長崎紀行(その2):グラバー園と長崎孔子廟

台風9号の余波で久しぶりの雨になった高松。梅雨明け以来3週間ぶりぐらいでしょうか。暑さも一段落して今日はエアコンを使わずに済みそうです。たまには一息つける日が来ないとやってられないですよね。

昨日に続いて長崎紀行の続きです。カテゴリー「どっきん四国」なのに四国以外ばかりを訪ねているような気もしますが、瀬戸大橋が四国と本州をドッキングしてくれているおかげで気楽にあちこちに行けるということで、これでいいのだ(笑)。

観光都市長崎には色々見所もあるのですが、訪問2回目(しかも20年ぶり)なので、ひたすらベタに行こうということで、2日目はグラバー園に。

前日みたいに根性出せば歩いて行けない距離ではないのですが、昨日を上回る勢いの暑さにくじけ、科学の力を借りることとして路面電車に乗りました。西日の直射を受けて昨日は軽く死にそうな雰囲気でしたから。長崎の路面電車は一律130円。長崎駅から乗ると、新地中華街で乗り換えなければなりません。現金の場合、乗り換えるとまた130円払わなければなりませんが、ICカードだと乗り換え後が無料になります。Suicaも利用可能なのでここは交通系ICカード利用一択ですね。アナクロな私は未だに買い物は基本現金主義ですが、定期から変更したSuicaだけは利用島倉千代子です。

グラバー園は、幕末に長崎にやってきたイギリス人商人のグラバーをはじめ、リンガー、オルトの旧邸があった敷地に、長崎市内に残っていた歴史的建造物を移築し、野外博物館のようになっている観光施設です。前日訪れた稲佐山や出島は初めてだったのですが、グラバー園は20年前にも訪れていました。

2015年に登録された世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」は、8つのエリアに23資産で構成されていますが、旧グラバー邸は長崎エリアの資産の一つになっています。

斜めに動く歩道は20年前にも使いました。通常のエスカレーターのように段差がなく、空港などにある「動く歩道」に傾斜についているのですが、ここ以外ではあんまり見ないような気がします。これで一番高い場所にある「旧三菱第2ドックハウス」付近まで登り、後は緩やかに降っていくのがグラバー園散策のお約束です。

旧ウォーカー邸。ウォーカー商会を設立したロバート・ネール・ウォーカーJrの旧邸で、大浦天主堂そばから移築したものです。イギリス商人達の邸宅の中では一番こじんまりとしていますが、済むならこれくらいがいいですね。

旧リンガー邸。グラバー商会幹部だったフレデリック・リンガーの邸宅です。平屋建てで邸宅という名前にふさわしいだけの床面積があります。

旧オルト邸。イギリス商人ウィリアム・ジョン・オルトの邸宅で、旧リンガー邸よりさらに広い平屋建て。オルトが使用していた時期はさほど長くなく、女学校が使用したりリンガーが買ったりしています。

有名な旧グラバー邸。私が訪れた際は修築中でこの姿は見られませんでした。旧リンガー邸、旧オルト邸よりもさらに大きい、イギリス商人トーマス・ブレーク・グラバーの住居です。日本に現存する木造洋館としては最古のもので、旧リンガー邸・旧オルト邸と共に重要文化財に指定されています。

他にも旧長崎地方裁判所長官舎、旧スチイル記念学校なども移築されています。しかしそれよりも面白かったのは出口付近にある長崎伝統芸能館。有名な「長崎くんち」で使用される龍踊りの白龍、青龍、傘鉾、曳物などの豪華な飾りが展示されており、長崎くんちの映画も放映されています。こういうお祭りも昨今はコロナ禍のせいで…

グラバー園出入り口付近にある大浦天主堂。幕末竣工の日本に現存する最古のキリスト教の教会堂です。入ってみようと思いましたが、拝観料はなんど1000円。神社は基本無料、仏教寺院は拝観料を取るところが多いですが、1000円は破格な気がします。外国の教会堂も無料のところが多かった記憶があって、ちょっと1000円は出せんなという気持ちになったので、外観のみ。

さて出発時間までにはまだ少し時間があるので、近くにある孔子廟に行ってみました。正式名称は「長崎孔子廟 中国歴代博物館」。拝観料は600円。これもちょっと高いなあと思いましたが、北京故宮博物院の宮廷文化財も展示しているということで入ってみました。

「中国歴代」なんていうから期待したのですが…。美術品は悪くはないのですが、台湾の故宮博物院に行けばもっと凄いものがゴロゴロしているし、やけに中国政府というか習近平政権の翼賛展示が多くて宣伝臭に辟易。古代中国は好きですが現代中国は…。はっきり言って600円払う価値はありません。2~300円でいいんじゃないかと。

ということであっという間の長崎訪問でした。お土産には「長崎物語」と「クルス」を買って、休暇明けの職場にご機嫌伺いします。暑いと疲れますが、それでも日常から離れる旅はいいですね。

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