2020年秋季アニメ序盤の感想(その2):おちこぼれフルーツタルト/土下座で頼んでみた/ひぐらしのなく頃に業/安達としまむら

ピーカンの青空。こういう秋を待っていたッ。そしたら晩秋になっちゃったけど。ちなみにここで言われるピーカンとは、北アメリカ大陸中南部原産の、クルミ科の落葉高木…のことではなく、煙草のピースの50本入り缶(缶ピース)の濃紺色のパッケージの色を快晴の空の青さに例えたことに由来しています。

……と今まで思っていたんですが、ピースの販売は戦後であるところ、芸能界では戦前からピーカンという言葉が使われていたそうで、諸説の一つに過ぎないらしいですね。日本語俗語辞書によると、“ピーカンの語源は快晴の空がタバコのピース缶の色に似ていたという説、快晴の日はカメラのピント合わせが多少曖昧でも完全に合うことから『ピントが完全』を略したとする説、単純に太陽の光が「ピーンと届いてカンカン照り」を略したという説など様々だが正確なことはわかっていない。”とのことです。


煙草のパッケージという意味では、フランス製のゴロワーズ(Gauliuses)やジタン(Gitanes)もいかにも青空という感じの色のようです。フランスでは“ゴロワーズのような晴天”とか“ジタンのような青空”と言うんでしょうか?

それでは2020年秋季アニメ序盤の感想を続けていきましょう。まずは「おちこぼれフルーツタルト」。3話まで視聴しました。いわゆる「きらら系」ですが、今季は「ごちうさ」もあるのと、1話があんまりぱっとしなかったので、1話切りしようかとも思ったのですが…。

「おちこぼれフルーツタルト」をググると、なぜか「やばい」という言葉が一緒に出てくるんですよ。「性癖キチガイ百合作品」だとか、「主人公はアイドルとキャッキャッウフフするために芸能界入り」「女×女×女の三角関係(ヤンデレ含む)」「お互いで性癖を満たすロリ少女×高身長少女」など、出るわ出るわ。けしからん!それは見ねばなるまいッ!わたしは一向にかまわんッッ!!

中小芸能プロダクション所属の売れないタレント4人が、住んでいる寮の取り壊し回避のため、急遽アイドルユニット「フルーツタルト」を結成し、1億円の借金を返済することを目指して活動を始めます。主人公でアイドル志望の衣乃、芸歴10年の元子役のロコ、売れないロッカーのはゆ、モデルなのに恥ずかしがり屋の仁菜の4人をマネージャーの穂歩が仕切っています。

どうやらもう一人、大手プロダクション所属の中学生・へもが加わってきそうです。全員妙な名前だなあと思ったら、どうやら“いろはにほへ”と並んでいる模様。他のキャラも加えると、“とちりぬるを(お)”まで続いています。なんだこれは…たまげたなあ。

「マリア様がみてる」を見て以来、百合は好物なんです。だからと言ってガチなレズまで好きというわけではないのですが、じゃあレズと百合の違いって何だと言われるとこれが結構難しくて。当事者同士の関係性がレズ、第三者視点から見た関係性が百合なんでしょうかね。同性愛でなくても、女の子同士が仲良くキャッキャウフフしているのを見たら、“ああ、百合だな”と思ってしまうという。だから「ごちうさ」も百合アニメになるのかな、なんて。ま、あくまで個人の見解ですけどね。

これまでのところ、仕方なくアイドルをやることにしたメンバーも漸くアイドルに目覚めてきたというところです。なのでこれからでしょう、本格的に百合になるのもヤバくなるのも。“汚いラブライブ!”ってどういう意味なんでしょう?「ラブライブ!」を見ていないのでよくわかりません。

続いて「土下座で頼んでみた」。視聴予定には入っていなかった作品です。Twitterで不定期発表されていたふなつかずきの漫画が原作で、KADOKAWAから単行本が出ているほか、美少女文庫(フランス書院)からノベライズ版が発売され、アダルトビデオ化もされているそうですが、AVとはいえいわゆる「本番」は一切なしで、パンツかおっぱいを見せてもらうだけの作品だそうです。

テレビアニメは5分のショートアニメで、3話まで視聴。主人公土下座(どげ すわる:CV杉田智和)が、女の子の色んなものが見たくなると、ひたすら土下座で頼み込むというストーリーもへったくれもない作品です。驚き、恥じらい、困惑しながらも、最終的には見せてくれるという展開なので、土下座は最強なのかも知れません。

しかし、今のところ土下座していたのは1話だけで、2話では先生の出す難問をバンバン解いたら見せてくれ、3話では土下座するまでもなくメスガキ風の先輩が挑発的に迫ってきてました。1話の下級生が小倉唯、2話の先生が長妻樹里、3話の先輩が富田美憂。天使声優・小倉唯がついにこういう作品に登場したか…。しかしいうても唯ちゃんももう25才だもんな。このブログを始めた頃は17才だったんですがね。


長妻樹里はさておき、富田美憂はなんと弱冠20才。ですが、既に超怪作「異種族レビュアーズ」(大好き)で“いきなり堕天使”クリムを演じているという強者です。こういう肝が据わってる若手は好感が持てますね。

お色気系アニメといえばその通りなのですが、もちろん画面的には見せてくれません。杉田智和は、ぜひアニゲラに小倉唯や富田美憂を呼んで欲しいですな。多分多少の下ネタは大丈夫なので。

「ひぐらしのなく頃に業」。5話まで視聴。当初タイトルは「ひぐらしのなく頃に」で、リメイクなのかと思われましたが、2話で突如「業」という文字が加わって、新作であることを明らかにしてきました。「鬼隠し編」じゃなく「鬼騙し編」だし。5話からは「綿流し編」ならぬ「綿騙し編」が始まっています。

キャラデザインが変わったので、正直前作の方が良かったなあと思いますが、キャストは全員変わっていないので、安心の「ひぐらし世界」のままです。いや、「ひぐらし世界」は全然安心できないんですが(笑)。


これまで“雛見沢症候群”の発症者は一編に一人で、「鬼隠し編」では圭一が発症してレナと魅音を金属バットで撲殺してしまうという惨劇が発生しましたが、「鬼騙し編」では圭一が自ら発症を抑え込んだかと思いきや、「罪滅ぼし編」のようにレナも発症していてやはり惨劇が発生してしまうという。しかしレナの包丁にデジタル置き時計で対抗して勝つ圭一というのはどういうことだオイ。



おそらく「綿騙し編」も「綿流し編」的展開から大きく変化を見せていくのでしょう。「目明かし編」が混ざってくるのでしょうか。それとも本来の発症者は詩音で、魅音に成りすましていましたが、魅音自身が初の発症とかもあるんでしょうか?姉妹がダブルで発症したら超こわいですね。

最後に「安達としまむら」。4話まで視聴。授業をサボってばかりの安達としまむら、二人の女子高生のゆるい日常を描く…という作品かと思いましたが、日常系と呼ぶにはちょっと日常ではないような。現在女性声優人気No.1と言っても過言ではない鬼頭明里と「プリコネR」のコッコロのインパクトが半端ない伊藤美来が安達としまむらを演じます。

安達はほとんど授業に出ず、何しに学校に来ているのか良く判りません。母子家庭だけど親子の仲は冷え切っているようです。ママンは「娘が何を考えているのか判らない」と嘆いていて、それを聞いたしまむらは憤っていましたが、ママンからしたらそりゃそうだろうなと思ってしまいます。人見知り、人嫌い、いろいろあるんでしょうが、逃げすぎなんじゃないのか安達は。

一方しまむらもサボり癖があって、それで安達と親しくなりましたが、ちゃんと他にも友人がいて妹の面倒も見てと、コミュ力は安達より遙かに上。飄々とした性格で、正直なんで授業を受けないのか良く判りません。出席を取らないこともある大学の授業なら、試験だけ通れば単位を取れるということもありますが、高校は試験もさることながら、授業をちゃんと受けないと進級できないんじゃなかったっけか?


あと、自称宇宙人の知我麻 社(ちかま やしろ)というキャラがいて、最初の頃は宇宙服を着ていました。最近は素顔を晒していますが、水色の髪と瞳でどう見ても只者ではありません。このキャラの存在も日常系を否定しているような気がするんですよね。「ごちうさ」のしゃべるウサギ・ティッピーは日常系の範疇なんですが。


安達としまむらの関係は十分百合的なんですが、安達はしまむらに恋愛感情に近いものを抱いているようなので、レズっぽくなるのかも知れません。ただ、安達視点だけで物語が進んでいる訳ではなく、半分ぐらいはしまむら視点もあるので、正直どうなるのかは良く判りません。なっちゃうのか。恋愛関係。いや、いいんですけど。そういえば本作も男はほとんど登場しないので、そもそもそういう作品なのかも知れませんな。


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