2022年秋季アニメ序盤の感想(その3):SPY×FAMILY/4人はそれぞれウソをつく/「艦これ」いつかあの海で

正月に飲む酒を買ってきました。ちょっと気が早いようにも思いましたが、もう2ヶ月を切っていますからね。普段は家では酒を飲まないのですが、大晦日~正月3が日だけは別。今回買ったのはアマレットと言えばこれというディサローノと、ベイリーズオリジナルアイリッシュクリーム。ディサローノは一昨年も飲んだのですが、アーモンドのような香りを持つ、杏仁(杏の種の核)を使ったリキュール。ベイリーズは20数年ぶりに飲むのですが、アイリッシュウイスキーをベースにクリームやカカオ、バニラなどを加えた、クリーム系リキュールの傑作。以前は足が早いのを知らずに常温で放置して悪くしちゃったのですが、今回は正月中に飲みきるので大丈夫。


どちらも甘い酒ですが、牛乳、ジンジャーエール、紅茶、ウーロン茶など様々な割り材で割っても美味しいというリキュールです。カルーアも考えたのですが、これは居酒屋で普通に飲めるので今回はいいかと。他にちょっといいウイスキーをハイボールにして飲む予定。元旦くらいは日本酒も飲んだ方がいいですかね?

さて本日は秋季アニメ序盤の感想の3回目です。まず前回予告していましたが、「勇者パーティーを追放されたビーストテイマー、最強種の猫耳少女と出会う」は5話で視聴打ち切り。「なろう」系ではありがちな、主人公を持ち上げるために敵や悪役をダダ下げするというパターンが今回も使われていますが、その相手が勇者パーティーというのが。こんな性格ドクズで大して強くもないヤツが勇者ってアンタ。あと主人公が敬語も使えない痛いヤツで全然好感が持てません。最強種の少女達との契約というも、自分が強くなるだけの片利共生みたいだし。

まず「SPY×FAMILY」。17話(2期5話)まで視聴しました。スパイの男、殺し屋の女、超能力者の少女がそれぞれの目的のために「仮初の家族」を築き、「家族としての普通の日常」を送るために日々トラブルと奮闘するコメディです。

懐かしの冷戦期を思わせる、東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)の戦争の危機を孕んだ関係を打開すべく、東国に潜入した西国のスパイが、東国の要人と接触するため、偽装家族を作って要人の息子が通う名門校に養子を入学させるという「オペレーション〈梟〉(ストリクス)」が下地にありますが、それにしても迂遠な作戦です。


2期に入って未来予知能力を持つ犬・ボンドが家族の仲間入りをしました。犬なので予知内容を人に伝えることが出来ませんが、テレパスであるアーニャだけはボンドの予知した光景を見ることができます。しかし、なんせ幼女なので彼女の乏しい知識の範疇でしか解釈できないという。そこが笑いどころにもなるんですが。

基本スパイにして父・ロイドの任務と娘・アーニャの学校でのリアクション芸(?)がメインとなっており、母・ヨルはしばしば高い戦闘力と恐ろしい料理の腕は披露するものの、本業については冒頭以外ではほとんど描かれません。16話で本業の話が描かれるのかと思いきや、料理の特訓をする話だったし(タイトルでモロバレでしたが)。殺し屋というのが主に誰を顧客に誰をターゲットにしているのか不明ですが、スパイの任務とバッティングしたりしないのでしょうか。終盤で父と母が娘の前で殺し合うなんて壮絶な情景が描かれたら個人的にはシビれるのですが、コメディだからないんでしょうねえ。まあ本作は緩くていいんですよ。


個人的にはアーニャが「もじゃもじゃ」と呼ぶ情報屋フランキーが面白くて好きです。彼は西国のスパイ仲間ではなく、れっきとした東国人らしいですが、何故に西国機関に加担しているのか、その辺もそのうち描かれるのでしょうが。彼女が欲しくて偽装とはいえ美人妻がいるロイドを羨ましがっていますが、一目惚れした彼女との会話をシミュレーションした際にロイドがしっかり彼女に扮装していたのが笑えました。もうロイドに化けて貰った彼女と付き合っちゃえYO!

次は「4人はそれぞれウソをつく」。少し放映開始が遅かったので3話まで視聴しました。橿原女学園という女子中学校の仲良し4人組が、互いに言うことができない秘密をそれぞれ抱えているという設定は、なんか「SPY×FAMILY」に似てなくもないですが、秘密のレベルが違う(笑)。


リッカは宇宙人で銀河革命軍大佐兼エースパイロット(シャアか)。宇宙船が不時着し(校舎に刺さっているけど、なぜか誰も気付かない)、学園の生徒に扮して救援を待っています。天真爛漫な天然女子を装っていますが、実際はクールな性格。ぜひ折々シャアのものまねを加えて貰いたい。


千代は世間知らずのお嬢様を装っていますが、その正体は抜け忍。抜け忍にはありがちですが、里からの刺客に常に狙われています。忍者としての能力はかなり高く、どうして中学生レベルでそれだけの力があり、さらに抜け忍になろうとしたのかはまだ謎です。


翼は実は男。男の娘とか女装男子というやつですが、実はごくノーマルな性癖の持ち主。男子校に合格したところ、そちらに人気アイドル男子が入学するということで、橿原女学園に合格した双子の姉に入れ替わりを無理矢理されてしまいました。なので翼という名は姉のもので、本名は剛。双子なのになぜにそこまで姉にいいように使われているのか謎。


関根(彼女だけなぜか名前ではなく姓で呼ばれる)は人の心が読める超能力者で、SPY×FAMILYならアーニャの役回りです。なので彼女はリッカが宇宙人であることも千代が忍者であることも知っていますが、翼の心だけは読むことができません。どうやら関根の能力は女性に対してした通じないらしいのですが、そんなものこれまでの人生で演繹的にわかりそうなものだと思うのですが(ママの心は読めるがパパのは読めない、グランマの心は読めるがグランパのは読めない→これは男の心は読めないということか、といった感じで)。見かけは一番地味で非モテ女子ですが、お約束でメガネを外して髪を解いたら超美人になります。CV佐倉綾音は伊達じゃない。

正直最初はそれほど面白くないように感じていましたが、3話にして急に面白く感じ出しました。物語的に乗ってきたというところなのかも知れません。ぜひ宇宙から敵の宇宙人が襲来してきたり、忍の里から刺客が押し寄せてきたり、超能力者狩りをしている組織などに襲撃されたりして欲しい。女子男子だけはイベントが想像できませんが、姉がやって来て翼が二人状態的なことになったりか。それにしても漫画原作はいいとして、単行本既刊2巻という段階でアニメ化とは思い切ったなあ。

最後に「『艦これ』いつかあの海で」。ようやく放映が開始され1話を視聴しました。1話で感想というのも早すぎる気がしますが、2015年に放映された「艦隊これくしょん -艦これ-」とは全く違う作風になっていて、とても2期とは呼べない代物となっています。

公式からも既に告知されていますが、アニメ1期は2016年の「劇場版 艦これ」で完結しており、本作は設定は一緒だけれど全く連続性のないストーリーとなっています。作画は非常にいいのですが、2話以降も保つのでしょうか。

英題は“Fleet Girls Collection "KanColle" 1944-I・TSU・KA・A・NO・U・MI・DE-”。1944の年号がレイテ沖海戦を示唆しています。

1期は吹雪が主人公でしたが、今回は時雨。レイテ沖海戦では第一遊撃部隊第三部隊(通称「西村艦隊」)に所属しました。時雨自体は「呉の雪風、佐世保の時雨」と称された幸運艦で、様々な戦いを掻い潜ってきましたが、1945年1月にマレー半島近海で米潜水艦に撃沈されました。

西村艦隊は戦艦山城(旗艦)・扶桑、重巡最上(アニメでは航空巡洋艦と呼称)、駆逐艦時雨・山雲・朝雲・満潮の7隻で編成されていました。


米軍は戦艦6隻・重巡洋艦4隻・軽巡洋艦4隻・駆逐艦26隻・魚雷艇39隻を投入。西村艦隊はスリガオ海峡で待ち伏せを受け、次々と沈没。生き残ったのは時雨だけでした。

艦娘が戦っている相手は米軍ではなく、謎の敵・深海棲艦なのですが、1話のシリアスで重い展開を見るに、レイテ沖再び的な雰囲気で死亡フラグがビンビン立っています。

なおゲームの「艦これ」では2017年秋季イベントで「捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(前篇)」が行われました。西村艦隊を再現できるよう、第3艦隊に7隻編成の「遊撃部隊」が編成され、E4「スリガオ海峡沖」で作戦名「あの海峡の先へ――」が。西村艦隊全艦突入準備完了。運命の海峡を越え暁の水平線に勝利を刻め!!もちろんイベントではあの運命に打ち勝つことができました。2016年6月からゲームを開始した私にとっては、初めて最後まで完遂したイベントでした。


さらに2018年冬季イベントで「捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(後篇)」が開催され、全艦健在の西村艦隊はE2「シブヤン海」で栗田艦隊を援護し、E4「サマール沖/レイテ湾」ではボス出現ギミック解除で奮戦することに。

アニメ版も、このイベントをベースに描いてくれるのなら、艦隊大勝利のハッピーエンドになるのですが…どうも雰囲気からして不穏なんですよね。冒頭、マリアナ沖海戦の情景と思われる中、いきなり雷撃機群に襲われる時雨と龍鳳。本作第一声は、なんと龍鳳のCV小倉唯でした。龍鳳は戦没しなかったので生き延びたはずですが…

ありし日の白露型の1番艦白露と2番艦時雨。仲よさそうですが…

痛々しい姿で負傷除隊(?)する白露。史実ではレイテ沖海戦を前に戦没しているので生きているだけましといえばましなんですが。ゲームなら轟沈しない限りは、大破してHP1の状態であっても入渠すれば全快するのですが、アニメの設定は違うのか。
正直ゲームをプレイしている人、ないし戦史に詳しい人でないとついてこれない展開じゃないかと思います。戦史派も見ただけではどの艦娘がどの艦かわからないでしょう。

山城は自分達(西村艦隊)は囮だと言っていましたが、レイテ沖海戦で本当に囮になったのは小沢機動部隊でした。敵機動部隊を北方に誘致し栗田艦隊の突入を支援するという。ここでは航空戦艦伊勢・日向、軽空母瑞鳳、駆逐艦秋月・初月が見えます。

西村艦隊は寄せ集めの7隻ですが、声優は5人。「艦これ」では普通ですが、同型艦を同じ声優が兼ね役するという例のパターン。有名なのは金剛型四姉妹を東山奈央、妙高型四姉妹を種田梨沙、川内型三姉妹を佐倉綾音などですが、扶桑と山城を藤田咲、朝雲と山雲を堀江由衣が演じています。演じ分け大変ですね。

こちら先にブルネイに来ている第二遊撃艦隊(志摩艦隊)の面々。重巡那智・足柄、軽巡阿武隈、駆逐艦潮・曙が見えます。

悲壮感が滲む出撃前の姿ですが、見た感じ山城・扶桑は改二に、時雨も改二、朝雲と山雲はスリガオ海峡突入mode(秋冬制服mode)、最上は両手に主砲を持っているところからして改二特になっている模様。最上改二特は航空巡洋艦としては艦載機が少ないものの、先制雷撃が可能となり、夜戦火力も高くなっており、航巡と言うより超強い重巡となっています。ゲームでは引っ張りだこ。

主軸は主人公時雨と西村艦隊となると思いますが、「艦これ」提督としては推しの艦娘が活躍してくれるといいですね。私の今の推しは空母葛城とか軽巡ゴトランド、駆逐艦狭霧(水着modeがとにかく素敵)、海防艦鵜来あたりなんですが、きっと誰も出てこない(涙)。この空気ではきっと海外艦娘は安易に出ては来なさそうですね。
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