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好きなアニメキャラ(その112):シドゥリ(Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-)

ダイヤモンドプリンセス

 季節外れの妙に暖かい日が続いたり、新型コロナウィルスが流行したりと、世情が落ち着かないですね。冬は冬らしく、夏は夏らしくというのがいいんでしょうけど、約46億年と言われる地球の年齢の中で、デフォルトの気候というのはどういうものなんでしょうかね。人間にとっては比較的都合がいいのでしょうけども、現在の氷河時代(正確に言うと氷期と氷期の間の断続的な温暖期である間氷期)を地球の通常の気候と考えていいものかどうか。地球にとってはまるっきり氷河がない時代の方が長かったんではないでしょうか。それにしても豪華客船…一度はクルーズなるものを経験してみたいと思っていましたが、こういう事件があるとちょっと恐いですね。

麗しのシドゥリさん

 本日は「好きなアニメキャラ」なんですが、まだ終了していない年をまたいだ2クールアニメ「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」からシドゥリさんを紹介したいと思います。これまで原則的に視聴を終えた作品から選んでいるのですが、シドゥリさんについては原作のスマホゲーでその生涯を知っていたのと、アニメでももう出番が終わっているということで…

絶対魔獣戦線バビロニアのイメージ

 「Fate/Grand Order」(略称FGO)は、人類滅亡を防ぐため、時間遡行を行って過去の事象に介入することで人類滅亡の原因(特異点)を特定・排除していくという壮大なスケールの物語で、TYPE-MOON特有の古今東西の英雄達からなるサーヴァント達が縦横無尽に活躍します。「絶対魔獣戦線バビロニア」は、第7章に該当し、これまで6つの特異点の破壊に成功してきた人理継続保障機関「カルデア」にとって、同時にプレイヤーの分身である主人公(藤丸立香)にとって最大規模の試練となっています。

生き返ったギルを見て

 SF的なガジェットとしては過去改変を目論む時間犯罪者とタイムパトロールの死闘に似ていますが、これまでの第1章~第6章の戦いがあった末の第7章なのに、ここだけアニメ化して大丈夫なのか、視聴者がついてこれるのかと心配しましたが、おそらくスマホゲーのプレイヤーだけを相手にしても大丈夫という目算があったのでしょう。

絶対魔獣戦線バビロニア 

 時代は紀元前2655年の中東メソポタミア。まだ神代は終わっておらず、人と神が共存する最後の時代です。ギルガメッシュ王が統治するウルクは、人類は滅ぼそうとする「三女神同盟」とその配下の魔獣による猛攻に晒されていました。魔獣の猛攻を食い止める要塞都市・絶対魔獣戦線は、まさに人と神が袂を分かとうとする運命の象徴。

三女神同盟

 ストーリーを紹介し出すと長くなるのでこのくらいにして、今回の本題であるシドゥリさんはギルガメッシュ王の最側近にしてウルクの祭司長を務めています。ギルガメッシュ王と謁見した主人公達一行は、シドゥリさんに処遇を一任され、その結果元酒屋だった建物の提供を受け、「カルデア大使館」との名前とは裏腹に、ウルク市内で起きている様々な仕事を手伝う「何でも屋」をすることになります。これはギルガメッシュ王の、どうしても自分の役に立ちたければ下働きから始めろという裁定に基づくものです。

まんま遠坂凜なイシュタル

 ウルクを支配し、守護する都市神は、愛と美の女神にして、戦・豊穣・金星・王権など多くの神性を司るイシュタル。本来メソポタミアの神々の中でも非常に神格の高い女神ですが、本作では波長の合う遠坂凛を依代とした疑似サーヴァントとして顕現しており、好き放題に暴れています。「三女神同盟」の一角ではないかと目されていましたが、実際には違っていました。

エルキドゥの死

 メソポタミア神話ではイシュタルはギルガメッシュ王に求婚するもあっさり拒絶されており、その報復としてギルガメッシュ王の唯一無二の親友エルキドゥが死亡する原因を作っているので、お互い凄まじく嫌い合っています。

FGOのシドゥリ

 ウルクの祭司長ということは、シドゥリさんはイシュタル仕えていることになるのですが、その言動をかなり強い調子で窘めています。また、イシュタルもシドゥリさんがウルクで一番信心深い人物であることを知っているので、強い態度に出られないでいます。要するに癖の強すぎるこの両者の仲立ちができるのはシドゥリさんだけという。

笑顔のシドゥリさん

 シドゥリさんは聡明かつ清楚、淑女然とした立ち振る舞いと芯の強さを持っており、ウルクで最も信心深く、模範的な祭祀です。ギルガメッシュ王を始めウルクの高官達からの信頼も厚いものがありますが、シドゥリさんはギルガメッシュ王に忠誠を誓いつつも、臆することなく諫言を発するなど、豪胆な一面を持ち合わせています。

料理も出来るシドゥリさん

 おまけに祭司長という要職にあるにも関わらず、世話好きだったり料理が上手だったり。嫁に欲しい!ギルガメッシュが妃に迎えるとかいう話はなかったんでしょうかね。まあイシュタルの巫女がイシュタルを振った男に嫁いだらそれはそれで問題か。

偽ティアマトのゴルゴーン
本物のティアマト

 物語後半、なんだかんだあって「三女神同盟」を崩壊させた藤丸一行は、三女神同盟の首魁といえるティアマトと戦い、多くの犠牲を払いながらかろうじて撃破します。しかし、それはティアマトの神性を取り込んだゴルゴーンだったのでした。ゴルゴーンの死によって覚醒した本物のティアマトは、眷属として新しい人類「ラフム」を生み出し、本格的に人類滅亡を図ります。

ラフムの群れ

 このラフム、紫色の甲殻類のような姿に、縦になった歯を剥き出しにした巨大な口という生理的嫌悪感を催させる姿をした異形なんですが、性格も見た目に似つかわしい醜悪さで、捕食や生殖の必要がないにも関わらず楽しいからというだけで人を虐殺していきます。要するに人類の醜悪で残酷な側面ばかりを反映する形で生まれた「人類の名を騙る化け物」ですね。

私が行きます

 シドゥリさんは、ラフムの群れがウルクを攻撃してきた際に、市民を守るために自ら避難誘導しに行き、そのままラフムに連れ去られて消息を絶ってしまいます。自分が行こうと申し出た際、ギルガメッシュ王は常にない口調で「それはならん!シドゥリ!」と制止しました。

最後の微笑み

 千里眼を持つギルガメッシュ王には結果が見えていたようなのですが、ギルガメッシュ王に依怙贔屓をさせないために決して思いとどまらないシドゥリさん。この微笑みを見たギルガメッシュ王は許さざるを得ませんでした。

奇妙なラフム

 シドゥリ救出に向かった藤丸達は、奇妙なラフムと遭遇します。攻撃してくる訳ではなく、妙な動きを見せるラフム。それを見た藤丸は、過去のシドゥリを思い出します。序盤、イシュタルとギルガメッシュ王が小競り合いをした際、イシュタルはシドゥリさんに「ギルガメッシュが死んだらウルクを助けてあげないこともないから白旗を用意しておきなさい」と言ったのですが、その際のイシュタルの仕草をシドゥリさんは真似ていたのでした。

白旗を振れ
かつてのシドゥリ

 なので、通常白旗というのは降伏の証なのですが、この場合はシドゥリさんは「私を攻撃しないで」と言っているのではなく、「ウルクを助けて」と言っているのではないかと思います。そう考えると余計に悲しいですね。

殺戮を楽しむラフム

 ラフムは、ティアマトにより無から生み出されたもののほか、ウルク人を捕らえて遺伝子・細胞単位で作り替えて生み出した現人類の再利用品が多数含まれているようです。つまりシドゥリさんも…。しかし、通常はラフムに作り直されるにあたって元の人格は消滅し、人間の面影などまるで残らないはずなのですが、シドゥリさんだけは人間であった頃の人格と記憶を残していたようです。流石だシドゥリさん。

若い頃のシドゥリ

 その後、シドゥリラフムが身を挺してエルキドゥ(の遺体で再構成したキングゥ)を救ったことが、物語の一大転機となるのですが、最後まで、それこそ変わり果てた姿になってまでの献身ぶりは悲しくも美しいです。

エルキドゥとシドゥリ

 シドゥリさんにとって、エルキドゥは孤高の王(ギルガメッシュ)に人生と道を与えた存在であり、その死を嘆かなかった者はおらず、その死を忘れる者はいなかったのだそうです。

王の死に動揺するシドゥリ
ギル対エルキドゥ
美しい過去

 メソポタミア神話によると、ギルガメッシュは3分の2が神、3分の1が人間という半神半人でしたが、強き英雄であると同時に、暴君として民たちに怖れられていました。神々は、増長するギルガメッシュを諫めるため、彼と同等の力を持つエルキドゥを作ります。神々の思惑通りにギルガメッシュとエルキドゥは激しく戦いましたが、死力を尽くした熱戦の末に決着がつかなかったため、互いの力を認め抱き合い無二の親友となります。以後はギルガメッシュはエルキドゥと行動の全てを共にするようになり、穏やかになったギルガメッシュシュは民から愛される王となったそうです。

出会い

 ギルガメッシュに求婚を断られたイシュタルは、腹いせに聖牛グガランナをウルクに送り込み、多くの死者を出しますが、ギルガメッシュとエルキドゥは協力してグガランナを倒します。これを見た神々は、二人が力をあわせれば神に等しい力を持つということを知って恐怖し、エルキドゥに死を与えたのでした。エルキドゥが死ぬと、ギルガメッシュは悲しみのあまり気が触れたようになり、エルキドゥの体が腐り始めるまで彼の側を離れなかったそうです。

可愛いシドゥリ

 なおシドゥリもメソポタミア神話に登場していますが、そちらでは酒屋の女将として描かれています(ああ、だから元酒屋の建物がカルデア大使館に!)。エルキドゥの死によって死を恐れるようになったギルガメッシュは、不死を求めて旅立ちます。その途中に出会ったシドゥリはギルガメッシュに旅の目的を尋ね、「求める生命をあなたが見つけることは出来ないでしょう」と言い、人間はいずれ死ぬものだから生を楽しみなさいと、人生のあり方を示されました。それでもギルガメッシュは考えを変えずに旅を続けましたが、結局不死を手に入れることはできずに帰還し、その後ウルクを建設したということです。つまり本編のギルガメッシュ王はエルキドゥ死後の旅の後のギルガメッシュということで、見かけは若いですが晩年の彼ということになるでしょう。

在りし日の三人

 シドゥリさん登場最後の回となった16話のEDは特殊EDとなっており、ギルガメッシュとエルキドゥの戦いや親友になっていからの日々が描かれていました。シドゥリさんはギルガメッシュ王の友達にはなれませんでしたが、唯一友達になって、王を良い方向に変えてくれたエルキドゥには深い感謝を持っていたのでした。

一番嬉しそうなシドゥリ

 若く見えますが本当な何歳なんだと突っ込みたくなるシドゥリさんですが、ギルガメッシュ王も認めるその滅私奉公ぶりは、どうしても「さん」を付けたくなりほど見事でした。なお、原作でのスマホゲーでも無抵抗なラフムは登場しており、プレイヤーから「ラフム化したシドゥリではないか」と推測されていましたが、アニメではその辺りがよりはっきり描写されました。ゲームではこれに気づいても「倒したくないけど倒さないと進まない」という非情な現実がありました。この辺りは気づいたイシュタルが攻撃を止めるように言ったアニメの方がまだましですね。

内山夕実

 CVは内山夕実。私が知っているキャラとしては「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」のキリシマ、「魔法科高校の劣等生」の千葉エリカ、「オーバーロード」のマーレ、「魔法少女育成計画」のトップスピード、「RE:ゼロから始める異世界生活」の精霊パック、「刀使ノ巫女」の獅童真希などを演じています。凜々しい男勝りなキャラが得意という印象でしたが、聡明清楚なシドゥリの役も見事に演じていました。

東京ラフストーリー

 私のご贔屓声優の一人、種田梨沙と仲が良く、かつて「夕実&梨沙の東京ラフストーリー」というラジオを一緒にやっていました。種ちゃんの病気療養で終了してしまいましたが、復活させて欲しいものです。

石森章太郎のギルガメッシュ 

 なお、私がギルガメッシュの事を知ったのは、石森章太郎の「ギルガメッシュ」が初でした。この作品ではギルガメッシュは宇宙人(神)と人間の混血で、ミイラとなっていたものをクローン技術で甦らせていました。主人公の円達也が円鬼堂(エンキドウ→エンキドゥ→エルキドゥ)を名乗ることになります。TYPEMOON版とはキャラデザインも内容も大違いでしたが、これはこれでとても面白かったです。でも、さあこれからというところで終わってしまうんですよねえ…

三人の後ろ姿
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