2016年春季アニメ序盤の感想(その2):ネトゲの嫁/坂本ですが?/迷家

雨が上がったら強い日差しで暑い筑波嶺。もう夏も近いですね。北陸では野性の藤が咲いているのをあちこちで見ました。藤棚の藤はもちろん綺麗ですが、山林に咲いている藤もなかなかですね。

さて2016年春季アニメの感想第二弾です。まずはラノベ枠の「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」このタイトルの長さがいかにもラノベですね。ラノベはもう食傷気味と言いつつ毎回見ているのは、実は結構好きだったりするせいなんでしょう。

ネトゲ好きな男子高校生の西村英騎は、MMORPGの「レジェンダリー・エイジ」で「アレイキャッツ」というギルドに属してゲームを楽しんでいました。かつて「猫姫」という女性キャラにプロポーズしたところ、実は「ネカマ」という衝撃の事実を聞かされた暗い過去がある彼は、ギルドメンバーの「アコ」からプロポーズされ、ためらいつつも押しに押されてゲームの中で結婚することになりました。「リアルとゲームは別物」と割り切った西村でしたが、ギルドの初の「オフ会」に参加したところ、メンバーは全員同じ高校の女生徒であることが判明します。でたよハーレムルート。

「リアルとゲームは別物」だからネカマでもいいやと思っていたアコは実際にJKの玉置亜子で、男キャラのシュヴァインはクラスメイトの瀬川茜、男キャラのギルドマスター・アプリコットは生徒会長の御聖院杏でしたが、亜子は結構可愛いのですが、現実とゲームの区別が付いていない引きこもりの残念な娘でした。メンバーは亜子の更生のためと称し、「現代通信電子遊戯部(ネトゲ部)」を学校内に設立し、放課後に部室でネトゲを出来るようにしますが…

西村(ゲームキャラ名はルシアン)は自他共に認めるオタでそれなりに学校内に友人もいますが、亜子(ゲームキャラ名もアコ)はルックスは悪くないのに、ぼっちで学校も休みがちで、ルシアンだと知った西村をリアルでも「ルシアン」と呼ぶなど、ネットと現実の区別が付かず、基本的にコミュ障のため、他人を避
ける傾向が強い残念美少女です。

茜(ゲームキャラ名シュバイン)はオタ嫌いを公言して西村にも日頃辛くあたっているツインテ少女ですが、実はネトゲ好きで、隠れオタです。家のPCが家族のお下がりなのでスペックが低く、高性能の部室のPCにウハウハですが、実はオタであることがバレることを極度に怖れています。

杏(ゲームキャラ名アプリコット)は高校の理事の娘にして生徒会長ですが、自信満々で破天荒な言動から友達はおらず、実家がお金持ちのため、ゲームでは重課金を繰り返しています。ネトゲ部が出来たのも彼女の影響力の強さのおかげですが、課金に頼りがちなプレイスタイルは西村や茜に窘められています。

そして杏に脅されて顧問に就任したのは斉藤結衣先生。若くてなかなかの美人先生ですが、実ネトゲをプレイしており、キャラ名は「猫姫」。そう、ネカマと偽って西村を振ったのはこの人だったのです。そのココロは、女性だとわかると色々と面倒臭いからだそうですが、じゃあ男性キャラを演じていた茜や杏はネカマならぬネナベとでも言うんでしょうか?

それにしても猫姫さんのこの可愛さ。これで中身がおっさんとか言われたら人間不信になりそうですね。JKじゃないけど若い女性で良かった良かった。

毎回「○○は○○と思った?」というタイトルで統一されており、現実から逃避しまくる亜子/アコを更生させると良いながら、むしろ自分達がどっぷりとゲーム漬けになっている感じもします。ギルドメンバーが男3人、女1人のはずが実は全員同じ高校でしかも男1人、女3人だったというとんだハーレム設定はさすがラノベ!俺達に出来ないことを平然と(ry。

しかも茜のリア充友人奈々子や猫姫こと斉藤先生までやってきて、ますますのハーレム状態。こんな自称オタクのリア充ライフ、絶対許せないぜッ!俺と変われと言いたいところですが、私の頃は携帯はおろかPCだって所有者は僅かでしたし、そもそもネットなんか存在しなかったので西村に成り代わったところで対応できるかどうか。

いつの間にかゲーム内のシュバインもアプリコットも女性キャラ化してしまいました。というか本人達がコスプレしているとしか思えないのですが


なお、3話では西村が密かに猫姫と会って相談していたことを察知した亜子がヤンデレ化するという、「S県月宮」事件の再現をやっていて面白かったのですが、オリジナルではアコ(アコライト)が魔女呼ばわりされていたのに、本作ではアコが魔女呼ばわりするというねじれが発生していました。

「ルシアンどいて!そいつ殺せない!」には笑いました。ラリアットはお約束です。これは元ネタを知っているかどうかで面白さが100倍くらいちがってしまう場面ですが。

亜子のCVは日高里菜。まだ21歳ですが子役として芸歴が長いベテランの域にいる声優さんで、相手が誰でも物怖じせずハキハキ喋る人ですが、この人のキンキン声はイマイチ好きじゃありませんでした。でも亜子役はなかなかいいんじゃないでしょうか。

続いて「坂本ですが?」。角川の漫画誌「ハルタ」奇数月発売号で連載されていた。学園ギャグマンガが原作です。端正な絵柄で描かれたスタイリッシュ&クールな展開によって生み出されるギャグが最大の特徴で、2013年度「コミックナタリー大賞」第1位、「このマンガがすごい!2014」(宝島社)オトコ編第2位など、各漫画賞で上位にランクインされていました。

この物語は、とあるクール、クーラー、クーレストな高校生・坂本の學園生活を綴ったものである。彼にかかれば、ただの反復横跳びは、秘技「レペティションサイドステップ」へと変貌し、上級生の「パシリ」は、「おもてなし」へとクラスチェンジする……というものですが、名前はかすれていたり隠されていたり雑音でかき消されるなどして謎です。

坂本は絵に描いたようなエリートで、学問・スポーツの成績どちらも優秀ですが、もはや超能力に近いような身体能力を数多く持っています。テストは毎回全て100点で、保健のテストは「性に関する知識がティーンエイジャーの域を超えている」として120点を獲得していました。波動砲のエネルギー充填か?それにしても名前が筆記体でSakamotoになってますが、ちゃんと氏名を書かないと零点扱いになるのでは?もしや坂が姓で本が名前なのか!?

女子生徒にもモテモテ(もっといえばお母さん世代にもモテモテ)ですが、その分不良などから不興を買っており、様々な罠を仕掛けられますが、全て華麗に回避してしまいます。あらゆる手段を使って人を改心させることを信条としており、個性的な「秘技」によって確実に対象を改心させています。

CVは二枚目キャラに強い緑川光。もうアラフィフなんですが、声は老けませんね。ちなみに渚カヲルで有名な石田彰も久保田吉伸役で出演していますが、ナンダこの落差は(笑)。


3話で、「教育」と称して1年生を扱き使う2年生の不良丸山に、快適に高校生活を過ごすためのパシリに使われましたが、坂本のホラー映画のような鬼気迫る「おもてなし」によって心を入れ替え、自ら進んで行動するようになりました。


紙コップジュースでカクテル作ったり、雑巾で体操着作ったり、しまいには靴を暖めると称して炙ったり。「お泊まり体育」には笑いました。坂本をぜひ秘書か家政夫にしたいところですが、やはり丸山みたいに堕落してしまうのでしょうか。



また坂本に恋する久保田ママンの追跡からは驚く方法を駆使して逃げ切りました。いい話風に終わりましたが、別にそんなことはなかったぜ!というのが笑えます。

今回最後は「迷家-マヨイガ-」です。幅広いジャンルの原作ものアニメを成功させた上に。「ガールズ&パンツァー」と「SHIROBAKO」のオリジナル2本を成功させたオールラウンダーで現在の日本で最も忙しいアニメ監督と言われる水島努作品です。正直私も水島監督のオリジナルアニメということで視聴しています。

本来の「マヨイガ(マヨヒガ)」は柳田国男の「遠野物語」にも登場することで有名になった、東北・関東地方に伝わる、訪れた者に富をもたらすとされる山中の幻の家のことです。

「第一回人生やり直しツアー」に参加した30人の男女は、行方不明者になって人生をやり直すため、バスに乗り込み、都市伝説として語られる「納鳴村(ななきむら)」に向かいました。なんとか辿り着いた一行ですが、村にはつい今し方まで人が住んでいた形跡がありながら、人影が一切ありませんでした。

大型獣の気配、次々に消えるメンバー。半数以上が脱出を試みますが、失敗に終わります。誰かの策略じゃないのかと疑心暗鬼になるメンバーも出る中、死んだ人間が見えるとか言い出す者も出て、謎が謎を呼んでいます。ちゃんときちんとしたラストに辿り着くのでしょうか…

メンバーは31人もいて名前を覚え切りませんが、なにしろ皆「訳あり」参加者のせいで個性が豊かすぎるほど豊なので、名前が出てこなくても「あ、あいつだ」とは思えます。

このイメージ画像からしても、一応の主人公は光宗、ヒロインは真咲と思われますが、真咲は可愛いですが一話にしてまさかのマーライオンで、「ゲロイン」になっていました。

民俗学を学ぶ大学院生「こはるん」は最初バスに乗っておらず、サービスエリア付近で合流しました。それだけに何らかの陰謀の「黒幕」と疑うメンバーも出ていますが、それなら主催者のダーハラも怪しいですね。

ノリが異常に軽く、催行会社「SSD(スーパー創世記だもん♪)」の代表ですが、他にツアー関係者がいないというのも…

一番最初に目立った「オレサマ」キャラのヴァルカナは実は結構良い奴風になってきていて、「こはるん」とも何か通じ合っている様子。

逆にエリート商社マンを自称する「美影ユラ」が一見頭良さそうで結構「意識高い系」丸出しなので、こいつの方がトラブルメーカーになりそうな予感です。

女子中学生なのに何かと言えば拷問にかけようとする(しかも大マジで)狂気の「らぶぽん」が怖い。

生死は不明ですが、既に消えたのは3名。「よっつん」は2話にして行方不明に。真咲と「不純異性交遊」を目指していた矢先のことで、真咲が何かを知っているかも知れません。その後川に流れていたとか…


こう見えて15歳の「氷結のジャッジネス」は納鳴村脱出行の際に行方不明になりました。その前に彼と諍いを起こした「ジャック」は過去に犯罪歴があるということで隔離されていましたが彼も知らないうちに消えています。

何人生き残るのか、「そして誰もいなくなった」なのか、そもそも消えたキャラは死んだのかどうか、5話ラストに突如出現したモノは何なのか、なにもかもが全く謎ですが、最後まで見て「なるほど」と思える作品になって欲しいものです。


皆裏がありそうで、疑えばきりがないですがとりあえず今のところはらぶぽんの豹変しすぎるヤンデレっぷりが怖すぎます。最初は結構可愛かったのに。過去にかなり重いモノがあるんでしょうか。まともな奴ならこんなツアーに参加しないと言ってしまえばそれまでですが、ウィリアム・ゴールディングの「蠅の王」みたいな、仲間同士で殺し合う悲劇的な展開が待っていたりして。

各キャラの切れ切れのセリフから、何かトラウマとか思い入れのある人物・存在が見えたりしているようなのですが……

とりあえず「グラスリップ」は…「グラスリップ」だけはいやぁ!!「RAIL WARS!」も凄まじく酷かったけど、こっちは視聴を打ち切ったもので…

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