記憶に残る一言(その98):王貞治のセリフ(ホークス監督時代)

12月とは思えない暖かい日が続いていましたが、本日一気に冬らしい寒さがやって来ました。暖かい冬は楽といえば楽なんですが、やはり少しは冬らしさもないといけませんね。

寒波が来ると予報が出ていたので、ヤマトの真田さんのように「こんなこともあろうかと!」と、着る毛布をニトリで買ってきましたよ。札幌の企業と知って以来ご贔屓にしているニトリですが、安くて品質がしっかりしているのがよいですね。

本日は本当に久しぶりに記憶に残る一言です。何と半年ぶりぐらい。本日はネットで多用されているけど語源は実在の人のセリフです。何と世界のホームラン王、王貞治のセリフを紹介しましょう。

王さんの経歴をここで記すのは野暮の極みなんで現役時代は全省略。1980(昭和55)年の選手引退後、巨人の助監督・監督を務めますが1988(昭和63)年に辞任し、その後は解説者を務めていましたが、1994(平成6)年のシーズン後ににソフトバンクホークスの前身であるダイエーホークスの監督に就任します。ちなみにダイエーの前は南海だったんですが、もはや歴史でしょうかね。昭和の頃、南海のほか、阪神・阪急・近鉄と、近畿の鉄道会社はこぞって球団を経営していましたが…もはや残っているのは阪神だけという。

ホークスの監督は2008(平成20)年まで1続けます。今年はパリーグ2位から下克上で日本一に輝いたホークス、2010年以降は9年間でリーグ優勝5回、クライマックスシリーズ優勝5回、日本一5回という強力なチームとなっていますが、王監督就任の頃は弱小チームでした。1980年代から90年代前半はほぼ万年Bリーグ状態。王さんが就任しても当初は低迷し、選手の乗ったバスにファンが生卵をぶつける事件もありました。この時王監督は「我々が卵を投げ返すのは簡単だが、これをファンの意見と取るならば、勝つ事しかないんだよ」とコメントしたそうです。

こんな横断幕まで掲げられたりと、「世界の王」が屈辱に耐え続けてチーム整備に努めた結果、1999(平成11)年についにリーグ優勝、そして日本一に輝き、ホークスの台頭が始まります。しかし2008年には12年ぶりの最下位となり、体力的な問題を主な理由にシーズン終了で監督職を退くことを表明しました。監督退任後もソフト番地の球団最高顧問、GMを歴任し、現在はソフト版との取締役会長、日本プロ野球名球会顧問を務めています。今年の6月に結婚するなど、80歳近いというのに老いてなおお盛んなご様子です。

その王さんのホークス監督時代の口癖が「しゃーない」でした。意味はもちろん「しょうがない」ですが、特に敗戦時のコメントで多く見られたそうです。これに加え「強い気持ちが足りない」、「切り替えていく」、「緊急ミーティングを開く」などが定型句となっていました。

野球好き、スポーツ全般好き、ネタスレ好きが集うという2ちゃんねる(現在は5ちゃんねる)のまとめサイトですある「なんでも実況J板」(通称「なんJ」)で多く使われますが、特に「切り替えていく」と合わせて、自分の事について「しゃーない、切り替えていく」とか、他者の愚痴やぼやきに「しゃーない、切り替えていけ」と返したりすることが良く見られます。

なお「切り替えていく」の方は、今年巨人の監督に返り咲いた原辰徳の口癖でもあり、やはり敗戦後のインタビューでよく使っていたそうです。

振られたとき、受験に失敗したとき、就活に失敗したとき…人生には様々な失敗がつきものです。失敗は人生の常、しかしいつまでも後悔を引きずっていると、その後の人生にも悪影響を及ぼしかねません。もちろん敗因の分析や対策は必要ですが、まずは「しゃーない」と現実を受け入れ、気持ちを切り替えて未来への準備を行って行くことが大切でしょう。

しかし、「しゃーない」はいささかブロークン。自分自身はネットで使用する際には別に構わないのですが、TPOをわきまえないで使用するとこういうことも……

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