2019年夏季アニメの感想(その3):ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ/通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?

10月に入って秋真っ盛りと言いたいところなんですが、相変わらず妙に暑いですね。東京じゃ30度超えですか。空前の高温じゃないでしょうか。大阪も29度あって、秋になった気が全然しません。秋を味わう時はね、暑さに邪魔されず、自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ。独りで静かで豊かで…と井之頭五郎さん的なつぶやきをしたくなりますね。しつこい暑さにはぜひ関節技を極めてやりたい。画像は最近はまっている猫シリーズですが、せめて秋っぽいのにしてみました。

秋季アニメも始まっているので夏季アニメの感想をどんどん進めていきましょう。ちなみに「超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!」は1話切りとします。1話切りは私としては極めて異例なんですが、ついて行けそうにないので仕方ありません。本作は「小説家になろう」投稿作品ではないのですが、異世界転移ものです。私、基本的に異世界転生・転移ものは嫌いではないんですよ。「オーバーロード」「このすば」「リゼロ」といった傑作もありますし。

もちろん「なろう系」は特に石多めの玉石混淆なんで、残念作品も多いのですが、本作はちょっとものすごい。まず異世界転移云々の前に現世で登場人物達が既に異能者なんですよ。異世界に行ってチート能力を身につけるのではなく現世で持ってるチート能力をそのまま持ち込むらしいです。一介の高校生が異世界で首相になろうが天才医師になろうがそれは別に構わないのですが、現世で高校生が首相とか医者ってなんなんだそれ。まず現世での活躍ぶりとかその理由について小一時間説明が必要な気がします。そもそも自分同様平凡な主人公が、異世界に行って大活躍するというあたりに感情移入というか自己投影できるのが「なろう系」の良さだと思うのですが、現実でありえないようなスーパーキャラにはちょっとシンクロできそうにありません。みんな楽しんで見られるんですかね?いや「できらぁ!」という人は見て頂いて一向に構わないんですけどね。

では打ち切り情報に続いて「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ」です。こちらは一期が安定の面白さだったのでストーリー展開には問題ないのですが、原作に追いついたという訳でもないのに二期との間隔が4年以上空いてしまったというのは残念でした。前回までの筋を忘れてしまいます。

今期は原作第二部の後半、6巻~8巻あたりがアニメ化されました。アポロン・ファミリアとの戦争遊戯、イシュタル・ファミリアとの抗争と新メンバーサンジョウノ・春姫の加入、ラキア王国のオラリオ侵攻とヘスティア誘拐といった事件が立て続けに起こります。ダンジョン潜れよベル(笑)。ちなみにタイトルと違ってベルは異性関係が全然奥手なので、全然出会いを求めていないような気がしますが、これは「異性との出会い」ではなく「仲間との出会い」なんでしょうかね。

戦争遊戯はもっと長くやるのかと思いきやあっさり決着してしまいました。ベルはいろんな神様から注目されますが、その度にその神様の眷属から妬まれるという。アポロンような男神の場合、「ウホッ」な関係でもない限り眷属がそんなに妬まんでもと思うのですが、フレイアのような女神が注目している場合は、眷属が嫉妬するのは良く判ります。ファミリアへの加入は恋愛感情でという訳ではないと思いますが、美貌の女神様となれば話は別。それにしてもアポロンはしけた神様でしたね。


奇策が嵌まったアポロン・ファミリアと違ってイシュタル・ファミリアは強力なので正面からぶつかったらとても勝てない相手でしたが、フレイア・ファミリアが代わりにほぼ片付けてくれました。元々イシュタル・ファミリアはフレイア・ファミリア壊滅を目論んで色々画策していたようなので、先手を打たれた形になりましたが、ベルたちヘスティア・ファミリアはこの二大ファミリアの抗争に巻き込まれたというか激突の火種を放ったというか。

新加入のサンジョウノ・春姫はイシュタル・ファミリアで娼婦をやっていたことになっていますが、実際には男の裸をみると気絶してしまって役立たずだったので処女のままだそうですが、そんな設定はいらなかったような。実際バリバリ娼婦として働かされていて、それでもベルが救うという方が格好よくないですかね。原作ファンに処女厨でもいるんでしょうか。

アレス率いるラキア王国とのもめ事は、ヘスティアが誘拐されたことがメインになっていましたが、戦力的には圧倒的にオラリオ側の方が強いので、ヘスティアとベルの関係というか、神と人の違いを乗り越えてベルと相思相愛になりたいというヘスティアの思いと向き合わされる話がメインになっていました。ヘスティア、一期の頃は可愛かったような気がするのですが、二期ではどうもちょっと。ヘスティアはアテナやアルテミスとならぶギリシャ神話の三大処女神なんですが、ベル相手ならそれを捨てちゃうってことなんでしょうか。神のステータスが変わる(笑)。



そんなベルにはそれこそダンジョンで出会ったアイズという想い人がいるんですが、このキャラの魅力ってのが今ひとつわからないままですね。強いのは判るんですがどうもそれだけのような。ベルにやたら好意的なシルとかエイナの方がいいような気がします。

続いて「通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?」。異世界ものといえば異世界ものなんですが、他作品と決定的に違うのは、内閣府が作ったオンラインゲーム内を冒険しているということと、それを全キャラが自覚していること。ゲームのタイトルは「MMMMMORPG(仮)(ママの 、ママによる、ママのための、ママと、息子がもしくは娘が、大いに仲良くなるためのRPG)」で、まさに息子ないし娘が母親同伴で冒険することになります。目的は母親と子供を仲良くさせること。

いわゆる剣と魔法のファンタジー世界ですが、ゲームなので怪我は演出で、死亡しても棺桶に入るだけで蘇生魔法ですぐに復活できます。母親と子供を仲良くさせることが目的なため、「母親」としての想いが強ければ強いほどゲーム内の常識を覆すような力を発揮することができます。プレイヤーキャラ以外に多数のNPCが存在しますが、開発が間に合っていないベータ版のため、アスキーアートで描かれている者も多数います。


ということで、主人公・大好真人がテスターとして実母・真々子とゲーム内を冒険することになり、様々な理由で母親と不和になった自称超絶賢者ワイズや腹黒ヒーラーのメディ、サポーターのポータを仲間にしていきますが、その過程でこのゲームを妨害しようとしている勢力の存在が明らかになっていきます。

終盤登場したラスボスである謎の敵アマンテは「反抗組織リベーレの四天王」だと名乗ったので、おそらく二期が制作されれば残りの三人も登場するでしょう。アマンテはまさに「四天王最弱」を地で行くようなドジッ娘お笑いキャラでした。

それにしても問題は真々子さんですよ。見た目が若すぎる巨乳ナイスバディは、息子と間違いを犯すことを前提にしたキャラ造形としか思えません。とにかく息子一筋なんですが、夫はどうでもいいんでしょうか。死別したとか離婚したとかいう話は出てきませんが。

この人をどう見るかによって本作の評価は大きく変わると思われますが…個人的には正直かなりキモかった。CV茅野愛衣はそりゃあ頑張っていたと思いますが、やはりここはお姉ちゃんこと井上喜久子(17才)を起用して欲しかった。かーやにはまだちょっと早かったんじゃないでしょうか。

うっかり感想書くのをど忘れした異色のフェチアニメ「みるタイツ」に、茅野愛衣は色っぽい高校教師奥墨ユイコとして出演。7話「誘惑タイツ」では主演して色っぽさ全開にしていましたが、これは非常に良かった。これまでの出演キャラ的に、色っぽいキャラというのはどうかと思いましたが、ぜひお相手して貰いたい女性教師を見事に演じていました。

ED「通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃ママ」は懐かしの「パタパタママ」の替え歌で、これにはすっかり意表を突かれたのでついつい最後まで見てしまいましたが。


いや他にも内閣府職員のシラーセこと白瀬真澄を怪演する新井里美とか中原麻衣のDV教育ママの切れっぷりとか見所は多々あったんですけどね。でも二期は厳しいかな。プレイヤーキャラは母親同伴でやってきたけど色々あって別れたという設定がある中、ポータだけママンに関する言及が一切ないので何かあるのだろうと思われますが、一期で終わりなら華麗にスルーでいいんでしょうね。
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