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鰊御殿とモエレ沼公園:2年ぶりに札幌に行ってきました。

野菜の日

 8月つごもり。今年も三分の二が終了してしまったということに愕然としますね。昔なら夏休み最後の日ということで、子供達は月曜日を前にした日曜日の夕方の10倍くらいの憂鬱さに身もだえしていたものなのですが、最近は8月中に学校が始まっていることも多いようですね。暑くて勉強どことじゃないだろうと思いきや、冷房が入っている学校も結構あるようで、それなら長期休む必然性もないですね。8月31日の「831」が「やさい」と読めることから「野菜の日」とされているそうで、ヘルシーに野菜をたくさん食べるといいかも知れません。

ティアラホテル札幌すすきの

 さて先日、札幌に二泊三日で遊びに行ってきました。二年住んだ思い出の地ということもありますが、私は札幌と北海道を愛して止まないので、年に一回くらいは無性に行きたくなるんです。昨年は道東を旅したので、今回は気楽に札幌ステイ。今回の宿はティアラホテル札幌すすきの。まっすぐ北に歩くとすすきの交差点。さらに行くと札幌駅という好立地でした。

鰊御殿その2

 センチメンタルジャーニーもいいのですが、二年住んでもまだまだ行ったことのないところがたくさんあるので、今回はまず小樽に向かいました。小樽は何度も行きましたが、今回目指すはまだ見ぬ鰊御殿です。鰊御殿とは、戦前まで北海道の日本海沿岸で隆盛を極めたニシン漁で財を成した網元達が、競って造った木造建築物のことです。小樽にはいくつか鰊御殿があるのですが、今回は旧田中福松邸に行きました。

鰊御殿

 小樽駅前から小樽水族館に向かうバスに乗って終点まで行くと、大半の乗客は当然水族館に向かうのですが、ひねくれた私は反対側に歩きます。岬の上に立っているのが鰊御殿。料金は300円。

鰊曇りの海

 裏手には豊漁祈願の神社と崖前の見張り所があり、鰊曇りの空の下、海を見渡すことができます。あれから鰊はどこへ行ったやら…とか言いたくなります。いかにも100年くらいここに建ってますが何か?といった雰囲気ですが、実は積丹半島を挟んで逆側、つまり西南部の泊村に明治30(1987)年に建てられた鰊御殿を、昭和33(1958)年に移築したものなのです。

一階の展示

 御殿の向かって右側が主人家族の住居と客間、左側が台所とか漁夫達(ヤン衆)の住居となっています。内部は鰊漁とか加工に使われた道具類や生活用具がたくさん。漁夫達は筵を3枚支給されて板の間に寝たそうですが、ベッドとまでは言わないけど布団くらいあてがって貰ってもいいんじゃ。もしやブラック企業?

二階の客間

 二階は客間。木材とか良いものを使っているのかも知れませんが、素人目にはただの古い家。なぜか忍者屋敷のような隠し部屋がありますが、用途は不明。借金取りが来たときに隠れるとか、不良漁夫が暴れたときに逃げ込むとか仮説はいくつかるようですが。建造当時の主人が忍者好きで、忍者屋敷に男のロマンを感じたとかだったりして。

ら~めん共和国
炙りチャーシュー麺

 せっかくだから水族館も見たかったのですが、時間がなかったので札幌に戻ります。昼食は駅ビルエスタの10階にあるら~めん共和国。いろんな名店があるんか、まっしぐらに白樺山荘に向かってしまいました。いつもは味噌ラーメンを注文するのですが、共和国限定の炙りチャーシュー麺がお勧めとのことなので、旅で緩くなった財布のひもをほどいて注文してしまいました。やはり白樺山荘はいいですね。汗だくになりながらスープを飲み干してしまいました。

モエレ沼公園

 そして向かうはモエレ沼公園。札幌に住んでいたころ、何度も行ってみようと思ったのですが、地下鉄とバスを乗り継ぐのが面倒臭く感じて結局行きませんでした。いざ行ってみたら別にそんなに面倒でもなかったので、単に気持ちの問題だったんでしょう。モエレ沼公園は北海道らしく非常に広大な敷地の公園ですが、彫刻家のイサム・ノグチが基本設計を手がけ、「全体をひとつの彫刻作品とする」というコンセプトのもと造成され、幾何学的形態を多用した施設が整然と配置されています。

プレイマウンテン頂上からみたモエレ沼

 モエレ沼は石狩川の河跡湖(いわゆる三日月湖)で、ゴミの埋め立て地とされて危機的な状況にあったものを、保全を兼ねた大規模な水郷公園とする計画が生まれ、イサム・ノグチに公園設計を委託して完成したのがモエレ沼公園です。ノグチは2000分の1の模型(マスタープラン)を完成させた後に急死してしまいましたが、マスタープランが完成済であったことで公園造成の継続が決定されました。完成は2005(平成15)年。

ガラスのピラミッド
ピラミッド内部

 まず目に付くのはガラスのピラミッド。「HIDAMARI」と名付けられており、公園を象徴するモニュメントです。ピラミッドと呼ばれますが、見る方向からは違う形にも見えます。中にはレストラン、ギャラリー、ショップ、公園管理事務所などが入っています。

モエレ山のなだらかな道

 そしてバスからでも目に入ったのが公園内最大の造形物であるモエレ山。これを見た瞬間、うんざりした気持ちになりました。「ああ、登らなきゃならないな」と思ったので。別に登ることを義務とされているわけでもなんでもないのですが、なんとかと煙は高いところに昇りたがるというアレです。山とか階段があると登らずにはいられないというのは「山のススメ」病とでも言うべき何でしょうか?

モエレ山の直線路

 標高62メートルで札幌市で最も低い山だそうですが、周囲が平地なので高く見えます。登り口は3方向5ルートあり、いずれも10分ほどで登り切ることができますが、私が登ったのは緩やかに山裾を巡る比較的楽なコースでした。一直線に山頂を目指す階段もあり、もしこっちを見ていたら、見上げただけでめげそうでした。幸い降りるだけに使わせて貰いましたが、運動部の諸君はここでダッシュ登りをすると鍛えられそう。

プレイマウンテン

 ピラミッドを思わせるプレイマウンテン。ノグチが1933(昭和8)年に発案したセントラル・パークに遊園地をつくるプランの「遊び山」の構想が初めて実現したものだそうで、石段は99段ありました。高さは30メートルと大したことないのですが、石段の一段一段の高さが何気に辛い。

頂上からの風景

 ピラミッドの裏側はなだらかな斜面となっていて、上り下りは至極楽ちん。つまりモエレ山で楽した分、プレイマウンテンで苦労したということですね。人生楽ありゃ苦もあるさ。

ミュージックシェルとテトラマウンド

 横目で見ただけのテトラマウンドとミュージックシェル。テトラマウンドは直径2mのステンレス鋼の円柱を三角に組み上げて、真下に芝生の円いマウンドを盛り上げたモニュメントです。ミュージックシェルはコンサートや舞踊などの舞台で、白い半球形の建物は職人が研磨して作り上げたもので反響板にもなっています。

モエレ山頂上

 公園が広すぎるのと、夕方に約束があったので全てを見尽くすことはできませんでした。レンタサイクルもあり、本気で見たければこれを使った方がいいでしょう。公園なので無料というのが嬉しいです。
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