2018年冬季アニメ序盤の感想(その3):デスマーチからはじまる異世界狂騒曲/だがしかし2/たくのみ。/刀使の巫女

あっという間に2月になって本日節分。30年前にバリバリのアイドルだった南野陽子がラジオで「節分には恵方巻きを食べよう」キャンペーンをやっていましたが、当時は関西ローカルだったものが今ではすっかり定着しましたね。ハロウィン同様ビジネスチャンスは逃がさない方向ということか。悔しい…こんなコマーシャリズムなんかに…でも恵方巻き食べちゃう!(ビクンビクン)

さてまだまだ続く冬季アニメ序盤の感想なんですが、先週危惧していたとおり、「メルヘン・メドヘン」は4話まで視聴して打ち切りにすることにしました。キャラに魅力がない、すぐ脱ぐ、主演声優に不安定感などいろいろ要因はありますが、決定的なのは「話が面白くない」ということ。もちろん「面白いぞ」と思う方は私に構わず行って下さって結構です。上田麗奈、加隈亜衣、本渡楓が参加している奇跡のような作品だったので極めて遺憾なんですが、彼女達を主演にしたぜひ作品を作って下さい。

では本題に戻ってまずは「デスマーチからはじまる異世界狂騒曲」。4話まで視聴。原作は小説掲載サイト「小説家になろう」で掲載中です。アラサープログラマーの鈴木一郎が、複数のプロジェクトを並行して手がけるデスマーチの最中、仕事に一区切りをつけて仮眠をとったところ、気が付くとそこはいきなりゲーム世界そのもののような異世界でした。

制作していたゲーム「ウォーワールド」で、ビギナー向けに実装したマップ殲滅ボム(「ぬう!あれはFFでいうところのメテオ!」「知っているのか雷電!?」と言いたいところですが、実際には戦術魔法ではなく「流星雨」という超威力のマップ兵器でした)が自動発動し、「竜の谷」周辺の魔物達は全滅。その経験値、スキルポイント、称号、アイテム等が全て入ってきたことでレベル310で、能力値マックスでカンストしてしまいました。

それだけでなく、年齢は16歳位に若返り、名前もサトゥーというテストプレイ用のやっつけネームに。マップ全索敵もできるので、ゲーム内のキャラになりながらゲームプレイヤーとしての行動も可能に。手ぶらのようでいて入手したアイテムは即出現可能。これはチートプレイと言わざるを得ませんが、そんな形での異世界探索なら私もぜひやりたいです。ただ…画面に表示されるUI文字が小さすぎて読めないんですよね。まあ主人公が理解できていればいいんですが。

既に奴隷だった獣人娘トリオを仲間にし、自分のレベルは秘匿して彼女達のレベリングをしつつ迷宮を脱出しました。デーモンロードという上級魔族が出ましたが、所詮レベル62。通常なら充分な強さですがレベル310のサトゥーの敵ではありませんでした。初級魔法のファイヤショット(メラ相当)が上級魔法のクリムゾンジャベリン(メラゾーマ相当)並みの威力になるという。


さらに助けた奴隷商人から売れ残り(笑)の女奴隷を二人買って、6人パーティーで男自分だけというハーレムが完成。いやあ楽しいなあ。こういう冒険したいなあというオノコの妄想を具現化しております。チートは普通嫌がられるのですが、こういう形なら「あり」ですね。

「だがしかし2」。4話まで視聴。2016年冬アニメだった「だがしかし」の続編です。第2期は15分アニメになりましたが、むしろテンポが良くなって良かったんじゃないかと思います。

第1期時の夏休みがまだまだ続いている「永遠に夏」の作品ですが、冬の荒廃した「シカダ駄菓子店」の様子など、なにやら不穏なアバンも流れます。何かの予兆なんでしょうか。ヒロイン枝垂ほたるは竹達彩奈で、「ラーメン大好き小泉さん」に続き飲食系のヒロインを張っています。飲み食いキャラが得意?小泉さんは無愛想ですが、ほたるはハイテンションの奇人でベクトルが全然異なりますが。


主人公ココノツに駄菓子屋を継がせようとするというのがほたるの本意だったはずなんですが、今ではすっかり駄菓子で戯れているだけのような。まあ面白ければいいんですけどね。4話で花火大会の夜以降姿を現さなくなったほたる。ココノツは「夏が終わる。そして…冬が来る」と妙にシリアス展開。なんだなんだ何が起きたんだ。まったりゆっくり永遠の夏を楽しんでいたいんですが。そういえば新キャラがまだ登場していないので、そろそろほたるが連れてきそうですね。呼びに行っているのかな?

「たくのみ。」4話まで視聴。「だがしかし2」が15分アニメになった元凶(笑)。こちらも小学館系のマンガが原作で、番組枠を分かち合った模様です。転職のために岡山から東京にやってきた天月みちる(20歳)は、女性専用シェアハウス「ステラハウス春野」に住むことになりますが、そこに居たのはアパレル店員、ウエディングプランナー、女子大生。

仕事も年齢もバラバラですが、みんな美味しいお酒が大好きということで、料理を作ったり酒の蘊蓄を語ったりして楽しく宅飲みをしていきます。ちなみに女子大生とアパレル店員は姉妹なんですが、部屋は別なんですね。まあその方がいいんでしょうかね、いろいろと。

登場するお酒はみんな実在のもので、紹介することでどういうお金の流れになっているのか気になるところ。紹介するから只で提供しろとか、某外国のブロガーみたいなことをやってたりして。4話ではキリンの氷結を取り上げていましたが、確かに氷結も悪くないんだけど、個人的にはアサヒの「もぎたて」の方が好きだったりして。

今後どういう酒を取り上げるのかわかりませんが、ウィスキーとかワインの高級ものについてくどくど蘊蓄を垂れるよりも、こういう安い酒を楽しく飲んでいる方が好きです。主人公は20歳なんでまだ高級酒は早いと思いますが、深夜アニメらしく会社のちょいワルな先輩(♂)あたりが登場してきて色々と教えていくというのもそれはそれで。教えるのがお酒だけならいいんですが、一年くらいで純朴な田舎娘が変わり果ててしまったりして。東京は怖いところだ!

「刀使ノ巫女」。「刀使」と書いて「とじ」と読みます。4話まで視聴。古くから人の世を脅かしてきた異形の化物・荒魂を御刀によって祓う神薙ぎの巫女・刀使と呼ばれる少女たちは、普段は全国5ヶ所にある中高一貫の訓練学校に通っていますが、有事の際は御刀と特殊能力を持って荒魂から人々を護っています。5校から選りすぐった優秀な生徒を集め、各々の技を競う恒例の大会が開催され、中二の主人公衛藤可奈美は決勝に進みます。

相手は中三の十条姫和(ひより)。しかし開始寸前、突如姫和は刀使の元締めである折神紫を襲撃。親衛隊に阻止され、捕まりそうになりますが、それを可奈美が助けて二人で逃亡。追っ手がかかる身となります。

正直ほぼテロリストにしか見えなかった姫和をなぜ可奈美が助けたのかが説明不足で、子供だから本能的にかとか思っていたのですが、2話以降ちゃんと説明があったので助かりました。ただの電波系少女の話に堕するのかと思った。

最強の刀使である折神紫は、実は20年前に出現した大荒魂がなりすましているもので、それを知っているのは現状姫和と可奈美だけという。姫和は、折神紫とともに大荒魂討伐に参加した母の残した遺書でその事実を知りましたが、可奈美はほんの一瞬だけ出現した荒魂を目撃したことで姫和に味方したのでした。

折神紫には四人の親衛隊がいて、彼女らはいずれも手練れの猛者の刀使のようですが、折神紫の側にいながら全く気付かない節穴揃いということか。OPを見る限り、それ以前に立ち会った他校の刀使が可奈美達の仲間になってくれそうですが、親衛隊の目を覚まさせて折神紫に化けた大荒魂を討伐できるのでしょうか。それともそれすら最終目標ではなく、違う方向に行くのか。刀使の刀で斬っても人間は死なないようなので、なんとか折神紫に刀を当てたいところなんですが、自分の正体を知っているらしい可奈美と姫和に対し、なぜか成り行きを見守ろうとしているなど、不可解な動きをしています。オリジナル作品なので先が判りませんが、とにかく面白くなることを期待しています。

ちなみに可奈美のCVは本渡楓でこういう明るい役は実にはまっています。クールな姫和のCVは大西沙織ですが、なんとなく「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」のアイズ・ヴァレンシュタインを彷彿とさせるような。ま、アイズよりは感情表現ありますけど。

私の好みは可奈美の「かませ犬」柳瀬舞衣なんですけど、いい子なだけにぜひ闇堕ちして可奈美の前に立ちふさがって欲しい。ギリギリでどうしても可奈美に勝てないところを荒魂につけこまれて「力欲しいか…」的アプローチをされるとか。木之本桜がジャック・ザ・リッパーになっちゃうがごとき変貌も、深夜アニメなんだからいいんじゃないですかね。
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