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倉敷美観地区:江戸情緒豊かな町並みが素敵

明けない梅雨

 日本各地で梅雨明けが発表される中、そもそも梅雨入りしていない北海道を除けば唯一梅雨が明けていない四国。本日もどんより空で雨も降ったりして。5月15日に梅雨入りして2ヶ月のロングランとなっていますが、それなら水はたっぷりかと思いきや、香川には水の供給量を20%カットする第一次取水制限が始まっています。香川には結構降っていても、肝心の水瓶(高知県の早明浦ダム)に雨が降っていないということで、自前の水源がないあたり、首都圏と似ているような気がします。

瀬戸大橋

 そういう訳(?)で、一足先に梅雨明けした中国地方にでも遠征するかということで、岡山県は倉敷市に行ってきました。香川から最も近い本州・岡山。瀬戸大橋を渡れば一時間足らずで高松市から岡山市に到着する訳ですが、瀬戸大橋自体は実は倉敷市に所在しているという。

吉備国分割

 かつては岡山県全域に広島県東部、兵庫県西部に跨がった吉備国。製鉄技術を有し、巨大な勢力を誇ったことが警戒されてか、律令時代に備前国・備中国・備後国に三分割され、さらに備前国から美作国が分離するという四分割時代が明治まで続きました。この長い分裂状態のせいか、岡山県内にあっても備前国の中心・岡山市と備中国の倉敷市はなにかと張り合う構図になっているとか。

倉敷駅

 山陽本線で岡山駅からたったの4駅で倉敷駅。人口50万弱で岡山で二番目に人口の多い市ですが、高松市より大きいですね。駅舎にも情緒を感じます。8階建てだった駅ビルは2015年に減築され現在の姿になったそうですが、やはり近距離に大都市があると辛いのでしょうか。

倉敷美観地区

 倉敷美観地区は駅から歩いて行ける距離です。南口から中央通りを南下して500メートルほど進むと見えるのが美観地区。向こうにこんもりと盛り上がっているのは鶴形山。後で行ってみましょう。

大原美術館

 一番の目的は大原美術館でした。倉敷の名士・大原孫三郎が昭和5年に設立した日本最初の西洋美術中心の私立美術館で、モネの「睡蓮」をはじめ、ルノワール、ゴーギャン、エル・ゴレコなどの名画が展示されています。しかーし、事前にちゃんと調べておかなかった自分がうかつなんですが、開館時間が短縮されており、入館は11時30分まで、開館は12時までだったのです。私が付いたのは昼前。コロナじゃ!みんなコロナがいけんのじゃ!と「はだしのゲン」風に嘆いてもどうにもなりません。

大原家住宅

 仕方が無いので近くの旧大原家住宅へ。倉敷の名士・大原家が代々家族とともに暮らしてきた家で、国指定重要文化財となっています。しかし…いや、500円払って入館したのだからはっきり言いましょう。この金額分の価値はないと。もうちょっと大邸宅の中をいろいろ見られたら良かったんですけどね。去年行った富山県高岡市の土蔵造りのまち資料館(旧室崎家住宅)なんか、入場料300円だったけど家の中をたっぷり見られてずっと面白かったです。

観龍寺

 あてが外れた感を抱きつつ鶴形山に登っていきます。階段を昇った先には観龍寺という真言宗の寺がありました。平安時代の設立で1000年以上の歴史があるそうです。

阿智神社への道

 観龍寺はまだ鶴形山の中腹といった感じで、さらに登っていきます。この鬱蒼と茂った森の中の階段、その先に阿智神社があります。

阿智神社

 応神天皇時代の漢人系渡来人の阿知使主の一族が作った古代庭園が元になっているとか。旧倉敷村(倉敷中心街)の総鎮守です。

阿知の藤

 阿智神社の裏手(北側)には「阿知の藤」があります。推定年齢300年とも 500年ともいわれる藤の名木で、アケボノフジと呼ばれる藤の一品種としては日本一の巨樹だそうです。近年では老衰のためか,樹勢の衰えが目立つようになり、花の着生も少なくなってきたため、活性剤の注入や各種の有機肥料を与えるなどさまざまな処置が施され、樹勢は回復しつつあるそうです。

春の阿知の藤

 夏だったので花のカケラもありませんでしたが、春はこんな感じだそうです。藤の花は古くから魔除けの力があるとされていますが、「鬼滅の刃」おかげで鬼に特効のある特別な植物として一層有名になっていますね。個人的には山野に自生するたくましいつる植物というイメージがあります。

倉敷アイビースクエア

 山を下りて向かったのは、大原一族が創立した倉敷紡績所(現クラボウ)の本社工場をホテルなどの複合施設として改修したアイビースクエア。アイビー(蔦)は、工場時代に温度管理のために植えられたのだそうです。明治の産業遺産といった感じですが、実際2007年に国の近代化産業遺産に認定されています。ホテルには泊まってみたいですが、大浴場とかはあるんでしょうか。最近私はドーミーイン系のような大浴場のあるビジホがお気に入りでして。

運河と渡し船

 倉敷美観地区の中心ともいえる倉敷川。江戸時代に港町として栄えた倉敷に物資を運んでくる運河として利用されていました。運河としての機能は既にありませんが、観光利用に整備され、橋や船着場などには江戸情緒が残っています。かつては倉敷川をはさんで建てられた物資貯蔵用の土蔵が蔵屋敷、倉鋪、蔵鋪、倉子城などの名称で呼ばれており、それが倉敷の由来になったとか。

有隣荘

 運河沿いを歩いていると、一際目立つ緑の屋根瓦が。これは再三登場する倉敷の名士・大原家の旧別邸「有隣荘」。昭和天皇も宿泊したという由緒ある建物で、年2回の特別公開の時期を除き、内部は一般公開されていないそうです。旧大原家住宅は期待外れでしたが、こちらはすごいんじゃないかという気がします。

倉敷の商店街
レトロな商店街

 行きは中央通りを通りましたが、同じ道を使うのも芸がないので、帰りは商店街を通ります。美観地区の町並みに溶け込むようなレトロな雰囲気がなかなか素敵です。商店街を歩くのは好きだけど買い物はあんまりしないという金離れの悪い客ですいません。貧乏じゃ!みんな貧乏がいけんのじゃ!

情緒ある倉敷
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