トップをねらえ!(その3):第三話「初めてのときめき☆初めての出撃」

年内最期の祝日、いかがお過ごしでしょう。なんか急に豚丼が食べたくなったので、「帯広豚丼ポルコ」札幌店に行って、帯広タレ豚丼の松ランチ(大盛、味噌汁、漬け物付き1100円)を食べてきました。豚丼といったら帯広だろうと思っていましたが、函館塩豚丼とか夜限定の札幌味噌豚丼というのもあることを発見。ラーメンになぞらえているような気がしますが、塩豚丼は気になるので今度食べよっと。

さてそれでは予告通り「トップをねらえ!」第三話「初めてのときめき☆初めての出撃」です。シリアスっぷりを増しつつある本作ですが、まだタイトルに「☆」を入れる余裕があります。

冒頭、「よいこのみなさんへ これまでのあらすじ」という字幕がでますが、延々と流れる字幕は「お姉様」ことカズミの「全日本高校物理学言論大会」で使用した草稿だという、「トップをねらえ!」世界の「エーテル理論」について訳の分からない文章が羅列され、その一方で音声は「ヱクセリヲン進宙記念隠し芸大会」でオオタコーチがカズミと「男と女のラブゲーム」をデュエットしているという。

タシロ艦長自ら「おまたせしました、お目当てのオオタコーチです。デュエットの相手には、噂の薔薇の女王様、アマノ・カズミ嬢を自ら御指名。不倫の香りを漂わせて、唄うは『男と女のラブ・ゲーム』それでは、よろしくお願いします。」とかMCやってます。「いや~照れちゃうな…」といつにないセリフを吐くコーチに、「キャー、お熱いわ~!」「やけちゃ~う!」と茶々を入れるユングとノリコ。それをクールに「お静かに」と躱すカズミ。なんだこれは…たまげたなあ。とりあえず全然あらすじじゃねー!!しかし…対立ばかりしているように見えるこの二人、実は裏でデキているということを如実に示しているような。

発進したヱクセリヲン艦隊。ワープ中は亜空間に突入しますが、その間は電気も消えて全員部屋で待機していなければならないそうです。が、そこは血気盛んな高校生ばかりが集まったトップ部隊。始まるのは怪談話(笑)。

「亜空間っていうのはね、霊界と繋がっていて…死者の霊が肉親を求めて、廊下や格納庫をさまようの。それでね…時々待機室をコン、コン…って」とムード全開で語るユング。ソ連にもこの手の怪談話はあるんですかね。

続いてくじ引きで負けると肝試し。主人公補正によりノリコが当選(?)して一人でマシーン兵器格納庫に鉢巻を巻きに行かされます。だから待機命令が出てるっちゅーに。

新造戦艦なんだから、何の由来も因縁もないはずですが、へっぴり腰で格納庫を進むノリコの前にイケメン登場。男部屋も肝試しをやっているようです。さすが高校生、レベルが一緒。

腰を抜かしたノリコに変わって鉢巻を結びつけてくるというスミス。実はこの時点では名前が登場していないのですが、結構優しいじゃないか。それもそのはず、スミスはノリコのパパンであるタカヤ・ユウゾウ提督に憧れパイロットを目指したという人で、ノリコのことを提督の娘と最初から知っていたようです。

そこに唐突に出現したのは先ほどデュエットに興じていたオオタコーチ。そんなことはおくびにも出さずにシリアスタッチで登場です。命令違反ということで、ヱクセリヲンのレーザー砲レンズ磨きを命じます。

だから進宙したばっかで一度も戦闘していないからレンズったってピカピカだろうにと思いますが、案外律儀に仕事をするスミス。ノリコは宇宙をみてはしゃいでばっかりです。レンズ磨きは「水兵の時以来」とスミスは言っているので、マシーン兵器のパイロットになる前は水兵(おそらく海軍ではなく宇宙軍の)だったのでしょう。ってことは、ヱクセリヲンのマシーン兵器パイロットは各国の養成学校から選抜された人ばかりではないということでしょうか。

ヱクセリヲンのブリッジでは艦長、副長以下幹部が食事中。大桶に入っているのはお寿司ですね。帝国海軍の伝統では、司令官は幕僚達と食事をするけど、艦長は一人で食事をするという話を聞いたことがあるんですが…どうもタシロ艦長はヱクセリヲンの艦長とヱクセリヲン艦隊の司令官を兼任している様子。スゲーなそれ。

そこへ警報。光速で移動する物体と正面からニアミスしました。外に出ていたノリコとスミスが危ない。ヱクセリヲンはシールドを張っているのですが、それでも激しく揺れました。どうやら宇宙怪獣の集団と擦れ違ったらしいです。2万キロの距離ですれちがっても衝撃波が来るのはこの世界の宇宙がエーテルで満たされているからです。追撃と艦隊集結を命じるタシロ艦長。

ということで初戦闘の準備で忙しくなるヱクセリヲン艦内。宇宙戦闘機のコスモアタッカーVの組立を開始し、光子魚雷の装填を行います。核兵器を示す放射能マークがついているんですが…光子魚雷って核兵器なんですかね?敵との接触は明朝午前4時30分の予定です。

何とか艦内に戻った二人。列車で帰還です。なんと巨大戦艦ヱクセリヲンの艦内には(株)ヱクセリヲン高速鉄道が経営する鉄道路線が走っています。右舷線、左舷線、中央線、上甲板線、さらに工事中の路線まであります。帝国宇宙軍の艦なのに鉄道は別会社が運営しているとは。

後の銀河鉄道株式会社である(嘘)。

電車内でもノリコは勉強中。第二話で光速体験したのはいいけど、そのせいで他のパイロットと半年分くらいの訓練差が生まれてしまったのです。スミスは「そんなもの実際の戦闘じゃ、役にたたないぜ」と茶々を入れるので、ノリコは別れ際にこの表情。

またまたサービスタイム、キター!!ということでオノコ共の憧れ、女子更衣室です。手前の娘、なんかリン・ミンメイに似ていますね。それにしてもマシーン兵器の女子パイロットはどうしてこんなに露出の高いユニホームなんでしょう。男のパイロットは普通の格好なので、必然性はないんでしょうが……ぶっちゃけ視聴者サービス?

初出撃を前にしているというのに、話題といえば…「サエコ、昨日彼氏とCまでいったそうよ」「え~!?いっちゃたの?あの二人」「それでね、ベットで頭打ったんだって、笑っちゃうわよね~あの二人」という。ちょっと風紀が乱れてないか、ヱクセリヲンは(笑)。でも出撃したら還ってこれるかどうかわからないから、悔いを残さない方がいいのかも。「俺…この戦闘が終わったら彼女とエッチするんだ」なんてのは死亡フラグですよね。

戦場と付近にある恒星「リーフ64」の姿に唖然とするタシロ艦長。十数年前に来た時は太陽に良く似た若々しい星だったそうですが、今や赤色巨星化しています。宇宙怪獣は恒星に卵を産みつけ繁殖するという説があるそうですが……

ノリコが格納庫内のマシーン兵器でなおも勉強中とも知らず、格納庫ではカズミがコーチを呼び止めます。ノリコの技量では実戦は無理だというカズミに対し、引っ込めるつもりはないと突っぱねるコーチ。

勉強中に誤ってモニターのスイッチを入れてしまったノリコの耳に入ったのは、ペア解消宣言でした。こればっかりはコーチも無理矢理組ませることはできないらしいです。

それを聞いてガーン!なノリコ。真っ白に燃え尽きていますよ。明日のノリコ…

さらに「ノリコがパートナーでは、戦えないと言っているんです」というカズミの言葉の衝撃にまた誤動作でコクピットを開いてしまうノリコ。まさか聞かれているとは思ってなかったので驚くカズミですが…

「悪く思わないで…あなたの為なのよ」と去って行くカズミ。お姉様に捨てられて泣くノリコに、コーチは「タカヤ、俺はお前の素質を見いだした。そして、アマノとのチームを作った。最高のペアになると考えたからだ。お前たち二人のうちどちらかが欠けても、すべてが水の泡だ。俺はお前の中の可能性を信じた。お前も自分自身を信じろ。そして、己を磨け。お前の意地を見せてみろ」と励ましますが、傷心のノリコの心に届いたかどうか。

自販機にコーナーに居たスミスと再会するノリコ。まだ別れてそんなに経っていないのですが、「私とお姉さまのチームは、トップでも最っ高ーのペアなんだから!」と啖呵を切っていたことを謝ります。

意気消沈するノリコに「一人になったんなら、俺とペアを組まねーか?」と誘うスミス。

「登録してくる」と出て行ったスミスに手渡された飲みかけのコーヒーを思わず飲んで、「あっ…間接キッス…」と赤くなるノリコ。初々しくていいですねえ。ノリコのファーストラブでしょうか。Cまでいっちゃう娘よりもこっちの娘の方が好きだな。

そうこうするうちに会戦直前となりました。マシーン兵器はコスモアタッカーVの発進後に射出されるそうです。「機動戦士ガンダム」だとモビルスーツの登場によって宇宙戦闘機は旧式化してしまいましたが、「トップをねらえ!」では完全併用です。

タシロ艦長の「全砲門、撃て!」の命令でリーフ64会戦が開始されました。全艦が砲門を開きます。初の第四世代艦であるヱクセリヲン以外はルクシオンと同じ第三世代艦らしく、大きさが全然違います。そんな世代で大丈夫か?


各艦から艦載機が発進していき、トップ部隊も出撃します。ユング、カズミ、スミスと次々と出撃した後からノリコも出撃。今回は実戦なのでカリホルニウム弾頭ミサイルとプラズマビアンキを装備しています。マシーン兵器は正式名称「RX-7」で、日産とフォルクスワーゲンの共同開発だそうです。排ガス不正がないか心配ですね(笑)。

ペアとなるスミスの機体すら確認できず心細いノリコ。轟沈した味方重巡(タージオン)の衝撃波を喰らったりして怯え顔。無線でスミスが励まします。

いよいよ敵接近。しかし、圧倒的な敵の速度により、影しか見えないままに通過していってしまいました。全く動けなかったノリコ。

スミスを呼びますが、応答なし。「スミス!…答えて…ねぇ、こんなのやだよ…スミスー!スミスー!」というノリコの絶叫だけが虚しく木霊します。

多大な被害を出した会戦でしたが、会敵したのは囮で、本体はリーフ64にあって集結中だという報告が。タシロ艦長は離脱を決意します。艦載機の帰還が命じられ、味方の残骸の中、ノリコはヱクセリヲンに戻ります。


幸いにもノリコ機は無傷でしたが、中には大破したマシーン兵器も。パイロットは無事なんでしょうか?

一人スミスの帰還を待つノリコですが…スミス機還らず。ヱクセリヲンは発進口を閉じてワープに入ります。

わずかな期待に男子待機室を訪ねるノリコですが、意気消沈する男子の中にスミスの姿はなく、力なく扉を閉めるしかありませんでした。

格納庫の梯子にはスミスの結んだ鉢巻がまだありました。それを見て泣くノリコ。その時、脇のドアが僅かに開いて光がもれているのに気づきます。

中に入るとオオタコーチと巨大ロボットの頭が。遂に出たぞガンバスター。頭だけですが。

コーチに駆けよって泣きすがるノリコ。ひとしきり泣いた後、「コーチ!私、なんでもします!自分を鍛えます。だから、厳しく私を教えてください。お姉様に認められるくらいにならなきゃ…あたし…あたし…」。ノリコ、遂に覚醒の時。

ワープで宙域を離脱するヱクセリヲン艦隊。その頃リーフ64では不気味な宇宙怪獣が産声を上げていました……というところで第四話に続きます。次回遂にガンバスター登場。ですが、本レビューは諸般の事情で来年に入ってからになります。あしからずご了承ください。

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