同級生2(その1):元祖「お兄ちゃん」キャラを産んだ記念碑的作品

巷では三連休が始まったところですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。筑波嶺は今日は天気が不安定で、雨が降ったり日が射したりと忙しいことこの上ないです。
恒例ギャルゲーの土曜日ですが、先週エルフの「下級生」を紹介しました。「同級生」「下級生」と来たので「上級生」と行きたいところなのですが、残念ながらそういうゲームはないので、やむを得ず「同級生2」に行きたいと思います。
「同級生2」は1995年に発売された18禁の恋愛アドベンチャーゲームで、タイトルどおり1992年に発売された「同級生」の続編にあたります。当初はPC用ソフトとして発売されましたが、1997年にセガサターン、プレイステーション、スーパーファミコンに移植されています。これらコンシューマー機用のソフトは当然ながらアダルト色が抑制されています。私がプレイしたのはPS版でした。
物語の舞台となる時期設定については、前作が夏だったのに対し、本作は冬になりました。また本編の日数は前作と比べて1週間短縮され、12月22日から1月6日までの2週間となっています。冬休みは短いですからね。
「同級生2」は、「同級生」以上にドラマ性が強いゲームとして登場し、ユーザーに歓迎されましたが、その反面、難易度が高くなりました。また、「同級生」では複数ヒロインの同時攻略が比較的容易にできたのに対し、「同級生2」では非常に困難になっており、事実上ヒロイン一人に絞った一本道のプレイが必要にななっています。もちろん綿密にスケジュールを組んで行動すれば、同時攻略は可能ですが、「下級生」より遙かにプレイ時間は短いので、虻蜂取らずになるリスクを冒すよりは、素直に「一人一殺」(笑)で進めたほうがいいでしょう。
「同級生」は、プレイの自由度が高い反面、何をどうしたらいいのか分からないというプレイヤーが多数出たことから、「同級生2」ではマップ全体を縮図で捉え、行きたい場所をクリックするだけで即到達できる「縮小マップ移動」が導入されています。
また、「同級生」では自室で寝ると必ずセーブされると共にゲーム内時間が8時間経過していましたが、「同級生2」ではセーブかロードを選べる上、寝る時間も選べるようになっています。毎日1時間しか寝なくても、ゲーム中では倒れたりしません。
なお、ヒロイン候補は15人も登場しますが、例によって「同級生2」というタイトルにもかかわらず、主人公と同級生ではないヒロインが多数登場します。
さて、例によって好きなキャラ紹介と行きたいのですが、今回は男性キャラも紹介してみましょう。男なんてみたくないという方も数多いらっしゃるかも知れませんが、彼らがヒロイン攻略に絡むこともあるもので。
西御寺 有友(さいおんじ ありとも)

西御寺財閥の御曹司で、物事はもちろん恋愛までも全てお金で解決できると思っています。主人公と様々な面で張り合うライバルで、上流家庭であることを何かと引き合いに出してきます。「同級生」や「下級生」にも類似のキャラが登場しており、このシリーズに欠かせないキャラのようです。恋愛の本命は「鳴沢唯」ですが、「都築こずえ」など他の娘にも手を出しています。外面が良いため、女子からの人気も高いです。
長岡 芳樹(ながおか よしき)

出た典型的キモオタの元祖。写真部部長ですが、部員は自分1人です。肥満体かつアバタ顔に眼鏡と、オタクに対する負のイメージを具現化したような容姿の上、趣味は女の子のパンチラ盗撮で特技は他人のプライバシー探索であることから、学園の全女生徒から激しく嫌われています。自分と同様に問題児である主人公を一方的に親友呼ばわりしていますが、主人公からも煙たがっています。口癖は「きっついなあ」。対応を間違えると、幼なじみキャラの「水野友美」は彼の「肉奴隷」に堕ちてしまう恐れが……
川尻 あきら(かわじり あきら)

主人公の親友で、柔道部部員です。基本的には至って普通の性格ですが、柔道着を普段着にしていたり、スキーウェアとしても着用してしまう点が、全然普通ではありません(本人は柔道着型のスキーウェアだと主張していますが、見た感じ普通の柔道着との違いが全く見当たりません)。冒頭で「鳴沢唯」に気があるような素振りを見せるものの、女の子とは全く縁がないように見えます。その実、「南川洋子」に片思いしていたりします。
天道 新幹線(てんどう しんかんせん)

主人公の通う八十八学園の体育教師で、柔道部顧問や生徒指導も担当しています。問題児である主人公に何かと因縁を付けてきます。ゲームで学校の体育教師が「いい人」として描かれることがほとんど皆無である点からすると、ゲームクリエイター達が学生時代の回想する際、体育教師にいい思い出がないのだろうと思われます。はい、私も全くないので違和感はありませんが、体育教師にいい思い出を持ってる人からすると(いるのでしょうか?)苦々しいかも知れませんね。「安田愛美」に一目惚れし、その後はストーカーと化します。 生徒からは恐れられて不人気であり、「片桐美鈴」先生にも苦い顔をされるなど、職員間の評判もあまり良くない模様です。彼も対応を間違えると、「安田愛美」を持って行ってしまうNTRキャラです。

さて、ようやく男が終わったので好きなキャラ(順不同)ベスト6の発表を。今日はそのうち主人公と同級生の3人を紹介します。残り3人と他のヒロインの紹介は日曜日にします。
一番手は、メインヒロイン鳴沢 唯(なるさわ ゆい)です。

年齢は18歳、身長は155cm、スリーサイズはバスト83cm、ウエスト56cm、ヒップ84cm。一人称は「唯」です。

同い年の主人公を「お兄ちゃん」と呼んで慕っており、以前は別の女子校へ通っていたのを、主人公を慕う一心で八十八学園へ転入してきて同級生となるという、一歩間違えばストーカ気質な女の子です(でも可愛いから許す)。

主人公の父と学生時代の知り合いである鳴沢美佐子の連れ子で、早くに父親を亡くしたために10年前から主人公と同居しています。将来は、看護婦を目指しており、学校の成績は優秀です。

後年、ギャルゲーやアダルトゲームで普通に登場する「妹萌え」の元祖的存在として特筆されるようになっりましたが、唯自身は設定上も戸籍上も主人公の妹ではなく、ただの同居人でしかありません。年下でもないので「お兄ちゃん」という呼びかけ設定はかなり強引とも言えます。
同じ「ユイ」でも「ALMA」の由衣は生粋の妹の上、タブー中のタブーに……

この唯の設定は、前作「同級生」のメインヒロイン・桜木舞が予想に反する不人気ぶりであったことを受け、人気を得られるように試行錯誤が重ねらたためだそうです。当初は主人公の義妹という設定でしたが、鳴沢美佐子も攻略対象なっているため、倫理上の問題を警戒して、設定を同居人へ変更したようです。唯が主人公を「お兄ちゃん」と呼ぶのは、義妹設定の名残でしょう。

しかし、この「お兄ちゃん」という呼び掛けが、後世に大きな影響を与えることとなったのです。ある意味エポックメーキングなキャラクターといえるでしょう。

唯は最初から主人公に好き好き光線を発射していますが、主人公がむしろ距離を置こうとしています。年明けに公園で痴漢に襲われるというイベントがり、これを助けることでフラグが立ちます。危機を救って結ばれるという展開も今では王道ですね。

なお、唯と結ばれると、主人公の父親と唯の母である鳴沢美佐子も結婚して、ダブル結婚式となります。

次はクラスの「アイドル」舞島 可憐(まいじま かれん)です。

年齢は18歳、身長は168c、スリーサイズはバスト88cm、ウエスト58cm、ヒップ88cm。

このシリーズ、背の低い女の子が多い中ではかなりの高身長です。一番高いのは南川洋子の175cmですが、そこまで行くとむしろ高すぎます。可憐はハイヒールを履いてもいいのですが、ただし洋子、テメーはダメだ(あくまで個人的見解です)。

アイドルというのは比喩ではなく、8歳の時に芸能界入りし、現在本当のトップアイドルの座にいます。その端麗な容姿ゆえに、髪型や服装を真似するファンが多数出るほどの有名人です。

また、その収入で「可憐御殿」と呼ばれる豪邸に住み、リムジンで通学するお金持ちでもありますが、そういったことを一切鼻に掛けない謙虚な性格をしています。うーん、理想的じゃないですか。

多忙でほとんど登校できないために友人付き合いにも乏しく、学園内でも周囲には一歩引かれた目で見られてしまいがちですが、そういった事を一切気にしない(空気を読めないタイプ?)言動で接してくる主人公に次第に惹かれて行きます。

当初の設定ではトップアイドルではなく、最後の足掻きでヌードグラビア撮影に挑むような落ち目のアイドルだったらしいです。本編でも真冬の海岸で水着のグラビア撮影を強行するという、トップアイドルとも思えないシーンがありますが、これは当初の設定の名残のようです。

途中、長岡芳樹が可憐のパンチラ写真を売りに来るというイベントが発生しますが、もちろん「買ってはいけない」(そんなタイトルのインチキ本がありましたね)。

可憐はアイドルだけに、攻略は基本的に「追っかけ」に徹する必要があります。マネージャーに煙たがられたりしますが、ひるんではいけません。

杉本 桜子(すぎもと さくらこ)

年齢は18歳、身長は158cm、スリーサイズはバスト85cm、ウエスト56cm、ヒップ86cm。

病名不明の重病(心臓病とも)を患ったため、3年前から長期入院しています。

性格は極めておとなしく、心優しい女の子です。本来なら八十八学園に通い、主人公の同級生となる予定でした。

窓からの景色しか目にできず、ターボという名の小鳥だけが友達の寂しい闘病生活を過ごしていたある日、ひょんなことから主人公と出会います。

普通にプレイしているだけでは出現しない、いわゆる「隠しキャラ」的存在でしたが、シナリオの出来の良さからメインヒロインの唯とも人気を二分するほどの存在となっています。

更には、退院直後の言動が3年も入院していたと思えないほど健康的なため、摩訶不思議な生命力を持った病弱キャラクターとしても知られています。

ゲーム中、「私…痩せぽっちだから…恥ずかしいな…」という台詞があるのですが、スリーサイズを見れば全然そんなことはありません。

そういえばこの人、「黄金ヒロイン」の身長である158cmですね。「同級生」の桜木舞、「ときメモ」の藤崎詩織、 「下級生」の結城瑞穂と並び、杉本桜子こそが「同級生2」の真のメインヒロインなのでしょうか。唯は155cmとちょっと小さかったなあ。

ああそうそう、一流グラビアアイドルの壇蜜さんも158cmです。うーん、黄金身長。

途中、小鳥(ターボ)が死んでしまうのですが、主人公はそれを桜子が死んだと誤解して泣いて家に帰るというイベントがあります。これは鳴沢美佐子攻略に不可欠なイベントでもあるのですが、そのまま誤解し続けると、本当に桜子は死んだことになってしまうという「孔明の罠」があります。ぜひ桜子を救ってやって下さい。

なお、桜子を攻略した場合、主人公は一念発起して医者となり、桜子は妻にして看護婦(あえて書きます)、唯も看護婦となります。この場合、唯が本当の妹ならあまり違和感がないのですが、血縁関係でもないのに勝手に「お兄ちゃん」と呼び続ける女が傍らにいることに対し、桜子が平常心でいられるのかがちょっと気になりますね。
明日は年上編で。もちろん女教師も入ってますよ。
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