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福井旅行記②:永平寺と養浩館庭園

12月になっただけでいきなり

 12月になりました。たった一日で秋から冬へ。気温は大差ないんですが、気分はガラッと変わりますね。なのでトップ画像も雰囲気ある秋から華やかな夜景に変えてみました。もうあと一月で新年…毎度のことながら時が過ぎるのは早いですね。

永平寺ライナー

 本日は昨日に引き続き、先日行ってきた福井旅行記です。ビジホでの“豪遊”後、一夜明けて向かったのは永平寺。こちらも京福バスを利用します。永平寺ライナーという特急バスで片道約30分。料金は750円です。リムジンバスなんて名前を使うほど豪華な内装でもない気がしますが、まあ普通の乗り合いバスに比べれば違うといえば違います。

永平寺全景

 永平寺は日本曹洞宗の大本山で、開祖である道元が開山しました。宋に渡って曹洞宗の高僧・如浄に師事し、ひたすら坐禅に打ち込む「只管打坐(しかんたざ)」を学び、帰国後は世俗化した当時の仏教を批判し、仏陀本来の精神に立ち帰ることを唱えましたが、比叡山など旧仏教勢力から迫害を受け、越前の土豪波多野氏に招かれて越前入りし、1244年に傘松峰大佛寺を建立、1246年に山号寺号を吉祥山永平寺に改めました。

永平寺①

 800年近い歴史を持っている古刹ですが、兵火などによる火災で度々焼失しており、現存する伽藍は全て近世以降のものとなっています。このため、建物については古くても300年未満ですが多くが重要文化財に指定されています。また永平寺は修行場として有名で、かつ永平寺での修行は禅宗の中で最も厳しいと言われています。現在も約160名の雲水と呼ばれる修行僧が修行生活を送っています。写真撮影は自由ですが、雲水に直接カメラを向けることは禁止されています。拝観料は500円。

傘松閣

 永平寺は33万平方メートルの敷地に70を超えるお堂と楼閣がありますが、なかでも「七堂伽藍(しちどうがらん)」という修行に欠かせない7つの建物が回廊で結ばれており、ここを拝観するのが永平寺観光の目玉となっています。7つの建物とは「山門」「仏殿」「僧堂」「大庫院(だいくいん)」「東司(とうす)」「浴室」「法堂(はっとう)」のことで、建物の並びは坐禅を組んだ人の形にも例えられ、法堂は頭、仏殿は心臓などとも言われているそうです。

天井のアップ

 最初に向かうのは2階建ての「傘松閣(さんしょうかく)」。1階は参拝者の控室や研修・宿泊用の部屋ですが、2階には156畳敷きの大広間があり、天井には昭和初期の有名な画家144人による230枚の日本画が埋め込まれています。別名「絵天井の間」。

永平寺②

 「七堂伽藍」は回廊で繋がっていますが、段差があるので階段が続きます。運動が苦手な人にはややきついかも知れません。回廊は毎日雲水が雑巾掛けしているそうで、ちり一つ落ちていません。雲水は大勢居ると言っても回廊も長大なのでさぞや大変なことでしょう。それも修行か。

晩秋の永平寺

 拝観中も度々雲水とすれ違ったり追い越されたりします。色々と忙しそうですが、永平寺では365日の生活すべてが修行だと言われていて、起床は朝3時半だとか。その頃に眠るという“ニートな午前3時”な人も多いかと思いますが、なんと食事当番は1時半に起きるそうで、一体何時に寝ているんだろと思います。スマホ中毒の人は雲水になると抜け出せるかも知れませんが、一日耐えられるかどうか。

霧たちのぼる

 晩秋の古寺ということで雰囲気は満点ですね。霧たちのぼる秋の夕暮れ、なんて感じがしますが、実際には昼前の撮影です。未明には雨が降っていましたが、朝からはどんより曇っていたものの、傘はほぼ使わずに済みました。

養浩館

 さて永平寺ライナーで福井駅に戻りましたが、思いのほか時間があることが判ったので、時間があったら行こうと思っていた養浩館庭園に行ってみることにしました。福井市中心部にある福井藩主松平家の別邸が原型になっています。

養浩館庭園

 拝観料は220円。福井の見所は安くて助かりますね。国の名勝に指定されているほか、米国の日本庭園専門雑誌“The Journal of Japanese Gardening(ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング)”が毎年行っている日本庭園ランキングには、2006年以来登場しており、2008年から2010年にかけては3年連続で第3位に選ばれるなど、高い評価を受けています。最近では2016年に5位に選ばれていますが、1位は一貫して足立美術館、2位も不動の桂離宮で、3位以下は結構変動するという感じですね。

晩秋の庭園①

 養浩館は江戸時代は「御泉水(せんすい)屋敷」と呼ばれており、明治になって幕末の四賢侯の一人である松平春嶽によって「養浩館」と改称されました。現在の建物は、戦災で焼失した当時のものを復元したものです。養浩館は、建築物の全体が池に囲まれていて、一部は、建築物に池の水がかぶさっていたり、建築物の下を池の水が渡っていて、庭園と建築物が具合よく釣り合っていて、なじみやすくなるようにできています。

晩秋の庭園②

 庭園は回遊式庭園という兼六園や後楽園と同じ形式。三名園に比べると規模は小さいですが、「こういうのでいいんだよ」と言いたくなる位のちょうど良い広さで、池を巡る石組や樹木などに四季折々の趣があります。折しも晩秋ということで、一番趣がある季節に訪れることが出来た気がします。

晩秋の庭園③

 ここに住んで風雅な日々を送りたいな…なんて思ってしまいますが、やはり冷暖房テレビパソコンがないと一日で飽きてしまいますかね。あと純和風住宅は見る分にはいいんですが、住むならベッド・洋室派なのでその辺もちょっときついですね。

福井城址
福の井

 福井城址も見ようと思いきや、本丸跡の石垣の中には、城の代わりに県庁と県警本部が建っていました。橋とか門の復元はやっているようですが、元の名前は北ノ庄城。「北」の字が「敗北」にあたって不吉であるとして、「北ノ庄」から「福居」に改名され、さらに後に「福井」と改名されましたが、天守台のそばに「福の井」という井戸があって、この井戸が「福井」の語源由来となったとか。

サイゼリア

 遅くなりましたがランチは駅のそばのサイゼリアで。昨日福井名物を食べたので完全に趣味に走りました。というか、実はサイゼリアに入ったことがなかったんですよ。ワンコインでランチが食べられる激安イタリアンですが、あえて贅沢にグランドメニューからチーズたっぷりミラノ風ドリアとハンバーグステーキ。そしてデカンタでワインを注文してしまいました。昼酒は正月と旅の時くらいですね。

サイゼリアの激安ワイン

 しかしここのワインは安い!250mlで200円、500mlで399円です。嬉しくなってつい赤ワインを500mlで注文してしまいましたが、利益出てるんですかねこれ。昼に軽く飲むには多過ぎる気もしましたが、まあこの程度ならせいぜいほろ酔いなのです。これでお値段は合計1200円を切っていました。昨日のランチとの値段差に愕然です。ランチはサイゼリア、はっきりわかんだね。

福井名物水ようかん

 帰りのサンダーバードに乗ってから重要な忘れ物に気づきました。福井の冬の名物・水ようかんを買い忘れたのです。せめて食べてくれば…。一般的に水ようかんは夏のお菓子ですが、福井では窓の外の雪景色を眺めながら、こたつに入ってみかんとお茶と水ようかんを食べることが、冬のお楽しみなのだそうです。福井以南では気温が高くて腐ってしまい、福井以北では気温が低すぎて凍ってしまうということで、福井の冬の縁側は水ようかんを保存しておくのに最適な天然の冷蔵庫だったとか。甘さ控えめで、水分たっぷりでとろけるような柔らかさなんだそうで…うーむ、食べ逃がしたのは残念無念。でも気分的には水ようかんはやはり夏に食べたいですね。

おいしそうだけど

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