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出雲国紀行:パワースポット探索と日本一の庭園

五輪開幕

 月曜日に梅雨が明けたら一気に猛暑日和に。今年も来てしまいましたね、地獄の季節が。観客もないままにオリンピックも始まりましたが、コロナはともかく、よくこんな暑い時季に日本でオリンピックをやろうと思いますね。前回(1964年)の東京オリンピックは10月に開催されましたが、どうして今回も秋とかにできなかったのか。この時期はオリンピック以外に世界的なスポーツイベントが少ないため、テレビ局が多額の放映権料を支払うからだと言われますが、こんな過酷な時期に開催しておいて“アスリート・ファースト”とは一体…

島根県

 ともあれ、オリンピックのせいで降って湧いたような四連休。コロナ感染に気をつけろという声はありますが、今現在コロナ感染者の少ない四国に住んでいるので、コロナの危険地帯を避ければ旅をしてもよかろうと勝手に決めつけ、山陰の島根県に行ってきました。関東では鳥取と島根の位置関係がイマイチ曖昧という話がありますが、関西では栃木と群馬の位置関係があいまいなのでおあいこみたいなものですね。島根といっても結構細長く、旧国名でいえば東部が出雲国、西部が石見国、さらには島嶼部が隠岐国となっています。今回は出雲国部分のみ観光です。47都道府県のうち、これまでに45都道府県に泊まっていますが、全てをクリアしたとしても、今度は旧国目68カ国クリアという新たな目標が生まれるのでしょうか。

特急やくも

 恒例のマリンライナーで岡山に到着した後は、特急やくもで出雲市駅に。私が乗車したやくもは、旧国鉄時代の381系でした。2006年にリニューアル化されて「ゆったりやくも」となっていますので、乗り心地は悪くありません。最近は新幹線よりもこういう地方の在来特急の方が旅情をそそられるように感じますね。

出雲市駅

 出雲大社の大社造りを彷彿とさせる出雲市駅の駅舎。ここから一畑バスに乗って出雲大社に向かいます。一畑電鉄でも行けますが、電車だと乗り換えが必要なのと、ICカードが使えないということで、バスの方が楽だと思います。特にキャッシュレス派という訳ではないのですが、バスの料金支払いは両替が面倒なので、バスに限ってはICカード万歳ですね。
 
出雲大社 正門

 出雲大社正門。実は出雲大社は数年前に訪れたことがあるのですが、タクシーを利用したら大注連縄のある神楽殿そばまで付けてくれたので、参道を通っていなかったのです。特に信心深いわけではないのですが、神社の参道ってすがすがしい雰囲気があっていいですよね。下鴨神社の糺の森なんか大好き。

松の参道
出雲大社拝殿

 参道をずっと歩いて銅の鳥居をくぐると拝殿。拝殿の注連縄も結構大きいですが、よく言われる出雲大社の大注連縄は、拝殿から神楽殿の左手(西側)にある神楽殿のものです。

神楽殿の大注連縄

 こちらが神楽殿の大注連縄。流石の迫力ですね。長さ約13メートル、重さ5.2トンに及ぶそうです。ところで神社の本殿って、伊勢神宮もそうですが、なかなかはっきり見られないようになっていますね。出雲大社の本殿も目の前まで行ってみることはできませんが、なにしろ大きいから塀の向こうからちらちら見えます。

ストーンヘンジ
モンサンミッシェル

 しかし今回は穴場のパワースポット巡りをしたくて来たのでした。YouTube見てたら出雲大社よりその周辺にヤバイのがあったという動画を見つけたもので。私もいわゆるパワースポットという場所には何カ所も行ったことがあるのですが、全然そのパワーとやらを感じられないのですよね。霊感がないということなのか。イギリスのストーンヘンジとかフランスのモンサンミシェルなんかも行ったことあるんですけど、観光名所以上のものは感じられず。

見せてもらおうか
素鵞社

 「見せてもらおうか、出雲大社のパワーとやらを」とシャアのような気分で向かったのは本殿裏手にある素鵞社(そがのやしろ)。境内最大のパワースポットとの声も。なぜなら出雲大社の祭神である大国主神の先祖である須佐之男(すさのお)命を祀っているからです。天照大御神の弟にしてヤマタノオロチ退治の英雄。メガテンシリーズでも強力な破壊神として登場していました。スサノオはイザナギに海を治めろといわれたけど、ママンであるイザナミのいる根の国に行きたいと言って断っというエピソードがありますが、いろいろ冒険した挙げ句に結局根の国に行ったみたいですね。

社家通

 次いで社家通りを通って出雲大社の東側に向かいます。細いけど、いい雰囲気の通りですね、社家通り。

命主社

 向かったのは命主社。正式名称は神魂伊能知奴志神社(かみむすびいのちぬしのかみのやしろ)。祭神は神産巣日大神(かみむすひのおおかみ)です。日本神話では、天之御中主神、高御産巣日神とともに天地開闢の時にあらわれた造化の三神で、天津神の中でも特別な存在である「別天津神」と呼ばれます。大国主神が八十神らによって殺されたとき、命を救ったということで出雲大社と縁が深いのですが、出雲系の神々の祖のような性格があるようですね。

命主社のムクノキ

 社は小さいですが、側に樹齢1000年を超えるといわれるムクノキが。これが“命”の力の象徴なんでしょうか。

真名井遺跡

 そして命主社の裏手に今回最大のお目当てである真名井遺跡が。ここには元々大きな石があり、江戸時代(1665年)に出雲大社造営の際、石材として切り出したところ、その下から銅戈と勾玉が発見されたのだそうです。つまりここにあった大石は祭祀場だったらしいですね。故に“遺跡”と。ぱっと見何があるという訳ではありませんが、いわゆる霊感が強い人がここに来ると気圧されるらしいです。私はどうということはありませんでしたが。

銅戈と勾玉のレプリカ

 県立古代出雲歴史博物館に、真名井遺跡から出土した銅戈と勾玉のレプリカが展示されていました。銅戈は北九州製、勾玉は新潟県糸魚川産である可能性が高いとか。古代出雲は広く各地と交流があったということでしょうか。

真名井の清水

 さらにその東にある真名井の清水。島根の名水百選に選ばれる湧き水で、出雲大社の重要な神事に使われる水だそうです。“真名井”とは、湧き水に対する最大限の敬称なのだそうで、日本全国に存在します。私が訪ねた時は老夫婦が柄杓でペットボトルに清水を詰めていました。しかし周囲が住宅地のせいもあり、私も飲んでみようという気にはなりませんでした。

出雲グリーンホテルモーリス

 いろいろ面白い場所を訪ねてみた訳ですが、結論からいうと特にパワーを感じることはなく。霊感的にはギャルゲーの主人公のような鈍感力の塊のようです。出雲市駅にバスで戻って、泊まりは駅前の出雲グリーンホテルモーリス。中国地方にしかないチェーンですが、ドーミーイン系に近いサービスをしてくれ、その上安いという結構なホテルです。またも「カイジ豪遊ごっこ」を展開したのですが、そろそろこれも飽きてきましたしね。というか酒飲むのがあんまり楽しくなくなってきたというか、酒に弱くなったというか。今後はお茶でスイーツでもいただこうかしらん。

足立美術館

 翌日は安来駅まで行って足立美術館に。乗ったのは鳥取に向かう特急スーパーまつかぜでしたが、特に言うことのない列車でした。駅前からは美術館行きの無料シャトルバスが出ています。

足立美術館庭園その1

 足立美術館は地元出身の実業家・足立全康が開館した美術館で、質量ともに日本一だという横山大観作品のほか、近代日本画壇の巨匠たちの作品や北大路魯山人(「美味しんぼ」の海原雄山のモデル)の陶芸などを所蔵しています。

足立美術館庭園その2

 しかしこの美術館が有名なのは広大な日本庭園のおかげでしょう。足立全康は「庭園もまた一幅の絵画である」と語ったそうで、面積5万坪の庭園は毎日手入れや清掃が行われて絵画のように美しく、国内はもとより海外でも高い評価を得ています。

足立美術館庭園その3

 米国の日本庭園専門雑誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」の日本庭園ランキングでは、初回の2003年から「18年連続日本一」に選出されており、またフランスの旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」や「Guide Bleu Japon」でも、それぞれ三つ星(最高評価)を獲得しています。

足立美術館庭園その4

 確かに綺麗な庭園には違いありませんが…美術館から眺めるだけで、人は通行できないんですよね。自由にいろんな所に歩いて行って眺めることが出来るという点では、栗林公園の方がいいかな、なんちゃって。まあ有名な旅行代理店の催行する山陰ツアーなどでは必ずといってよいほど入っている有名な美術館なので、一度行ってみたかったのです。先週行けなかった倉敷の大原美術館もそのうちリベンジを。
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