記憶に残る一言(その120):竜宮レナのセリフ(ひぐらしのなく頃に)

まゆゆこと渡辺麻友が芸能界を引退しましたね。当ブログでは、ちょうど8年前の2012年6月7日の記事(https://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-28.html)で次のエースだと言っているほか、2013年9月19日の記事(https://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-496.html)で写真集「最後の制服」を取り上げており、以前はこの人及びAKBに結構関心があったはずなのですが、今や新規ゲットした艦娘の後塵を拝してしまう有様。いや~本当にAKB系列に興味がなくなってしまいました。心は変わるものだ…

渡辺麻友については、NHKの朝ドラ(でも見るのはいつも昼の再放送)「なつぞら」に出演していたのを見ていましたが、アイドル時代の面影がすっかりなくなっていました。もちろん女優としてキャラを演じているのでアイドルオーラを出してはいけないですが、それにしてもなあ…と思っていましたらこういうことに。「神7」初の芸能界引退者ということですが、今や「神7」が死語になっていたりして。

さてまたも「記憶に残る一言」なんですが、本日は「ひぐらしのなく頃に」の竜宮レナのセリフを紹介しましょう。とっくに取り上げていておかしくなかったのですが、まだやっていなかったことに気づいたので押っ取り刀で。

私はアニメで視聴したのですが、原作は同人サークル「07th Expansion」によるコンピュータゲーム(サウンドノベル)でした。同人ゲームとしては異例の10万枚を売り上げて知名度が一気に上昇し、その後商業作品としてドラマCD化、漫画化、アニメ化、家庭用ゲーム機への移植、小説化、実写映画化などがなされました。

アニメは第一期が2006年4月から2クール、第二期(ひぐらしのなく頃に解)が2007年7月から2クール放映されました。原作の絵柄は非常に個性的というか癖がすごいものでしたが、アニメでのキャラデザインは非常に洗練されて万人受けするものになっていました。

最初に視聴した時は、4話で主人公が死亡してしまい、どうするんだこれからと思いましたが、5話では何事もなかったように1話開始時点に戻っていました。原作は寒村で起きる連続怪死・失踪事件を扱った連作式のミステリーで、謎を提示する「出題編」4編と、事件の真相と謎に対する解答を示す「解答編」4編で構成されており、アニメでも各編を再現していたんですね。

つまりアドベンチャーゲームをプレイしてバッドエンドに行き着いてしまったらまたリスタートさせるという、あれをアニメでやっているのです。つまり各編はパラレルワールドになっていて、惨劇が起きる度にリセットされるという。ゲームの場合はプレイヤーが知識を蓄積していくので繰り返す度にクリアに近づいていけるのですが、主人公達はいわばゲームのキャラなので、何度リセットされても知識も経験も身に付きません。なのになぜパラレルワールド構造になっているのかがシリーズ全体の最大の謎だったりするのですが、それもちゃんと説明され、最後の最後にハッピーエンドにたどり着きます。



しかし出題編4編と解答編の前半2編が放映された第一期は基本鬱展開でした。その凄さはぜひ一度視聴して欲しいのですが、今となっては古いでしょうかね。短絡的な行動は基本悲劇しか呼ばず、他者を信頼し悩みを打ち明け、可能な限り穏当な解決手段を採用すること(過激な手段は往々にして過激なリアクションを励起するので)の大切さが理解される様になっていきます。

本日のセリフを発するのは竜宮レナ。本作のメインヒロインで、出題編の「鬼隠し編」のヒロインで回答編の「罪滅ぼし編」の主人公を務めます。昭和57年時点で14歳の中学生で、可愛いものが大好きで特技は料理。毎朝学校へ行く時に主人公・前原圭一の家に迎えに来たりと、見た目も言動も女の子らしいキャラです。本名は「礼奈(れいな)」ですが、過去の嫌な一件から「レナ」と自称し友達や他人にもそう呼ばせています。

心優しく献身的な性格で、善意の塊のような女の子ですが、普段のほわーっとした少女らしい部分と、沈着冷静でリアリスティックな大人の女性のような部分を併せ持っています。普段は優しくて大人しいだけに、怒ると別人のように凄まじく怖いのですが、それが端的に示されたのが「鬼隠し編」でのこれです。
そしてこの「嘘だッ!!」が今回の記憶に残る一言。この動画は短すぎて前後の経緯が良く判らないかも知れませんが、後ろの木に止まっていた鳥が一斉に飛び立つレベル。CV中原麻衣の演技の凄まじさがおわかりいただけるのではないかと。

このレナの豹変ぶりは視聴者に強烈なインパクトを与え、それまで牧歌的だったストーリーは一気に緊迫していくことになります。鬱展開と恐怖展開が交錯する「ひぐらしのなく頃に」という作品のその後の展開を想像させるものでもあり、竜宮レナ、ひいては「ひぐらしのなく頃に」の代表的な台詞のひとつとされています。
実は「嘘だッ!!」はレナの専売特許ではなく、主要キャラが口走っています。でもやはりレナのが一番インパクトがありますね。一瞬出てくる実写版のレナがひどい(笑)。

「鬼隠し編」だけ見ていると、レナには「狂気の少女」というイメージがついてしまいますし、「罪滅ぼし編」では殺人まで犯してしまうので、ヤンデレ扱いされることもありますが、「鬼隠し編」のレナの言動は、既にある病(雛見沢症候群)により狂気を帯びていた前原圭一の目を通してのもの(圭一にはこう見えたけど、実際にはかなり違っていたはず)であり、「罪滅ぼし編」でのレナの凶行は、レナがその病を発症していたが故なので、ヤンデレというのとは違います。強いて言えばヤンデル?

「罪滅ぼし編」で大暴れした後は、仲間の世話や揉め事の仲裁、困難な状況を冷静に分析して穏便な善処策を提案する「青い炎」と呼ばれる役目を果たしていくことになります。


レナというと連想されるのが巨大な鉈を持った姿ですが、これはレナ言うところの「かぁいいもの探し」という粗大ゴミ置き場での宝探しにの際に、邪魔なものをどけるために使用しています。圭一は「斧を提げて歩いていてもレナならいつもの日常」と語っており、特に不審感は持っていませんが、原作者によると「狂気」と「凶器」をかけた象徴的意味があるそうです。そもそもどうして粗大ゴミのようなガラクタを「かぁいいもの」と感じるのかという辺りに、彼女の過去が反映されているのですが、彼女を詳しく知りたければググっていただければと思います。

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