ファイブスター物語14巻(その3):十曜の守護者ぜよ

今日は仲春を通り越して陽春という感じでした。おかげで花粉も戦闘空域のミノフスキー粒子並みに散布されていて凄かった。特別ひどい花粉症という訳ではないのですが、くしゃみと鼻水が出まくりでした。もう一気に春なのかと思いきや、中盤からまた寒くなったりするらしいです。この気温の変化にはやられてしまいそうですね。

さて本日もFSSです。ちまちまやりたかったのですが一身上の都合で早めにやっちゃいます。浮浪者をやっていたワンダン・ハレーがビルドをパートナーにAP騎士に復帰してツラック隊に加入しましたが、乗るべきGTMがない様子。身なりを整えたらすっかり若くなりました。そういえばAP騎士って強さを求めて肉体改造や薬物によるドーピングが横行しているという設定がありましたが、ツラック隊には全然そんな感じがありませんね。本部から特別に送られてきた深紅のGTMは駆逐型のバーガ・ハリBS-R。かつてヤーボ・ビートが使用していた機体です。旧設定では濃緑色だったんですが。詩女ムグミカが生前、バルンガ参謀長にワンダン・ハレーが騎士復帰した際に渡すようにと言付けていたらしいです。詩女っていうのは代々その地位にあった者の記憶を受け継ぐ特殊能力を持っているそうで、まるでロマンシングサ・ガ2のバレンヌ帝国皇帝みたいなんですが、予言の能力もあるんですかね。

志願騎士も続々とやってきて意気上がるツラック隊ですが、夜に敵枢軸連合大部隊が国境に集結との急報が。ロッゾ帝国ヴーグラ騎士団、ウモス社会主義共和国連邦青銅騎士団、ガマッシャーン共和国レイスル騎士団を主力に、枢軸国の盟主であるバッハトマ魔法帝国銀月騎士団らも出現。GTM279騎という大軍です。バッハトマとガマッシャーンは戦場となっているハスハのある西太陽系ボォスの国家ですが、ロッゾとウモスは北太陽系のカラミティ・ゴーダース。この星はどうやら寿命が来ているらしく、フィルモア帝国やクバルカン法国といった大国は移住先としてボォスを狙っている模様。難民としてではなく、国家そのものの移動させようという遠大な計画なので、そのための基盤整備として魔導大戦に介入しているようです。おそらくロッゾやウモスも知っているんじゃなかろうか。ただ、バッハトマのボスヤスフォートがこれを知ってるのかどうかは不明。

フィルモアなどカラミティ・ゴーダーズの諸国の意図が明らかになってくると、かつての南太陽系ジュノーでのコーラス王朝対ハグーダ帝国の戦争への介入もフィルモアとハスハでは全然目的が違っていた可能性があります。フィルモアとしては移住先がジュノーでも構わなかったので、コーラスを弱らせてハグーダに恩を売って領土を得ようという目論見があったんじゃないかと思われます。というか、カラミティ・ゴーダーズの諸国はそういう思惑を胸に他の太陽系の紛争に介入しているんじゃ。

各軍の指揮官、なかなかに強そうですが、とりわけ異彩を放つのはガマッシャーンのシュバイサー・ドラグーン(別名ナオ・リンドー・レイスル)。デコースに殺された二代目黒騎士ロードス・ドラグーンの孫にして“天位殺し”“泰天位蹴り”などの異名を持っています。パートナーはバランシェファティマの令令謝。しかーし!久々に無茶苦茶強い騎士登場かと思いきや、全てはガマッシャーンが吹聴している虚言なんだそうです。エストにもあっさり振られたそうで、そんな嘘の塊の彼をどうして令令謝が認めたのかと思いきや、超級ファティマと呼ばれるヒュートランの設計母体となったファティマなんだそうです。ヒュートランといえば凄まじいスペックを持ちながら、組み込まれた自己鍛錬プログラムのせいで最弱の騎士をパートナーとして、常に不利な状況で戦うことを求めるようになってしまったというズッコケファティマ。つまり令令謝にもそういう傾向が濃厚ということなんですね。なんか美女はイケメンばかり選択するという傾向の中、超美人なのになぜかブサメンが好きという世の男性の希望の光的な存在ですね。じゃあ先にアララギ・ハイトと出会っていたら、ヒュートランと令令謝で争奪戦を展開したのだろうか?


4騎士団279騎という戦力に驚くツラック隊の面々ですが、ナルミ支隊長は「我々に撤退はないっ!!全戦力で迎え討つ!!」と意気軒高。その全戦力というのは69騎。敵の1/4ですが、地形は有利ということで総力を前線に持っていく構え。そんな中、ベラ国騎士の一人を呼び出したツバンツヒ。緩いツラック隊には忍者とか刺客が入り込み易いので内密に始末してきたということで、この騎士もそういう手合いと睨んだようです。十文字霞切りを繰り出してくるこの騎士にも余裕で対処するツバンツヒ。実はこの騎士も忍者や刺客を始末してきたそうで、その正体はヴィンズ・ヴィズ。アーレン・ブラフォードの嫁のキュキィの幼稚園時代からの舎弟で、その縁でミラージュ騎士団に加入していた模様。連絡員には懐かしのミス宇宙軍クニャジコーワ。まだ寿退職してなかったのか。ツバンツヒ、大隊長権限で二人をAP騎士団に編入、部下にしてしまいます。


ツラック隊が最も警戒するのはシュバイサー・ドラグーン。騎士としての腕前もさることながら(実はポンコツというのはバレてない)、軍師としてのセンスもずば抜けているということで、ツバンツヒをあてがわねば対抗できないそうです。また枢軸連合にはバランシェ・ファティマのマドリガル・オペレッタ、令令謝、パテシアがいて、目視以外の情報をダウンさせる強力なカウンターを使ってきます。ツラック隊にもモラードファティマのビルド、フローレスの称号を持つオーハイネがいますが、「戦いは数だよ兄貴!」でおなじみの“ドズルの法則”からすれば、ファティマの数も4倍いる枢軸連合の優位は動きません。ま、なんとなればツラック隊にはラキシスもいますけどね。


情報妨害戦が本格化する中、観測部隊は目視で戦況を伝えます。第一次世界大戦時代に逆戻り。するといきなり戦艦多数を発見。続々とGTMを降下させていると。だが敵ではありませんでした。ベラ国の北方にあって日和見していたイェンシング国のジャーグド隊とバトランド国のスパチュラ隊が援軍にやってきたのです。どちらも国会の出し惜しみで半数しか持ってこれなかったということですが、合わせて52騎が加わって合計122騎に。それでも枢軸連合の半分に足りませんが。

戦闘が始まっても後方に控えるシュバイサーに不満顔なのは女騎士バーナー・レンダウド。彼女を連れてきたのは彼女のパートナーのバランシェ・ファティマのパテシアの力が欲しかったからだそうですが、ここで妙な事を口走っています。超帝國ユニオのヘリオス剣聖騎士団の7剣聖が近く揃うとかなんとか。剣聖は一時代に一人という法則があった気がしますが、7人だ…と…。

そのうちの一人であるララファ・ジュノーンはたった一年だけ剣聖を務めたハリコンの中に意識が宿っていたそうです。あと薔薇の剣聖マドラ・モイライの中にアマンダ・プロミネンスの意識が宿っているとか。ということはこいつらの中にも剣聖の意識が宿っているけど、この体ではトホホな力しか出せないということか。11巻でナインが言っていた“十曜の守護者”ってのは彼らのことなんでしょうか。というところで164ページまで来たので、今宵はここまでにいたしとうございます(古いぜよ)。
スポンサーサイト