宮崎紀行:宮崎といえば青島だぁ(もはや死語)

「ウマ娘プリティーダービー」が半年強で1000万DLを突破したということで、10連ガチャを2回無料で引ける3000個のジュエルを貰いました。それなら引かねばなるまいと、同時に実装されたアグネスデジタルのピックアップガチャを引いてみたところ、なんと10連でやって来てくれました。

公式のプロフィールが“愛する美少女ウマ娘を特等席で見るためにトレセン学園へやってきた、オタク気質のウマ娘”ということですが…つまりこの人はウマ娘の皮を被ったキモオタ風味のアイドルオタクですね。多分不慮の死を遂げたキモオタが異世界転生したに違いない。この世界ではウマ娘がアイドルなので、必然的にウマ娘推しになったと。

自称「平凡なウマ娘」のアグネスデジタル(自称デジたん)ですが、他のウマ娘に並々ならぬ愛を持っており、日々ウマ娘達の姿をガン見して、百合チックに仲良くする姿に悶えています。我を忘れた時の暴走ぶりは凄まじく、かのゴールドシップでさえ本気で焦らせ、やべーやつとまで言わしめるほどです。

妙齢の乙女がしてはいけない表情や挙動が多いデジたんですが、レースやウイニングライブはしっかりこなしており、ちゃんとしてればやはり美少女です。しかもアリストテレスや孔子の言葉を引用するなど、何気に高い教養を持っている様子。恋愛はちょっと考えられないけど、一緒にいると楽しそうです。プレイヤーはウマ娘育成担当のトレーナーなんだから、職業倫理的に担当ウマ娘といちいち恋に落ちていてはいけないですよね。

ウマ娘としては馬場適性が驚異の芝・ダート共にA。距離適性はマイルと中距離がAで、脚質は先行と差しがA。なので初期から様々なレースに出走することができます。ストーリーでは芝とダートのどちらでもウマ娘を堪能したいからだということになっていますが、元の馬が国内外11の競馬場で走り、芝とダートでGⅠを勝利した「オールラウンダー」です。JRAのキャッチコピーは「真の勇者は、戦場を選ばない。」ですが、一部ファンは「変態」と呼んだとか。それがウマ娘としてのキャラに反映されてしまったのね(笑)。

「プリコネR」もそうですが、10連で来てくれる子は本当に激ラブ。天井の子は本当にイヤ。なので最近で言えば「ウマ娘」ではデジたんとヒシアケボノが、「プリコネR」では水着お姉ちゃんことシズル(サマー)がお気に入りです。「ウマ娘」ではまだ微課金ですが、いずれ「プリコネR」並に数万円課金とかしちまうんでしょうか。Cygames繁栄の糧にされてしまうのか。

話はがらりと変わりますが、ワクチンも2回打ったということで、遅い夏休みを取って宮崎に行ってきましたので、今回はその話を。JR九州はJR北海道と並んでユニークな特急が走っているということで、なんちゃって乗り鉄の私としてはぜひいろんな特急に乗ってみたいところです。今回宮崎を選んだのは、博多から大分まで特急ソニック、大分から宮崎まで特急にちりんに乗るということを考えたからなのですが、高松からネット予約しようとすると、どうしても新幹線で鹿児島中央まで行ってしまうルートになってしまうのですよね。「みどりの窓口」で対面予約すればいいのかも知れませんが…面倒くさいので鹿児島中央から宮崎まで特急きりしまに乗ることにしました。

ということで例によって瀬戸大橋を渡って岡山から新幹線さくらに乗って鹿児島中央まで。お昼は岡山駅で「黒毛和牛の四種盛り弁当」を買いました。1480円は駅弁としてもかなり高額でしたね。味はさすがでしたが、量はちょっと控えめ。食いでは「牛肉ど真ん中」の方があるように思います。

九州新幹線は3年前に全線乗車しているので特に言うことはありませんが、博多-鹿児島って、すごく遠いように感じていましたが案外近いんですよね。博多-広島と同じくらいで、東京-仙台や東京-名古屋よりはずっと近い。

で、鹿児島中央からは特急きりしま。黒一色で精悍な印象の787系。大分-宮崎間を走る特急にちりんも同じ車両らしいので、代替策としては悪くなかったか。博多-大分間の特急ソニックも、先日乗った博多-長崎間の特急かもめと同じ885系らしいので、まあいいかなあと思っちゃったりして。それにしても秘境じみた場所を走ります。最初は鹿児島湾の湾奥部(桜島の北側)を走っているのですが、後はひらすら山林。スマホの電波もしばしば途切れたりして、北海道の秘境とどっこいどっこいじゃないかと思ったり。


高松から宮崎。直線距離だと大したことないのですが、いざ陸路で行くとなると結構な旅程で、着いた頃にはもう夕方。昔浅香唯という宮崎出身のアイドルがいて、デビュー時のキャッチフレーズは「フェニックスから来た少女」でした。フェニックス(カナリーヤシ)は宮崎県の県木なんですね。

街路樹はフェニックスより背の高いワシントンヤシ。さすが南国。しかし徳島にもなぜかヤシの街路樹があったなあ。あっちはそんなに南国感がない県なのに。

宿泊はドーミーイン宮崎。ご贔屓のドーミーイン。全ての都市にある訳ではありませんが、あればやはり予約してしまいますね。

サウナ付きの大浴場。サウナと水風呂を繰り返して「ととのう」のが好きという人も多いそうですが、まだまだ暑いのでサウナはパスしました。例によってスーパーで酒と惣菜を買って「カイジ豪遊ごっこ」。普段酒を飲まなくなったので効きます。9%は悪酔いするようになったので、7%以下の商品をチョイス。2リットルの十六茶をチェイサーにして二日酔い対策は万全だ。

実は宮崎には24~5年ほど前に会社の出張で訪れたことがあったのですが、なにしろ前世紀のことですし、空路だったので記憶も薄れてしまって。なんちゃって乗り鉄なので、鉄道に乗るのが旅の主眼とはいえ、かつて(昭和30~40年代)は新婚旅行のメッカでもあった宮崎に来て観光地の一つも行かないのは無作法というもの。

ということで名高い青島に行ってきました。青島は青島海岸にある周囲860m、面積約4.4ha、高さ約6mの島です。橋がかかっていますが、ほぼ地続きになっているような。

かつて東京都知事を務めたこともあるマルチタレントの青島幸男は、「スーダラ節」などクレージーキャッツ関連の作詞をこなしたほか、放送作家を務めた伝説のバラエティー番組「シャボン玉ホリデー」で自身も出演して「青島だぁ」というギャグを放っていました。これに対抗してクレージーキャッツ谷啓(「ガチョーン」が有名)が「谷だぁ」と叫んで、「青島だぁ」「谷だぁ」の掛け合いが人気を博しました。そんな昭和中期のギャグはもはや誰も知らないでしょうが、青島幸男は「青島だァー」というレコードまで出してたりして。

青島と言えば有名なのが「鬼の洗濯板」と呼ばれる隆起波食台。砂岩と泥岩が交互に重なった地層が沈降して海に浸かり、波に侵食された後に隆起したものだそうで、ぱっと見、人工物じゃ?と思ってしまうような形状をしています。珍しい地形であることから天然記念物に指定されています。


「鬼の洗濯板」に入っていって歩くことは可能ですが、かなり歩きづらいです。

古代の遺跡だとか言ったら信じる人もいそうな感じがしますね。ムーやMMRは騒がなかったのでしょうか。沖縄の与那国海底地形を遺跡云々と言うのであれば、こっちも行けそうな気がするんですが。

島の中央部は森になっていますが、熱帯性及び亜熱帯性の植物が27種もあり、北半球最北の亜熱帯植物群落となっています。。中でもワシントンヤシに似たビロウの大群落は貴重で、特別天然記念物に指定されています。

森の中には青島神社が。日本神話の海幸彦山幸彦で有名な山幸彦の彦火火出見命とその妃の豊玉姫命、
潮流を司るという塩筒大神を祀っています。彦火火出見命と豊玉姫命は初代天皇である神武天皇の父方の祖父祖母ということになりますが、豊玉姫命は妹の玉依姫が神武天皇の母になるので、伯母でもあるという。

かつては青島自体が霊域として崇められ、江戸時代まで全島が禁足地とされていたそうです。平安時代には既に崇敬されていたそうですが、江戸時代の大地震で旧記古文書類が失われてしまい、古いことはよくわからないようです。

青島神社の元宮と伝えられる元宮跡からは、弥生式土器、獣骨等が出土し、古い時代から小祠があり、祭祀が行われたと推定されるようです。本宮までの参道は鬱蒼と茂ったビロウの真っ只中にあり、日本とは思えない雰囲気。しかしビロウが枯れかかっているのが気になります。

せっかく来たので青島を一周します。南側から歩いて行ってこちらが最東端。日向青島灯台が建っています。グーグルマップだと海の中になっていますが、干潮時は歩いて行けそうです。

青島北側の洗濯板。先日の台風で宮崎にも結構な被害があったようで、日南線は青島以南は不通になっていました。

北側のビロウの森。日本の中では南国宮崎とはいえ、本来なら寒さで枯死する高緯度の場所に熱帯性及び亜熱帯性植物の植物群が存在する理由としては、黒潮によりフィリピンや沖縄方面から南方系の植物の種子や生木が漂着し繁栄したという海着帰化植物説と、新生代第三紀前の温暖期に日本で繁栄していた高温に適する植物がこの場所でだけ繁栄し続けたという遺存説があります。現在は遺存説が有力視されているそうですが…。

青島のそばには宮交ボタニックガーデン青島(県立青島亜熱帯植物園)が。色鮮やかな南国の木や花々を眺めることができ、なにより無料。温室もいくつかありましたが、コロナ禍のせいで立ち入り禁止となっていたのは残念。

ということで、昼過ぎには宮崎名物(らしい)ばくだんおむすびなどを駅のコンビニで買って宮崎を旅立ち、ふたたび特急きりしまと九州新幹線を乗り継いで午後7時過ぎに高松着。やはり陸路だと中々に遠いですね。もし大分経由のルートを採ったとしたらもっと時間がかかったはずなので、やはり新幹線は偉大だった。そういえば途中の停車駅に都城がありました。

都城といえば都城酒造(私だけ?)。「後悔なんか時間の無駄だ 飲んで忘れろ!どんなに嫌でも明日はくるんだ!」という伝説のコピーで有名な「ガンバリマン」という焼酎は残念ながらもうないようです。

しかし、ガンギマリのアル中浪人が描かれた「がぶがぶ君」は健在。言うても乙類の本格焼酎なんで、甲類焼酎(ホワイトリカー)のペットボトルに手を出す手合い(かつての私だよ!)よりは高級路線なんですが、なにしろこの絵面のインパクトが強すぎて。見学とか試飲とかが可能であれば寄ってみたい気もするのですが、そういうのはないみたいで残念。
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