2020年冬季アニメ序盤の感想(その2):痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。/推しが武道館いってくれたら死ぬ/恋する小惑星

昨日梅雨かと突っ込んだせいか、天気予報はだいぶましになりました。やはり立春が夏への扉になってはいかんですよね。それでも明日から3日間くらいは雨予報になってますが。インフルエンザは湿気が多いと流行しなくなるといいますが、中国発の新型肺炎についてはどうなんでしょうか。

昨日に引き続き冬季アニメ序盤の感想です。まずは「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」。3話まで視聴しました。このタイトルの長さ、貴様ローディスト「なろう系」だな!「なろう系」に違いあるまい!と思ったら、やはり「小説家になろう」発でした。ただし異世界転生ものではなく、ゲーム内の話です。


今のゲームより進化しているVRMMO「NewWorld Online」を舞台にしています。ゲームプレイを題材にしたアニメというと「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」を思い出しますが、ゲームシステムは「ソードアート・オンライン」に近い感じです。ただしログアウトできないとかゲーム内で死亡したら本当に死ぬとかいったことはなさそう。余談ですが、SAOって2022年の話という設定でしたが、とても2年以内にあれほどのゲームが作れるとは思えませんね。


友人に強く勧められてNWO(と略すとプロレスを思い出してしまいますが)をプレイすることになったゲーム初心者の本条楓(キャラ名はメイプル)が、「痛いのが嫌だ」という理由で武装を「大盾」にし、初期ステータスポイントも全て防御力に振って、初心者らしいへっぽこプレイを展開しますが、偶然が重なった結果様々なレアスキルやレア装備を獲得し、ゲーム運営スタッフが予期していなかった無敵の防御力を誇るキャラになってしまいました。


その後楓にNWOを勧めた白峯理沙(サリー)も合流します。サリーはかなりのゲーマーですが、メイプルの防御特化に対して回避特化を選択し、回避と見切りでノーダメージという 異色タッグを結成します。自分たちの知らないところで様々なプレイヤー及び運営スタッフたちから注目されながら、二人はNWOのプレイを楽しんでいきます。


メイプルこと本条楓のCVが本渡楓というのにまず笑いますが、これはえーでちゃんありきで付けた名前なんでしょうかね。むしろこれだけ似た名前でえーでちゃん以外の声優がキャスティングされたらその方が驚きですが、原作の連載開始が2016年5月、えーでちゃんは2015年から声優活動を始めているので、ギリギリ間に合ってるといえばいえますが。


ゲームがここまで進化したら、ぜひ私もやってみたいですが、ゲーム内の1時間は現実の1分くらいになっていないと、寝不足で現実生活が破綻してしまいそうです。「慎重勇者」の統一神界の時間(現実世界のの100/1)だとなおいいですが。モンスターと戦うだけでなく、イベントではプレイヤー同士の戦いもありですが、あくまでゲーム内なのでデスゲームにはならなさそうというところも平和でいいですね。

続いて「推しが武道館いってくれたら死ぬ」。3話まで視聴しました。岡山県が舞台となっていて、地下アイドルグループの活動と、彼女らを応援するアイドルオタクたちの様子を描いたコメディ作品です。アイドルグループは女性で、主人公のオタクも女性というのは、視聴者が男ばかりであろうことへの配慮とも取れますが、女性アイドル好きの女性というのも現実に結構いて、そんなに珍しいものではないようです。

見てはいないのですが、昨年夏頃にNHKで「だから私は推しました」というドラマを放映していて、これも地下アイドルと出会ってオタクにハマっていくアラサーOLを描いたもののようでした。見ていないのにどうして知っているのかと言えば、日中仕事場でつけっぱなしになっているNHKで結構宣伝していたので。


7人組の地下アイドルグループ「ChamJam」、その中でも人気最下位の市井舞菜を熱狂的に推す「えりぴよ」ことえり。彼女は20歳のフリーターですが、ある日偶然見たChamJamの野外ライブで熱狂的な舞菜オタとなり、収入の全てをファン活動に充てるようになります。舞菜ファンは事実上えりぴよ一人で、ほぼ常に学生時代の赤いジャージ姿で現れますが、これはファン活動費を工面するために私服を全て売り払ったためだそうです。20歳の女の子がそこまでして…



えりぴよが現場で一緒になるのは「ChamJam」リーダーで不動のセンター五十嵐れおを推す「くまさ」やクールでしっかり者の松山空音を推す「基」。くまさは見た目もろにアイドルオタという感じで結構年もいっていますが、れおが別のグループに所属していた頃からのれお推しで、言っていることや考えていることはかなり常識的です。基は推している空音との交際や結婚を真剣に夢見ている「ガチ恋勢」と呼ばれるタイプのファンで、妹の玲奈は空音に似ています。お前、もしや…!その玲奈は舞菜ファンということで、えりぴよ以外に唯一の舞菜ファンかも知れません。



それにしても「ChamJam」、アニメだからだといえばそれまですが、美人揃い過ぎます。これでどうして地下アイドルのままなのか謎。東京に出てくれば一気に売れるんじゃないでしょうかね。人気最下位といわれる舞菜にしてもやたら可愛いので、なぜ不人気なのか謎です。


地下アイドルを推すというのは、今はまだ売れていないけどいいなと思ったグラドルを推すのと似ているかも知れません。人気出ろと思いつつ、本当に出ると寂しい気持ちになったりして。しかし地下アイドルってファンレターの返事とかくれるんですかね。それなら推したい気持ちもわかりますが…


舞菜はえりぴよを数少ないファンとしても大事にしてくれるのかと言えば…これがものすごい塩対応。そのせいでえりぴよは舞菜に嫌われているのではないかと悩んでいますが、実際のところは嫌っているわけではなく、むしろ親しくなりたいと思っているようです。同性なんだからもっと打ち解けても…と思いますが、押しが強すぎるえりぴよと不器用な舞菜では上手くコミュニケーションが取れず。アイドルとファンの関係は難しいのですかね。こんなにも好きなのに届かない想い…


私の知っている昭和のアイドルと今のアイドルは、存在のありようが全然違うみたいですね。それは「ゾンビランドサガ」でも、昭和のアイドル紺野純子と平成のアイドル水野愛の意見対立として描かれていましたが、正直秋元商法ともいわれるAKB以降のアイドルの推し方というのは私にはよく判りません。握手にしても会話にしても、掛けた金額に比例するというのはわかりやすいと言えばわかりやすいのかもしれないけど、あまりにあざとくて。基の「リア恋勢」というのは理解できます。無理だろうとは思うけど(笑)。

えりぴよのCVは「ダンベル何キロ持てる?」で脚光を浴びたファイルーズあい。もともと筋トレ好きだったということで、まさにうってつけの役だった訳ですが、これからブレイクしそうな予感がします。EDで懐かしの「♡桃色片想い♡」も歌っています。♡なんて付いてたっけか。

一方「ChamJam」メンバーのCVは知らない声優さんが多く、知っているのはれお役の本渡楓と水守ゆめ莉役の石原夏織のみ。えーでちゃんは相変わらず売れていますね。「ゾンビランドサガ」のフランシュシュに続いてのアイドル役か。

最後に「恋する小惑星(アステロイド)」。4話まで視聴しました。略称「恋アス」。いわゆる「きらら系」で、原作は芳文社の四コマ漫画誌「まんがタイムきららキャラット」で連載中です。「なろう系」とともに有名な「きらら系」ですが、萌え系少女達のゆるい日常を描いた作品の総称みたいになっていますが、「ゆるキャン△」や「ご注文はうさぎですか?」のように全くそのとおりの作品の他、「がっこうぐらし」のように実は全然ゆるくない作品もあるので侮れません。
辛く厳しい現実をしばし忘れさせてくれるという意味では、「なろう系」とも共通点はありますね。ベクトルは全然違いますが、基本は癒やしを与えてくれる作品なので私は「きらら系」も大好物です。本作は、高校の地学部を舞台に、小惑星を見つけたいという夢を持った主人公と、その周囲の地学系女子(ジオジョ)による青春物語です。

当初幼年期の思い出として、主人公木ノ幡みらと「アオ」の新しい小惑星を発見しようと約束するエピソードが綴られます。「アオ」は一見男の子なので、「きらら系」なのに野郎が出るだと!?と驚きましたが、実はボーイッシュだっただけで、星咲高校で再会した真中あおは女の子でした。

昔の約束を果たすために天文部を探すみらですが、なんと天文部は人数不足のため地質研究会と合併して「地学部」となっていました。しかしそこであおと再会し、先輩達との部活動がスタートしていきます。地学部はみらとあおを加えてもたった5人で、天文班3人、地質班2人。天文班の方が多いですが、もしみらとあおが入らなければ部長一人だけだったという。なお前年には天文部はバニーガールの格好をして客引きをして(上坂すみれ演じるモンロー部長)学校側に怒られており、地質研究会の方は地味過ぎて人が寄りつきませんでした。それにしても共学校なのに女子しか集まらない不思議。

地学…高校生の頃好きでした。そういえば「めぞん一刻」のヒロイン、音無響子も高校時代は地学が好きでしたが、それは単に先生が好きだったからのような…。私は中学時代も理科では生物・地学を含む第二分野の方が物理・化学を含む第一分野より好きでしたね。地中の地質と宇宙の天文って、内容的に極端に離れすぎているんじゃないかと思ったりもしましたが、地球だって宇宙の中の一個の惑星には違いないのだからそうおかしい話でもないですね。

そういう訳で地質にしても天文にしても好きなので、それを愛する少女達を見られるのはまさに我が喜びです。天文班と地質班は、元々別の部活だったこともあって、ギスギスというほどではありませんが、互いの活動に知識や関心がなく、気風も異なっていましたが、学校外での実地調査や屋上での天体観測、合宿などの行事を共にしていくことで互いの分野に興味を持つようになり、一体感が出てきて親しくなってきています。

その野外活動とか合宿といったイベントが、ゆるいながら癒やしがあっていいんですよね。こればかりは「きらら系」が好きでない人には理解されないかも知れませんが、女の子達がきゃっきゃうふふしているのを垣間見るのが大好きなんです。その中に入りたいというのではなく、ただ垣間見たいというあたりが理解を得にくいのかもしれませんが、いわゆる「観察者効果」(観察するという行為が観察される現象に与える変化)は、アニメでは考えなくていいというのが実にいいです。

ちなみに本作では、昨年放映された「私に天使が舞い降りた!」に参加したスタッフが多数再集結しているとのことで、それだけで今後の展開に期待大です。キャストも、星野みやこ(みや姉)役だった上田麗奈や白咲花役だった指出毬亜という二人の主役が、それぞれみらの幼なじみの鈴矢萌と地学部の先輩猪瀬舞として再登場しています。萌がやたら百合百合しかったり、イノ先輩(猪瀬舞)可愛いと口走ったり、イノ先輩と急接近するあたり、“前世”の記憶が甦っているのかと笑ってしまいますな。でも確かにイノ先輩、花よりもずっと可愛い。作中一番可愛いキャラではないでしょうか。


可愛い女の子が好きな地学を巡ってきゃっきゃうふふしているというのは実にいいです。もともと「きらら系」は好きなんですが、特にいい作品になる予感が。今後も楽しみに見ます。夏休みや秋の文化祭とかが描かれることでしょう。

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