fc2ブログ

2022年冬季アニメの感想(その3):天才王子の赤字国家再生術/賢者の弟子を名乗る賢者/異世界美少女受肉おじさんと/ありふれた職業で世界最強 2nd season

葛城改

 春を通り越して夏が来たような陽気に。立夏はGWのあたりなので、ちょっと早いですね。洗濯物の乾きが早いのはいいですが。ところで先日ようやく手に入れた雲龍型空母3番艦葛城、当初から可愛いなと思っていたのですが、改装したら一層可愛くなりました。今まで由良とゴトランドが正妻格だったんですが、葛城が一気に第三の正妻格艦娘に。ルックスとキャラがマッチしているのがいいですね。まだまだ遠い道のりですが、必ずケッコンカッコカリにこぎ着けたいと。そういえばゴトランドともまだケッコンカッコカリしてなかったけ。

天才王子感想

 春季アニメも次々に始まっているので、冬季アニメの感想をさっさと終わらせましょう。冬季の白眉は先週紹介した「着せ恋」と「明日ちゃん」に極まると思いますが、残りの作品も最後まで見たものについてはけりを付けないといけません。まずは「天才王子の赤字国家再生術」。「なろう」系に見えて実はラノベが原作です。もはや「なろう」系とラノベはボーダーレスなのかも知れません。

ウェイン王子

 王の急病により、貧乏な小国であるナトラ王国の摂政となったウェイン王子。国民や側近らからは英明な君主と期待をかけられていますが、当の本人は国を売り払って悠々自適の隠遁生活に入りたいと目論んでいます。“悠々自適の隠遁生活に入りたい”ってところは私も激しく同意なんですが、ウェインは弱冠16才。お前には早すぎる(笑)。

怠惰なウェイン

 国を売ろうにも今のままでは二束三文、なんとか国の価値を高めてなるべく高値で売りつけたいと様々な画策を練るウェインですが、そうこうしている間にも大陸の半分を支配する覇権国家アースワルド帝国で皇帝が没して後継者争いが起きたり、隣国が侵攻してきたりと国際情勢はめまぐるしく動きます。これに対応しているうちに、あれよあれよとナトラは強盛になっていき、ウェインの名声は高まっていくばかり。

ちゃんとしてると凜々しいウェイン

 主人公のウェイン王子、政治・戦術・剣術に天才的冴えを見せ、かつて身分を隠してアースワルド帝国の士官学校に2年ほど留学していた際には全科目で首席を取っていたということで、稀代の名君の素養はばりばりにあるのですが、とにかく怠け者という設定です。怠け者なのにそれだけの資質があるというあたり、異世界転生してチート能力でも貰っているのではないかと穿ちたくなりますが、本作は「なろう」系ではないのでそういうのはありません。魔法すら登場しませんし。

計画通りじゃない

 よく物語には作者の能力以上のキャラを登場させられないと言います。私は漫画で言えば荒木飛呂彦なんかは天才なんじゃないかと思っていて、実際スゴいキャラを登場させているんですが、正直ラノベ・「なろう」系あたりの作家に天才と思わせる人はまだ見たことがなくて…私の知見が狭いだけかも知れませんが。で、はっきり言えば本作の作者も天才とは思えないのです。そういう人が作中に天才を登場させようとするとどうなるかと言えば、“相対的天才”を登場させることになります。それはどういうことかと言うと、敵や周囲のキャラが全員バカばかりになるという。

留学時代

 つまりウェインは天才というレベルではないのだけど、他のキャラが現実世界よりも数段レベルが低いので、相対的には天才クラスになってしまうと。「なろう」系の主人公が周囲からやたら褒めそやされて持ち上げられのにも似ていますが、あれも“英雄”というものがちゃんと描けないがゆえなんでしょうね。

フラーニャ

 そういう「なろう」系と共通の問題は抱えているものの、本作の評価できる部分は、ウェインの妹姫のフラーニャが可愛いこと。可愛いだけでなく、後半で見せ場も持っていて、さすが“天才”ウェインの妹、当人も才能あるじゃんというところを示してきます。このフラーニャがウェインを慕っており、ウェインも可愛がっているのでこれ以上悪口は書くまい。もうフラーニャに王位を譲って隠居し、大事があった際には華麗に登場して問題を解決するという、昔の企業ドラマに良くいた相談役みたいなポジションに着けば良いんではなかろうか。フラーニャはそのうち「好きなアニメキャラ」で取り上げましょう。

カルドメリア

 あと能登麻美子が悪役的役回りのキャラ・カルドメリアを演じていますが、能登さんが悪役やると凄く魅力的なんですよね。「リゼロ」のエルザ・グランヒルテとか。個人的には能登キャラと戦うよりもその配下になりたい。

賢者の弟子感想

 続いて「賢者の弟子を名乗る賢者」。最後まで見ちゃったんで、視聴を打ち切った作品よりはましな部類と言えるのかもしれませんが、今季見た中では最低の作品でした。「なろう」系だから仕方ないかな…と思っていましたが、実は原作はそこまで酷くないらしく、原作勢も嘆き怒り悲しんでいた様子。ということはアニメ制作サイドがやらかしたのか。

ダンブルフ

 ゲーム世界が現実の異世界になるというのは、今となっては「なろう」系ではよくある話ですが、ゲーム内では老賢者ダンブルフを演じていた主人公が、たまたま己の性癖全開の女性アバター(ロリ美少女)を作成して寝落ちしたら、その姿のまま異世界に転生したという。

ミラとケットシー

 まあそこまではいいのですが、画面に登場しない主人公は実は28才の青年で、ゲーム世界における老賢者ダンブルフとしての言動は全てロールプレイに従っていただけなので、日常生活では普通の若者らしい言動をとっていたはずです。なので、ロリ美少女になった場合、素の(つまり28才の若者の)言動をしてしまうというのならわかるのですが…なぜか老賢者の言動を続けてしまうという不思議。正直意味がわからないよ。

誰得パンチラ

 著名な老賢者がロリ美少女の姿になったことを知られては沽券に関わると考え、賢者の弟子を名乗るに至るのですが、老賢者の姿自体が単にロールプレイを演じてに過ぎないので、そこまで気にすることなのかと。百歩譲ってどうしても気になるならそれでもいいのですが、ではなぜ老賢者としての立ち居振る舞いを改めないのかがまた不思議。

戦うミラ

 戦闘シーンが多いわりに手抜きな描写が目立ち、おそらく予算やらいろんなものが足りなかったのだろうなとは推測できるのですが、常にお使いクエストに行かされているわりに、特段の成果なく舞い戻ることを繰り返す主人公。一応かつては九賢者というのがいたのですが、今は2人しかいないので残りの7人を探して連れ戻すのが当面の課題なんですが、最終回まで一人も戻りませんでした。

九賢者
能力は賢者そのまま

 本作のウリは主人公ミラの美少女ぶりとそれにそぐわないジジイチックな言動の落差ということになるんでしょうが、中身が男である時点でいくら美少女キャラでもなあと思ってしまうのと、1話で顕著なアニオリ展開が果てしなく滑り倒していたこと、ちゃんと描けないならあまりやらなきゃいいのに、回数だけはやたらあるバトルシーンなど、出来の悪さに頭を抱えそう。それでも最後まで見たのは、ゲームしながら横目で見ている分にはさほど邪魔にならなかったから(爆)。

マリアナ

 マリアナは可愛かったけど…「天才王子」のフラーニャほどのメインキャラではなかったので評価を挽回する力まではなく。「俺たちの戦いはこれからだ!」エンドでしたが、二期制作は果てしなく難しいのではないかと。

ファ美肉おじさん感想

 お次は「異世界美少女受肉おじさんと」。“異世界”と書いて“ファンタジー”と読ませます。“受肉”って何なんだという話ですが、異世界で美少女に変身させられたと考えて頂ければと。

愛と美の女神

 32才のサラリーマン二人が突然出現した自称「愛と美の女神」によって異世界に転移させられ魔王を倒すよう命じられますが、その際片方はそのままの姿で、もう一方は金髪の美少女に変身させられてしまっています。その理由は当時悪酔いして金髪美少女になってチヤホヤされたいとか愚痴っていたからですが、「賢者の弟子」と違うのは金髪美少女になっても32才リーマンの口調のままということ。こっちの方が自然なんですが、CVM・A・Oの無駄づかいという気もします。

ウホッいい男

 話はずれますが、 M・A・Oは冬季だけで「プリコネR」のペコリーヌ、「明日ちゃん」の担任の先生、「黒井津さん」のロリ首領、そして本作の男口調の金髪美少女を演じており、引く手あまたの人気ぶりと芸域の広さに驚きます。かつては女優(市道真央)と二足のわらじを履いていましたが、今ではすっかり声優がメインになりました。

魅了防止

 これも「なろう」系のようでいて漫画原作なので非「なろう」系ですが、異世界転移という「なろう」系特有の“文法”に則っているので、「なろう」系に慣れた人には違和感なく見られる作品でしょう。また基本ギャグ作品なので、「この素晴らしい世界に祝福を!」に近いノリを感じます。要するに気楽に見られる作品ということですね。

ギザ歯の日向

 金髪美少女になった主人公日向は「愛と美の女神」に選ばれた勇者ですが、特に高い能力はなく、女神から与えられた加護「絶世の美貌」で、自分の姿を見た者をほぼ無差別に魅了してしまう体質となっています。それだけなら上手く使えば魔王すら魅了できそうですが、もう一つ「トラブルメーカー」という呪いも受けており、魅了された者たちの欲や願望を増幅して暴走状態にしてしまうのでやっかいなことになります。

夜の女神

 一緒に異世界転移したそのままの姿の神宮寺は昔から勉強も運動も得意な完璧超人ですが、勇者(日向)の武器扱いで、女神から与えられた加護「理想の肉体」で頑丈かつ強力なパワーを発揮すると共に、「楽園への扉」というスキルで日向のアパートの扉を召喚でき、外部と隔絶された部屋に滞在することができます。ま、ビール以外ろくに食料もない部屋なんですが。パッと見は神宮寺が勇者で、日向は彼が守るべき姫のように見えます。

魅了されないシェン

 日向の「絶世の美貌」は神宮寺にも効きます(日向止めてくれ、その術はオレに効く)。そして心は男のままでも身体は女ということでイケメンの神宮寺に惹かれていく日向。見た目には男女なので特に問題はなさそうですが、当人らとっては“ウホッ”“アッー”的大問題に。その辺りがギャグになる訳ですが。

シュバルツ

 他にも「夜の女神」に勇者として召喚された「シュバくん」(本人はシュバルツ・フォン・リヒテンシュタイン・ローエングラムと名乗っていますが、はっきり言ってただの中二病)、「愛と美の女神」の眷族と名乗っているものの、様々な関わりから日向達と敵対するエルフのティロリロ(CVは藤井ゆきよというミス・インターナショナル日本代表選出大会出場経験を持つ美人声優で、キャラも美人なのに、とにかくネタ要員になっています)、やたら神宮寺につきまとう謎の男シェン(日向の魅了が全く効かないあたり、真性“ウホッ”の気配…)など妙なキャラばかり登場します。

エルフ頭目

 各話サブタイトルが「ファ美肉おじさんと○○」で統一されていますが、いうほどおじさんじゃないんですよね。40代のリーマンにしておけば…しかしそれではあまりに痛すぎるか(笑)。

ギャグ満載

 日向は言うてもそれほど美少女には見えません。ギザ歯だし。多分異世界の住人達は女神の魅了のせいで虜になっているのでしょう。「賢者の弟子」のミラの方が美少女っぷりは上かもしれませんが、訳の分からないジジイプレイを続けているミラより男言葉のままの日向の方が自然といえば自然。福山芳樹のOP「暁のサラリーマン」は意味もなく熱く、Luce Twinkle Wink☆によるエンディングテーマ「“FA“NTASY と!」は楽しくていいですね。本作も「俺たちの戦いはこれからだ!」エンドでしたが、二期制作をそこはかとなく期待しています。

ありふれ感想

 最後に「ありふれた職業で世界最強 2nd season」。第一期は2019年夏季アニメで、2年以上経過してもうないかと思っていた頃に第二期登場。第一期ラストからそのままつながっているので、もう筋とか設定とか忘れかけていました。

ハーレムパーティー

 クラスメイトと共に異世界に召喚された主人公南雲ハジメは、天職が最弱とされる錬成師だったため周りから「無能」の烙印を押された上、クラスメイトの一人にはめられて迷宮の底で死にかけます。が、回復効果のある神水を発見し、猛毒を持つ魔物の肉と神水による回復で身体の破壊と再生を繰り返す地獄の苦しみを味わった末に以前とは変わり果てた姿で再起。冒険の中で出会った吸血鬼族のユエ、兎人族のシア、竜人族のティオと共に元の世界に帰るべく旅を続けるという物語です。

なんだこの絵ずらは

 二期からクラスメイトだった白崎香織が一行に加わりました。かつてはクラスのマドンナで、どういう訳か目立たないハジメに好意的でした。それが香織に好意を抱く他のクラスメイト男子の憎しみを買う結果にもなっていましたが。彼女が加わったことで、それまで誰も指摘しなかったハジメの中二病的言辞にツッコミが入るようになり、ちょっとコメディ色がつくようになりました。

錬成武器

 一緒に転生した先生(CV加隈亜衣)だけは異世界でも教師としての使命感を捨てておらず、クラス全員の生還を望んでいますが、生徒達は既に現世の立場とかしがらみを忘れてしまった者もおり、既に3人が死んでいます。全員ハジメが始末した形ですが、うち一人は別のクラスメイトが既に殺していたので肉体を消滅させたのみ。

天之河光輝

 天職勇者の天之河光輝(凄い名前だ)がいて、元々容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能の完璧超人で、彼の召喚が主目的だったんじゃないかと思わせますが、その実思い込みが激しく自分の正しさを疑わず、理想にそぐわない現実を直視することができないしょうもないキャラに成り果てており、作者は多分スクールカースト最上位であったであろう彼(のモデルになったであろう人物)を貶めることに傾注しているような気がします。

 激戦

 戦闘に不向きとされたハジメの天職錬成師ですが、喰らった魔物の固有能力を纏わせたオリジナル兵器を生み出せるようになり、錬成の力で製造した兵器での戦闘がメインとなっています。一体いつ製作しているのかが謎ですが。

神の使徒 

 ハジメ一行の強さは異世界の神からも“脅威のイレギュラー”と認定されたらしく、ワルキューレのような神の使徒ノイントから攻撃を受けます。ハジメはボトムズばりのパイルバンカーで辛うじて仕留めましたが、その身体はクラスメイトに殺された香織の魂魄を定着させるための器としてリサイクルされたりしてます。元の身体を修復することも可能でしたが、より強い身体を香織が望んだそうです。本体は安全に保管しているので、「超昂天使エスカレイヤー」におけるバイオボディのようですね(我ながらごく一部にしか通じないわかりにくい例えです)。

香織殺害

 異世界の神から敵認定されるということは、強さもさることながらハジメ達の召喚自身神の意思ではなかったということなんでしょうか。ハジメも言っていましたが、それなら元の世界に返せばいいのに、なぜそうはしないのか。普通の魔物ではハジメ一行とまともに戦うことすらおぼつかなくなってきたので、異世界の神ぐらいが敵にならないと勝負にならないということか。

香織復活

 ここまでやったら第三期もぜひにと思いますが、製作はまた忘れた頃だったりして。今は円盤を売って続編という時代でもないので、視聴数が良くて原作が売れる効果があればいけるんじゃないでしょうか。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ユースフ

Author:ユースフ
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
カテゴリ
リンク
ブロとも一覧

秒速5センチメートル・・・桜花抄の軌跡を追ってみた

心理兵器:秒速5センチメートル
カレンダー
11 | 2023/12 | 01
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
FC2カウンター
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
日記
49位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
会社員・OL
15位
アクセスランキングを見る>>
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新トラックバック
検索フォーム
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ