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頂上決戦:警視庁公安部・青山望シリーズ第7弾

全部インスタイル

 最近テレビで見たんですが、シャツなどのトップスをパンツやスカートにインしてもオシャレだという「全部イン」とか「前だけイン」なんて着こなしが女子の間に流行っているそうじゃないですか。私は大抵全部イン状態で生きてきたので、「遂に時代が私に追いついてきたか」「かぁ~つらいわ~!追いつかれてしまったか~!オレのファッションセンスが遂に世間に追いつかれてしまったか~!かぁ~!」(地獄のミサワ風)なんて思っているのですが…(笑)。どうせイケメンはいいけどそうじゃないのなダメか言うんでしょうな。

あ~はいはいはいはい 
 
 さて話は変わって本日は濱嘉之の「頂上決戦 警視庁公安部・青山望」を紹介しましょう。単行本描き下ろしで2016年1月10日発刊ということで1年以上前の作品なんですが、私にとってはほぼ最新刊。既に第9弾まで発刊されているようですが、私が読めるのは図書館がいつ置いてくれるかによりますね。ここまで置いたんだからいずれは置いてくれるんでしょうが。

警視庁公安部・青山望 頂上決戦 

 前巻「巨悪利権」では青山望をはじめとする警視四人組の中から、刑事部捜査二課の龍一彦が暴力団に襲撃されて病院送りにされましたが、今度は青山本人に刺客が迫ります。例によって文庫本裏表紙の内容紹介です。

フグの肝 

 初冬の温泉郷で発生したフグ毒殺人は、公安vs巨悪「頂上対決」の幕開けだった―。上海と香港の中国マフィア勢力争い、新旧日本ヤクザの利権争い、そして警視庁に巣食う派閥争い。それぞれの大分裂が絡み合う中、青山ら同期カルテットが対峙する新たな敵の正体とは。公安警察を知りつくした著者による人気シリーズ第7弾! 

博多湾 

 前巻で「悪のカリスマ」とされた半グレ団体「東京狂騒会」出身の神宮司武人を逮捕した青山ですが、その背景には日本一の巨大暴力団岡広組、チャイニーズ・マフィア、極左団体、宗教団体、さらには政治家と様々な勢力の思惑が隠されていました。特に岡広組は、旧来の下部組織からの上納金収奪型の総本部と、経済活動に特化した反総本部に二分され、抗争状態に入ることになってしまいました。このあたり、現実の巨大暴力団の分裂抗争を思わせますね。
 
爆買い 

 博多には巨大客船で大陸国家から大挙して観光客が押し寄せるということで、大きなビジネスチャンスが潜在しました。それに早くから目を付けていた反総本部側と、それを奪わんとする総本部側の戦いは、鉄砲玉の派遣という段階に。それを阻止線とする青山率いる警視庁公安部の精鋭部隊は、福岡県警もぶっ飛ぶハイテク捜査により次々と犯罪計画を解明していきます。

異形鉄筋 

 しかし、岡広組もバカばかりではありません。戦争におけるセオリーどおり、敵の指揮官を狙うという作戦を取ってくることになります。前回は龍を狙いましたが、今回はずばり青山がターゲットになりました。今まで作中では暴力的修羅場に遭遇してこなかった青山ですが、今回ばかりは危機一髪となりました。

博多の屋台

 ですが、九死に一生を得たような形ですが、襲撃が失敗してみればどこから情報が漏れたのかなど反撃の機会が生まれることになります。公安警察内部にも敵の手が伸びていることを知り、青山の弔い合戦(死んでないけど)に燃える部下達の働きにより、今回は関東のチャイニーズマフィアのトップである袁偉仁のタマを取ることになります。

青山のレストラン 

 博多に東京にと多忙を極める青山ですが、忙中閑ありといいますがその諺とおりに博多の屋台や有楽町のガード下で料理に舌鼓を打ちつつ酒を飲む青山。出来る男は仕事と遊びを両立するんでしょうかね。そして私のような出来ない男はどっちも中途半端で何のための人生かわからないと。

有楽町のガード下

 前巻でカルテットの一人藤中の親戚とお見合いをした青山ですが、相手の銀行総合職の武末文子との交際は続いています。デートはちゃんと青山のレストランとかでやってるんですね。グルメで酒飲みの青山ですが、文子もウワバミ級。酒癖の悪い人は困りますが、いい酔い方をするなら飲める人の方が楽しいですね。

 仁義なき戦い

 今回命が助かったのも一緒にいた藤中のおかげですから、これはもう結婚するしかないでしょう。銀行の総合職で給料も青山より高いらしい文子と一緒なら、グルメ道も酒道も楽しく進めそうです。結婚も時間の問題かな

新宿黒社会 

 このシリーズは現実の世界の動きともかなり連動しているので、この団体のモデルはあれだなと想像するのも楽しいです。例えば岡広組→岡山・広島→その先の県は…と考えるとモデルは一目稜線ですね。その他も大体見当がついたりします。楽しみながら世相がわかるという学習漫画的な要素もあるようです。

後藤田正晴 

 濱嘉之は警察出身の作家ですが、作中で警察出身の政治家については青山の口から毒舌をかましています。唯一偉かったと評価している政治家は後藤田正晴のようです。後藤田さんの評価が高いのは世間的な共通認識のようですが、弟子格の佐々淳行あたりももし政治家になっていたら評価されたんでしょうか。

佐々淳行 

 余談ですが、後藤田さんが「絶対に総理にしてはいかん。あれは(市民)運動家(出身の政治家)だから統治ということはわからない。あれを総理にしたら日本は滅びるで」と発言したその人、現実に総理になってしまったんですよね。その結果えらいことになったのは周知の事実ですが…やはり慧眼!え?誰のこと、ですか?それはWikipediaあたりで後藤田さんの記事を読んでいただければ自ずと…

KN人 
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