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2022年冬季アニメの感想(その2):その着せ替え人形は恋をする/明日ちゃんのセーラー服/怪人開発部の黒井津さん/プリンセスコネクト!Re:Dive Season2

万博公式キャラ

 先日2025年開催の大阪・関西万博の公式キャラが決定されたということで、見てみたらやたら気持ち悪くてびっくりしました。これはクトゥルフ神話に登場する怪物(神話生物)ではないかいな。

万博のロゴ
ショゴス

 こちらが万博の公式ロゴ。ロゴの時点で既にキモい。外なる神とか旧支配者とかいったレベルではなく、下級の奉仕種族レベルですね。ショゴス(画像下)か何か。公式キャラは人間がショゴスに取り憑かれたという感じでしょうか。

いろんな姿に変身

 公式キャラは様々な変身をするそうで、これを見とますます怪物じみてクトゥルフ系。思わず呪文を唱えたくなってしまいます。クトゥルフ系にはクトゥルフ系をぶつけるしかない。「生ける炎」クトゥグアを力を借りましょう。ふんぐるい むぐるうなふ くとぅぐあ ふぉまるはうと うがあ・ぐああ なふるたぐん いあ!くとぅぐあ!…フォーマルハウト星が地平線上にあるときにこの呪文を3回詠唱するとクトゥグアが出現して敵を滅してくれるとか。

着せ恋感想

 それはさておき、冬季アニメの感想の続きです。今回は奇しくも今季のベスト4が出揃ってます。まずは「その着せ替え人形は恋をする」“着せ替え人形”は“ビスク・ドール”と読みます。ずばり今季のNo.1作品だと思います。

陰キャ新菜

 雛人形の顔を制作する「頭師」である祖父を持ち、自身も雛人形を愛し頭師を目指している五条新菜。かつて仲良しの女の子に自身の嗜好を否定されたトラウマがあって学校では陰キャとして目立たぬようにしていました。

美人ギャル海夢

 ヒロインは対照的に読者モデルもこなし、陽キャの代表のようなギャルの喜多川海夢(まりん)。通常ならとても交わることのない二人のようでしたが、海夢にはかなりのオタク趣味があり、アニメやゲームが好きなだけでなく、推しキャラのコスプレをすることを熱望していました。

コスプレがしたい

 衣装作りをしてみたものの全く上手くいかないでいたところ、新菜が被服室でミシンを拝借して裁縫する(雛人形の衣装を作るため習熟していた)姿を見て、コスプレ衣装の製作を依頼することに。

コスプレ海夢

 ギャルが実はオタクというのは「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」に似ていますが、違うのは海夢が近親者じゃないということの他、ギャルギャルした見かけによらずしっかりしている(誰とでもフレンドリーに接したり、衣装製作にかかるお金はきちんと払ったり)ことと、性格がかなり優しいことでしょうか。自分の趣味を否定する輩には厳しい態度を取るようですが、その分他人のマイナーな趣味を馬鹿にしたりせず尊重できます(ここは新菜もそうなので二人の共通項)。

サイズを測る

 基本初期は押しまくる海夢の距離の近さとエロさにたじたじとなっていた新菜ですが、衣装作りを手伝うと決めて以降は持ち前の凝り性な部分が前面に出てきて、コスプレするキャラが登場するエロゲーをやりこんだりアニメを鑑賞し、そのキャラや世界観に合った生地を厳選して製作します。その出来は他のコスプレイヤーにも評価させるほどで、第一号作品・黒江雫の衣装制作とコスプレを契機に人気コスプレイヤー「ジュジュ」(乾紗寿叶)からも衣装製作を依頼されることに。

ジュジュと心寿

 新菜にとって衣装製作は「頭師」になるための余技のようなものでしたが、これによってどんどんコスプレ衣装製作にのめり込んでいくことになり、海夢、ジュジュだけでなく、ジュジュの妹であるJC心寿のコスプレ願望も叶えていくことに。その過程で海夢は完全い新菜にホの字となりますが、自己肯定感の低い新菜はまさかそんなことがと思い続けています。鈍感系主人公はギャルゲーのお約束ですが、新菜の場合はそうなった経緯がちゃんと描かれているので視聴者は理解しやすいですね。

三人でコスプレ

 一緒に海に行ったりお祭り+花火に行ったり、撮影スタジをと間違えてラブホテルに入ったりしているので、傍から見たら二人は完全に出来ているようにしか見えないと思いますが、作品的には当面新菜は鈍主人公をやっていくしかないでしょう。

翻弄される新菜

 やたら行動力があって羞恥心の尺度が常人と異なる海夢ですが、ナイスバディもさることながら自分が高校生だったらこういうギャルなら交流してみたいなと思わせる性格の良さがチャームポイントです。作画が良いせいでエロい場面に注目されがちかも知れませんが、女性が見ても面白い作品だと思います。JKが18禁エロゲ(しかも凌辱系)をするなよとは思いますが、JCで18禁エロゲをプレイしていた桐乃よりはましか(笑)。原作ストックがまだないのですぐとはいかないでしょうが、二期制作が楽しみです。

明日ちゃん感想

 続いて今季No.2の「明日ちゃんのセーラー服」。小学生時代は妹と二人きりの分校暮らしで友達がいないかった明日(あけび)小路が、憧れのアイドルが着ていたセーラー服を自分も着たいということで、ママンの母校である私立臘梅学園中等部に進学します。しかし、セーラー服は昔の制服で既に新制服のブレザーに切り替わっており、入学式はただ一人セーラー服に。学校側の理解によりセーラー服着用は許可されましたが、その後クラスメートからの凄まじいいじめの嵐が小路を襲う!

自慢のセーラー服
一人だけセーラー服

 …というのは嘘で、目立っていて学園の有名人状態ではあると思いますが、クラスにも学校にも溶け込んでいます。私は本作を“男性作家版の「マリア様がみてる」”だと思うのですが、それはこういう“クラスメートの女の子が全員良い子”なところに如実に表れている、つまり女の子に幻想を持っているところに表れているように感じます。ダメかと言われたらダメじゃないんですが、ファンタジーだなあと。

名門臘梅学園

 またこの蝋梅学園、廃校寸前の分校に通っていた小路が徒歩で通える場所にある、すなわち相当な過疎地にあると思われるのですが、かなり人気の伝統校らしく、受験はかなりの難関。そして1学年5クラスありますが、1クラスは16人だけ。「終末のハーレム」みたいに、MKウイルスで男が全滅した後の共学校なら女子だけ残って1クラス16人というのもありだと思いますが、女子校で1クラス16人は少なすぎるような。採算取れるのか私立学校。それともかなりの学費+寄付が必須なのだろうか。

最初の友達

 過疎地にあるので通学できない生徒多数ということで、臘梅学園は寮完備となっています。というか寮に入るのが基本で通学できる生徒は例外的な気もしますが、小路以外にも実家や親族の家から通っている子もいます。こういう点が矛盾ぽいなあと感じたりしてしまうのですが、多分私がどうでもいい細かい点を気にするタイプだからでしょう。

百合

 物語は中学でようやくたくさんの友達に巡り会えた小路がクラスメート達と友情を育むという展開で、登場キャラは全員個性的ではあっても良い子ばかりなので全員友人という形になります。「マリみて」同様、女の子同士のキャッキャウフフな学生生活を見のは気持ちがいいので大好きなんですが、本作は男性作家作品ゆえかかなりフェティッシュが表現がされており、正直登場キャラはこの前まで小学生だったとは思えない体つきをしています。高校生でも通りそう。

応援小路
フェチ

 フェチズムを励起しそうな場面が多いので、「マリみて」に比べると視聴者を選ぶようにも思えます。特に女性は本作を視聴してどう思うのか。男は気持ち良く見ているように思いますが、それでもキャラの目がちょっと怖いと思うことがありました。

ヤバい作画

 原作のエピソードの順番を改編し、最終回に一番盛り上がる体育祭+後夜祭を持って来たのはナイス判断だったと思います。こういう理由がはっきりした順番変更はいいと思うんですよ。理由不明なのはダメなんだぞ、わかったか?「ピーチボーイリバーサイド」。特に後夜祭で一人で踊る小路のダンスの描写は凄まじい。実は「その着せ替え人形は恋をする」と本作はどちらもCloverWorksというアニメ制作会社の制作なので、今後この会社は「会社買い」ならぬ「会社見」をしてもいいのではないかと。

ちょっと目が怖い

 過去にも「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」「シャドーハウス」などの良作を制作しています。物議を醸した「ダーリン・イン・ザ・フランキス」と「約束のネバーランド(第二期)」も制作していますが…「ダリフラ」も途中までは良かったんですよ。「約ネバ二期」は私は見ていないので(すっとぼけ)。

クラスのみんなと

 小路達の青春の描き方が若干綺麗すぎるかなあとは思いつつ、でもいいから第二期制作をこのクオリティで早う作ってやと思います。

黒井津さん感想

 お次は「怪人開発部の黒井津さん」。次の「プリンセスコネクト!Re:Dive Season2」とどっちが今季No.3かなという感じ。作画は圧倒的にプリコネなんですが、あっちはゲームをプレイしてない人がついていけないような展開になっていたもので。本作は原作を読んでなくても無問題です。

黒井津さん
黒井津さんの野望

 悪の秘密結社アガスティアで怪人開発部に所属する研究助手の黒井津燈香。出世して大幹部となって高給取りになるという野望を持って日夜怪人制作プランを練っている働き者です。予算不足やらアガスティアという組織の構造的問題(多数いる大幹部が一カ所にいないほか、特に担当部門が決まっていないので様々な口を出してくるなど)やらに悩まされて、当面の敵である剣神ブレイダーを中々倒せないでいます。

剣神ブレイダー
黒井津さんとブレイダー

 本作の世界観では様々な悪の組織が存在するほか、日本各地にいるローカルヒーロー達が実際にヒーローとしての力を発揮しており、似て非なる存在である魔法少女まで活躍しているというケイオスなものとなっています。悪の組織同士もライバル関係にあり、時として小競り合いも起きていますが、交流会を行う程度には打ち解けており、現実世界の暴力団的とうかなんというか。また資金獲得のため様々な事業を行っていますが、遊園地経営などごくまっとうなものばかりで、ヒーロー達と戦う以外は悪事をやっている形跡がありません。

魔法少女もいる

 アガスティアは一般人に迷惑を掛ける行為は厳禁とされているようで、一方正義の味方のはずの戦隊には正義のためなら一般人の犠牲も止むなしと考えているような外道組織もあったりして、価値観の逆転が見られます。アガスティアが世界を征服した方が人類は幸せになったりして。

幹部と出張

 黒井津さん達怪人開発部がいろいろな組織的問題に振り回される描写はありますが、現実の会社組織と比較するとかなりホワイトで、やたら社員思いの絶対零度参謀メギストスがいるおかげで残業手当はちゃんと付くしコンプライアンスは徹底しています。メギストスと黒井津さんが二人で出張して、手違いでホテルが一室しか予約できていなかったということがありましたが、エロゲーやらAVなら絶対黒井津さんがエロエロな目に遭うところですが、本作ではホテルを黒井津さんい譲ったメギストスがスーパー銭湯で雑魚寝をしていました。こういう上司が欲しいと思ったリーマンもたくさんいたりして。

暗殺戦隊

 ライバル秘密結社のブラックロアはアガスティアより大手だそうでですが、名前のとおりかなりのブラック体質で、研究者が交流会で自身の組織のブラックぶりに初めて気付くというエピソードがありました。その後再洗脳されていたようですが(笑)。

アガスティア慰安旅行
自ら怪人になる黒井津さん

 劇中本編に全国のローカルヒーローが出演しているほか、各話ナレーションを特撮出演の経験がある俳優が担当するなどのお遊びもあり、基本ギャグ作品ですが古くからの特撮好きは楽しめる作品だったように思います。黒井津さんの上司の佐田巻博士と剣神ブレイダーの「中の人」は実の兄弟で、同居しているのに二人ともその事実に全く気付いておらず、また基本戦闘場面でも素顔を露出している黒井津さんは剣神ブレイダーの「中の人」がアルバイトしている弁当屋の常連ですが、なぜか全く気付かれていません。黒井津さんが左耳につけている葉っぱ型アクセサリー(アガスティアの葉?)に認識阻害の効果でもあるんでしょうか。

ネイチャのコスプレをする前田佳織里

 黒井津さんを演じた前田佳織里は「ウマ娘プリティダービー」でナイスネイチャを演じており、個人的に注目している声優です。ネイチャは“私の嫁ウマ娘”だったんですが、カレンチャンとマルゼンスキーが来たことで最近その座が揺らいでいます(笑)。でも注目していることに変わりないので、出演作がもう少し増えたら「好きな声優さん」に取り上げたいですね。

プリコネR2期感想

 最後に「プリンセスコネクト!Re:Dive Season2」。スマホゲーム「プリンセスコネクト!Re:Dive」を原作としたアニメの第二期です。スマホゲーが原作のアニメはクソばかりというのが世間の評価でもあり個人的実感でもあるんですが、例外的に面白いのがCygamesのスマホゲーが原作となっているアニメで、具体的に言うと「ウマ娘プリティーダービー」と本作です。

序盤はギャグもあったが

 第一期は傑作ギャグ「なろう」系「この素晴らしい世界に祝福を!」の監督を務める金崎貴臣が監督を務めており、随所に「このすば」的ギャグを織り込んだ面白い作品となっていました。第二期では総監督となっていましたが、序盤はギャグ多めだったので第一期のような展開をするものと思っていましたが…

覇瞳皇帝
七冠トリオ

 良くも悪くもその期待は裏切られ、第二期は次第にシリアス色が強くなっていく展開となっていました。その過程で判明したのは、アニメはゲームとも違う平行世界だったということ。すなわち、かつて「Re:Dive」となる前の無印プリコネという作品があり、そのラストは主人公がラスボスに敗れるバッドエンドとなったのですが、その際にあった二つの選択肢のうち、一方を選んだ後の世界がゲームの「Re:Dive」だとすれば、もう一方を選んだのがアニメ世界なのでした。

恒例キャル虐

 そういうことはゲームをプレイしている視聴者にはよくわかるんですが、反面ゲームをプレイしていない視聴者には何が何だかわからない展開だったんではないかと思います。戦闘シーンはヌルヌル動いて素晴らしいのですが、そういう視聴者を選ぶ形になったことが「黒井津さん」とどっちがNo.3かと悩む部分でした。

渾身のバトル
激闘 

 アニメ版の方も最後まで見るとゲーム版第一部終了時とほぼ同じ状況に収束したかのような感じはあるんですが、ゲームだと主人公は更に大ダメージを受けた結果、第二部開始時にはほぼ赤ちゃん状態になっていたので、理性や知性を保っているアニメ版から第二部に入ると、冒頭部分の展開がだいぶ違ってしまう気もしますが、主人公がどうなっているかはあまり大きな問題じゃない(爆)から、構わないのかも知れません。

直接戦う主人公
力尽きる主人公

 ただ、この展開から第三期を作るとすると、必然的にゲーム第二部のストーリーに入っていくことになると思いますが、それをやるととても第三期では終わらないはずなので、それは本当にありなのかなあ?という気がします。第二期で終わりか、OVAか劇場版でサイドストーリーとかをやる方が現実的なような。ま、ゲームも第二部が終わっていないので、最後まで見てみないと確たることは言えませんが、第二部のラスボスを超える存在がいる余地があるのかと点で、果たして第三部はありえるんだろうかという気もします。

ペコキャル

 評価的には、ゲームをプレイしている身からすると大変面白かったけど、未プレイ者は置いてけぼりにした感があるので幅広い人気を得るという点では問題もあったかと。第一期は未プレイ者をしてゲームをやってみようという気にさせる力がありましたが、第二期を見た未プレイ者が果たしてゲームをする気になるのかどうか。制作者サイドがゲームの販促的効果を求めていないというのなら、これはこれでいいのでしょうが。

ラストのペコリーヌ
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