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鹿児島紀行(その1):桜島の溶岩なぎさ遊歩道句碑巡り

梅咲きぬ

 今日はまるで春のように暖かい。いや、暦の上では春なんですが、早春というのは真冬並みに寒いことが多いのでありがたいです。また週明けからは寒くなるらしいですが、三寒四温という感じでしょうか。この言葉、本家中国では冬に使うそうですが、日本では早春の時期にぴったりという感じがします。

城山

 本日は昨年末に行った鹿児島旅行についてです。先に取り上げなければならないネタが詰まっていたので、1か月遅くなってしまいました。鹿児島を訪ねたのは2回目で、前回は2018年の夏だったのですが、なぜかブログ記事にしていまぜん(汗)。今となっては理由も忘れてしまいましたが、城山公園や仙厳園、尚古集成館、歴史資料センター黎明館などを訪ねました。印象は、とにかく暑かったなと。

鹿児島中央駅

 今回は、前回行きそびれた桜島を訪ねることと、JR最南端駅である西大山駅に行くために枕崎駅行きのローカル線に乗ることを旅の目的としました。例によってマリンライナーで岡山駅に向かい、そこから新幹線で一気に鹿児島中央へ。東京からの場合、新大阪駅か博多駅で九州新幹線に乗り換える必要がありますが、岡山駅からなら一気に鹿児島中央駅まで行くことが出来ます(博多止まりもあるのでそこは時刻表をチェック)。観覧車が回ってたりして何となく景気のいい駅ですね。

若き薩摩の群像 

 桜島に向には市電でフェリー桟橋付近に向かうのが便利ですが、私は途中のホテルに荷物を預けるつもりもあって、えいやっと徒歩で移動。タクシーならぬテクシーというやつですね。鹿児島中央駅東口には「若き薩摩の群像」という像が建っていました。薩英戦争後にイギリスに派遣した薩摩藩遣英使節団の留学生一行の像だそうです。

ドーミーイン鹿児島

 荷物を預けるために夕方になる前に訪れた「天然温泉 霧桜の湯 ドーミーイン鹿児島」。今後本気で日本全国ドーミーイン巡りをしようかしらん。快適なホテルですが、お値段はやや高め。高級ビジネスホテルとでもいいましょうか。もちろん荷物預かりは快諾して貰えました。チェックイン時間よりずっと早かったけど、ついでにチェックインも。

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 さらにてくてく歩いて、桟橋近くのウォーターフロントパークへ。ここから桜島がしっかり見えます。寒波が来たせいで上の方はうっすらと雪化粧しています。

桜島フェリー

 フェリーターミナルから桜島フェリーに乗ります。鹿児島市営で、5隻が1日60~65往復で24時間運航しているそうです。それなら最終便に乗り損ねて島に置き去りにされるという心配はないですね。料金は1人200円とお安いですが、車があればもちろん別途航走運賃が必要です。

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 桜島港フェリーターミナルに到着。早速降りてすぐそばにある月讀神社が気になりました。上り坂の参道には蘇鉄が植わっていたりして、さすが南国です。

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 月讀神社本殿。社殿は新しめですが、和銅年間(708〜715年)には創設されたと伝わる由緒ある神社です。パワースポットとしても人気の高い場所だそうですが、例によって私は何も感じませんでした。

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 神社の展望台から見た桜島と鹿児島市内です。木々が遮るので桜島は隠れてしまいます。鹿児島市内は栄えていますね。海のそばっていいものです。高松も海のそばですが。

ビジターセンター

 そこから桜島ビジターセンターに向かいます。桜島に来たらまずはここ、なんだそうです。桜島の噴火と成長の歴史、植物の遷移、地域の観光情報や防災活動などが紹介されています。

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 霧島錦江湾国立公園の看板。当初はバスに乗ってぐるっと桜島を一周してみようかと思っていたのですが、溶岩なぎさ公園というのが気になりました。どうやら海岸沿いに遊歩道がある様子。

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 袴腰烏島溶岩探勝路という名前がそそります。大正3(1914)年の桜島の噴火により流出した溶岩によりできた溶岩の遊歩道だそうです。これは歩かねばなるまい。この近年最後の大噴火である大正大噴火により、桜島は大隅半島と陸続きになりました。つまり桜島はそれ以降島ではないのですが、鹿児島市のある薩摩半島側からは相変わらず海を隔てています。

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 海岸の溶岩。100年以上前のものですが、まだまだ荒涼とした風景ですね。

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 鹿児島と桜島を往復するフェリー。さすが往来は頻繁です。

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 冬の陽は早くに落ちてしまいます。どんどん歩いて行きましょう。目前の溶岩がまるで怪獣のようです。植物の生命力は強いので、このままいけば溶岩も次第に草むしていくことでしょう。

高浜年尾

 高濱年尾の句碑。高名な俳人高浜虚子の長男だそうです。“溶岩色を重ねて古りて冬ざれて”「溶岩色」を「らばいろ」と読んでいます。1953年の作。月讀神社の近くにパパンの高浜虚子の句碑もあるそうですが、見落としました。読めなかった、このリハクの目をもってしても!(いやリハクだからだ)

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 桜島には句碑が多く、特になぎさ遊歩道には点在しているということで、これはもうなんちゃって俳句詠みとしては見て回らねばなるまい。

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 金子兜太の句碑。“黒い桜島折れた銃床海を走り”1960年の作。初めて訪れた桜島に自身の戦争体験が重なった句だそうな。

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 横山房子の句碑。“マグマ湯の赫く溢れて梅雨の月”これは新しくて1992年の作。とはいってももう30年以上前か。あまり有名な俳人ではありませんが、外科医にして俳人だった横山白虹の奥さんだそうです。マグマ湯とは、地下千メートルの地層からポンプアップしたもので、鉄分と化石化した塩分で濃い褐色だそうです。句碑と説明文を一緒に写そうとしたので、句碑が読めませんね(汗)。正直句碑は読みにくくて、正直説明文の方がわかりやすい。

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 桜島の沖合にある沖小島。薩英戦争時には砲台があって、英艦隊を砲撃しましたが、威力不足で損害を与えることができなかったとか。現在は無人島。

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 句碑の在処を知らせる立て札。右三つはもう見たぞ。でも疲れてきたので秋桜子まではちょっとなあ…

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 なんとか知っている人のは見ておこうと、ちょっと内陸部に入って角川照子の句“火の島の左右に紫春の暁”。角川書店(現KADOKAWAグループ)創業者角川源義の奥さんです。
 その隣の“地に垂りていよいよあをきさくらかな”は角川春樹の句。言うまでも無い角川源義の長男。照子と14歳しか離れていなくて驚きましたが、照子は後妻で春樹は前妻の子だそうです。しかし句碑を同じくしているので仲は良かったのでしょう。

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 さらに近くに見える桜島。結構歩きました。パトラッシュ、ぼくもう疲れちゃったよ。

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 相変わらず海岸は溶岩で荒涼としています。そろそろ帰りましょう。

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 帰路、だいぶ陽が傾いた時間の桜島。実は溶岩なぎさ公園には人懐こい猫がたくさんいて、戯れてしまいましたが、戯れに専念しすぎて写すのを忘れていました。

夜のドーミーイン

 フェリーで鹿児島に戻って、ホテル近くのスーパーで惣菜を買い、ドーミーイン鹿児島で恒例の夜の一人宴会。今回は正月用に買ったサントリーローヤルを半分ほどペットボトルに入れて持って来たので、ハイボール大会に。

ローヤルスリムボトル 

 昔のローヤルはサントリーのフラッグシップで、1本でお中元お歳暮の贈答品になっていました。優しく癖がなく、とても飲みやすいウイスキーです。高度成長期にはこういう酒が好まれたのでしょうか。あるいは人材もそうだったのかも。いや、今飲んでも充分美味しいのですが、個性の強さがウリのシングルモルトに親しんでくると、やや物足りなさを感じてしまうかも。次回は枕崎線の旅です。

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