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2022年冬季アニメ序盤の感想(その3):スローループ/終末のハーレム/失格紋の最強賢者

早春の栗林公園

 栗林公園に行ってきました。何気に今年初訪問です。早春とはいえまだまだ冬を引きずっていて、全体的に寂しい雰囲気でしたが、紅梅や白梅が咲いているエリアでは良い香りが漂っていました。梅の香りってすがすがしくていいですね。

スローループ序盤感想

 それでは冬季アニメ序盤の感想の続きを進めていきましょう。まずは「きらら」系「スローループ」。5話まで視聴しました。一世を風靡した感のある「きらら」系、毎季一本は必ずあった時期もあったように思いますが、最近はあまり見かけなくなってきたような。

ひより
小春

 端的に言えば女の子達が釣りを楽しむ作品です。“女の子+ちょっと変わった(女の子が従来あんまりしなさそうな、という意味での)趣味”という作品は結構オタク受けするようで、例えば“女の子+キャンプ”で「ゆるキャン△」とか、“女の子+登山”で「ヤマノススメ」(「きらら」系ではありませんが)とか。本作は“女の子+釣り”ということになります。類似の作品としては「放課後ていぼう日誌」という作品がありましたが、その「きらら」版が本作ということになりましょうか。

釣りが縁で

 「きらら」系の代表作といえば「ご注文はうさぎですか?」ではないかと思いますが、それに比べると「スローループ」はキラキラしていない感じがします。キャラは可愛いのですが、「ごちうさ」ほどじゃない。いわゆる“萌え”にあんまり寄せていない感じがします。ひよりのファッショが地味だから?

激重の定評

 代わりに特徴的なのが、やたらに重い設定。「きらら」系に重い設定はないのか?と言えばそうでもなくて、とにかくやたらに不幸が押し寄せる「あんハピ♪」とか、突然魔族になってしまう「まちカドまぞく」とか、描き方を変えると非常に重くなりそうな作品もあるのですが、「きらら」系ゆえに当事者やその周辺がやたら軽く受け流していることもあってあまり重くは感じませんでした。

家族になります

 しかし本作は違う。癌で父親を亡くしている山川ひよりと、交通事故で母親と弟を亡くしている海凪小春が、親同士の再婚によって姉妹になります。二人は同年代ながら性格は全く異なりましたが、ひよりが亡父から教わった釣りに小春が興味を持って行くという流れになっています。

涙のひより

 それぞれ他人が義母になったり義父になったりするのですが、親の再婚に至るまでの葛藤(私のお父さんは死んだお父さんだけだ!みたいな)こそ描かれていないものの、再婚後の同居への違和感とか気まずさについてはかなりはっきり描かれていました。当然とは思うのですが、従来の「きらら」系だとあっさり流していたであろう部分に結構触れるのが特徴です。そこが「重さ」を感じる理由なんだと思いますが。

恋

 また、ひよりの幼なじみで釣具店の娘である吉永恋という子がいますが、かつて父を亡くして落ち込んでいたひよりに踏み込めなかったことをずっと悔いていました。そこへ小春が臆面も無くひよりに踏み込んでいったのを見て、自分には友達の資格がないのではなんと考えたりもしましたが、ひよりと小春には“失った者同士”という共通項がある一方、恋には両親が健在で弟が3人もいるので、同じようにしたら上手く行ったかといえば…。とにかく、のんびりと釣りをしているわりに至る所で「重さ」を感じる作品です。良いか悪いかは見終わってからでないと判断できませんが。

終末のハーレム序盤感想

 次は「終末のハーレム」。5話まで視聴しました。本来は昨年の秋季アニメの予定でしたが、「表現の精査のため」延期となっていました。原作は集英社のウェブコミック配信サイト「少年ジャンプ+」で連載中ですが、原作の方も度々公開停止となっています。日本だけならそこまでとは表現でも、全世界に展開されるウェブだと「外圧」が凄まじいのでしょうね。

このベタっぷり

 で、アニメが延期により表現がどう変わったのかといえば、ベタで消すというあからさまなやっつけでした。おそらく円盤を買えばベタが消えているんですよ的なセールスをするんでしょう。しかしこれなら延期しなくても出来たような気が。

コールドスリープから覚めたら

 近未来の日本。難病「細胞硬化症」に罹った主人公が特効薬の開発までコールドスリープに入りますが、5年後目覚めると、特効薬は出来て治療は済んでいましたが、同時に謎の「MKウイルス」によって男性の99.9%が死滅したという衝撃的事実に接することに。「MKウイルス」の免疫は「細胞硬化症」を患った者のみが持つということで、メイティング(mating=交尾、交配)を要請されることになります。なお「MK」は「Male Killer」の略で、まんまですね。男に限って瞬殺するウィルスなんて自然発生するとは到底思えないので、間違いなく人為的に開発されたものでしょう。新型コロナにもそういう噂がつきまとっていますが… 

水原

 主人公は水原怜人。先に目覚めてウハウハとメイティングに精を出しているのが火野恭司。さらに水原に続いて目覚めたのが土井翔太ということで、おそらくさらに「金」と「木」がついた名字の男がいると思われます。五行思想というかセーラー戦士というか(笑)。

綺麗事を言う水原

 で、水原という男。恋心を抱いている幼馴染の橘絵理沙に操を立ててメイティングを拒否し、代わりに「MKウイルス」の特効薬を開発することを表明。秀才医大生だったので主張は無理ではないのですが、作中の登場人物もツッコんでいるように、それはメイティングしながらでも出来るだろうと。状況が状況だけに皆がヤリまくっていると収拾が付かないのでこういう人物を主人公にしたんでしょう。

ウキウキな火野

 火野はちょっとしか出てきませんでしたが、憧れの芸能人達とウハウハでメイティングしていました。子供が出来た場合、女児はともかく、男児は先天的に「MKウイルス」への免疫を持っているかどうかが焦点になりますが、どうなんでしょうか。

策士花蓮

 そして土井。高校生でいじめられっ子だった彼には“R18版「ときめきメモリアル」”とでも言うべき学園が設定されていました。多分専属担当官の神谷花蓮の作戦だと思いますが、土井に考える暇を与えず見事メイティングを成功させます。CV竹達彩奈。「世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する」での胡散臭い女神役といい、最近策謀家をよく演じてますね。

土井と先生
憧れの先生と

 土井が憧れていた先生を最初のメイティング相手に持ってくるあたり、「判ってるなあ」としか言いようがありません。私もギャルゲーの攻略可能な先生は絶対落としていたので土井の気持ちはすごくよく判る(笑)。ここまでお膳立てされたら仕方が無い。多分水原だってヤッてたはずですよ。羽生柚希先生最高。花蓮に強いられたものでなければいいのですが。

ご褒美あげなきゃ
喘ぐ先生

 ということで、土井編だけやっててくれと思わないでもないですが、それではただのエロアニメになってしまうので、今後はやはり水原を中心に物語を動かしていくのでしょう。それにしても肝心なところでベタ塗りばかりになる画面はちょっとねえ…

失格紋の最強賢者序盤感想

 最後に「失格紋の最強賢者」。5話まで視聴しました。バリバリの「なろう」系ですが、それにしてはタイトルが短い。長く説明的なタイトルはトレンドではなくなってきたんでしょうか。

賢者ガイアス

 魔法を極めた古の賢者ガイアスが、これ以上成長が見込めなくなったとして数千年後の未来にマティアスとして転生したら、魔法が信じられないほど低レベルになっていました。ガイアス不在の間に、滅亡寸前だった魔族が、人間社会に潜んで魔法の知識などを間違った方向に進ませ、人間を少しずつ弱体化させた結果のようです。このため、一番戦闘力が低い紋章(手の甲に刻まれた、魔法の性質を決定する因子)が一番優遇され、一番戦闘力の高い紋章が失格紋とされて冷遇されるようになっていました。

マティアスと失格紋

 マティアスは失われた技術や魔法理論を復活させ、魔族の陰謀を阻止すべく動き出しますが…という展開です。男女の差ことあれ、賢者が若い姿に転生するという展開は“わしかわ”こと「賢者の弟子を名乗る賢者」と似ていますが、“わしかわ”の老賢者はあくまでロールプレイで、本当は20代の若者のくせにやたら「わし…じゃ」的な口調を使うのに対し、本作の主人公は一切そういう口調を使いません。普通逆だろうに…ま、ガイアスはジジイではなかったけど。

ピンチに見えるが
魔族も瞬殺

 また、“わしかわ”が監督の自己満足的オリジナル展開の第一話で不評を買ったのとは対照的に、本作はやたら展開が早いのが特徴。転生先とか王立第二学園入学に至る経緯などは一切吹っ飛ばしています。「なろう」系を見てきたキミ達ならわかるでしょ?的とでも言うか。わからんではないですが、展開が早ければいいというものではないことは、「ありふれた職業で世界最強」の第一期が証明済みなのでは…

誰でも使える無詠唱魔法

 魔力的に低レベルになった世界では、魔族は人間が単独で倒せるシロモノではないとされていますが、登場する魔族を片っ端から瞬殺するマティウス。それだけではアレなんで、仲間になった少女達も鍛えますが、こちらもすぐに常識外れの強さに。それだけでなく、無詠唱魔法も普及させます。「無職転生」では至難の業とされた無詠唱魔法ですが、本作ではコツさえわかれば誰でも習得できるようです。

暗黒竜
女の子に変身

 マティアスはガイアス時代に喧嘩を売ってきた竜族の大半を滅ぼしていますが、すぐに降伏したので見逃した暗黒竜イリスは生き残っており、さっそく仲間にしてお約束のとおり美少女に変身させています。

結局ハーレムパーティー

 「なろう」系も主人公がひたすら“オレつえー”だけではいかんなと反省した頃に出現した先祖返りのような“オレつえー”展開。まあ異世界転生しただけで得たチート能力ではなく、賢者としてかつて習得した能力を振るっているだけなので“オレつえー”とはちょっと違うのかも知れませんが、これはこれで苦戦する未来が見えないですね。一応転生するに至った理由が「まだ倒せない強い敵がいる」ということなので、これから過去の全能力を駆使しても倒せないような超強力な敵が登場するのかも知れませんが、そんな「ワンパンマンの勝てない敵」みたいなものの出現は即世界の終わりだ(笑)。

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