貨をポイントに変換できるのはEXPみたいなものだからまあいいとして、変換後も硬貨が残っているってのはどうなんでしょうかね。自律移動できないことへの代償みたいなもの?

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