記憶に残る一言(その146):服部平次のセリフ(名探偵コナン)

梅が咲き 水仙も咲いて 東風過ぎぬ (冬空)
雨の土曜日。休日に雨なんてと言いたいところですが、香川は今水不足なのでありがたいと思ってしまいます。それにしても寒いですね。それでも季節は徐々に動いていくのです。

本日は「記憶に残る一言」です。今回は「名探偵コナン」から服部平次のセリフを紹介しましょう。

「名探偵コナン」については30年近く連載されている作品なので皆知っているとは思いますが…「日本警察の救世主」と言われるまでの活躍をみせていた高校生探偵工藤新一は、黒の組織に飲まされた毒薬の副作用で幼児化しますが、正体を隠して江戸川コナンと名乗り、周囲で次々に起きる事件を解決していくと共に、元の身体を取り戻すために黒の組織の陰謀を追っていくことになります。

毎度毎度事件は発生していますが、ほとんどは黒の組織とは無関係なものなので、単行本100巻を重ねても組織の正体は少しずつしか見えてこないので、コナンが新一に戻る日は一体いつ来るのやら。

服部平次は大阪府警本部長服部平蔵の息子で、工藤新一と並び称される高校生探偵です。「西の服部、東の工藤」と並び称されているそうです。原作では単行本10巻から、アニメでは48話で初登場します。

原作を連載開始後2年もせずにアニメ化されており、アニメも26年以上続いています。もはや推理界のサザエさんとでもいうべき存在のようですが、服部平次の登場は、アニメ制作会社側から「ライバルキャラが必要」と言われたことが契機だそうです。

江戸川コナンが工藤新一であることを知っている数少ない人物の一人で、コナンが「工藤新一」として接することができる数少ない人物であり、コナンも平次のことを頼もしく思っているようです。


大阪弁を話す生粋の関西人で、コナン以上の熱血漢です。人懐っこく明るい性格で、目上・年上の相手にも基本的にタメ口で、初対面の相手に敬語で話す時もタメ口交じりになることが多いのでちょっと失礼と思われるかも。高校では剣道部に在籍しており、相手の刀の上に乗って闘うなど超人じみた技も繰り出しています。

まるでブラック・エンジェルズの雪藤みたいですね。もっとも服部は刀の峰に乗っているのに対し、雪藤は刃の方に乗っているので、絶技としか言い様がありませんが。


よく平次とセットで登場する遠山和葉は幼なじみにして初恋の人でもありますが、むしろ彼女の方が平次に惚れているようです。平次も和葉のことを一途に想っているものの、コナンや事件のことになると存在を忘れてしまったりして。ちょっと記事に色気がないので無理に女性キャラを入れてみました。

この平次、登場当初は推理に関して何かとコナンと張り合う姿勢を見せていました。その中で、自分が先に真相にたどり着いたと確信した時に飛び出たのがこの台詞です。

「もろたで工藤」。正確なセリフは「この勝負、もろたで工藤!!!」。「!」を3つも重ねているあたりに勝利の確信度の高さが伺えますね。ただし実際には見落とした推理の欠陥があったりして、コナンに後れを取る場合が多く、ほとんどの場合はコナンに勝ちを譲るハメに。なお、コナン自身は「真実は1つしかないから、推理に勝敗も上下優劣もありはしない」と考えているため張り合っているつもりはさらさらなく、対抗心を持っていたのは平次だけでした。なお平次自身もコナンのこの考えを聞いて以降は対抗姿勢を見せることが少なくなりました。

初期のエピソードに登場したセリフであるために読者の認知度が高く、平次がしょっちゅう言っているかのようなイメージが醸成されているそうですが、実際には原作では1回しか言っていないそうです。アニメ版ではもっと言っているのかも知れませんが。

平次が言っているセリフとしてもう一つ有名なのが「せやかて工藤」です。コナンに反論しているかのセリフですが、実は原作では一度も言っていないそうです。なので上は嘘画像。

実際に言ったのはこの「せやけど工藤」で、これも原作では一度だけです。

しかし平次が作中で頻繁に「工藤!」と呼びかけているせいか、ネット上ではことあるごとに「工藤!」と叫ぶ人物というイメージが定着してしまい、「せやかて工藤」は「もろたで工藤」と共にすっかりネタになってしまっています。

バリエーションとして「なんやて工藤」「なんやと工藤」「せやけど工藤」「せやろか工藤」などがあるそうです。単純に関西弁の末尾+工藤でネタとなるため、汎用性は高く応用が利くあたりが重宝されているのでしょう。

「もろたで工藤」の方は、ネットでは何かしらの勝負で自分に有利な流れとなり、勝ちを確信した際にこの台詞が用いられることが多いのですが、平次が実際に勝利したことがほとんどないため、一種の負けフラグとして捉えらているようです。このセリフを発した直後、別の人がコナンに扮して「けどよ服部」と否定するのもお約束だとか。場合によっては、前出の「せやかて工藤」や「なんやて工藤!」で返されることもあるとか。自分で自分に返事…

ソーシャルトレンドニュースの調査によると、関西弁を日常的に話している人々に「工藤さんに反論するとき、どう呼びかけますか?」と尋ねた結果は上のとおり。「せやかて工藤」は主に大阪で、「せやけど工藤」「そやけど工藤」は京都、兵庫で使われている様子。平次はバリバリの大阪人なので「せやかて工藤」は使ってもごく自然ということですね。原作では使っていないけど(笑)。

“服部で学ぶ疑問詞”というのもありました。全てコナン(工藤新一)に向けて言っているのか(笑)。

あと「ハンドサイン」シリーズにも登場。大半工藤向けですが、和葉向けのものもあったりして。
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