好きなアニメキャラ(その90):クトリ・ノタ・セニオリス(終末なにしてますか?忙しいですか?救 ってもらっていいですか?)

日本各地に出現して恐怖に陥れている猛毒蟻・ヒアリですが、ついに茨城県の常陸太田市でも発見されてしまいました。すでに死んでいて、女王アリもいなかったということですが、南米原産にも関わらず中国とか台湾からの貨物とともにやってくるということは、そもそもヒアリが既に全世界に拡散しているということなのでは。

Wikipediaによると中国、フィリピン、オーストラリア、インドがやられていますね。空を飛ばないだけましとも言えますが、磁気を検知する能力(磁覚)によって、信号などのインフラ設備・電気設備に侵入し、漏電による火災や故障を引き起こし、破壊することがあるとか、多種多様な作物を食い荒らし、農業機械や設備を破壊し、牧草地を荒らしているとか、物騒な話題の持ち主です。在来種のアリが撃退してくれればいいのですが、それなら侵略的外来種なんて概念がそもそも生まれませんよね。

本日は久しぶりに「好きなアニメキャラ」です。SNS乗っ取り詐欺の常套句みたいなタイトルの「終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」(略称「すかすか」)から、ヒロインのクトリ・ノタ・セニオリスを紹介します。

正体不明の怪物である〈獣〉たちに蹂躙され、地上は既に失われてしまいました。人間をはじめとする多くの種族が滅んだ後、かろうじて生き残った亜人種族達は地上を離れ、浮遊大陸群(レグル・エレ)と呼ばれる空に浮かぶ群島の上に暮らしています。しかし〈獣〉の中には、自身の体を細かく分裂させて風に乗せて飛ばすことで、浮遊大陸を襲撃できるタイプもいるので、空中すら安全とはいえません。

そこで生み出されたのが、かつて人間の勇者にしか使うことができなかった最強兵器、遺跡兵装(聖剣)を振るうことができる黄金妖精(レプラカーン)でした。クトリは現在最年長の15歳で、聖剣の中でも最も強力とされるセニオリスの適合者であり、存命中の妖精の中では唯一のグレードS、つまり最強の妖精兵と目されています。

赤ん坊として出現する黄金妖精を育成して兵器に仕立てているのが「妖精倉庫」で、管理者の仕事は兵器管理と呼ばれています。女の子の姿をしているにも関わらず、黄金妖精は徹底してを兵器扱いされている訳ですが、実は大賢者スウォン・カンデルが〈獣〉から浮遊大陸群を守るために魔法で発生させている存在なのです。

黄金妖精は実は死霊の一種で、自分の死を認識できないほどの幼さで死んでしまった魂から生まれてきます。そのため、幼いうちは生きることに対して無頓着で死を恐れず、成長すると「前世の侵食」と呼ばれる、前世である幼子の記憶が徐々に蘇っていく一方、現在の人格の記憶が失われていくという現象が発現します。「前世の浸食」は、ダメージを受けたり魔力を行使することでより早く進行するようになり、最終的には現在の人格を上書きして消滅させてしまいます。

妖精兵には、致命傷を受けたり、「前世の侵食」などにより通常の戦闘手段で〈獣〉を倒すことができなくなったと判断された場合、意図的に魔力を暴走させて〈獣〉もろとも自爆することが戦術として定められていて、これは「妖精郷の門を開く」と呼称されています。

クトリは最年長なので妖精倉庫ではお姉さん的ポジションにあり、普段から背伸びして大人ぶった振る舞いをしていますが、実際には年相応の脆さや未熟さを抱えています。それはあっさり主人公のヴィレムやナイグラートといった管理者達に見抜かれていますが、クトリ自身は子供扱いされることを嫌っています。

内面は純情な性格ですが、意地っ張りでなかなか素直になることができず、自身の感情を持て余すこともあります。相次いで殉職していった先輩たちと同じように浮遊大陸群防衛のために「妖精郷の門を開く」、すなわち死ぬ宿命を受け入れていましたが、覚悟が決まった矢先にヴィレムから聖剣の正しい使い方を教えられ、生き残るための道を示されることに。


それでは今までの先輩妖精兵たちの死や覚悟は何だったのかと反発するクトリでしたが、以降は生への未練を抱いていくことになります。また様々な“初めて”を経験させてくれるヴィレムに好意を寄せていきますが、その一方で生き延びたことで「前世の浸食」が進行していき、徐々に記憶が失われていきます。クトリの場合、青い髪が赤くなっていくことで浸食の進行度合いがビジュアルにわかるという親切設計(?)になっていました。

クトリの前世ですが、最強聖剣セニオリスを扱えるということと、 髪が赤くなるということで、ヴィレムのかつての兄弟弟子で正規勇者だったリーリアなのかと思われましたが、リーリアでは「自分の死を認識できないほどの幼さ」とは言えないなあと思っていたら、なんとそのリーリアに倒された星神エルク・ハルステンが前世でした。

エルクは本来不死の神ですが、セニオリスはあらゆるものに「死」の呪詛を刻むことができるという特筆能力を持っており、永遠の眠りにつくことになりました。ラブクラフトの「クトゥルフの呼び声」にある"That is not dead which can eternal lie,And with strange aeons even death may die."(永遠に横たわりうるものは死者にはあらず、数奇なる永劫の果てに死すらも超えゆくもの)に則れば、遙かな未来に「死」の呪詛を乗り越えて目覚めるかも知れませんが。


エルクはリーリアに殺される際、“大切な人を守るために戦い続ける姿”に強い憧れを抱きました。実は大賢者スウォンすら知っているかどうか不明な事実ですが、黄金妖精の魂は「自分の死を認識できないほどの幼さで死んでしまった魂」ではなく、星神エルクの魂を誰かがバラバラに砕き、その砕かれた魂の欠片が死者の魂と共鳴して現世に顕現しているのだそうです。

つまりクトリはエルクそのものではなく、その欠片のようなもので、エルクが長い眠りの中で見ている“夢”とも言えますが、セニオリスを扱えるのも、自らの身体でその刃を受けたことや、リーリアの姿に憧れたことが関係していると思われます。まあそうなるとリーリアがヴィレムのことを好きだったと言うこともクトリに影響しているのかもとか考えてしまいますが、そこはあくまでクトリ自身が別途ヴィレムを好きになったものだと思いたいです。

前世に侵食されたクトリは一度は廃人状態になり、その魂はエルクと出会いますが、ヴィレムと交わした約束を守らなきゃと主張するクトリをエルクは送り出したのでした。

終盤、クトリは眠っているエルクの本体と遭遇することで、ほぼ完全に赤髪になって昏睡状態に陥ってしまいます。夢の中で再会したエルクとクトリですが、今度は完全に人格が消滅してしまうため、エルクは引き留めようとします。しかし、ヴィレムにどうしても伝えたい言葉があると言うクトリをやむなくもう一度送り出すのでした。



目覚めたクトリは、完全な赤髪となり、自爆寸前のネフレンと一緒に地上に落ちるヴィレムを助け、たった一人で獣の群に立ち向かいます。“いつまでも一緒にいるよと誓った。誓えたことが幸せだった”“この人の事が好きだなと思った。思えたことが幸せだった”“幸せにしてやるよと言ってもらえた。言ってもらえたことが幸せだった”“こんなにも沢山の幸せをあの人に分けてもらった。だから今の私は誰が何と言おうと世界一幸せな女の子だ!”



〈獣〉の群を殺戮しまくり、衆寡敵せず無数の触手に貫かれてもなお自爆で周囲の〈獣〉全てを葬ったクトリ。最後にヴィレムに伝えたかった言葉「ありがとう…」を告げたのでした。「妖精郷の門を開く」=自爆は、肉体を跡形もなく吹っ飛ばすイメージでしたが、クトリの場合は既に黄金妖精ではなくなっていたせいで、五体満足のまま生命力使い果たし、眠るように亡くなったようでした。クトリのおかげでヴィレムとネフレンは生き残ったと思われますが…この先〈獣〉が徘徊する地上で生き延びられるのでしょうか。大賢者スウォンが鼓動探知で発見→救助隊派遣になると思いたいですが。

その後ヴィレムはネフレンとラブラブに…という展開だったらクトリは化けて出てくるでしょうかね(笑)。ネフレンは可愛いけど恋愛対象というより忠犬とか妹といったキャラ付けな感じです。

私は“妖精のイカちゃん”ことラーントルクをお勧めします。14歳でクトリより若いけどずっと大人びていますし、髪の色がクトリに近いし。ヴィレムにはツンツンしていましたが、実はツンデレと見た。マッサージで即堕ちしてましたし。

一番いいのはナイグラートだと思いますけどね。喰人鬼(トロール)だけど見た目ほぼ人間だし、家事全般得意だし、17歳(おいおい)だし。喰人の欲望だけちょっと抑えてくれれば「食べないでくださーい」「食べないよ~」というけものフレンズのノリで楽しく暮らせそう。


それにしても恋人(クトリ)の目の前で他の女の子(ラーントルク)をマッサージでイカせるというのはどういう高等プレイなんだヴィレムさん。以前にはクトリもそのテクニックでイカせて堕としてましたし、マッサージ師で充分食っていけそうな気もしますね。

CVは田所あずさ。茨城県出身でまだ23歳の若手声優です。私が視聴したアニメでは、「無彩限のファントム・ワールド」のルルとか「ビッグオーダー」の壱与を演じていました。


2014年からはアーティストデビューもしており、「すかすか」のOP「DEAREST DROP」も歌っていました。切なくて儚い曲調で、「無彩限のファントム・ワールド」のED「純真Always」の明るさとは全く違った印象の楽曲です。

まあ作品の内容が内容だけに明るく楽しいという訳にはいかないでしょうけど、楽曲の世界観がアニメに寄せられていることから感情移入もしやすく、迷うことなくレコーディングできたということです。MVがありました。
なお、TRUEが歌ったED「フロム」とも内容的に繋がっていますね。「フロム」のMVには冒頭田所あずさが出演していて、「DEAREST DROP」のMVに登場する青い魚の入った丸い水槽をTRUEに渡しています。実は「DEAREST DROP」のMVにもTRUEが出演していますし、レコード会社が一緒だと色々やれて面白いですね。
スポンサーサイト