記憶に残る一言(その69):長谷川泰三のセリフ(銀魂)
イギリスでEU離脱を問う国民投票が始まりました。世論調査では離脱派と残留派はかなり拮抗しているようで、その結果が注目されますが、そんな自分の国の行く末までも賭けの対象にしてしまうイギリスのブックメーカーって凄いですね。
そういう時事問題とは無関係に本日は記憶に残る一言です。今日は「銀魂」からちょっと卑猥な感じのするシーンのセリフです。冬の話なので季節感もなにもないですが。
「銀魂」は、週刊少年ジャンプで2004年から連載されている空知英秋の漫画です。単行本は既刊64巻と長期連載を継続中で、アニメも3期に亘って放映されています。作者曰く、「SF人情なんちゃって時代劇コメディー」なんだそうで、主人公の坂田銀時が周囲の面々と繰り広げるドタバタギャグがストーリーの基本路線ですが、時に感動を誘う人情話になったり、バトルなどによるシリアスな展開になる事もあります。最近は所々にギャグを挟みつつも、物語のクライマックスに向けたシリアスな作風になっています。
今回紹介するセリフは、単行本12巻103訓「雪ではしゃぐのは子供だけ」で使われたものです。物語の舞台となるかぶき町では「第一回チキチキかぶき町雪祭り」が開催されることとなり、いかがわしい雪像が沢山作られる中、主人公銀時とヒロイン神楽も雪像を製作していました。
準主人公の志村新八、2個の雪玉の真ん中に棒を立て、どう見ても卑猥なものにしか見えない雪像に、「アニメ化飛ぶぅぅぅ!!」と片方の雪玉を蹴り壊します。
神楽ちゃんが持ってくる棒にさらに驚く新八。ツッコミ役ここに極まれり、ですな。
ところが銀時は新八を窘めて、この雪像はネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲だとと説明します。が、「あるわけねーだろこんな卑猥な大砲」とツッコむ新八。
それはお前がエロいことばかり考えているせいだとさらに窘める銀時と神楽。あまりに平然としている二人にややタジタジとなる新八。
ここで本日の記憶に残るセリフです。雪像を作りに来た知り合いの長谷川泰三がこの雪像を見て、「なんだよオイ、ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲じゃねーか、完成度高けーなオイ」と称賛します。このほか、やってきた知り合いが皆ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲だと言うのです。
長谷川によれば「江戸城の天守閣を吹き飛ばし、江戸を開国させちまった戌威族の決戦兵器」なんだそうですが、人によって大砲の説明が一致していませんでした。
アニメ化にはギリギリのネタかと思われましたが、第38話で普通に放送されていました。
放送後、視聴者からは実際に作られたネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲の雪像写真が提供画面に映され、当然スタッフのコメントは「完成度高けーなオイ」でした。
幕末にはアームストロング砲というのが実際に登場しており、イギリスが製造したもので、河井継之助率いる長岡藩がこれを使って官軍を苦しめた話を司馬遼太郎が「峠」で書いていました。
なおドイツの戦車砲用の消音器が、ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲に似ているという話があります。有名な重火器メーカー・ラインメタル社と音響工学研究所IfLが開発したそうで、兵器の研究施設などで周囲への騒音をなるべく抑えるためのものだそうです。据え置き型なので、実戦での利用は想定されていないそうですが、やはりこれを見ての感想は…「完成度高けーなオイ」しかないでしょう。
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