妻みぐい2:前作から一転、「寝取り」へ

台風が接近しているせいか、今日はちょっと蒸し暑いですね。まあ先週までに比べれば雲泥の差がありますけど。夏、迷うたか。早う成仏せい。
さて土曜日は恒例ギャルゲーの日な訳ですが、先週「妻みぐい」を紹介した際にお約束したので、公約どおり今日は「妻みぐい2」です。「東のエルフ、西のアリス」と称されたエロゲー界の二大巨頭。20世紀はエルフのお世話になることが多かったのですが、21世紀になってからは俄然アリスのお世話になることが多くなりました。私がプレイしたアリスソフトの作品を紹介するならば、ジオンはあと10年戦える……
というのはさすがにウソですが、「ギャルゲーの日」の余命が延伸されたのは確かです。
「妻みぐい2」は、言うまでもなく「妻みぐい」の続編で、「妻シリーズ」と呼ばれるシリーズの第2弾に当たります。しかしジャンルは、「妻みぐい」が「新感覚癒やし系人妻アドベンチャー」であったのに対し、「妻みぐい2」は「新感寝取り系人妻アドベンチャー」に変わっています。2人登場するヒロインには、共に良き夫がいるにも関わらず、主人公は人妻である彼女らと不倫関係になることが目的となっており、未亡人になっていたり、夫婦関係が冷え込んでいた「妻みぐい」よりもインモラルな内容となっています。「妻みぐい」と違い、女性キャラクターの台詞の一部(エッチなシーンは全て)に声優による音声が付いています。これで値段は同じなのですから、アリスの企業努力は賞賛せずにはいられませんね。
ストーリーですが、舞台は「妻みぐい」から3年後となっています。千穂と結ばれるか香苗と結ばれるかで世界線は大きく異なるはずですが、本作では香苗と結ばれた世界線の先の時間軸となっています。主人公の朝霧直人は大学の研究が認められアメリカへ行く予定になっていましたが、幼い頃からの知り合いで憧れの女性であった岸原遙から1か月の間彼女の夫が経営するレストランのアルバイトの誘いを受けます。女癖の悪い主人公はこれを受け、遥の元へ向かいますが、そこで香苗とも知り合うことになります。活発で明るい性格の遙。お淑やかで落ち着いた雰囲気の香苗。魅力的な2人に、主人公はいつもの女癖の悪さから手を出そうとしますが…
ということで、前作と同じマンションが舞台です。そこに香苗さんがいるということは、離婚した夫はいずこかへ去って行ったのでしょうね。離婚-再婚の際に揉めなかったのか気になりますが、本作では一切言及されていないので、平穏に離婚できたのでしょう。
前作を踏襲して2800円という価格であるため、本作の攻略対象ヒロインも2人のみです。まずは岸原遙。
26歳で結婚4年目。夫(一馬)と二人暮らしで、面倒見がよい姉御肌の人。主人公とは幼なじみで4つ年上のお姉さんで、世話焼きな性格から昔から色々と主人公をかまっていました。感情が顔に出やすく、喜怒哀楽がわかりやすいです。
続いてまた再登場の香苗さん。今回は姓が「津崎」(前作の主人公の姓)となっています。
34歳で、結婚(再婚)3年目。家族構成は、夫と子供2人の4人家族です。前作の主人公と再婚し、ようやく幸せを手に入れました。とにかく旦那にラブラブで、マンション内でも有名な熱愛夫婦ですが、最近、夫が長期出張中のために寂しい日々を過ごしています。
26歳と34歳…。どちらも美人さんには違いないのですが、「ギャル」と呼んでいいんでしょうかね?自分で取り上げておいて何なんですが、ちょっと自信がなくなってきました。
あ、前作にも登場した百田九ノ美が本作にも登場します。3年経ってちょっとは成長しているので、彼女の存在をもってギャルゲーと……く、苦しい(笑)。
そういえば「ギャルゲー」の範疇って一体どこまでなんでしょうか。安直にWikipediaを見てみたところ、“ギャルゲーとは、「ギャルゲーム」(Gal game)の略であり、主に魅力的な女性が登場することを売り物とするタイプのコンピュータゲームの俗称。類似の概念に美少女ゲーム、萌えゲームがある。”
と説明されています。その上で「概説」でギャルゲーとエロゲーの相違について解説しているのですが…ちょっと待った!エロゲーはギャルゲーではないということになると個人的に非常に困るんですが…
と説明されています。その上で「概説」でギャルゲーとエロゲーの相違について解説しているのですが…ちょっと待った!エロゲーはギャルゲーではないということになると個人的に非常に困るんですが…
しかし、次項「ギャルゲーという区分」においては、 “ギャルゲーと非ギャルゲーの差を明確に区別するのは、他の俗称ジャンルであるクソゲーなどと同様難しく、各プレイヤーの主観に拠る所が大だが、大まかな目安としてゲーム中に登場する女性キャラクターの有無によってゲームの内容・意味がある程度変化する事があげられる。しかし、キャラクター性を排除しても十分プレイに堪えうるようなゲーム性の高い作品も存在するため、やはりギャルゲーというジャンルは便宜上の区分として使われる事が多い。”
“なお、ギャルゲーの上位区分としてはキャラゲーが挙げられる。ギャルゲーはゲーム制作元のオリジナルキャラクターを使う事も少なくないが、キャラゲーは一般に流通している漫画やアニメといった作品のキャラクターを使用している点が異なる。しかし、元々俗称による区分でもあるため、やはり、この境界は曖昧である。”
と説明されていました。そういうことであれば、私がギャルゲーだと思えばその作品は(私にとっては)ギャルゲーということでOKな訳ですな。それは重畳。26歳の遙は見た目にギャルで全然平気でしょう。香苗さんは34歳ですが…可愛いのでよし!!ということで続行します!
“なお、ギャルゲーの上位区分としてはキャラゲーが挙げられる。ギャルゲーはゲーム制作元のオリジナルキャラクターを使う事も少なくないが、キャラゲーは一般に流通している漫画やアニメといった作品のキャラクターを使用している点が異なる。しかし、元々俗称による区分でもあるため、やはり、この境界は曖昧である。”
と説明されていました。そういうことであれば、私がギャルゲーだと思えばその作品は(私にとっては)ギャルゲーということでOKな訳ですな。それは重畳。26歳の遙は見た目にギャルで全然平気でしょう。香苗さんは34歳ですが…可愛いのでよし!!ということで続行します!
その他の登場キャラです。まず水白優樹(みなしろ ゆうき)。マンションの新しい住人で気弱で華奢な男の子です。両親は海外に住んでおり、一人暮らしをしています。自立しようとするものの、それをできないでいる自分に悩みを抱えています。人妻である香苗には、密かに恋心を抱いているのですが…。今作の重要キャラで、物議を醸したキャラでもあります。
遙の夫・岸原一馬。。イタリアで4年間修行を積み、帰国して念願の店(「地中海の熱い風」)を持つまでに至りました。とても気さくで男女の隔てがないナイスガイです。料理の研究に余念が無く、その度に妻の遙を一人にさせることも多く、その間隙を主人公に衝かれることになってしまいます。主人公とは遙と付き合いだしてからの知り合いで、彼に女と酒を教えた男だそうです。「飼い犬に手を噛まれる」「煮え湯を飲まされる」とはまさにこのことッ!
香苗の夫で前作の主人公津崎悟。です。前作では顔を描かれませんでしたが今作では脇役なので顔が描かれました。結婚と同時に、仕事も真面目、家庭でも優しい夫と、非の打ち所がないほどイケメンに変貌を遂げました。前作をやっているとどうしても彼に思い入れができるので、香苗のよろめきっぷりにはどうしても抵抗感があります。
前作にも登場したマンションの大家兼アダルトショップの店長・大菊ジュン。前主人公(津崎悟)のことが(性的な意味で)お気に入りで、香苗と結婚しているにも関わらずアピールは続いているとか…。1階に飲食店が入ったからと、自分の店の営業時間帯を変更してくれるあたりなど、人の良さは健在ですね。
百田家の長男・百田六郎。名前の呪縛からようやく解き放たれて大学生になった苦労人です。大学に合格できなかったのは頭が悪いからではなく、単に運が悪かっただけだそうです。現在は、大学での研究に没頭する毎日を過ごしています。妹の三琴も大学に合格したようですが、遠方の大学に行ったのか、マンションにはいません。まあ彼女は千穂攻略には必要な人材でしたが、千穂なき今となってはもはや存在価値がないという…
百田家の次女・百田九ノ美。少しでも香苗と悟(前主人公)の役に立ちたいと、美羽(香苗の赤ちゃん)の面倒を見ています。2人のことが相変わらず大好きなのですが、あまりのアツアツぶりにヤキモチを焼くこともあるようです。何しろ本当は前主人公が好きだったので…
またも登場の正体不明の不思議少女・川村なつめ。年齢、職業、その他全てが謎です。頭の上のカメ(ステファニー)と行動を共にしています。今回は、本人自らコスプレを始めたのか、ピンクの看護婦さんとなっています。
今回は、何しろ不倫オンリーであるほか、遙の夫の一馬は主人公大学時代の先輩でもあり、ハードルは高そうなのですが、何しろ女癖が悪い主人公なので烈海王並に一向に構わないようです。遙にしても香苗にしても、愛はあるのに夫が仕事にかまけて寂しさを抱えているという隙を主人公に衝かれるのですが、あまりにも節操がないというか淫乱に過ぎるというか…あえて言おう!ビッチであると!
特に香苗さんは前作のイメージから見ると、今作はビッチそのもので違和感を感じる人も多いかと。特にショタ展開は強い批判を受けたようです。これは、香苗さんに淡い恋心をいだいている「水白優樹」に性の手ほどきするよう、主人公が香苗さんに強要するというもので、これを行うことで優樹は主人公を恩に着て、積極的に遙に対し、主人公の良さをアピールしてくれるようになり、遙を確実に手に入れるのに強い味方となってくれるのですが、愛する夫と子供達がいるにも関わらず、主人公にいいように弄ばれ、少年にプライベートレッスンを施す香苗さんに対しては、ファンの皆さんの視線は厳しいものがありました……
ということでかなり不評な香苗のショタ展開ですが、実は個人的には好きです。優樹はあんな女の子みたいな顔をしていますが、やるときはやるというか、エヴァンゲリオン初号機のように暴走しまくるので、展開次第で香苗さんは大変なことになります。これはNTR好きにはたまらないというかなんというか。前作で苦労して手に入れた「掌中の珠」である香苗さんがこんなガキに奪われてしまうという辛さ、屈辱感が何ともまあ。この展開はアリスソフト的にも(というか企画・監督をしている風麟さん的にはということでしょうか)良かったらしく、次作「妻しぼり」でもパワーアップ踏襲されています。中坊というのはとかく自分勝手で利己的ですからねえ。暴走する青い性の相手をするのは大変ですよ。
エンディングですが、遙エンドはご都合主義きわまりないものとなっています。一馬は離婚届にサインした上でイタリアに去って行きます。彼は主人公と遙の不倫を知っていましたが、遙よりも料理修行の方が大事だと思う自分には遙はもったいないということで主人公に託したのでした。数年後、一馬は修業先でイタリア娘と結婚したようで、誰も傷つかずに円満に収まっています。円満すぎて納得いかないですね。どうして包丁が飛び交い、血しぶきが上がるような修羅場がないのでしょう。
一方香苗エンドですが、身も心も香苗を自分のものにしたはずの主人公ですが、やはり香苗はアメリカに付いて来ることを拒みます。香苗さんは常識人ですし、愛する夫も子供もいるので当然といえば当然ですが、主人公は香苗さんの夫(前主人公の津崎悟)に、香苗さんを不幸にしたら掠いに来ますよと言い残してアメリカに旅立ちます。プラトニックな関係だったとしたらそれなりに説得力のある台詞なのですが…お前がいうな(笑)。悟も悟です。愛する妻があれだけ蹂躙されたというのに、なに爽やかな顔で見送ってるねん!まあ知らぬが仏という奴なんですかね。
香苗エンドでは1人寂しく列車に揺られる主人公ですが、そこで意外な人と知り合いになります。そう、前作のヒロインの一人、千穂です。そういえば前作の香苗エンドが本作につながっているので、千穂は独り身のままということになるんですね。しかし、今作の主人公と結ばれたとして、千穂は幸せになるのでしょうか。プレイヤーキャラクターであるとはいえ、かなり嫌な野郎ですよ、こいつは。
まあいろいろなところで不評な今作の主人公ですが、弁護するとすれば、確かに外道なことも鬼畜なこともしますが、それを選択しているのは他でもない、プレイしている私たち自身なんだということです。選択できるから選択したまでというのは言い訳でしょう。やはり見てみたかったということは、邪な想いはまぎれもなく我々の心の中にこそ潜んでいるということに他なりません。
ですが、それを批判している訳ではないのです。アリスソフトも別に「やるな」と言っている訳ではなく、そういう「ニーズ」にも応えてくれるサービス精神旺盛な会社なのです。
ゲームなんだからと割り切って現実ではできないことを色々とやってみる、そして「うわーすげー」「それはないわー」などと勝手なコメントをしてみる。それでストレスが解消できて辛い現実を一時でも忘れることができるなら、そこにこそゲームの存在価値があるというものです。
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