洗面器でヤギごはん 世界9万5000㎞自転車ひとり旅Ⅲ:7年半かけて世界一周

アツゥイ!

 まだ4月だというのにアツゥイ!ですね。今日も暑かったけど昨日はもっと暑かった。明日からは平年並みに戻るそうで一安心ですが、早くも今年の夏が思いやられますね。くわばらくわばら。

 本日は石田ゆうすけの「洗面器でヤギごはん 世界9万5000㎞自転車ひとり旅Ⅲ」を紹介しましょう。石田ゆうすけの著作を読んだのは初めてです。

洗面器でヤギごはん 

 石田ゆうすけは和歌山県白浜町出身。生年月日は明示されていないのですが、1996年頃の旅の記事に28歳になったと書かれているので、1968年生まれではないかと。高校時代から自転車旅行を始め、20歳の時に日本一周を達成しました。雪印乳業に入社して、3年3ヶ月勤めて資金を貯めたあと、自転車世界一周旅行を開始し、7年半かけて、9万5000㎞、87か国を走り、2002年末に帰国しました。

 なにしろ7年半の旅ですから、この旅については「行かずに死ねるか! 世界9万5000km自転車ひとり旅」「いちばん危険なトイレといちばんの星空 世界9万5000km自転車ひとり旅Ⅱ」と本作と三冊も書いています。例によって三部作の三冊目である「洗面器でヤギごはん 世界9万5000㎞自転車ひとり旅Ⅲ」を手に取った迂闊さはさすがはリハクの目の持ち主よと自分で自分を褒めたいところですが、図書館にはこれしか見当たらなかった気が。

石田ゆうすけ 

 「世界9万5000キロ自転車ひとり旅」シリーズ3部作は韓国、台湾、中国でも発売され、累計30万部を超えるヒット作になりました。現在は旅関係以外にインタビュー記事やグルメ記事も執筆しており、各誌で取材・執筆のかたわら、「夢」「国際理解」「モチベーション」「食」をテーマに、全国の学校や企業で講演も行っているそうで、講演公演回数は300回を超えており、アメリカや台湾でも講演を行っているようです。

 「行かずに死ねるか!」では、旅の間のノンストップで繰り広げられるハプニングを紹介し、「いちばん危険なトイレといちばんの星空」では、訪れた87カ国で「ここがいちばん!」と感じたの“マイ世界一”の数々を紹介しており、本作では世界中で出会った食べ物と人々の記憶が綴られています。

行かずに死ねるか! 

 2005年元旦から日本農業新聞で「世界食紀行」と題して連載したものをベースにし、単行本は2006年11月に実業之日本社から刊行され、大幅に加筆訂正された文庫版は2012年7月に幻冬舎文庫から刊行されました。私が読んだのは文庫版ですが、2話削って20話復活させたということで、文庫版が決定版といっていいでしょう。例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。

  世界にはどんな人がいて、どんな食べ物があり、どんなにおいがするのか―。パタゴニアの荒野でご馳走になったランチ、フィヨルドの海で釣ったサバのうしお汁、一見生ゴミなセネガルのぶっかけメシ、思わず落涙したアジアの懐かしい味。自転車旅行だから出会えた“食と人”の思い出。単行本に入りきらなかった20話を大幅加筆した文庫改訂版。

いちばん危険なトイレといちばんの星空 

 旅はアラスカから始まり、南北アメリカを縦断してヨーロッパに飛び、北欧からアフリカ喜望峰まで縦断した後で今度はユーラシア大陸を横断して日本に戻るという果てしなく長い旅です。それにしても7年半はかかりすぎだと思いますが、急ぐ旅ではないので気に入ると一箇所に長く滞在したりと気ままな旅をしているのでそうもなるでしょう。あるいは旅が終わるのを怖れていたり。

 読んで思うのは、世界中どこにでも親切な人はいるんだなあということ。自転車に乗った小汚いヒッピーのような謎のガイジンなんか、私なら絶対家に上げませんけどね。もちろん危ない目にも遭って、ペルーでは強盗に襲われて全財産を失っていますが、それでも旅を止めないのが凄いです。パスポートを再発行してもらい、必需品を購入したり日本から送って貰ったりしてなおも旅は続きます。しかもヒッチハイクではなく自転車だからなあ。

サイクル野郎 

 3年半働いて約500万円貯めたそうですが、よほど遊びとかしないで貯めたんでしょうね。私の場合、入社して3年半ではせいぜい300万程度しか貯金できてなかった気がします。元々サイクル野郎(古い!本人は“チャリダー”と呼称しています)だからあんまり趣味に金がかからなかったのか。でも自転車だって凝ればかなり金がかかりそうな気がします。

 世界は広いので、思わず美味しい物にであうことがあれば、身体が拒否するようなシロモノにも出くわします。基本自転車旅でいつもハングリーなのですが、それでも食べられないというのはよっぽどなんでしょうね。

ギニアのリソース 

 表題の「洗面器でヤギごはん」は、アフリカ・ギニアのある村で遭遇したリソースです。リソースというのはごはんに魚・豆・野菜などがごった煮になった汁をかけるという、要するにぶっかけメシです。店によって様々なバリエーションがありますが、その村で出たのはヤギ肉二、三きれに溶けたタマネギ少々という貧弱貧弱ゥなリソースでしたが、食器が洗面器でかなり不味かったようです。でも本書にはさらにまずそうな料理も出てきますので、やはり“洗面器”にインパクトを感じたのでしょう。

 「サイクル野郎」を読むと、日本一周を目指す人は結構いるみたいですが、さすがに自転車で世界旅行をしようという酔狂な野郎はそうそういないだろうと思ったら、結構旅先で酔狂な日本人に遭遇して一緒に旅をしたりしているんですね。留学を志望する学生が減少しているとか聞きますが、やる人はやるということか。

フィンランドの森 

 世界を旅することは年を取ってもできないことはなさそうですが、自転車となると若い頃じゃないと無理でしょうね。30台も半ばになって日本に戻った作者の胸に去来したのは“青春の終わり”だったでしょうか。それだけ長く“職業=旅人”をやってしまうと、日常に戻って働けるんだろうかなんて野暮な心配をしてしまいますが、作者に限っては何冊も著作を出しており、講演も行っているということで、旅の経験はその後の人生にしっかり生きているようです。

 それにしても87カ国って凄いですね。私は20カ国は突破したけど30カ国には全然届かない程度です。やはりアフリカや南米をこなさないといけんですかね。なお作者はオセアニアには全然足を踏み入れていませんから、オーストラリア人とかニュージーランド人は“世界一周”に異議を唱えるかも知れませんな。私も温存していたら、いつの間にか海外に行くモチベーションがなくなってしまったので、すっかり行き損ねたような気がします。

ラグマン 
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