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中国美女列伝(その41):杜夫人~曹操、関羽からまさかのNTR

七夕

 さすが7月、天気が良いとアツゥイ!ですね。もうすぐ七夕な訳ですが、七夕のメッカ(?)仙台の七夕まつりは8月6日から8日までの3日間。つまり月遅れで開催するので、街はまだ落ち着いたものです。なお仙台では七夕の日に素麺を食べる習慣があるそうです。麺を糸に見立てて、機織・裁縫が上手くなることを願うとか。

杜夫人1

 本日は9年以上ぶりという「中国美女列伝」です。そんなコンテンツがあることを知らない人も多いでしょうが、「海外」カテゴリの記事の大半は「中国美女列伝」だったりします。ネタが枯渇して長らくお休みしていましたが、三国志関連のYouTubeを見ていたらヒントを得まして。ということで今回取り上げるのは杜夫人(杜氏)です。

杜夫人2

 三国志に登場する美女もたくさんいて、貂蝉(その4)、蔡文姫(その10)、黄月英(その17)、甄姫(その18)、鄒氏(その19)、大喬小喬(その20)、王元姫(その21)を取り上げてきました。もう種も尽きたかと思っていたのですが、実はまだいたという。三国志美人の筆頭とも言える貂蝉は「三国志演義」に登場する架空の人物ですが、杜夫人は逆に「三国志演義」に登場しない実在の人物です。

杜夫人3

 「三国志」は歴史書ですが「三国志演義」は通俗小説。しかし、吉川英治の「三国志」など、日本では「三国志演義」をベースにした小説・漫画が非常にメジャーになっています。なので「三国志好き」を自認する人で悲劇の美女・貂蝉を知らない人はまずいないでしょうが、杜夫人については「誰?」となることでしょう。

杜夫人4

 杜夫人は三国志中最強とされる呂布の配下であった秦宜禄という武将の妻でした。建安3(198)年冬、曹操が下邳城に立て籠もる呂布を包囲すると、秦宜禄は呂布の命を受け、救援要請のために袁術の下に赴きます。

杜夫人5

 この下邳城というのは劉備が持っていたのですが、呂布に横取りされてしまい、やむなく劉備は曹操を頼って逃れました。なので劉備軍もこの包囲に参加していました。この時に劉備の両腕とも言える関羽・張飛は戦功を認められ、曹操から中郎将に任命されます。中郎将というのは結構な高官ですが、当時曹操は献帝を庇護して漢王朝の実権を掌握していたので容易いことだったでしょう。

杜夫人6

 この時杜夫人は息子の秦朗と共に下邳城に留まっていましたが、関羽は曹操に、杜夫人を娶りたいと願い出ます。え、人妻なのに?と思いますが、落城して囚われの身になれば生殺与奪の権は勝利者に委ねられるのが戦国の習い。曹操もこれを許可します。

関羽

 翌年の建安4(199)年、下邳城は陥落し呂布が滅亡します。当然杜夫人は関羽に引き渡すべきところですが、英雄色の好むという格言通り、曹操の悪い癖が出てしまいます。関羽がそこまで執着するとはどういう女だろう?そして杜夫人の美貌を知り、関羽との約束を破って自分の側室にしてしまったのでした。

曹操

 建安5(200)年、劉備が曹操の攻撃を受けて袁紹の元に逃れると、劉備の妻子を守って下邳城に居た関羽は曹操に捕らわれ、一時的に曹操に降ることになります。この時曹操は関羽を賓客のように扱い、厚遇しましたが、関羽には劉備を裏切る気はなく、曹操への恩返しが済んだら立ち去る心算でいました。対袁紹戦である官渡の戦いでは関羽は袁紹側の猛将顔良を討ち取り(「三国志演義」ではさらにもう一人の猛将文醜をも討ち取っています)、恩返しは済んだとして劉備の元に戻っていきます。

曹操を厚遇する曹操 

 もし曹操が杜夫人を約束通り関羽に与えていたら、二人の関係はどうなっていたでしょうか?関羽は“曹操は約束を守る漢”と認識し、評価を高めていたことは間違いないので、案外その後の厚遇ぶりもあって主君を劉備から曹操に乗り換えたかも知れません(個人の感想です)。大方の人は「関羽はそんなことしない」と断じるかも知れませんが。

杜夫人7

 逆に言うと、自分の想い人(杜夫人)を横取りするような男だということで、関羽は最後まで曹操に懐かなかったと考えることもできそうです。下世話に言えば、自分の片思いの彼女を、自分がそういう気持ちを持っているとわかった上で寝取る男という事になるわけですよ曹操は。その後いくら良くしてくれたって、これじゃあ人は付いてこないでしょう。

げえっ関羽

 「三国志演義」では、赤壁の戦いで大敗して逃げる曹操の前に関羽が立ち塞がり、曹操に死を覚悟させますが、かつての恩義を思って見逃し、後で諸葛孔明にこっぴどく叱られるというエピソードがありますが、これはフィクションです。

そんなものはない

 もし実際に関羽が曹操の前に立ち塞がったとしたら、「恩義?そんなものはない」と杜夫人を横取りされたことを思い出して一刀両断にしていたかも知れません。杜夫人が「三国志演義」に登場しないのは、この場面にあのエピソードがあると不都合だからではないか、なんて邪推したりして。

鄒氏

 曹操には人一倍好色という欠点があって、建安2(197)年にも鄒氏に溺れている隙を張繡(とその謀臣である賈詡)に突かれて奇襲を受け、長男の曹昂や忠臣の典韋を失うという痛手を受けています。

曹昂

 曹昂は生母の劉夫人が早くに亡くなったため、次に曹操の正室となった丁夫人に育てられていましたが、曹昂の死を知った丁夫人の怒りは深く、自ら離別して実家に戻ってしまいました。曹操は丁夫人に何度も謝罪しましたが、丁夫人は二度と曹操の下へ戻りませんでした。

丁夫人 

 そんなことがあったのに、その痛みも引かないうちに女を巡って同じようなことをやらかしてしまうとは、曹操…。しかし曹操にも懐の深いところがあって、袁紹戦直前に帰順した張繡と賈詡を許して厚遇しています。恨み骨髄の相手のはずですが、自分の感情など大事の前の小事ということでしょうか。なおこのタイミングで曹操への帰順を進言したのは賈詡でしたが、その切れ者ぶりを買われて以後は曹操の参謀になります。

賈詡

 「三国志」の著者陳寿は、賈詡について「打つ手に失策が無く、事態の変化に通暁していたと言ってよい。前漢の張良や陳平に次ぐ」と荀攸と共に極めて高い評価をしています。賈詡も凄いけど、息子の敵のようなものなのに、ちゃんと評価して使いこなす曹操もやはり凄い。欠点もあるけど魅力も多分にある、それが曹操。

秦宜禄

 さて、嫁さんを曹操に寝取られた形になる秦宜禄ですが、彼はどうしていたか。実は袁術の下赴いた際に、袁術によって滅ぼされた劉寵という人の娘と強引に結婚させられていました。なんだこれは…たまげたなあ。まあこの時代、それなりの身分なら妻妾が何人もいてもおかしくはないですが。そして秦宜禄は呂布が滅亡すると曹操に降りますが、建安4(199)年に劉備が曹操に叛旗を翻した際、張飛が秦宜禄の下にやってきて「妻を奪い取った男に仕えるのは愚かなことだ。私について来い」と勧誘しました。秦宜禄は一旦はそれを受諾しましたが、すぐに後悔して張飛に「帰りたい」と言い出したため、怒った張飛に殺害されてしまいます。なんとも情けない。

杜夫人8

 曹操の側室となった杜夫人の方は、その後曹操との間に曹林・曹袞・金郷公主をもうけ、王后に次ぐ序列である「夫人」に列せられました。関羽から横取りしただけに、ちゃんと寵愛されていたんですね。また連れ子の秦朗も曹操に可愛がられてその養子となり、後に魏の権臣となりました。

杜夫人9

 杜夫人は曹操が亡くなった後、沛王となった曹林の母ということで「沛王太妃」と称されました。なお余談ですが息子の曹林は曹豹とも呼ばれます。ディープな三国志ファンの中には「曹豹だとッッ!!」と椅子を倒して立ち上がる人も居るかも知れません。かつて「曹豹血盟軍」なんてのもありました。コーエーの「三國志」シリーズ初期においては最低能力値武将として燦然と輝いていました。しかし幸か不幸か、その曹豹は陶謙配下の重臣であり、曹操の子ではないので別人です。

この差歴然

 杜夫人だ関羽の下に嫁いでいたらどうなったか…あるいは三国志の物語の構図がガラッと変わっていた可能性もあるかも知れません。そういう意味では色々と妄想を膨らませる余地のある人なんですが、彼女自身は曹操の側室となったことは幸運だったのではないかと思います。曹家の魏は次第に司馬家に簒奪されて行くわけですが、そこまで見ることもなく亡くなっているようですし。関羽と曹操に認められた杜夫人、これは美女で間違いありますまい。最後に映画・ドラマなどに登場したリアル杜夫人をどうぞ。

リアル杜夫人1
リアル杜夫人2
リアル杜夫人3
リアル杜夫人4

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