2018年冬季アニメの感想(その3):だがしかし2/たくのみ。

大阪春の風物詩の一つである造幣局の桜の通り抜けというやつが行われています。もうとっくに桜は散ったんじゃ?と思ったら、ソメイヨシノではなく遅咲きの八重桜などを観賞するようです。“花は桜木 人は武士”なんていいますが、ソメイヨシノが全国的に広まったのは明治以降なので、桜のイメージも今と昔ではだいぶ違いような。江戸中期の国学者・本居宣長は「敷島の大和心を人問わば朝日ににおう山桜花」と唱っているので、ヤマザクラこそが桜の代表格だったのかも。

それはそうと、冬季アニメのレビューは終わったもんだと思っていたのですが、漏れがあることを発見したので本日は冬季アニメ感想の補遺です。もうすっかり春爛漫で厳しかった冬のイメージも薄れていますけどね。まずは「だがしかし2」。

一期が30分ものだったのに対し二期は15分に。でももともと15分もの×2という感じでやっていたので、あまり違和感はありませんでした。むしろこっちの方がすっきりして良かったような気がします。

長い長い夏休みに出会った鹿田ココノツと枝垂ほたる。一期では季節はずっと夏のままで、二期に入っても二人の夏は永遠に続くかに思われましたが…。不意にほたるが姿を消し、季節はいつの間にか冬に。そして蛍の「消失」を受け入れられないココノツの心とは裏腹に、鹿田駄菓子屋は崩壊寸前。近所には立派なコンビニも出来て、もはやこれまでかと思いきや…

コンビニをクビになった尾張ハジメが転がり込んできて押しかけ店員となり、まさかのヒロイン交代。ハジメはスタイルはいいのですが顔はなあ。CV赤﨑千夏で、この人はポスト日笠陽子かと言いたくなるくらい面白いんですが、キャラとしては「恋愛らぼ」の真木夏緒とか「Fate/Apocrypha」のフィオレのような正統派美人をやらせるとはまる人ではないかと思っています。つまりもうちょっとかわいいキャラをやらせろやと。

駄菓子屋を立て直したいと考えながら、漫画家になりたいという夢も捨てられず、疾風怒濤の青春という感じのココノツですが、ほたるが突如戻ってみれば、コンビニ店長(CV杉田智和)は実はほたるの兄であることが判明したりと世間はやたら狭かった。それにしても竹達彩奈、食べ物系作品でクールでローテンションな小泉さんとエキセントリックでハイテンションなほたるを同時期に演じていたんですね。まあ途中からほたるは姿を消していたけど。

続いて「だがしかし2」の放映時間が半減された原因ともいえる「たくのみ。」。女性専用シェアハウス(最近これを巡って大騒ぎになってましたが)に集まった4人の女性が宅飲みを楽しむ様子を描いていました。

主人公のみちるは20歳で岡山からベンチャー企業の営業職に転職を果たして上京し、シェアハウス「ステラハウス春野」に入居しますが、ここには桐山姉妹(直は26歳でアパレル業。真は21歳で大学生)と緑川香枝(27歳のウェディングプランナー)が住んでおり、彼女たちと交流する中で様々な酒と出会っていきます。

「だがしかし」が実在の駄菓子を扱っていたのに対し、本作は実在の酒を取り上げています。正直お高いワインや日本酒ばっかり取り上げられて蘊蓄語られてもなあと思いましたが、そこはあまりお金を持っていない20代女性、出てくるお酒も基本高いものはありませんでした。というか「獺祭」を除けば誰でも簡単に買えるものばかりでした。

やはり気楽な宅飲みなら氷結とか男梅サワーとかハイボールとかだよなあと、酒の選択にはほぼ全面的に賛成でした。カルーアも、日本では家で飲みませんが、外国暮らしの頃はミルクで割って飲んでましたなあ。たまに居酒屋で飲むと、十万石饅頭を食べた棟方志功になります。その心は「うまい、うますぎる」。おいしいけどアルコール度数は高いので女性は気をつけましょう。

私はみかこし演じる香枝が好きでした。美人でスタイルもいいしおしゃれにも気を遣っているのに男運がないとか(笑)。料理も得意なのでぜひ嫁に欲しい人が全国に百万人はいると思うのですが。もしや理想が高いとか?5話みたいに酔った勢いで百合に走ったとしてもても、それはそれでいいんじゃないかしらん。

20代カルテットといっても、四捨五入して20歳と30歳ではだいぶギャップがあるようで、そのあたりの描写も面白かったですが、女は30代になってもいい女が本当にいい女ですよ香枝さん!

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