2021年春季アニメ序盤の感想(その2):聖女の魔力は万能です/究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら/スーパーカブ

GW突入第一日目の高松は結構な雨。全国的に雨模様のようですが、かつて地理で瀬戸内海沿岸は雨が少ない地域と習った記憶が。それにしては私が来て一月足らずの間に結構降っているような。これも温暖化のせいなのか!しかし、何でもかんでも地球温暖化のせいにするのは「ゴルゴムの仕業だ!」的ご都合主義なのかも知れませんな。

今回新装備した自転車で買い物に遠出しようかと思っていたのですが、出来ないのでブログの更新でもしましょう。もう25年くらい乗っていなかったので大丈夫かと少し心配でしたが、身体は覚えているものですね。それはさておきまずは視聴打ち切り作品から。「幼なじみが絶対に負けないラブコメ」、3話まで視聴して打ち切りです。ちょうど3話できちんとオチがついて一区切りできているので、短編アニメだと解釈すればこれで終わりでいいかなと。

主人公(丸末晴)とその幼なじみ(志田黒羽)が「中の人」的に「ダンまち」そのものに感じるてしまうのと、平凡な高校生かと思われた主人公が元天才子役ということで、全然普通の人じゃないこと、マルスだのシーダだのと、登場人物達が妙に「ファイアーエムブレム」のキャラ的ネーミングなこと、そして何よりもどうにも作画が不安定であることなどが、今後の展開に期待させませんでした。あ、3話までに限って言えば結構面白かったです。

まずは「聖女の魔力は万能です」。バリバリの「なろう系」ですが、それにしてはタイトル短め。最近は非「なろう系」のラノベでもタイトルがやたら長い場合があるので、一見して判別するのは難しくなりつつありますね。4話まで視聴しました。


ワーカホリックな女性主人公(小鳥遊聖)が突然異世界に召喚されますが、場を仕切っていたらしい異世界の王子は同時に召喚されたもっと若くて可愛いJKらしい女の子の方を一方的に聖女呼ばわりして聖のことは完全放置。黒縁眼鏡で地味系だったのがいけないかったのか。なので異世界の研究所で働き始めたら、やたらに聖女的能力を発揮していき、イケメンの騎士団長から好意を寄せられ…という展開です。能力発揮の一環で視力も良くなって眼鏡が不要になりましたが、眼鏡を外した聖は普通に美人(いや、眼鏡してても美人ですが)なので、王子に見る目がないというかロリコンというか。

この異世界は魔物の大量発生に苦しんでおり、それを何とかするために救国の聖女を召喚したらしいのですが、そもそもスマホゲーで無料ガチャを引いているわけじゃあるまいし、ホイホイ召喚できるものではないと思うんですよ。それなりにコストとかかけて召喚して、二人来ちゃったから一人は放置しちゃうというのがどうにもこうにも意味不明。10連ガチャで星3(またはSSR)が二枚出たら、喜びこそすれ片方放置なんてありえないでしょう。

まあ主人公を放置したのは若さとルックスで選んだ馬鹿王子で、4話で王様が主人公に謝っていましたが、馬鹿王子の愚行を放置している周囲も周囲だ。というか重要な召喚なら馬鹿息子に仕切らせておくんじゃない。せめて王子の嫁候補の召喚だとかいうのならばともかく、聖女ってのは若さとかルックスで決まるものなのかい。どちらかは聖女じゃないということなら、鑑定してから選択しようよ。


研究所の一研究員のつもりでいる主人公ですが、周囲は全員異世界から召喚されてきた聖女(或いは聖女候補)だと知っているので、そりゃあ注目の的です。そこでいかにも聖女らしい能力を次々と発揮していくのだから、それで救われた人々が放っておくはずがありません。

瀕死の重傷を負ったイケメン騎士団長を救ったことから好意を寄せられる主人公。最近は「なろう」系も女性主人公ものが多くなってきましたが、本作は乙女ゲー的な雰囲気もあります。騎士団長×主人公でいいのですが、どういう訳か周囲の男達も結構なイケメンなので、ますますマルチエンドな乙女ゲー的です。いっそアダルトイケメンな王様とも…という展開だってあってもいいんじゃ。


1話以降画面に登場しない聖女と決めつけられた若い子の方がちょっと心配。彼女の聖女としての能力を発揮していればいいのですが、もし「ハズレ」だったら悲惨なことに。「中の人」(市ノ瀬加那)的に、それでいたたまれずに逃げ出して「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」の世界に沙優として出現しているとかだったら笑えます。

次は「究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら」。こっちはいかにも「なろう」系的長さのタイトルですが、実は原作はラノベで「なろう」系ではないという。4話まで視聴しました。作者の土日月は「慎重勇者」の原作者であるということが期待感を持たせます。

フルダイブ系のゲーム(VRMMO)の世界に入るという話は「SAO」とか「オーバーロード」とか「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います」など沢山ありますが、本作の舞台となる「極・クエスト」は10年前のゲームということで、作中世界では古典的作品ということに。しかしリアルを極めすぎていて「めんどくさい」と言われた、いわゆるクソゲーだったのです。


美人店主に騙されてこのゲームを始めた主人公は、序盤でさっそくにっちもさっちもいかない状況に陥ります。“親友”を殺してしまったり、その妹に命を狙われたり、投獄されて異端審問官(はっきり言って拷問官)に四肢切断されそうになって漏らしてしまったり。



あ、漏らすといえば主人公のトラウマなんですね。陸上短距離のエースと目されていた主人公は、スカウトやメダリストも見ていた大会で転倒し、しかも漏らしてしまうと言う痛恨の“事件”のせいで現実から目を背けるようにゲームにのめり込んでいるのです。以前は良好だった妹(可愛い)との関係も険悪になっていて。

クソゲーならやめちまえよと言いたい所なんですが、主人公は現実世界でも挫折したり大恥をかいたり不良に金をせびられたりとにっちもさっちもいかない状況。なのでゲームの苦境を打開することが現実世界での苦境を打開することにつながりそうな気もするんですが、どうなんでしょうか。


ちなみにこのゲーム、五感を含めほぼ全ての内容において現実世界と同一の感覚を味わうことが出来るリアリティの高さがウリでしたが、一度始めるとオートセーブでやり直しはできず、傷などの治療は現実同様の時間がかかったり、レベルアップという概念がないので、強くなりたければ現実世界で身体を鍛えなければならず、さらに戦闘中やイベント進行中はログアウトできないという非常に面倒臭い仕様で「最低最悪のクソゲー」と呼ばれていますが、ほぼ異世界転生と同じですね。強いて言えば「『死に戻り』のないリゼロ」といったところでしょうか。


主人公にゲームを勧めた美人がゲーム内でもサポートキャラの妖精となって出現しており、やたらにゲームを進行させたがっているので、その辺り何か深い事情があるような気もします。「慎重勇者」終盤のようなあっと驚く感動展開とかがあるといいですね。

今回最後は視聴予定に入っていなかった「スーパーカブ」。「小説家になろう」ではなく「カクヨム」という小説投稿サイトで掲載され、文庫化されたトネ・コーケン原作の小説が原作です。4話まで視聴しました。当初視聴予定はありませんでしたが、評判を聞きつけて(笑)。「ごちうさ」も「ゆるキャン△」もない今季の日常癒やし系作品ではないかと。

女子高生に普通はあんまりやっていないであろう様々なことをさせるというのが昨今のアニメの流行ですが、本作では女子高生がスーパーカブに乗ります。バイクでもスクーターでもなくスーパーカブ。実に渋いですね。

親はいない、お金もない、趣味もない、友達も将来の目標もない、そんな「ないないづくし」のJK小熊(これって姓なの名なの?)が、通学に使っていたママチャリに限界を感じ、破格値のスーパーカブ(人を3人死なせているとかいう曰く付き)を手に入れたことから徐々に変わっていきます。

親がいないのに高校に通っているとか、どういう生活環境だよとかツッコみたくなりますが、それは多分今後言及されていくでしょう。背景とかクラッシックを多用するBGMとかが非常に美しく、カブに乗った瞬間世界が鮮やかに色づくとか、劇的な描写が素晴らしいです。動画も安定していて安心して見ていられます。

スーパーカブといえばホンダの作った世界的ベストセラーバイク。カブ(cub)は英語で熊などの子供を意味しており、そこから主人公の名が小熊になったと思われます。経済性と耐久性に極めて優れ、160ヵ国以上で販売されて累計生産台数は1億台を超えており、外国での話ですが5人乗りでも走るとか荷物200キロ積載でも走るとか10万キロ以上走るとか言われています。あまりの耐久性に「食用油でも走る」「水でも走る」「オイルがなくても走る」といった都市伝説まで生まれてたりして。あ、食用油で走るのは実験で実証されているようです。

ぼっちだった小熊は、カブに乗ったことを契機に、同じカブ好きのクラスメート・礼子と親しくなり、行動半径も広がっていきます。夏休みにはカブを使って高校と他校との書類運搬のバイトをしたり。礼子はクーリエだと言っていますが、その単語は本来外交伝書使のことなので、せめて国際宅配便とかに使ってくれ。クーリエ、懐かしいなあ。昔ちょっとやったんですよね…

舞台は山梨県北杜市で、背景描写が非常にリアルなことから、聖地巡礼がはかどりそうです。山梨といえば「ゆるキャン△」も山梨県身延町に住むJK達が周辺各地でキャンプしていましたが、山梨は静かなブームなんでしょうかね。

いくらリッター100キロとも言われる超燃費とはいえ、ガソリン代やらオイル代、さらにはゴーグルとかレインウエアといった周辺装備にもお金は掛かります。キャンプとかよりは経済的でしょうが、みなしご状態の小熊は財政的に大丈夫なのか。もっとバイトは積極的にやった方が…

あと小熊はご飯をタッパーに詰め、インスタントの親子丼の具などを持って学校に行き、お昼に冷たいまま掛けて食べています。せめて電子レンジで暖めたいところですが、クラスメートが使っているので断念。いや並んででも暖めろやとツッコむより先に、教室に電子レンガがあることに驚きました。最近の高校はそうなんですか?

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