記憶に残る一言(その158):単行本8巻の嘘予告(進撃の巨人)

ワールドカップで決勝トーナメントに進出した日本代表。前回準優勝国のクロアチアとの試合は月曜深夜。日本のFIFAランキング(2022年10月46日発表)は24位なので、ベスト16に残った時点で実力以上という感じですが、ランキング的にはベスト16に残っていておかしくないベルギー(2位)、デンマーク(10位)、ドイツ(11位)、ウルグアイ(14位)が既に予選落ちしており、イタリア(6位)なんか出場すら出来ていないという状況。ランキングはあんまりあてにならないかも知れません。

ところで日本は予選リーグでスペイン(7位)、ドイツ(11位)という格上に勝って、格下のコスタリカ(31位)に負けるという不思議な戦いぶりをしていました。クロアチアは12位と格上なので、予選リーグの戦いぶりからすると勝てそうな気もしますが、どうなんでしょう。もしベスト8進出となれば、当初掲げていた目標達成となりますが、その場合アジア予選の頃から森保監督をディスりまくっていた人達やマスコミは、臆面も無く手のひらを返して賞賛するのでしょうか?ちょっと興味深いですね。

さて本日は「記憶に残る一言」です。今回は「進撃の巨人」の単行本8巻巻末の予告からですが、先に言っておくとこの予告、嘘なんです。この嘘予告、2巻以降最終巻までほぼ毎巻に掲載されていました。

例えば最初の嘘予告となる2巻巻末はこれ。「オレ達の戦いはこれからだ!!!」とまさかの打ち切りエンド。ご丁寧に「ご愛読ありがとうございました」との手書きメッセージまで。作者の諫山創が少年ジャンプに持ち込んだところ、編集者から絵や内容がジャンプ向きではないと蹴られ、「別冊少年マガジン」で連載されることになったそうですが、もしジャンプで連載していたら、このような打ちきりとなっていた可能性も。また担当編集者のアドバイス(圧力?)で内容が大幅に変えられた可能性もありますね。

6巻巻末の嘘予告。ジャンが自室でエロ本を読んでいるところに母親が入って来るという、思春期のオノコには覚えがあるシーンですが、“「突然の来訪者」”“苛まれる思春期の呪い”“ジャンの壮絶な過去が明らかに!!”と煽り文句がやたら強烈で余計に笑えますね。

単行本13巻限定版の特典DVDで完全映像化されています。なんだこのこだわりは…たまげたなぁ。

7巻巻末の嘘予告。階段で足を滑らせたアルミンが、脛を階段の角に打ちつけて悶絶しています。これは確かに痛い。煽り文句は“無限に続くかのような地獄の苦しみ”“この悶絶の果てに何があるのか…”と輪を掛けて強烈。何があるのかって、何もねーよ(笑)。

11巻巻末の嘘予告。これまでの話は全てエレンの夢だったという。変な夢を見たのは、寝る前に読んでた別冊少年マガジンのせいだったのか。煽り文句は“少年は夢から目覚め現実を生きる”。エレンは「江蓮」と書いたんですね。ミカサが現実でも幼なじみなのはちょっとうらやましいですね。


14巻巻末の嘘予告。突然ギャル化したミカサに男性陣が「お前誰だ!」とパニック状態です。煽り文句は““最強のギャル”を志し、己を磨く日々”“ミカサの身に一体何が!?”ですが、こっちが聞きたいですよ。


このように嘘予告が連発され、読者も楽しみにしていましたが、中でも私が好きなのが、今回の記憶に残る一言でもある8巻巻末の嘘予告です。煽り文句は“唐突にもらった平手打ち”“予想外の“肘””“特に理由の無い暴力がライナーを襲う――!!”。ライナーがサシャから突然平手打ちを受け、続けて大きく振りかぶって殴ると見せかけるフェイントから肘打ちを喰らっています。そしてこの暴力に特に理由がないという理不尽さが読者に大いにウケました。以降ライナーはネタでファンや作者から「特に理由のない暴力」に苛まれる事になりました。

こちらもしっかり映像化されています。やはり単行本13巻限定版の特典DVDより。映像では一応理由はないでもないのですが、それでも平手打ちだけで十分。肘まで入れる理由は全くないのですが、理由の無い暴力に襲われるのはライナーの宿命(笑)。

ライナー・ブラウンはエレン達第104期訓練兵団の次席で、優れた実力を持つ上に気さくで面倒見が良く、責任感も強く仲間たちからの信頼も厚いリーダー的存在でした。

一方サシャ・ブラウスは基本シリアスでダークな作中のコメディリリーフ的存在で、食べ物に異様な執着を見せており、兵団に入った理由も「おいしい物が食べられるから」だったという変人です。

エレンから特に理由のない暴力を受けるライナー。「とにかくライナーをぶっ殺したいです」と鬼気迫る表情のエレン。でも特に理由はないって(笑)。

特に理由のない暴力に襲われまくるライナー。全部特に理由がないらしいですが、シグルイネタとか混ざってる(笑)。


この8~9巻当時は暴力を振るわれるいわれは無いと見られていたライナーですが、実は「鎧の巨人」の正体だったことが判明。理由しかない暴力を受けることとなります。


15巻巻末の嘘予告。8巻のセルフパロディとなっています。サシャの相手がライナーからミカサに変わりました。得意の平手打ちを喰らわせたサシャですが、ミカサはグーパンチで反撃。煽り文句は“予想外の“拳””“特に意味のないやりとりを二人が繰り広げる!”なんと意味すらなかった。

クリスタ編。本編でライナーが「結婚しよ」と心の中で思った相手がクリスタでした。そのクリスタからまさかの肘打ち。しかしライナーの表情が心なしか嬉しそうな感じも。むしろご褒美だったのか。

「ウマ娘編」。ゴールドシップに特に理由のない暴力を受けるライナー。ゴールドシップはレースで勝つとトレーナーにドロップキックを喰らわせてくるとんでもないウマ娘なので、特に理由のない暴力の申し子。しかし「成功!」の文字が気になりますね。パワーか根性の数値がアップしたのかも知れません。


「鬼滅の刃」編。珠世に平手打ちされた上、縁壱のエルボーを喰らう無惨様。“特に理由のありすぎる暴力が無惨を襲う――!!”。この人の場合はこれぐらいじゃ済まされないと思いますが。

「艦これ」編。軽空母は貧乳という流れを止めてしまった巨乳の米軽空母ガンビア・ベイに「まな板」龍驤の怒りが爆発。(龍驤的には)理由のある(理不尽な)暴力がガンビーを襲う!
スポンサーサイト