北海道名物!(その18):雪ミク(初音ミク)

2月になりまして、いよいよ今週末から開催されるのが第67回「さっぽろ雪まつり」です。日本全国のみならず全世界から観光客がやってくるので、しばらくはホテルが取りにくい状況となることでしょう。大雪像は既に制作中ですが、そろそろ抽選に当たったグループの市民雪像や、世界各地の国・地域・都市によるチームが参加しての国際雪像コンクールの雪像作りも始まる頃です。

そして2010年代に入って、雪まつりに花を添える妖精のようなキャラが。その名を雪ミク(SNOW MIKU)。今やネット界では知らない人もいないというボーカロイド・初音ミクの札幌雪まつり応援キャラです。

初音ミクは、クリプトン・フューチャー・メディアが2007年から展開している、ヤマハが開発した音声合成システムVOCALOIDにより女声の歌声を合成することのできるソフトウェア音源で、声に歌い手としての身体を与えることでより声にリアリティを増すという観点からソフトウェア自体をバーチャルアイドル(バーチャルシンガー)と見立ててキャラクター付けした製品シリーズ「キャラクター・ボーカル・シリーズ(CVシリーズ)」の第1弾として発売されました。

初音ミクは「未来的なアイドル」をコンセプトとしてキャラクター付けされ、未来から初めての音がやって来るという意味を込めて、「初めての音」から「初音」、「未来」から「ミク」と命名されました。16歳の女の子という設定で、声を担当したのは声優の藤田咲でした。

余談ながら収録のギャラは、5万円の買取か歌唱印税かという二つの選択肢を出されたそうですが、当時お金に困っていたのか藤田咲は迷わず5万円を選択したそうです。当時は音声ソフトがあれほどヒットとは製造元のクリプトン・フューチャー・メディアも夢にも思っておらず、この判断は常識的だったと言えますが…。女性版子門真人と呼びたくなりますね。初音ミクのヒット後、改めて100万円と記念の白いギター(TVジョッキーか)を貰ったそうですが、もし歌唱印税を選択していたなら……

発売元のクリプトン・フューチャー・メディアは、キャラクター画像については非営利であればほぼ自由な利用を認めており、ユーザーによる歌声の利用だけでなくキャラクターを用いた創作活動をも促進する形がとられています。

で、初音ミクと北海道というか札幌との関係ですが、開発元であるクリプトン・フューチャー・メディアが札幌市中央区に所在する企業なんです。これはつまり初音ミクの出身地は札幌ということであり、ミクが札幌を応援するのは必然な訳ですね。

2010年、第61回さっぽろ雪まつりで初音ミクの雪像が作られたことから「雪ミク」が誕生しました。雪ミクを初音ミクの派生キャラと考えるか、初音ミク本人がコスプレをしていると考えるかはそれぞれの解釈によると言ってもいいのですが、ねんどろいどなどのSDキャラによって普及した面もあります。

雪ミク=冬というイメージからさらに派生した桜ミク、花ミク(いわゆる春ミク)も登場しています。 そのうち夏ミクとか秋ミクも登場して四季がそろったりして。月替わりミクなんてのもいいかも。カレンダーを作りましょう。


2012年には急に温暖な気候になったせいで雪ミク雪像の頭部が崩れ、通りかかった女性が軽傷を負うという事件が発生しています。このため最近はレリーフ調の雪像にして崩壊を予防しているようです。

それでは歴代の雪ミクを紹介していきましょう。初代雪ミクは2010年登場。髪や服装の色が全て白・薄青・銀で統一され、ツインテールとネクタイに雪の結晶の模様があります。オリジナルのミクの衣装の要素が一番強く残っていて、白くなった初音ミクといった雰囲気です。

2代目は2011年。まだ白ミクといった雰囲気ですが、白いマフラー、耳当て、手袋を装備して耐寒性能を向上させています(笑)。 マフラーと耳当てには雪の結晶模様が付いています。

3代目は2012年。この年からデザインは一般公募となりました。初の募集テーマは「雪や氷を彷彿とさせる宝石をあしらった雪ミク」。ミクは水色のポンポンつきのふわふわコートを着用し、胸元とカチューシャには紺色のリボンが付いています。手袋・スカート・ニーハイ丈のロングブーツは紺色に変わっています。

4代目は2013年。前回に続き公募作品で、ニコ生の視聴者投票により決定しました。今回の募集テーマは「雪や氷をイメージさせる、北海道にぴったりのお菓子をモチーフとした雪ミク」。ミクは大人っぽい雰囲気の白無垢姿になりました。イメージは雪見大福?バリエーションとして綿帽子の部分を取り除いたツインテール姿の「雪ミク2013AS」も存在します。

5代目は2014年。雪ミクも5周年となりまして、募集テーマは「北海道の冬をイメージさせる魔法少女&魔法のステッキデザイン」。 魔法少女のお約束である小さなペットも公募され、ラビット・ユキネとなって一緒にいます。

6代目は2015年。募集テーマは「北海道の冬をイメージした植物」。髪飾りには大きなすずらんと葉っぱが付いており、スノードロップのスカートや白樺のヘッドホン、手には音符の形をしたすずらんの鈴を持ち、ナナカマドのリボンなど、さまざまな冬の植物を纏っています。初期の頃と比べて大きくデザインが変わりましたが、青い布地の部分には雪ミクらしく雪の模様が施されています。ラビット・ユキネはまた一緒。

そして今年、7代目が登場。今年の募集テーマは「北海道の冬を楽しむウィンタースポーツ」。梟のようなデザインをしたニット帽、雪の結晶をあしらったマフラー、ゴーグルを身につけています。ショートパンツスタイルで、今までに無くスポーティかつアクティブな雰囲気を出したミクですね。 ラビット・ユキネもスノボをしています。

ここまで頭身の高いミクを紹介しましたが、SD化されたねんどろいどバージョンも可愛くて人気です。バリエーションも豊富なのでコレクターは蒐集が大変ですね。ちょっと奥様聞きまして!?大通西11丁目会場では雪ミクの各種グッズが販売されるんですってよ!!札幌ファクトリーでも販売されますが、そこでしか変えない限定グッズもあるようです。雪ミク雪像もここで見られます。

それでは最後に歴代のねんどろいどの雪ミクをどうぞ。







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