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若き日の高岡早紀(その1):彼女が妖精だった頃の歌

高岡早紀
 
 台風の接近が少し気がかりですがとりあえず麗しい秋の夜、いかがお過ごしでしょうか。秋は物思いにふける季節…だからという訳でもないのですが、今日は久しぶりに古いアイドルについて語ってみましょう。

 高岡早紀という女優がいますね。ちょっと昔の話題なら俳優の保阪尚希と離婚しても同居してたりとか、布袋寅泰と不倫したことが話題になったり、最近では2010年に極秘出産していたりとり、AVに出演が有望視されていて億単位の金が動くとか動かないとか噂されていたりして、「スキャンダル女優」という肩書きがぴったりな人になっています。

花柄の水着の早紀

 そんな今の彼女には正直何の興味も関心もないのですが、20数年前、昭和から平成に変わろうとしていた時代には、彼女は現在とは全く違う佇まいを見せていたのです。その当時のことを思うと、「スキャンダル女優」の一言で彼女を切り捨てることなど、どうして私にできましょう。今日はそんなかつての高岡早紀をご紹介したいと思います。

 まずは高岡早紀の略歴から。幼少期から出身地の神奈川県藤沢市でクラシックバレエを習っていた彼女は、雑誌「セブンティーン」モデルとして芸能活動を始め、1988年4月には「マドラス」のテレビCMで俳優・岡田真澄と共演したことで知名度を上げました。

マドラスのCM

 マドラスのCMです。画質は良くありませんが。
http://www.youtube.com/watch?v=S6GFcuFCH_A

 当時の高岡早紀の特徴は、あどけないといいたくなるような童顔と、それと反するようなダイナマイトボディでした。

cfガール
チラシのアップ

 1989年には、映画「cfガール」への出演で映画デビューし、1990年には映画『バタアシ金魚』に出演しました。1994年、映画「忠臣蔵外伝 四谷怪談」に出演して、ヌードシーンを披露し、日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞などを受賞しています。

バタアシ金魚
忠臣蔵外伝 四谷怪談

 CMでは、1990年のハウスフルーツインゼリーや、1995年から放映された「アパガード」が有名でしょう。後者では、俳優の東幹久と共演し、「芸能人は歯が命」というキャッチフレーズが流行語となりました。

 フルーツインゼリーのCMです。これも画質が…
http://www.youtube.com/watch?v=7krGeHiKVeM

 それから1992年のビオレU。

ビオレUのCM

 そして今回最も言及したいのは、高岡早紀の音楽活動です。「え?歌なんて歌ってたの?」と思われる方が大多数だと思いますが、高岡早紀の楽曲は傑作揃いでした。

緑の水着の早紀

 まず1988年4月に、マドラスのCMソング「真夜中のサブリナ」で歌手デビューしました。1989年6月にはアルバム「Sabrina」を発売しています。以後、1991年までにシングル7枚、アルバム4枚(ベスト盤を除く)を発表しましたが、所属事務所「ボンド企画」がバブル期の投機失敗により倒産してしまったため、高岡早紀の歌手活動も短期間で終了してしまうことになってしまいました。

 高岡早紀が自身を歌手活動をどのように捉えていたのかはよくわかりませんが、以後全く歌に手を出していないところを見ると、あまり熱心ではなかったのかも知れません。また、歌手としての実力も(当時のアイドルとしては珍しくありませんが)特筆するものはなく、声量や安定感には欠けていましたが、吐息とともに歌う独特の唱法は魅力的でした。

 また加藤和彦、安井かずみ、森雪之丞、高橋幸宏、千住明と作家陣が豪華です。マドラスのCMを見ると、散々女性遍歴を繰り返してきたドンファン(岡田眞澄)が、ついに出会った奇跡の美少女・高岡早紀を理想の女性にするべく調教していく…とでもいいたくなるような雰囲気がありましたが、これら豪華作家陣も、自分好みの色に高岡早紀を染めてやろうとしているといった感じがなくもありません。私が持っているベスト盤「Le Fetiche(ル・フェティッシュ)」のオビには「日本のポップスをリードする超豪華なアーティストたちが、10代の早紀に捧げた珠玉のスーパーベスト」と記載されていますが、まさにヒット曲を作ろうというよりは、「早紀にこういう歌を歌わせたい」との思いから楽曲を制作したかのような気配を感じます。

 それでは各シングル曲についてひとくさり語りたいと思います。

真夜中のサブリナ

1.真夜中のサブリナ(1988年4月30日)

 ジャケットの画像があまり良くないですが、初々しいバレリーナ姿の早紀です。この曲を聞くとマドラスのCMが浮かんできますね。マドラスの88年春のキャンペーンソングだそうです。春の当時高岡早紀は15歳ですが、この歌詞この曲この歌い方、全然15歳らしくありません。退廃的というかアンニュイというか、おじさんを翻弄しそうなコケットな美少女が目に浮かびます。

http://www.youtube.com/watch?v=jdwgA3oegsM

 ちなみにサブリナは、やはりオードリー・ヘップバーン主演の映画「麗しのサブリナ」(原題「Sabrina」)から来ているんでしょうかね?

麗しのサブリナ

2.眠れぬ森の美女(1988年11月21日)

眠れぬ森の美女

 どちらのお嬢様かといういでたちの早紀。これもマドラスのCMで使われた、88年秋のキャンペーンソングです。「眠れる森の美女」のパロディでしょうか。「それは恐ろしい物語よ キスを待ち続けて眠るなんて」なんて、この童話を評価していますが。イントロのバイオリンの荘厳な音色からして、アイドルらしさが全くない楽曲です。高岡早紀は割と淡々と歌っていますが、おじさん達は、こんな高岡早紀に罪のリンゴを食べさせたくて仕方ないのです。

PVがありました。

http://www.youtube.com/watch?v=zfUyHXhOCls

「バーブラ・ブシュカ」ってロシア語らしいのですが、どういう意味なんでしょうね。「毒リンゴ」? 

3.悲しみよこんにちは(1989年5月10日)

悲しみよこんにちは

 どアップの早紀。これが「オヤジ殺し」容疑者の手配写真ですか。これも引き続きマドラスのCM。89年春のキャンペーンソングです。アリデベルチって今度はイタリア語ですか。今度はフランソワーズ・サガンの小説をモチーフにしたようです。そういえば1986年には斉藤由貴も「悲しみよこんにちは」を歌っていますが、もちろん歌詞も曲も全く違うものです。しかし、ちょっと探したら「悲しみよこんにちは」って楽曲は麻丘めぐみや桑田佳祐も歌っているんですね。影響力あるなあ、サガン。

 コンサートの映像です。
http://www.youtube.com/watch?v=1d59xZjZi0Y&feature=relmfu

 売れ行き的には「めぞん一刻」のOPに使用された斉藤由貴のが一番でしょうが、高岡早紀の歌も名曲です。

4.薔薇と毒薬(1989年9月21日)

薔薇と毒薬

 シングルではこのジャケットが一番好きかな。ついにマドラスと離れた早紀ですが、相変わらず「オヤジ殺し路線」を爆走しています。というか、若い層は相手にしていないかの雰囲気。「響くアルトのさよならは 牙をなくした あなたのせいよ」で「抱かれると痛むほど ささくれた愛が好き 若者の優しさは 醜いわ」ですから、粗野な若者が好きみたいなことを言っているのですが、「別れたらもい一度 恋に堕としてみて」と挑発しています。そもそもアイドルポップスと全く違うブラスの響き。売ることよりも記憶に残ることを第一に考えたような作品です。 

 ミュージック・ステーション出演の際の映像です。
http://www.youtube.com/watch?v=GCR1dgaEX-A

5.フリフリ天国(1990年2月11日)

フリフリ天国

 遂にEPレコードからCDになりました。これまでの楽曲とは一変したサイケデリックな雰囲気。インド的な感じもありますね。ささやき声がさらに強化され、けだるそうに歌っています。17歳にして、ボディのエロティックさに心が追いついてきたかのようなセクシーさが歌声にあります。非常に実験的な作品だと思いますが、これまで見てきたように、セールスをあまり考えていないのだとしたら印象にはよく残る曲です。

 残念ながらYouTubeにありませんでした。ニコニコ動画ですが。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm16564708

6.セザンヌ美術館(1990年10月3日)

セザンヌ美術館

 またまた前作と一変した雰囲気で、前作が「黒早紀」だとすればこちらは「白早紀」。正直、高岡早紀はこの歌のイメージで進んで欲しかったと思います。イメージ的には、都会でこれまで様々なおじさん達の調教を受けてきた早紀が、素朴で芸術家肌の青年に出逢ってみるみるうちに変わっていくかのような。

「口紅はつけないわ 素顔のままで会うの ブローチはパール一つ あなたに会うの」
「シャンパンは飲まないわ ハーブティーの香りよ 洗い髪 風に揺れ あなたに会うの」
「香水はつけないわ 自然のままで会うの ラベンダーのそよ風と あなたに会うの」

 実際の高岡早紀がこういう感じの人だったとしたら、現在の高岡早紀はなかったんでしょうが…世の中ままならないものですね。シングルとしては私はこの歌が一番好きかな。
 
 これもPVがありました。

http://www.youtube.com/watch?v=_wWYIOA0MXw

7.Ni-ya-oo(1991年9月21日)

Ni-ya-oo.jpg

 はっちゃけた早紀。セザンヌの美術館で何があった?前作から一年近く経って出した最後のシングルです。イメージ的には、芸術家肌の青年との出逢いで退廃的世界からの脱出を試みたものの、遂にうまくいかず元の世界に戻っていく早紀…という感じでしょうか。「黒早紀」再びです。

「WILD CAT 生まれたの わがままな子猫 WILD CAT 捕まえて オシオキをしてネ」
「WILD CAT 抱きしめて 戯れな子猫 WILD CAT 世界一 悩ましく鳴くワ」

……調教志願ですか。まあこの曲で終わってしまったので、ああいう方向に行ってしまったという訳でもないでしょうけどね。「セザンヌ美術館」で終わっていれば、今でも私は彼女を好きでいられたのでしょうか?

 残念ながら動画は見つかりませんでした。

 明日はその2として高岡早紀のアルバムとビデオについて語りたいと思います。
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世間の評価は知りませんが・・・

自分の広いストライクゾーンからも大きく外れてました(笑)
スキャンダルで有名になったという認識で、やっぱり、上の年代にウケたのかな・・・
「薔薇と毒薬」のジャケは中井美穂に似てますね。中井美穂は好きだったんですが(爆)

それにしてもこの方が歌を歌っていたのをご存知のユースフさん、スゴすぎです!

Re: 世間の評価は知りませんが・・・

 junkyさんこんばんは、いらっしゃい。いつもありがとうございます。

 ロリ顔に巨乳ということで、10代の彼女はまさにその筋からは大人気だったのですが、アイドルとしては王道の人ではなかったですね。マニア受けの人だったのか。ビオレUのCMとかはかなりキャッチーだったのですが。

> それにしてもこの方が歌を歌っていたのをご存知のユースフさん、スゴすぎです!

 私だけでなく、高岡早紀の歌については世間でも評価が高いのです。“中古CDが格安で売られていたら迷わず買え”と言われるほどです。私も1stアルバム「Sabrina」は傑作だと思います。が、いかんせん歌っていた時期が短かったし、本人もそれほど歌手に執着していなかったような感じがしますね。

 でも先日、高岡早紀の話題がネットに上がった(23年ぶりに歌ったとかなんとか)際は、この記事にアクセスが殺到し、アクセスランキングは過去最高位になったのでした。早紀様様です。

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