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記憶に残る一言(その107):若松市政のセリフ(新日本プロレス)

超大型台風10号

 凄い凄いと噂されていた台風10号ですが、幸い大阪は大した被害もなく、やや拍子抜けでした。お前は前評判だけのミスターXかと突っ込んだりして。知ってますかミスターX?

ミスターX

 格闘技世界一を名乗って異種格闘技路線を進んでいた猪木と戦った謎の覆面空手家ですが、当時少年マガジンで連載されていた梶原一騎先生原作の「四角いジャングル」ではさんざんに凄い凄いと煽りまくっていたのでワクワクしてテレビを見たのですが、いざ戦ってみたらとんでもないスットコドッコイで「猪木の格闘技戦史上最低の相手」とまで酷評されました。前評判とのあまりの落差に、対戦後の「四角いジャングル」では「あのミスターXは替え玉で、本物はウィリー・ウィリアムスにKOされていたのだ!」なんて言い訳していましたが、さすがにどうにもなりませんでしたね。

劇画のミスターX

 真相はまず「四角いジャングル」でミスターXのキャラを作り、その後実在のミスターXとなりえる候補を探したのですが、ドタキャンを食らってしまったのでやむを得ずアルバイトの黒人を雇ったのだとか。

ミスターXその2

 なんて40年も前のエピソードを思い出していたら、ふと思い出した迷言があるので本日はそれを紹介しましょう。ミスターXがしゃべってくれたら良かったのですが、本物は全くしゃべらないまま消え去ってしまったので別のキャラです。

暴れる若松

 “世紀の珍戦”であったミスターX戦から5年後の1984年。前年に空前のブームを巻き起こしていた初代タイガーマスクが電撃引退し、前田日明らUWF勢、そして長州力ら維新軍が離脱して危機的状況にあった新日本プロレスに突如現れたのが謎の覆面レスラーストロング・マシン。その後、同じ覆面・コスチュームに身を包んだ2号、3号、4号が「増殖」し、マシーン軍団を結成し、猪木藤波以下の新日正規軍と抗争を繰り広げました。このマシーン軍団を操る悪のマネージャーが将軍KY若松こと若松市政でした。

現役時代の若松市政

 若松市政、私が初めて見た段階ですっかり悪徳マネージャーだったんですが、実は以前は国際プロレスのプロレスラーでした。しかも一般社員として入社後に自主トレに励んで31歳でデビューしたという苦労人。その後国際プロレス崩壊によりカナダのカルガリーに渡り、悪役マネージャーのショーグン・KY・ワカマツとして活躍していたのでした。ヒールレスラーのマネージメンとの傍らで自らも試合に出ていたそうです。

マシーン軍団を率いる若松

 山高帽子にグラサン、アラブ風の白い衣装にムチと拡声器を持って登場し、会場の「帰れ!」コールに対し「お前らこそ帰れ!」と喚いて暴れ回るなど、悪役マネージャーとしてブレイクした若松ですが、それこそ梶原先生が作中で「ヒールレスラーはリングを降りると紳士」「むしろベビーフェイスの方が性格が悪い」と主張していたのに違わず、プライベートでは非常に真面目な人物だそうです。国際プロレス時代は妻子を北海道に残して単身赴任状態で合宿所に住み込んで巡業に参加したり、経営難を察して海外修行を断ったり。

将軍KY若松

 またトラックでプロレスの資材運搬中、台風による土砂崩れのため家財道具を持ち出している家族に遭遇したので、トラックを停めて作業を手伝ったところ、偶然取材に来ていたNHKスタッフが見つけて「プロレスの選手も地元民を応援して、必死の作業を続けております」と現場中継されたこともあったそうです。本人は夢中で作業を手伝っていたため、後日関係者から聞かされるまで、放映されたことを知らなかったそうですが。

俺はKY若松だ

 1985年には「俺はKYワカマツだ 檄!」というレコードを出しましたが、内容はラップに近く、歌詞は「お前ら! 親孝行しろ」など真面目な内容だったそうです。そもそも当時はまだラップが日本に浸透していなかったので“早すぎたJ-RAP”なのかも知れません。ところで“KY”ってどういう意味なんでしょうか。空気が読めない?いやいやそんな未来先取りは…

こういうレコードもある

 登場するや観衆から毎回「帰れ!」コールを受けるのが常でしたが、それを逆手にとってコスチュームの背中に「K A E R E」の五文字を刺繍するなど、悪役ではありましたがコミカルな面もあり、試合中は拡声器で悪役然としたセリフをがなり続けるも、観客に「ハゲ」と野次られると「お前もいつかハゲるんだ!」と切り返すなどトークにも軽妙さがありました。

マシン軍団に囲まれて

 悪役マネージャーなので試合にもしばしば介入し、当時レフェリーだった山本小鉄とも乱闘を演じたりもしましたが、元々プロレスラーなのでそういうのは得意中の得意だったんでしょう。なおマシーン軍団については、かつてアメリカマットで活動していた“アサシンズ”などを手本に「同じデザインの覆面・コスチュームによるレスラー軍団」を構想したのだそうで、マシン(機械)ゆえに大量生産も可能という意味合いもあったそうです。

プロレス黄金時代

 当時プロレス実況で名を馳せていた古舘伊知郎は、マシーン軍団を「戦慄の殺戮マシーン」「暗黒増殖集団」「戦う金太郎飴軍団」などと形容し、若松については「悪の羊飼い」「地獄のお茶の水博士」「悪の正太郎君」などと形容していました。あの頃の古舘伊知郎はホントに凄かった…

地獄のお茶の水博士

 おっとオールドプロレスを語り出すと止まらなくなってしまうので、さっさと記憶に残る一言に行きましょう。ストロングマシーンを操る若松、ついに猪木と対戦ということになりましたが、ストロング・マシンの強さを煽ってこの一言です。「おい~猪木~!お前を倒すのに3分もいらねぇ!5分で十分だぁ~!!」…それはひょっとしてギャグで言っているのか!? 

テンコジタッグ

 「俺達は1+1=2じゃねえ、1+1=200だ! 10倍だぞ10倍!!」と言い放った小島聡など、新日レスラーには計算能力がヤバイのではないかとの疑いたくなる迷言が多いのですが、その先駆けが若松なのかも知れません。若松にはこの他にも「延長だ、延長!5分延長させろーっ!!テン・ミニッツだー!!!」という迷言があります。何気に伸ばすのが好きな若松さん。もしや外国では日常茶飯事と言われるふっかけとか値切りとかが影響しているんでしょうか?

オマエ平田だろう

 ストロング・マシンを巡っては、マッチョドラゴン藤波辰巳の「お前、平田だろう!平田だろオマエ!!」というモロに正体をばらしてしまうインパクトの強い迷言もあり、新日本プロレスとしては経営的に苦難の時代(その後もありますが)でしたが、面白いエピソードには事欠かなかったなあと思います。

アンドレを操る若松
アンドレと組んで戦う若松

 マシン軍団は1年くらいで消滅してしまいましたが、その後も若松市政はアンドレ・ザ・ジャイアントのマネージャーを務めたり共闘したりしていました。アンドレと組んでアントニオ猪木&上田馬之助とタッグマッチで対戦した際には両国国技館でメインを張っており、実況をしていた古舘伊知郎に「シンデレラ中年」と呼ばれました。しかし猪木と馬之助が組むというのも異色ですね。

最近のワカマツ市政

 なお若松市政は1999年に北海道芦別市の市議会議員に当選し、4期務めたものの2015年に落選してしまいました。しかし本年4月の選挙で当選し、再び市議に返り咲いています。名前が市政だけに市政に向いてそうな気が。現在77歳ですが本年2月にもリングで戦っているという矍鑠とした若松さん。格闘家は短命の人が多いので、ぜひご自愛の上長生きして下さい。
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