好きな声優さん第7期(その4):生田目仁美~とにかく役柄が広いベテラン声優

予報通り猛暑再来。暑さが峠を越えるという処暑は過ぎたんですがねえ。今月は中旬頃は雨が多くて気温が上がらず、クーラーなしで暮らせていたのですが、ぶり返した暑さというのは一際厳しく感じます。しかし、あれだけうるさかった蝉の声はいつの間にか聞かれなくなり、夕暮れには秋の虫の声が。やはり季節は移ろっているのですね。

本日は「好きな声優さん」です。やらないとなるとしばらくやらないのですが、やるとなると続きます。「そういえばあの人も…」となるんですよね。あとプレイしているゲームでいいキャラを演じていると、「まだ取り上げてなかったな」と。今回もそれで、最近お気に入りの「プリコネR」のシズルお姉ちゃん役がはまりまくっているベテラン声優生田目仁美を紹介しましょう。

生田目(なばため)仁美は1976年8月4日生まれで神奈川県横浜市出身(出生地は新潟県佐渡市)。初見で読めない名前の声優の一人として知られており、そのため声優デビュー期から現在まで、愛称として「なまてんもくさん」と呼ぶファンもいるそうです。デビュー当時はぽっちゃりとしていたため「にくてんもくさん」と呼んでいたファンもいたとか。

中学時代はソフトボール部、高校時代はバレーボール部に所属していました。専門学校時代から各種オーディションに参加し、卒業後は劇団東京乾電池に入団して女優としてテレビドラマで端役などをしていました。

その後声優養成所に入所し、入所中の2003年にゲーム「サムライスピリッツ零」のリムルル(有名なナコルルの妹)役やアニメ「真月譚 月姫」のアルクェイド役に抜擢されたころでブレイクを果たしました。しかし当時で26、7才だった訳なので、むしろ遅咲きの方でしょうかね。

役柄の傾向としては年上の男勝りな女性やクールで知的な女性を演じる事が多いですが、アラフォーになってから「ドキドキ!プリキュア」の主人公・相田マナ(キュアハート)を演じたり、40才を過ぎてから「艦これ」のルイージ・トレッリのようなロリキャラを演じるなど非常に演じる役柄が広いです。

2014年に結婚していますが、それ以前は百合声優として名を馳せており、本妻が伊藤静(“俺の嫁”声優だ)、愛人1号が能登麻美子、同2号が清水香里、同3号が小清水亜美だとか。


“本妻”伊藤静とはユニット「生天目仁美と伊藤静(愛称ひとしずく)」を結成して活動していたこともあります。また愛人1号の能登麻美子に対する溺愛ぶりは尋常ではなかったとか。まあ能登さんは男女を問わず同業者から人気がありますけどね。伊藤静も能登麻美子も、さらには本人も結婚している(伊藤静は離婚したけど)のですが、担当するキャラには百合キャラが多いとか。

それでは私が見た生田目仁美の演じたキャラです。何しろ芸歴が長く、その分キャラ数も尋常ではない数なので、個人的に印象に残っているキャラが中心となっております。例によって原則古い順です。まずは前出のとおりブレイクの切っ掛けとなった「真月譚 月姫」の アルクェイド・ブリュンスタッド。

今や「Fate」シリーズで大人気のTYPE-MOONですが、それに先行していたのが同人ゲーム「月姫」で、異例の大ヒットによりアニメ化は大注目されていました。アルクェイドは正ヒロインで、「真祖」とされる吸血鬼ですが、人間の血を吸うのを自制している変わり者です。

TYPE-MOONの作品群の多くは統一的な世界観を有していますが、アルクェイドはその中でも最強クラスとされており、出力30%程度の通常時でも「Fate」シリーズのサーヴァント達と比較して4倍の強さを持ち、2体を同時に相手にできるとか。登場していきなり主人公遠野志貴に惨殺されますが、何事もなかったかのように再登場。ちなみに本作が私が深夜アニメにはまっていく契機となりました。

「マリア様がみてる」の鳥居江利子。主人公福沢祐巳がリリアン女学園高等部の1年生当時に3年生で、ロサ・フェティダ(黄薔薇さま)でした。リリアンには山百合会という生徒会があり、生徒会長は選挙で選ばれた紅白黄の3色の“薔薇さま”が務めます。3人だけでは手が足りないため、それぞれの“薔薇さま”は“薔薇のつぼみ”を選び、さらに“薔薇のつぼみ”が“薔薇のつぼみの妹”を選んでいて、山百合会本部である“薔薇の館”で働いています。“薔薇のつぼみ”や“薔薇のつぼみの妹”は選挙で選ばれている訳ではありませんが、大体各“薔薇さま”の後継者として生徒達に認められており、そのまま選挙で選ばれているようです。

鳥居江利子は幼稚舎からのリリアン育ちで、器用で何でも要領よくこなせてしまうため、達成感を味わうことが出来ずにいつもつまらなそうな顔をしています。面白いことや希少価値が高いものが大好きで、一度興味を持つと飽きるまでとことん追いかける性格で、花寺学院(リリアンの姉妹校的な男子校)の教師に一目惚れして交際中です。

サブタイトルに「黄薔薇革命」「黄薔薇まっしぐら」「黄薔薇注意報」というのがあるくらい、黄薔薇ファミリーはトラブルメイカーというか、平穏な学園に波乱を巻き起こすことが多いグループに思えます。ちなみにと江利子が“黄薔薇さま”時の“黄薔薇のつぼみ”支倉令のCVは伊藤静で、江利子卒業後に入学して後に“黄薔薇のつぼみ”になる有馬菜々のCVはまた生田目仁美。輪廻転生か(笑)。さらに同時期の“白薔薇のつぼみ”で私が愛して止まない藤堂志摩子のCVが能登麻美子でした。本妻と愛人1号がいてウハウハですな。

「ランブルローズ」のキャンディ・ケイン。本作はPS2用女子プロレスリング格闘ゲームで、ワンボタンで必殺技を使えるので格闘ゲームが苦手でも何とかなる設定だったほか、羞恥を感じる技をかけていくとHゲージが貯まっていき、ゲージがMax状態になるとHムーブが使え、必殺技としては一番強力となるというユニークなシステムになっていました。エロ関係にはうるさいSONYの目をかすめてよくここまでやれましたね。彼女の肉を切らせて骨を断つようなH必殺技“ラフレシア”は羞恥度的に最強ではないかと。

本名はレベッカ・ウェルシュでカナダのJK。いわゆる不良少女ですが、自分を育ててくれた孤児院が経営難に陥ったと聞き、一攫千金を目指して「ランブルローズ」に参戦します。なお担任のスペンサー先生もレベッカを連れ戻すために「ランブルローズ」に参戦してきますが、どこまでがギミックなのかよくわかりませんね。

本作のキャラには表と裏の二属性があり、ヒールであるキャンディ・ケインの裏キャラクターはベビーフェイスのベッキー。元気で健康的なチアリーダーとなっていますが、笑顔がひきつるなどちょっと無理しているような。

「Strawberry Panic!」の花園静馬。アストラエアの丘にある3つの女子校を舞台とした百合ものでした。花園静馬は聖ミアトル女学園の6年(高3)で、腰より下にまで伸びる銀髪をポニーテールにしています。名前は男のようですが、れっきとした女性で、3校の全生徒の中から1年に1回選ばれるベストカップルに与えられる称号エトワールを持っています。しかしパートナーが死んで以降は無気力になっていました。

主人公蒼井渚砂が涼水玉青(“キマシタワー”で有名)と共にエトワール選に出馬することとなり、ダンス指導を引き受けましたが、結果発表直前に投票会場へ乱入し、渚砂を会場から連れ出すことに。エトワール選は棄権ということになりましたが、渚砂の本命は静馬だったので、名を捨て実を取った形。玉青は好きなキャラだったので可哀想でしたが。

「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の沙織・バジーナ。本名は槇島沙織。ヒロイン高坂桐乃や黒猫が入会しているSNSコミュニティ「オタクっ娘あつまれー」の管理人です。ぐるぐる眼鏡をかけて頭にバンダナを巻き、丸めたポスターが挿さったリュックを背負うといういかにもオタクっぽい格好や口調ですが、面倒見が良く気配りのできるムードメーカーでもあります。

わざとらしい眼鏡を外すと見違えるような美人で、実は大富豪のお嬢様です。中3にして身長180センチでスリーサイズはB88/W60/H89。ガチでスーパーモデルになれますな。バジーナとは、やはりシャアの別名「クワトロ・バジーナ」に由来しているのでしょうか。クワトロはイタリア語で4を意味し、キャスバル、エドワゥ、シャアに次ぐ「4番目の名前」であることを暗示していますが、バジーナは何か意味があるんでしょうか。

「ガールズ&パンツァー」の逸見エリカ。主人公西住みほがかつて在籍していた戦車道の名門・黒森峰女学園戦車部の副隊長です。隊長はみほの姉のまほ。まほを尊敬する反面、かつて同級生で副隊長だったみほのことを「家柄で副隊長になった」と非難しています。

さらに失策によりプラウダ高校に敗れ、黒森峰女学園と西住流の名を汚した責任を取ってみほが黒森峰女学園を離れておきながら、転校してなお戦車道を続けたことに対して批判的でした。しかし決勝戦でぶつかった折りにはみほの戦略に翻弄され、まほの敗北を見届ける羽目になりました。現在進行中の最終章では、まほのドイツ留学に伴い彼女から隊長の座を引き継いでいますが、その重圧に不安の表情を隠せないでいます。“天才はいる。悔しいが”の心境かも。

「それが声優!」の汐留ヒカリ。主人公一ノ瀬双葉が所属する青空プロダクションで芸歴14年を誇る大御所声優です。十代のデビュー当初より「ヒカりゅん」の愛称で親しまれていますが、可愛すぎる愛称とアラサーになった自身のギャップに悩んでいます。

双葉ら「イヤホンズ」を静かに見守り、彼女らが道に躓いた時には先達として優しく厳しく導いていきます。特に同じ事務所の双葉との絡みが多く、からかったり茶化したり励ましたりとお茶目な言動も多くなっています。生田目仁美をモデルにしたキャラかと思ってましたが、十代デビューとか今アラサーとかは全然違いますね。

「艦隊これくしょん-艦これ-」の旗風とルイージ・トレッリ(Luigi Torelli)。旗風は神風型駆逐艦五番艦で、神風型五姉妹の末妹です。三女の春風大好きっ子ですが、春風のCVは能登麻美子(笑)。次女の朝風、四女の松風のCVは伊藤静なんですが…


ルイージ・トレッリはイタリア潜水艦。艦の数奇な歴史を踏襲し、ドイツ潜水艦UIT-25を経て最終的には日本潜水艦伊504になります。潜水艦の艦娘はスクール水着風コスチュームですが、黒スク水から白スク水にチェンジしています。聞けばわかりますが、こんなロリボイスを繰り出してくるとは声優恐るべし。

「プリンセスコネクト!Re:Dive」のシズル。前作の「プリンセスコネクト!」にも登場。世界の謎を探求する秘密結社(ギルド)「ラビリンス」の一員で、本名は星野静流。「ラビリンス」のギルドマスターは迷宮女王(クイーンラビリンス)の異名を持つ「七冠」ラビリスタで、主人公(騎士くん)は本来彼女のプリンセスナイトでした。もう一人のメンバーはリノ。

シズルは主人公の姉を、リノは妹を自称しています。シズルは黙っていれば物静かな淑女ですが、口を開けばやたらにハイテンションで、言葉よりも先に手が出るほどバイオレンスです。暴力的。頭脳優秀、身体能力抜群、家事万能と完璧超人ですが、「弟くん」と呼ぶ主人公が好きすぎます。

実は主人公と血の繋がりはありませんが、その点についてのツッコミは一切意に介さず、運命の赤い糸で結ばれた姉弟として甘やかしたがっています。その溺愛レベルは常軌を逸するレベルで、理想的な将来設計を夢想してしまうなど、本能的には女性として好意を持っていますが、「姉弟」としての定義にこだわっています。

主人公に対する愛情が抑えきれなくなり暴走した際には、闇のお姉ちゃんこと「シズル・ノワール」と化しました。元々ゲーム内でも有数の実力者である上、頭も切れるために主人公一行の弱点を的確に見抜いて無力化するなど、大ピンチに陥らせました。

今年の夏には待望(?)の水着姿を披露。「水着のお姉ちゃんはいつもより大胆だゾ♡」などと言っていますが、あんたは大体いつも大胆だ。この「水着シズル」こと「シズル(サマー)」のカードは、なんと10連ガチャ一回で来てくれるという優等生でした。天井まで引かされるキャラが相次いでいた中、これだけでもう私はお姉ちゃんの虜です。通常カードも星6が実装されているのでそのうちぜひ。

ということで、シズルお姉ちゃんを演じてることを持って好きにならずにいられない声優さんでしたが、年齢を重ねてもこういう演技が出来るのは本当に素晴らしいです。ぜひこれからもヤバイお姉ちゃんをはじめ、様々なキャラを演じて下さい。

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