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メイドインアビス 深き魂の黎明:絵柄は子供向けなのに内容はR15+

残暑猫

 夏将軍は去った…と考えていいんでしょうか。まだまだ暑いですが、猛暑というほどではないですね。彼岸の頃には爽やかな秋風を感じたいものです。

深き魂の黎明

 本日は先日視聴した劇場版アニメ「メイドインアビス 深き魂の黎明」を紹介したいと思います。2020年1月17日公開ということで、1年半以上前の映画ですが、私は見たいときに見る男なもので。

総集編前編

 テレビアニメ第1期の「メイドインアビス」は2017年夏アニメ、第2期は来年放映予定ということです。劇場版アニメとしては「劇場版総集編【前編】メイドインアビス 旅立ちの夜明け」と』と「劇場版総集編【後編】メイドインアビス 放浪する黄昏」が2019年1月に公開されています。それぞれ第1期の前半と後半を再編集して新規シーンなどを追加したものなので、テレビアニメを見ていれば見る必然性はさほどないと思われます。

総集編後編
 
 ジブリ系というか、視聴対象者を子供達中心としているかのようなキャラ設定の本作ですが、を「深き魂の黎明」はなんとR15+指定。いわゆる15禁で、15歳未満の入場・鑑賞が禁止となる区分です。性・暴力・残酷・麻薬などの刺激が強いものが対象となりますが、見てみたら「ああなるほど…」と思いました。

毒に苦しむリコ

 そもそも前作の総集編も、前編は年齢制限なしのG指定だったものの、後編はPG12指定でした。これは12歳未満(小学生以下)の鑑賞には、成人保護者の助言や指導が適当とされる区分ですが、「助言」とか「指導」って結局何なんでしょうか。見るなってこと?ただ、アニメ後半にはリコがアビスの原生生物であるタマウガチの毒に苦しみまくる描写とか、黎明卿ボンドルトのおぞましい人体実験の描写があるので、年齢制限なしという訳にはいかないのは理解できます。

黎明卿

 「深き魂の黎明」も当初PG12指定の予定でしたが、映倫の最終審査でR15+指定に引き上げられてしまったそうです。総集編後半がPG12指定になったのも、「深き魂の黎明」がR15+指定となったのも、大体黎明卿ボンドルドのせいです。

アビス探索を堪能

 約2000年前に発見された人類最後の秘境・アビス。直径約1000メートル、深さ不明の巨大な縦穴であるアビスは、特異な生態系を持ち、現在の人類の技術を遙かに超えるオーパーツである「遺物」を数多く眠らせています。命がけの危険と引き換えに、日々の糧や超常の「遺物」、そして未知へのロマンを求める「探窟家」たちは、今日もアビスに挑み続けている…という設定で、偉大な探窟家を母に持つ探窟家見習の少女リコが、アビスから出現したと思われるロボット少年レグと共にアビスの底を目指す物語です。

毒に苦しむリコ

 テレビアニメ版後半で深界四層に至った二人は危機的状況で獣人のような外見のナナチに出会って救われます。ナナチは元人間ですが、黎明卿ボンドルドの甘言に乗せられて恐怖の人体実験のモルモットとされた結果、「成れ果て」となってしまいました。アビスは降って行くのは特に問題ないのですが、地上に戻ろうとして登ろうとすると「アビスの呪い」を受けることになります。これは「上昇負荷」とも呼ばれ、浅いところから戻る場合は軽い目まいや吐き気程度ですが、深く降れば降るほど登りの負荷が重くなっていくという奇妙な現象です。「成れ果て」とはこの上昇負荷により人間性を失って怪物化した存在ですが、ナナチは人格を保った貴重なサンプルとしてボンドルトに重宝されていました。

普通の子供だった頃の二人
あれがこうなった

 しかしそれは友人のミーティーがナナチの分まで上昇負荷を受けたためで、ミーティーは人格や知性も失わた異形と化し、不死性を得てしまったために死ぬこともできない存在になっていました。ナナチはリコを救ったことと引き換えに、レグが装備する「火葬砲(インシネレーター)」でミーティーを葬ることを依頼し、その後は三人旅となりました。

冒険三人組

 「深き魂の黎明」は、深界五層「なきがらの海」に「前線基地(イドフロント)」を設置している黎明卿ボンドルドと遭遇と対決が描かれています。“卿”なんて大層な尊称が付いていますが、貴族という訳ではありません。アビスを探検する探窟家の一人ですが、探窟家は首から下げる笛の色でランクと通称が付加されるようになっており、ボンドルドは最高峰の"伝説級英雄"と言われる白笛の探窟家なのです。白笛は「○○卿」という二つ名が付くしきたりで、リコの母ライザは殲滅卿、リコとレグが深界二層にある監視基地(シーカーキャンプ)で出会ったオーゼンは不動卿と呼ばれています。

白笛

 白笛は深界六層以降への立ち入りや特定の遺物を起動状態にするために必要ですが、一人一人に個別のものとなっており、所有者以外が所持しても機能しません。リコはライザの白笛を持っていますが、自分のものではないので当然機能させることができません。白笛を作るためには二級遺物ユアワース(命を響く石)が必要で、ユアワースは各人に合わせて、特殊な原料・製法で生成されるのですが、最終盤でリコは極めて不本意な形でこれを入手することに。

ミーティー

 ナナチのミーティーの仇と聞いていたので、ボンドルドに敵意と不信感を剥き出しにするリコとレグでしたが、ボンドルドの態度は極めて紳士的で、自分の白笛がないと深界六層には行けないことを諭すように教え、イドフロントに滞在するよう勧めます。

ボンドルトと愉快な仲間達

 イドフロントには祈手(アンブラハンズ)と呼ばれるボンドルドの助手を務める探窟家達がいました。ボンドルドは仮面とパワードスーツで全身を覆っていますが、アンブラハンズもデザインの異なる仮面と役割に合わせたパワードスーツを着用しています。実はボンドルドの所有する特級遺物「精神隷属機(ゾアホリック)」によって、ボンドルドの分割した意識を植えつけることで作りだされた隷属体であり、リーダーであるボンドルドとアンブラハンズの全体が群れとしてボンドルドとして存在しているので、例えボンドルドを倒しても、アンブラハンズの誰かがボンドルドの仮面を着用すれば彼がボンドルドとなります。なので真の意味でボンドルドを倒すためにはゾアホリックを破壊した上でアンブラハンズ全員を殺さなければなりません。

プルシュカ

 またイドフロントにはボンドルドの娘のプルシュカが暮らしています。実際にはボンドルドに隷属する前のアンブラハンズの一人の娘ということで、ボンドルドも“血のつながりは薄い”と称していますが、ボンドルドをパパと呼び慕っています。実際ボンドルドも優しく接していましたし。

子供を誘うボンドルド

 このボンドルド、誰に対しても穏健で、常に紳士的な態度を崩すことはありませんが、アニメ史上でも屈指の外道ではないかと思われます。アビスの外の世界では孤児や浮浪児を言葉巧みに誘ってイドフロントに招き入れては、様々な非人道的な実験の犠牲に供するのです。

おれは人間をやめるぞ

 群体となった時、ボンドルドは既に人間をやめたのかも知れません。ディオみたいですが、「おれは人間をやめるぞ!」と叫んだかどうかは知りません(笑)。しかし、ボンドルドを単純に極悪と断じることができないのは、趣味嗜好で非人道的実験を行っている訳ではなく、アビスの謎を解明することを第一義に考えて行動する結果であるということです。探窟家は誰もがアビスの未知を探求したいというロマンを胸にしており、それはリコも同様なのですが、人道とか倫理をかなぐり捨てた究極の位置にいるのがボンドルドということでしょう。アビスの謎解明を何よりも優先する場合、まあそうなるのかなという感じもします。

キュゥべえ

 そういう意味では「魔法少女まどか☆マギカ」のキュゥべえにもちょっと似ているような(そういえばキュゥべえも群体だ)。キュゥべえも少女達を言葉巧みに誘っては破滅させていますが、それは単なる結果であり、最優先すべき目的(宇宙を熱的死から延命させる)のために手段を選んでいないだけでした。異星体(しかもおそらく端末)であるキュゥべえにとって、異星の幼生の破滅とか死は大事の前の瑣事でしかないのでしょう。同様に、ボンドルドにとってはアビスの解明のために孤児や浮浪児が何百何千死のうと大したことではないのかも知れません。

ボンドルド化したキュゥべえ

 ボンドルドにより、「進行不能だったルートの開拓」、「アビス深層での活動拠点の確保」、「新薬の開発」、「上昇負荷の克服手段を発見」などといった前代未聞の偉業が成し遂げられており、人類全体から見ると、アビス攻略を一気に推し進めた正真正銘の偉人とも言えます。ただし、その手法は法や倫理や生命を完全に無視するもので、黎明卿という二つ名も、「良き伝統も、探窟家の誇りも、丸ごと踏みにじって夜明けをもたらす」とうことに由来しているようです。

改造手術みたい

 ボンドルドのアビスの謎解明の一つとして、レグの調査がありました。ロボットなのにほぼ人間のような感情や五感を持つレグは、アビスの遺物の中でも国家のバランスに影響を与えるとされる特級遺物をも超える「奈落の至宝(オーバード)」と見なされています。そのためアンブラハンズにレグを拉致させ、遺物「枢機へ還す光(スパラグモス)」によって右腕を切断してしまいます。計り知れない価値を持つオーバードだというのなら、もっと大事にしてまずは非破壊検査に徹するべきではないかと思うのですが、多分好奇心が抑えられなかったのでしょう。

ショッカー改造手術

 このシーンで「仮面ライダー」のショッカーによる改造手術を思い出しました。手術する側が異形というのはなんかそそるものがありますね。UFOに拉致されてエイリアンに検査されるとかにも似ています。

バトル

 仲良くなったプルシュカの助けでイドフロントを脱出した3人は、追跡してきたボンドルド達を凶暴な原生生物カッショウガシラの巣に誘導し、随行していたアンブラハンズを全滅させます。スパラグモスでカッショウガシラを殲滅したボンドルドに対しては、レグのワイヤーアームで無理やり吊り上げて上昇負荷を与えて殺害しますが、なんと後から来たアンブラハンズがボンドルドの仮面を被ったら完全復活。群体生物の面目躍如です。

戦闘モードのボンドルド

 その後、改めてイドフロントを襲撃した3人を迎え撃って大奮戦しますが、なんと切断されたレグの腕がまだ“生きて”いて、リコがボンドルドに向けて火葬砲を発射したことで決着を見ます。アンブラハンズはまだ存在するのでボンドルド自体は滅んでいませんが、戦闘用の個体が枯渇してしまったのでもう戦えませんでした。

カートリッジ装備のボンドルト

 しかし、3人の襲撃を予期していたボンドルドはカートリッジをフル装備していました。カートリッジとは、上昇負荷を肩代わりさせることで影響を受けなくなるという超便利アイテムであり、ボンドルドの探求の成果の一つなのですが、その正体は、子供から脳と脊髄と最低限の臓器以外の全てを削ぎ落として生きたまま箱詰めしたものでした。まさに外道。

プルシュカとメイニャ

 さらにカートリッジの数が足りなかったのか、対決直前には愛娘のはずのプルシュカまでもカートリッジに“加工”していたのでした。

カートリッジ
カートリッジから離れないメイニャ

 プルシュカはメイニャという不思議なペットを飼っていましたが、そのメイニャがボンドルドが廃棄したカートリッジの一つにすり寄って離れなかったことから、リコ達もそのカートリッジの正体を知ったのでした。まさに外道。

こうなると思っていたのに

 最後までリコ達と一緒に冒険に行きたいと願っていたプルシュカ。その冒険にはパパも一緒というのがプルシュカの理想だったようです。ある意味パパと一緒にレグ達と戦うという大冒険をした訳ですが…ボンドルドの認識では実際そうらしいのが怖い。

プルシュカのカートリッジの中から

 リコと冒険に行きたいと願い続ける瀕死状態のプルシュカのカートリッジは、リコのためのユアワースを排出します。これにより、図らずもリコは深界6六層へ向かうことが出来るようになったのでした。

黎明を

 邪悪とか外道とかいう言葉すら生ぬるいボンドルドですが、探窟家としてやはり強い好奇心を持つリコは「ロマンは分かるのよ」と言っており、人体実験されたナナチも「ゲス外道」と罵倒しつつも、結果的に憧れていたアビスでの冒険やかけがえのない仲間を手に入れるという夢を叶えてくれた恩人であり、実験後は貴重なサンプルとして大切に扱われてもいたため、単なる憎悪ではない複雑な思いを抱いていました。さらにプルシュカ(名実ともに箱入り娘)も最後まで愛慕の情を持ち続けていました。

ナナチとボンドルド

 もうボンドルドを描きまくるのが主眼であるかのような本作ですが、良くも悪くも「メイドインアビス」という作品を象徴するキャラクターなので、読者・視聴者からの人気は非常に高く、2021年にねとらぼが実施したキャラクター人気投票では2位のナナチをぶっちぎって見事1位を獲得しています。

研究を欲するアミバ様

 人体実験する外道というと、「北斗の拳」に登場した自称“天才”のアミバ様を思い出すのですが、もしかするとアミバが異世界転生したのがボンドルドだったりして。

メイドインアビス第二期

 晴れて深界六層に向かうことになったリコ達3人ですが、その先に待つものは何か?何よりもアビスとは一体何なのかがちゃんと解明されるのかどうかが気になりますが。テレビアニメ第2期を楽しみに待ちましょう。

メイニャと原奈津子

 ところで、謎の生物メイニャですが、アビスの原生生物なのかも知れませんが、元人間の成れ果てなのではないかという疑惑が。

イリム

 根拠としては、メイニャをプルシュカに贈ったボンドルドによると正式名はメイナストイリム(変化の子)ということや、ナナチとミーティーの実験の前にイリムという子が単独でボンドルドに呼ばれていること、さらにはメイニャとイリムのCVが共に原奈津子であることなど、怪しさ大爆発ですね。リコ達に付いていったので、今後も活躍しそうです。

森川智之 

 ボンドルドのCV森川智之は正統派の二枚目役から三枚目役、親父キャラクター役まで幅広く演じるベテラン声優ですが、BL作品に多く出演しており、自他ともに認める「BL界の帝王」として「知られています。クレヨンしんちゃん」の野原ひろし(二代目)、「ジョジョの奇妙な冒険」の吉良吉影、「ベルセルク」のグリフィス、「ファイナルファンタジーⅦリメイク」のセフィロスなどを演じてます。最近だとFGOのキャスターリンボこと蘆屋道満、「無職転生」のいろんな意味でダメ親父のパウロなどを演じています。

BL界の帝王

 声優事務所「アクセルワン」の代表取締役でもあります。なお「智之」は「ともゆき」ではなく「としゆき」と読むそうです。だから日本語は難しいって言われるんだ。
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