人類は衰退しました 5(その2):アニメ化されていない「妖精さんたちの、いちにちいちじかん」

今日は暑かったですね。日が暮れると暑さも収まるあたりはまだまだ可愛げがありますが、いずれは…。そうそう、先週から金曜日をカレー曜日にしています。海上自衛隊か。職場のそばにCoCo壱番屋があるもので。本日は野菜カレー+フライドチキンでした。

ちなみに先週はチキンカツカレー+チーズ。札幌にもココイチはあったのですが、ちょっと遠かったのといつも混んでいたのでそれほど行かなかったんですよね。しばらくは金曜日はカレー曜日路線で行ってみたいのですが、猛暑になったら多分途絶えるでしょうね。

さて昨日はアニメの終盤を思い出したりしたせいでうっかり力は入りすぎて半分しか紹介できなかった「人類は衰退しました」5巻の後半、「妖精さんたちの、いちにちいちじかん」を紹介しましょう。「一日一時間」といえば思い出すのは一秒間に16連射の某名人。そう、今回はゲームのお話です。

衰退期に入った人類は、過去の文明の遺物をほとんど忘れ去っています。サブカルなんて真っ先です。でも、読者である我々は知っていますし、妖精さん達もなぜか覚えている。不思議不思議。妖精さんたちが昔作って、妖精さんたちも忘れていた「万物ゲーム機」が今回の童話災害を引き起こします。

童話災害とは、妖精さん自身、もしくは妖精さんの作った道具によって引き起こされるトラブルで、被害が人間にまで及ぶものを差します。マイちゃんがいつも遭遇するアレですな。ほとんどは一過性ですが、安定してしまって戻らないこともあります。死傷者発生など、人的な被害には及ばないことが基本ですが、ただしメンタル面や、長期的な健康にダメージを与えることはあります。調停官というかマイちゃんの仕事は、童話災害が公衆に被害を及ぼさない範囲に収めることにあるとも言えましょう。

今回は完全に童話災害封じ込めに失敗で、クスノキの里全体が童話災害のまっただ中となってしまいました。でも唐突に起きてしまったことなので、マイちゃんの責任ではないでしょう。ある日ゲーム世界になってしまったクスノキの里。ファミコンクラスの描画世界になってしまいました。謎の少女が妖精さんグッズの入った倉庫に突入しようとするのを懸命に防ぐと、捨て台詞と共に去って行きました。

妙だなあと外に出てみたマイちゃんが遭遇するのはスーパーマリオ、パックマン、クレイジークライマーなどのゲーム的展開。それをごく普通にこなしていくマイちゃん。

調停官事務所はドラクエの城状態で、異変に気づいた村人が多数押し寄せてきたので表示がちらついたりして。そこで突如出てくるコンフィグ画面。描画レベル1(MIN)、不条理レベル7(MAX)です。

ちなみにマイちゃんのステータスも表示可。これはウィザードリー風というのでしょうかね。善・中立・悪の属性があってマイちゃんは中立。善じゃないのは腹黒いせいでしょうか。職業は見習い学者で、括弧書きのBISはビショップのことでしょう。学者という職業がないので無理矢理当てはめているのでしょう。A.Cは敵の攻撃のあたりやすさで、低いほど回避しやすいらしいです。MAGEは魔法使いの呪文、PRSTは僧侶の呪文らしいですが、どちらも全く覚えていません。何しろレベル2ですから。♀X3というのはおそらく残機数。RPGが残機制はヤバイですよ。

マイちゃんコンフィグで描画レベルを上げてみます。レベル2になったら、まあなんということでしょう。グラフィックがスーパーファミコンクラスにクラスチェンジされました。ただし賢さが低いと処理が重くなってしまうそうです。マイちゃん…

とにかくクスノキの里では、煉瓦積みの家が次々に消滅(テトリスか)したり、グミが四つならぶと消滅(ぷよぷよか)と大騒ぎ。妖精さんも「ぼくら、ようせい、ぴくしー。こんごとも、よろしい?」とメガテンノリです。妖精さんによると原因は「ずっと昔のぼくら?」ということなので、過去の妖精遺物のせいなんでしょう。

そうこうするうちに空から襲ってくる奇怪な敵。どうやらインベーダー、ギャラクシアン、ギャラガといった連中のようです。特にギャラガはキャプチャービームで次々と人や物を掠っていってしまいます。助手さんも連れ掠われてしまいました。アブダクション…

相次ぐ蛮行に怒り心頭の村人達。ついに突き止めた敵の本拠に攻め込むということに。討伐隊は5人に隊長のマイちゃんで6人パーティー。やはりウィザードリーか。

気づくと地下迷宮1階。このいいかげんさが流石童話災害です。しかし向こうからやってきた「D」の頭文字にマイちゃん以外全滅。「D」はドラゴンを指している模様。昔の8ビットPCだとそういう表現もありましたね。

イニシャルのDに油断した一行、やってやんよと向かっていきますが、なにしろ相手はドラゴンなので、ブレス一閃で全滅です。マイちゃんも当然やられてしまいますが…

なぜか普通に生き返るマイちゃん。他の5人は棺桶のままなのに。もしやマイちゃん、亜人か!?実は森で見つけたキノコ(しいたけ)が1UPアイテムだった模様。助手さんから借りていた銃を使用したら、穴掘り銃で、そこにはまったドラゴンは一巻の終わりです。

ドラゴンという大物モンスターを倒したので一気にレベルが上がりまくるマイちゃん。なんとレベル10。

ステータスも大幅アップ。一階死んだので♀X2になってしまいました。だから残機制はRPGじゃヤバイですって。H.Pに(X)となっているのは、こちらが有効になっていないからでしょう。一方、呪文は結構使えるようになっていますね。

ついでに描画レベルをまた上げてみるマイちゃん。美麗2Dグラフィックのレベル3から、レベル4になったら3Dに。でも初期段階だからカクカクです。

現状精一杯のレベル5に引き上げたら美麗3Dに。どうやらドット絵より立体映像の方が高度で、立体映像はポリゴンが増えればリアル度が上がると。妖精さんのアドバイスで召喚魔法を使ってみるマイちゃん。というか召喚魔法しか使えない(笑)。妖精さんを4体召喚して5人にしました。5fは生存確率が高く、冷静に行動すれば危機を乗り越えられる状況です。

妖精さんのステータスを見たら…まあ、なんということでしょう。無職ですってよレベル479ですってよ、奥様!!素早さカウントストップ、残機∞が魅力的。力と賢さが1というのがなんともはやですが、魔法使いの呪文はフル装備です。

一気に地下10回にテレポートする妖精さん。地下10階のドラゴンはむっちゃ強そう。しかも7頭同時出現。これに対し、「といれに、いっといれ(核爆)」という呪文(?)で殲滅する妖精さん。駄洒落で核爆発発生。余波でマイちゃんも無事死亡。

まだ残機があったので何とか生き返りましたが、レベル13とはいえ残機1は厳しいですね。こんな狭い場所で核爆発を起こしたらダメっと妖精さんを叱るマイちゃんですが、妖精さんはコンフィグに問題があるのではと指摘。

早速見てみると、知らない間に不条理度が最低になっていました。これはほぼほぼリアルということですね。そりゃあ核爆発で死ぬわけです。不条理レベルを上げて、ついでに物理演算をキル。さらにH.Pを有効にして残機制からH.P制に切り替えます。

描画レベルを6に上げると、3Dで美麗なマイちゃん登場。マイちゃんは大喜びですが、妖精さんからはバタくさいとディスられます。それに対し、さらにレベルを上げて描画レベルを最大にすればと主張するマイちゃん。

妖精さんの核爆呪文(駄洒落)で次々と強敵を屠っていきます。殺戮の嵐。しかしレベルが上がりません。地下10階のモンスターはもはや強敵ではないようです。妖精さん、またテレポート。

到着したのは何と地下100階。壁が内臓みたいになっています。キモイですね。ここの敵はスライム風なのですが、核爆攻撃が全く効きません。魔法無効タイプのようです。それなら物理でという話なんですが、マイちゃんも妖精さんもそっちはからっきし。逃げます。

逃げる先にドアがありました。せっかくだから俺はこの赤の扉を選ぶぜ、とドアを明けて中に入ります。そこにはフードプロセッサーが。調理器具じゃねーかYO!

しかし、フードプロセッサーはスライムに特効。遭遇する敵は片っ端から一撃で倒してしまいます。レベルも上がったので、いよいよ描画レベルをMAXにします。すると…

……誰やねん?カッコイイかも知れないけど、もやはマイちゃんの面影がないですね。そして面影がないといえば…

妖精さんたちの姿も超リアルに。ノーム、グレムリン、コロポックル、ゴブリン、レプラコーンと、確かに妖精だけど醜悪なのばっか。

一気に地下10階に戻ると、妙な看板のある木の扉を発見。さらわれ姫…これはピー○姫か?

中では掠われた人達が盗まれた財宝を仕分け中。「2番じゃダメなんですか?」とかなんとか。節子その仕分けとは違う。その奥にはラスボス、さらわれ姫です。どうやら冒頭、倉庫に入ろうとしていた女の子のようです。全然グラフィック違うけど。

さらわれ姫が呼び寄せた超大型カブトムシと戦うマイちゃん。魔剣フードプロセッサーは健在ですが、妖精さんたちは人間がいるので隠れてしまい、マイちゃん孤軍奮闘の甲斐無く追い詰められます。しかも処理が重くなってきました。

処理を軽くしようとコンフィグ画面を開いたら、さらわれ姫が飛びついてきました。彼女が探していたのはこれ、すなわち万能ゲーム機だったのです。

ユーザー変更により元の姿に戻ったマイちゃん。万能ゲーム機は人生そのものをゲームにしてしまう道具で、ありとあらゆる物質を疑似データ化して、地域一帯をプレイゾーンに変えてしまうのだとか。ドラえもんが持ってそうなアイテムですな。

さらわれ姫の正体は、昔のゲームのデータでした。やはり○ーチ姫か。目的を達成したなら里のみんなを解放してと言うマイちゃんですが、なんとさらわれ姫はこれを拒否。

マイちゃんを8×8という最小アイコンにして遊ぶさらわれ姫。しかし自分の描画レベルを最大にしたままだと…。賢さたったの5だったさらわれ姫。それで描画レベルMAXは無理がありまくりました。賢さ18のマイちゃんでも変調を来していたので当然でしょう。さらわれ姫全面降伏で事件は解決となりました。

その後、こっそり助手さんが万能ゲーム機をいじり、ジャンルを美少女ゲームにしたせいで、しばらくクスノキの里はアニメ絵になり、惚れた腫れた別れた切れたで大騒ぎになっていたそうです。

はい、今回も面白かったですね。アニメ化されていないわりに画像が多いじゃないかとお思いでしょう?放送されないなら、作ってしまえばいいんですよと映像化に挑んだ勇者がいたのですよ。これを見たらもう読んだも同然です。
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